親戚間の遺産相続トラブルを未然に防ぐには|相続トラブル事例と弁護士おすすめの対策

対立する二人

亡くなった方の身内が配偶者と子供など家族だけなら、相続は比較的簡単に済む場合が多いです。

しかし現実には、家族以外のいわゆる親戚筋がいろいろと相続に関与し、面倒なトラブルになるケースもあります。 

親戚が関係する相続では、長年の付き合いから来るお互いの感情と金銭とが相まって、不用意なやり方をすると大きなトラブルにもなりかねません。

 今回は遺産をめぐる親戚間の相続トラブルと、その解決策について説明します。

身近に起こり得る相続トラブル

相続トラブルを未然に防ぐための対策と聞くと、多くの方がこう答えます。

「ウチには大した遺産がないから大丈夫だよ」

相続に直面したことがない方にとっては、遺産争いは別世界の話に見えるかもしれません。ですが、相続トラブルは一部の資産家だけに起きる事態ではなく、想像よりずっと身近な問題なのです。

相続トラブルの約7割が遺産5,000万円以下

裁判所が毎年発表している司法統計の最新情報では、令和元年度の遺産分割事件のうち76.8%は遺産5,000万円の取り分をめぐった争いでした。

遺産の内容

画像引用:裁判所|司法統計情報「53 遺産分割事件のうち認容・調停成立件数 審理期間別代理人弁護士の関与の有無及び遺産の価額別 全家庭裁判所」

5,000万円は確かに大金ですが、自宅等の不動産を所有している方なら該当する場合も増えるでしょう。また遺産が1,000万円以下であっても、全体の33.9%にあたる2,448件もの相続トラブルが発生しています。

3割が当事者5人以上(親戚の可能性)

同じ司法統計から、今度は相続トラブルの登場人数を見てみましょう。

令和元年度の全家庭裁判所における遺産分割事件12,779件のうち、当事者が5名以上いる事件は3,897件でした。

遺産分割事件数

画像引用:裁判所|司法統計情報「46 遺産分割事件数 終局区分別当事者の数別 全家庭裁判所」

当事者5名の関係性については明かされていませんが、いわゆる「標準家庭」が夫婦プラス子供2人の4名であることを考えると、全体の3割以上は親戚などの家族以外の当事者が存在した可能性が高くなります。

実際の相続トラブル事例(親族・親戚関係)

では、実際にはどのような親戚間の相続トラブルが起こり得るでしょうか。遺産分割協議に関連する事例から、親戚間の相続トラブルの一部を確認してみましょう。

なお、法律上は厳密な「親戚」の定義がありせん。そのため今回は親族や姻族を含む、一般的に「親戚」と称される関係性で起こった事例をご紹介します。

事例1:延べ20名の親戚と連絡が取れない

依頼主様の親御様が亡くなられた後、親御様の兄弟姉妹までが相続人となったために、延べ20名もの方が相続人になった事例です。

日頃まったく付き合いがない親戚のため相続について相談することもできず、連絡しても返信が来ないとご相談を受けました。

弁護士が被相続人の戸籍から相続人を調査し、ひとりずつ交渉を重ねた結果、調停まで行かずに遺産分割協議をまとめることができました。

事例2:遺産となるべき財産が散逸していた

被相続人の死後10年が経過してから遺産を取り戻した事例です。

ご依頼主様以外の相続人である親戚が地方に住んでおり、その地方には管理者がいない不動産が遺産として存在していました。加えて一部財産の散逸がみられました。

管轄の家庭裁判所が不動産の所在地にあったため、弁護士が管轄の家庭裁判所に調停を申立て、散逸した財産の取り戻しと分割協議を成立させました

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事例3:不仲な親戚との遺産分割協議

ご依頼主様は以前より親戚との折り合いが悪く、かつ長年連絡をとっていないので自分では遺産分割協議をしたくないと相談を受けた事例です。

弁護士が相手方相続人となる親戚に連絡をとり、ご依頼主様の要望を確認しながらおよそ3か月程度で遺産分割協議を取りまとめました。

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感情的になりがちな親戚間の遺産争い

ここまでの説明を聞いても、こうおっしゃる方がいます。

「ウチは親戚みんな仲が良いから、遺産争いとは無縁だね」

これまで数多くの相続トラブルを解決してきた専門家からすれば、その意見は楽観的すぎると言わざるを得ません。親戚関係はこれまでの長い付き合いだからこそ、感情のもつれから大きなトラブルになる可能性があります。

被相続人の生前には見過ごされてきたちょっとした不満も、相続の場においては目についてしまうかもしれません。また、他人と違って親戚は後々の関係性にも影響してきます。日頃仲が良い親戚だからこそ、相続は慎重に対応すべきなのです。

