不倫相手と別れたい人が知っておくべき５つのこと ｜女性弁護士による女性専用法律相談窓口

不倫相手と別れたい人が知っておくべき５つのこと

更新日：2023年10月3日 不倫

「不倫相手と別れたい人が知っておくべき５つのこと」

あなたのその不倫、別れ際に泥沼のトラブルになる可能性はありませんか？？

不倫沼にハマってしまったものの、ふと冷静になったときに、「このままでいいのかな？」と別れを考えたことはありませんか？

不倫は、モラルや道徳に反するとして、世間からの風当たりは相当に冷たいものがあります。近年は、芸能人の不倫問題も各メディアで大きく取り上げられるようになり、強烈な社会的制裁を受けるようになっています。

不倫を終わらせたいと思ったとき、平和的にお別れできるならそれが一番です。しかし、不倫関係の解消に失敗したとき、自身の家庭崩壊や多額の慰謝料の支払い、不倫相手からの脅迫やつきまとい被害等、大きな悲劇に見舞われるかもしれません。
軽い気持ちで不倫を始めてしまったものの不倫をやめたい人、不倫を続けていいのか迷っている人、別れたいのになかなか上手くいかない人、すでにトラブルに発展してしまっている人、弁護士に相談すべきか悩んでいる人も、ぜひ最後まで読んでください。

あなた自身が大きな悲劇に見舞われることのないように、できるかぎり穏便な別れを迎えられるように準備をしておきましょう。
あなたの不倫が、トラブルに発展する可能性が高いと思われる場合、あるいは既にトラブルになっている場合には、事態が深刻化する前に、すぐに弁護士に相談しましょう。

不倫相手と別れる方法

別れる意思を強く持つ

まずはあなた自身に、「不倫相手ときっぱり縁を切る意思・覚悟がある」ことを確認しましょう。

不倫相手と別れることを少しでも考えたあなたは、少なからず今の不倫の関係に不満や不安があるということではないでしょうか。不倫はそもそも許されない関係です。ズルズルと不倫を続けてしまうことは、慰謝料請求や離婚等のリスクを増すものでしかないと割り切って、決意を固めましょう。不倫を解消することで、今ある不満や不安から解放され、心機一転して前を向くことができます。新しい恋が見つかるかもしれません。

はっきりと「別れよう」と伝える

あなたの決意が固まったら、相手にはっきりと別れることを伝えましょう。
本来、別れに理由はいりません。
しかし、相手にしっかりと不倫の継続を諦めてもらうためにも、別れの意思表示の際に、別れる理由も一緒に伝えると効果的です。
たとえば、あなたが既婚者であれば「家庭を大事にすると決めた」、あなたが独身であれば「恋人ができた」等、不倫と同時進行ではいられない事情を使うのがよいでしょう。あるいは、「もう好きじゃない」等という理由も、相手が不倫継続を諦める可能性が高いといえます。
この時、なかなか別れを言い出しにくくて、「仕事が忙しくなった」とか「あなたの●●が嫌」等としてしまうと、相手は「仕事が落ち着くまで待つから！」とか、「●●は直すから！」等と言い出して、なかなか別れられない状態になってしまう可能性が高いです。もし、あなたがこれから相手に別れを伝えようとしているのであれば、伝える前に「相手が食い下がってきそうな理由になっていないか」を今一度確認してみてください。

相手が理解のある人物であれば、あなたの別れたい意思を受け入れてくれるはずです。

他方で、相手がモラハラ気質であったり、自己中心的な人物である場合等は、これだけでは上手くいかない可能性があります。
しかし、法的には、不倫関係を継続する義務はありませんので、相手方の同意や承諾は必要ありません。あなたが強い決意をもって相手に別れる意思を示したのであれば、そこで不倫関係は終わりです。
相手によっては、別れを切り出したら家族にバラす、職場にバラす等と脅してくるケースや、自殺をほのめかす等のケースがあります。これらの脅しに屈して不倫関係の解消を諦め、また別れを切り出して脅されて。。。と、ずるずると不倫関係を継続してしまうこともあります。しかし、不倫を続けることは、不倫の責任を重くするリスクがあり、精神的に苦しい時間が伸びるだけで、メリットはありません。このような場合には、すぐにでも弁護士等の専門家に相談するべきです。あなたのせっかくの決意を無駄にしないためにも、これらの脅しに屈してずるずると交際を継続することのないようにしましょう。

