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【事例】通信販売における詐欺を受けた男性からのご相談

相談者(30代・男性)

詐欺被害を受けた男性からご相談を受けました。
具体的な相談内容は以下のとおりです。

■相談前

世の中には色々な詐欺話が溢れかえっていますよね。
僕もそのことを重々承知していたので、

「1日3回クリックするだけで月収100万円」
「2週間でマイナス20キロ」

などの露骨に怪しいインターネット広告などを見るたびに
「こんなものに引っ掛かるはずがないし、現実味がないし笑わせにきているんだろうか」と冷めた目で見ていました。

そして、正直なところ「自分が詐欺被害に遭うはずがない」と考えていました。
それほど稼げる仕事をしているわけではありませんし、同年代の中では収入は平均以下かもしれません。
ですが、派手にお金を使うタイプではありませんから、今の生活に全く不満はありませんでした。「残業をしたら怒られるレベル」の絵に描いたようなホワイト企業ですし、「お金がそれほどなくても充実している」という気持ちがありました。

そして、私の最近の楽しみの一つが「変なインターネット広告を探すこと」でした。滅茶苦茶な宣伝文句を探して、笑うのが楽しかったのです。
中には「ああ、結構うまい表現を使うなあ」と感じるものもありました。

その一つが、アフィリエイトで稼ぐための手法を教えるための情報商材でした。
世の中には、「アフィリエイト」と聞くだけで胡散臭いと感じる人も少なくないと思いますが、僕はアフィリエイトの仕組み自体をきちんと理解してしまいますし、色眼鏡では見ていないつもりです。
そして、本当に成功すれば月収数百万以上になってもおかしくないという事も知っていました。

そして、私が見たこの情報商材の宣伝文句の一つに
「最初の半年間は準備期間ですから利益が0円、いえ、むしろ経費があるのでマイナスになることを覚悟してください」というものがありました。

アフィリエイト系の怪しい情報商材の多くは「すぐに稼げる」などと言いますので、これは斬新だなと感じました。
ただ、その文章を読んだだけでは、まだまだ「信頼させるためにわざとネガティブなことを言っているのだろう」としか思いませんでした。

さらに宣伝サイトをチェックしていくと、ユーチューブの動画URLが添付されており、「無料視聴可能」となっていました。

「どんな上手いことを言っているのだろうか」という気持ちで動画をチェックしたのですが、
基本的には「今、私のアフィリエイトは軌道に乗っていますが、さらに成長させたいので協力者がほしい。協力者のみなさんも稼ぐことができるし、私自身も稼ぐことができる」と言っていました。

そして、私の「とにかく疑う精神」を揺らがせたのが、動画の最後で男性が言っていた「これは完全に自分のビジネスのためにやっている。今動画を観ているあなたのためじゃないです」というセリフでした。

個人的には「あなたのためです」と言われるよりは「私のためにあなたを利用するだけだ」と言われるほうが信頼できるんですよね。

そこから術中にハマってしまい、今度は数百ページに渡る無料のPDFファイルをダウンロードして、読了してしまいました。
そのファイルの内容も基本スタンスは同じで、「こういう仕組みで稼いでいくために協力者がいる。私の意思や行動とは関係なしに、あなたにも利益が発生することになる。しかし、それが私に直接的な影響を与えることはない、好きにしてくれ」という内容でした。

そして、「参加してもらうためのURLや有料教材を売ります。私が稼ぎたいだけなので、値下げキャンペーンなどをするつもりはない」という記載があり、私はそのまま手続きをしてしまいました。

金額は120万円を一括払いでした。
貯金を全て使えば足りる額でしたし、「アフィリエイトで稼げば取り返せる」と考えてしまいました。

そして、お金を支払った2日後に登録したメールアドレスにメールが来たのですが、載っていたのはユーチューブの動画のURLでした。
動画を再生してみましたが、ネットで調べれば誰でも分かるような「アフィリエイトの始め方」などに終始していました。

全く納得いかなかったのでクーリングオフを試みたのですが、
返信メールで「あなたは条件を満たしていないので、返金いたしません」と言われました。

特に「条件」を提示された記憶はありませんし、「条件とは何ですか?」と聞いても、「すでにご説明しているはずです」の一点張りでした。

そこでなんとかクーリングオフと言いますか、返金をしてもらうために弁護士さんに相談した次第です。

※これらの内容は個人を特定できないよう、
相談者の承諾を得て編集し載せております。
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■相談後

最初の段階で私が掴んでいたのが「ユーチューブの動画URL」と「相手のメールアドレス」だけだったので、相手の所在などを突き止めることができるかどうか不安でした。

もちろん、メールアドレスというのはいわゆる「捨てアドレス」だったと思われます。
また、ユーチューブの動画というのも人間が姿を見せているわけではなく、「デフォルメされた熊のキャラクターが喋る」という形式のものでした。声もしっかり加工されていて、むしろ聞き取りにくいくらいでした。

ですが、弁護士さんに依頼したところ、相手の居場所を把握することができました。
どういう方法でそんなことができたのかは分かりませんが、弁護士さんはすごいですね。

しかし、相手方が全く交渉に応じてくれませんでした。

そのため、結局裁判まですることになりました。
「裁判か……」と面倒に感じないわけではなかったのですが、このまま泣き寝入りするのも嫌だったので全力で協力させていただきました。
その結果、「120万円全額返金」とはいきませんでしたが、110万円は戻ってきました。
10万円については、今回の出来事の勉強料だと考えておくことにします。

弁護士さんのおかげで大損をせずに済んで助かりました。
本当にありがとうございました。

しかし、今冷静に考えると「動画URL」と「メールアドレス」しか分からないというのはおかしいですよね。私としても「自分自身がなぜ相手の住所や名前を調べなかったのか」と不思議でなりません。
あともっと調べてみて分かったのですが、特商法の記載がないとダメなんですね。すでに私が引っ掛かった詐欺商材のサイトは閉鎖されているので確かめられませんが。

考えれば考えるほど「なんであんなものに騙されてしまったのか」と悔しくなります。
きっと「本当に稼げる可能性があるのか自分で調べてみよう」という気持ちがなかったのが最大の原因なのではないかと思います。

これからは少しでも疑わしいものは避けることにします。
石橋を叩いて渡るくらいじゃないとダメですね。
また、「変なネット広告を探す」という趣味ももうやめました。

※これらの内容は個人を特定できないよう、
相談者の承諾を得て編集し載せております。

■弁護士からのコメント

詐欺被害に関しては、相手方の所在が掴みにくい場合が少なくありません。
そもそも「所在を掴みにくくしてから、詐欺行為をする」からです。

また、住所を記載していたとしても、実態がないというケースもあります。
そして、電話番号に関しても「記載があっても、全く繋がらない」という場合が多いです。

しかし、今回は「弁護士照会」という制度を利用して相手の所在を把握することができました。
当初は交渉を行うつもりでしたが、それは叶わず裁判をする事となってしまいました。
ですが、依頼者様が終始協力して下さったので、私としてもスムーズに進めることができました。

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