相続トラブル防止で弁護士に相談できる対策

遺産を適切に譲り渡し、親戚縁者も納得して円満に相続を完了させるためには、被相続人の生前からの対策がカギとなります。

弁護士は円滑な相続のために以下のような対策のお手伝いができます。財産を譲る方も、譲られる方も、それぞれどのような対策が可能なのかを確認しましょう。

相続前:遺言書作成

遺言書の作成は親戚間の遺産争いを解決するもっとも有効な手段と言えます。実際の事例でも、遺言書が存在していれば回避できたと思われるトラブルは少なくありません。

しかし、自筆証書遺言の作成には民法上の細かい規定があり、有効な遺言書を作成するにはある程度の知識が必要です。さらに遺留分などが考慮されていない遺言書だと、それもまた相続トラブルの元になります。

弁護士事務所では法的に有効かつトラブルを未然に防ぐ遺言書作成のアドバイスができます。

遺言書作成の詳細なメリットはこちら

相続時:遺言執行

生前に遺言書を作成していた方が亡くなった後は、弁護士が遺言執行者に就任して家族や親戚への相続を執行できます。

大切な家族の死去により、遺族の精神的ダメージは計り知れません。相続手続きをする時間的・精神的な余裕もなくなる恐れがあります。

冷静な第三者である弁護士が介入すればスムーズに相続手続きを行うことができ、さらにうるさい親戚からの横やりにも直面せずにすみます。

なお遺言執行には遺言内容の把握が必要なため、遺言書の作成支援をした弁護士を執行者とする一文をあらかじめ遺言書にも記載するのがおすすめです。

遺言執行の詳細はこちら

相続時:遺産分割協議・調停

被相続人が遺言書を残さなかった場合には、相続人が話し合って協議を行います。これを遺産分割協議と呼び、弁護士は遺産分割協議をとりまとめるお手伝いもすることが可能です。

さらに遺産分割協議がまとまらず調停や裁判にまで発展した際には、依頼主様の代理人として正当な権利を主張し、トラブルの早期解決を目指します。

遺産分割協議の詳細はこちら

遺産分割協議書の書き方はこちら

相続時:遺留分侵害額請求

遺言書によって遺産が法定相続人以外の親戚や第三者に遺贈されるケースがあります。法定相続人が得られるはずの遺産が遺贈によって侵害されたときには、法定相続人は遺留分侵害額請求ができます。

これは被相続人に対しての請求ではなく、遺贈を受けた親戚あるいは第三者に対して応分の金額を請求するものです。

弁護士は遺留分侵害額請求の代理人として、相手方への意思表示から交渉~合意に至るまでを代理できます。

遺留分侵害額請求の詳細はこちら

相続時:相続放棄

配偶者や子供、親以外の親戚が亡くなっても、自分が相続人になることはあまりありません。

しかし法定相続人が相続放棄すると、繰り上がって相続人に指定される可能性があります。そしてそのような場合、相続財産は借金などのいわゆる負の遺産であることが多いです。

単なる親戚だから関係ないとばかりに放置しておくと、知らぬ間に借金を相続させられるかもしれません。それを回避するには直ちに相続放棄の手続きが必要です。

相続放棄の手続き自体はさほど難しいものではありませんが、3ヶ月以内に手続きしないと放棄できなくなるため、確実に手続きを行う必要があります。

ただし、借金が後から判明したなどの理由により、期間制限を過ぎてから相続放棄を行う必要が生じた場合でも、実務上、期間を経過した理由を説得的に示すことで、相続放棄が認められることは多くみられます。

弁護士は相続放棄申述の代理人にもなれます。

相続放棄の詳細はこちら

相続後:姻族関係終了届

姻族関係終了届は、相続には直接ないものの、配偶者親族や親戚と相続トラブルなどでしこりが残ってしまった方に提案できる対策です。

結婚すると配偶者の親兄弟とは姻戚のつながりができます。このつながりは配偶者がもし死去しても消滅することはありません。姻族関係終了届を出せば、配偶者親族とのその後の関りを絶つことが可能です。

弁護士は依頼主様が新たな人生に向かって歩き出すためのお手伝いもさせて頂きます。

まとめ

今回は相続に際して親戚がどのように関係してくるのか、遺産をめぐってトラブルにならないための対策について解説しました。

相続が争続にならないためには、遺産を残す方ももらう方も事前にしかるべき対策が必要です。

自分が相続人になったとき、また被相続人になったときの適切な対処方法を知り、いつまでも仲の良い親戚関係が続けられるように準備をしておきましょう。

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