別れ話をすると相手が逆上するのではないか、と不安な方でも、必ずはっきりと「別れる」ことを明確に伝え、場合によっては別れる意思表示をした事実をラインやメール等で形に残しておくようにしましょう。交際解消の意思表示の記録が、後々こちらに有利な証拠になる可能性があります。

性交渉を断る

不倫相手が男性の場合、性交渉を理由に不倫を続けていることが少なくありません。
男性からすれば、風俗に行かずとも、妻以外の女性とタダで性交渉ができる、都合のいい相手かもしれません。
少なくとも、このような相手の場合は、性交渉を断り続けることで相手の方から去っていくでしょう。
やんわり断っても結局最後は性交渉に至ってしまうような場合は、会うこと自体を断るようにしましょう。

連絡の頻度を少なくする

連絡の回数を減らすことで、不倫相手も「自分に興味がなくなったのかな」と察してくれ、自然消滅できる可能性が高まります。相手があなたに精神的に依存していないような場合には有効な方法です。
依存心の強い相手の場合、こちらが連絡の回数を減らすと、怒り出したり、しつこく連絡を続けてくる等、逆効果である場合もあります。相手の性格を見極めて、依存心が強いと感じる場合は他の方法を試して下さい。

物理的な距離をとる

可能であれば、会うのに苦労するような場所に引っ越すのも有効な方法です。
これまで頻繁に会って関係を続けてしまっているような場合、なかなか会えない場所に引っ越しをすることで、相手も諦めてくれる可能性があります。別れ際にトラブルになってしまった際も、物理的に距離があれば、待ち伏せされて長時間の話し合いを強要されたり、急に押しかけられるリスクも小さくなり、安心です。
ただ、引っ越しは有効な方法ではあるものの、お金もかかりますし、これまでの生活環境を大きく変えるものですので、全ての人にできる方法ではありません。引っ越しが難しい場合は他の方法を検討しましょう。

別れるときのＮＧ行動

何も言わずに急にブロック

明確に別れを告げずに連絡を絶ってしまった場合、相手は、あなたに何かあったのではないかと心配され、自宅や職場に来てしまうかもしれません。また、急にブロックされたことで、相手は自分が無下にされた、捨てられたと考え、怒りを募らせ、嫌がらせやストーカー等のトラブルに発展する可能性があります。
あなたが何も言わずに急にブロックした結果、相手がストーカーになってしまい警察に助けを求めても、警察は、「拒否の意思を示していない」としてストーカーとして扱ってくれない可能性もあります。
別れるときは必ず、あなたが別れる意思を固めたことを言葉で伝えておきましょう。

相手に嫌がらせをする（あるいは嫌がらせをすると脅す）

相手と別れるために、嫌われようとして、相手の知人や友人・職場に不倫の事実を話したり、相手の妻に話す等と伝えるのは得策ではありません。相手の妻が不倫を知って怒りの刃を向けるのは、たいていの場合、不倫相手であるあなたです。また、相手側もあなたを敵と認識し、反撃してくる可能性もあります。逆にあなたがストーカーとして警察に通報される可能性もあります。あえてトラブルの火種となるようなことは避けるのがベターです。

未練や情がある態度をとる

不倫とはいえ、男女の関係を持った相手ですから、未練や情が残っているかもしれません。または、別れを切り出すのが気まずくて、「あなたのことは好きだけど」、「本当は別れたくないけど」等、別れを切り出す際にも未練や情があるセリフを枕詞にしてしまいがちです。しかし、相手があなたにまだ未練や情が残っていると察知すれば、強く引き止めてくるでしょう。
相手が食い下がってきたときに、話しに付き合ってしまうと、別れるタイミングを逸してしまい、要らぬトラブルに発展する可能性もあります。
別れを切り出す際は、毅然とした態度で望みましょう。

感情的になる

別れ話の際に感情的になると、失言や相手を傷つける発言をしてしまいがちです。別れ際の失言や暴言により、無用なトラブルに発展する可能性もあります。また、感情的になって口論になると、場合によっては暴力事件等へ発展する可能性も否めません。
別れ話をする際は、冷静に落ち着いて対応しましょう。

不倫相手が別れてくれない時の心理

あなたから別れを告げたにもかかわらず、思いとどまるよう食い下がったり引き止めてくる男性の心理としては、次のようなものが考えられます。

都合のいい相手を手放すのが惜しい

不倫している男性の中には、不倫相手の女性のことを、妻以外の女性と手軽に遊べて少しの背徳感やスリルを味わえる都合のいい相手と考えている場合があります。男性側の家庭はいたって平穏で、家庭と不倫を上手く両立できていると思っている男性からすれば、まだバレる気配もないのに別れる理由がなく、都合の良い相手を失いたくないと考えるでしょう。あなたを引き止めるときに発した「妻とは別れる」、「君がいないとダメだ」等の甘い言葉も、都合のいい相手を失いたくないための嘘かもしれません。

恋愛感情を抱いてしまっている

なかには、あなたに本気で恋愛感情を抱いている場合もあるでしょう。あなたも決心が揺らいでしまうかもしれません。
しかし、不倫は多くの犠牲を伴います。不倫を継続して最終的に結婚を目指すのであれば、相手の妻や子、あなたの夫や子を深く傷つけ、巻き込み、高額の損害賠償債務を負うなど、それぞれの人生や生活環境をも大きく変えてしまう可能性があります。
そして、有責配偶者である不倫相手からの離婚請求は認められにくいとされています。不倫相手がどれだけあなたとの再婚を強く希望しても、不倫相手の妻が離婚に応じない限り、不倫相手とその妻の婚姻関係は維持されることになり、別居したとしても不倫相手は長期にわたって婚姻費用（妻子の生活費）を支払い続ける必要があります。あなたと不倫相手の再婚までの道のりは、とても遠く険しい「茨の道」である可能性が高いといえるでしょう。
また、そもそも相手の男性は、現在の配偶者と添い遂げることを誓って結婚したはずです。しかし、今現在、あなたとの恋愛によって、現在の配偶者や家庭を裏切り、疎かにしています。仮に今の妻と離婚する覚悟であなたと本気で交際し、無事あなたと再婚できたとしても、あなたとの家庭も疎かにしないという保証はないのです。

不倫のリスク

離婚される

あなたが既婚者である場合、夫に不倫が発覚すると離婚事由となります。あなたがどんなに離婚を拒否したとしても、裁判で離婚が認められる事情になります。
逆に、あなたが不倫相手との再婚を希望し、現在の配偶者と離婚したいと思っても、不倫した側は有責配偶者となるため、配偶者があなたとの離婚を拒否した場合、簡単に離婚は認められない可能性が高いでしょう。
あなたに子供がいる場合、不倫に夢中になって家事や育児を疎かにしていた事情があると、親権争いで負けてしまう可能性もあります。

慰謝料を請求される

あなたが既婚者であれば、あなたの配偶者から、不倫慰謝料や離婚慰謝料の請求を受ける可能性があります。離婚慰謝料は１００万円から５００万円とも言われます。
あなたが独身であっても、不倫相手の妻から不倫慰謝料の請求を受ける可能性があります。不倫によって離婚に至ってしまった場合は、１００万円から３００万円程度の慰謝料が認められる可能性があります。

社会的評価が下がる

近年は、芸能人の不倫問題も各メディアで大きく取り上げられるようになっており、不倫は、道徳やモラルに反するものとして世間からの風当たりは相当に冷たいものです。
あなたが不倫している事実が、あなたの大切な家族や友人に発覚することで、あなたの家族や友人があなたに失望してしまったり、疎遠になってしまう可能性があります。
あなたが既婚者でありお子さんがいる場合、お子さんの学校やママ友等に不倫の事実が知られてしまうと、お子さんにまで辛い思いをさせてしまうかもしれません。
社内不倫などのケースでは、不倫の事実が職場に発覚してしまうと、最悪の場合、懲戒事由として処分を受ける可能性もあるでしょう。

婚期を逃す

不倫は、結婚という未来が見えない恋愛です。あなたが独身であるならば、女性としての大切な時期を、不毛ともいえる関係に費やしてしまうことになります。あなたが不倫相手に使った時間は、他の素晴らしい出会いの機会を失った時間といえるかもしれません。

別れ際のよくあるトラブル

家族・職場にバラすと脅された

不倫相手に別れを切り出したら、「旦那に全部話す」、「会社にも暴露する」等と言われたり、「動画（性行為中に撮影した動画等）を知り合いに晒す」、「苦しめてやる」等と言われて脅されたことはありませんか？
不倫の事実は貴女の社会的評価を落としかねないものです。このような事情を不特定多数に暴露すると脅した場合、脅迫罪に該当したり、「●●されたくなければ」という形で交際の継続や金銭の要求をする場合は、強要罪や恐喝罪に該当する場合もあります。
そのため、不倫相手がこのようなタイプである場合は、別れを切り出す時に録音したり脅し文句のラインやメールをスクリーンショットするなどして証拠化し、警察への相談も検討しましょう。

自殺すると脅される

不倫相手に別れを切り出したら、「別れるなら死ぬ」、「遺書にお前のせいだと書いておく」等と自殺を仄めかす場合もあります。言われた人は当然恐怖を感じますので、これも一種の脅しではあります。しかし、脅迫罪は、相手（又は相手の親族）の生命、身体、自由、名誉、財産に対して害を加えることを告知することで成立するものであるため、自分に危害を加える宣言をする自殺示唆では脅迫罪は成立しません。
この場合、相手が自殺することを示唆したらすぐに１１０番通報や、最寄りの警察署に通報することが可能です。自殺予告がある場合、警察が対象者の保護のために動いてくれるでしょう。

金銭を要求される

相手に交際解消を告げたところ、精神的苦痛があった等として慰謝料の支払いを求められたり、これまで交際中に費消したデート代等を返すよう求められたりするケースもあります。
慰謝料については、たんに精神的苦痛を感じれば請求できるというものではなく、違法行為や権利侵害行為によって精神的苦痛を受けた場合に請求できるものです。ただ「別れを告げられて辛いから」とか「態度が許せない」等の理由で慰謝料を請求されても基本的には支払い義務はありません。
また、交際中に相手が任意に費消したデート代等についても返還義務はありません。
これらの不当な請求があった場合、安易に支払いに同意してしまうと、それが新たな契約となってしまい、本来であれば支払わなくていいものも、新たな契約を根拠に支払わなければならなくなるケースもあります。その場をやりすごすためであっても、不当な請求に安易に応じないようにしましょう。

ストーカー化している

不倫相手に別れを告げたのに、執拗にラインや電話、メール等で連絡したり、「話し合いたい」等といって直接自宅や職場への訪問を繰り返したり、しつこく復縁を迫ってくるケースがあります。
このような場合は、ストーカー行為等の規制等に関する法律（ストーカー規制法）のつきまとい行為として警察に相談することが可能です。警察に相談することで、警察からストーカー規制法に基づく警告の対応をしてくれたり、警告に従わずにつきまとい等を繰り返す場合には、刑事事件化できる場合もあります。

まとめ

いかがでしたか？
軽い気持ちで不倫を始めてしまったものの不倫をやめたい人、不倫を続けていいのか迷っている人、別れたいのになかなか上手くいかない人、すでにトラブルに発展してしまっている人、弁護士に相談すべきか悩んでいる人に、少しでも参考になれば幸いです。
弊所は、男女トラブルや不当要求に強い法律事務所として、不倫トラブルについてのご相談・ご依頼も多数取り扱い、解決してきた実績があります。
不倫関係の解消についてお悩みの方は、一人で抱え込まず、まずはお気軽に弁護士にご相談ください。

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