美人局の被害を一度体験してみたいなら、出会い系サイト(もしくは、出会いアプリ、出会い掲示板)を利用するのが最も手軽な方法です。
なぜなら、美人局の獲物として最適な男性陣が群がっているのが、まさに出会い系サイトだからです。
「なぜ、出会い系が危険なの?SNSは?」と思われる方もいることでしょう。
そこでここでは、出会い系サイトで美人局の被害にあいやすい理由や、注意点などについて、出会い系サイトトラブルを多数解決している弁護士がわかりやすく解説していきます。
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目次
出会い系が美人局の被害にあいやすい2つの理由
インターネットを介して男女が出会うためのツールは、なにも出会い系だけに限ったものではありません。
twitterやFacebook、InstagramといったSNSや、LINE掲示板、マッチングアプリなど、男女の出会いに結びつくツールは数多くあります。
しかし、SNSやLINE掲示板等は、人との交流は求めているものの、友達や知人との情報共有、近況報告のほか、情報発信や情報収集、承認欲求の充足、友達作りなど様々な目的で利用されています。
また、マッチングアプリについては、真剣な交際相手や結婚相手を見つけるというテーマのもと運営されています。つまり、そういった真面目な目的を持った人達が集まっています。
では、出会い系で美人局の被害にあいやすい理由はなんでしょうか。
①性行為の相手を探す男性が多いから
出会い系では、特に男性において、性行為の相手を探すことを目的としている割合が非常に高いでしょう。
単に女性との会話を愉しみたい、友達になりたいといった目的であれば、SNSで交流をもてば良い話です。
けして安くはない利用料を支払ってまで出会い系を利用するのは、SNS等と違い、実際に女性と会うことができる確立が高く、その先の性交渉を期待しているからです。
もちろん女性の中にも、遊び相手の男性を探して登録してくる人もいるでしょう。
しかし男性とは違い、そこまで性欲旺盛な女性は多くありません。女性無料の出会いサイトが多いことから、単に暇つぶしのために利用する女性もいます。
また、女性は男性会員とメッセージのやりとりをすることで、出会い系運営会社からお金に変えられるポイントをもらえるサービスがあったりします。
そのため、本気で男性と会うつもりもないのにポイント欲しさに男性とのメッセージのやり取りを長引かせることもあります。
さらに、援デリと呼ばれる違法な売春グループも数多く混じっているのが、出会い系なのです。
②ターゲット探しに最適な場であるから
そもそも美人局とは、女性と性行為をした、あるいはしようしていた際に、女性の共謀者である男性が登場して金銭を脅し取る行為をいいます。
そして先述のとおり、出会い系を男性が利用する主な目的は、女性との性的関係を結ぶことであるわけですので、まさに美人局のターゲットとしては最適です。
出会い系を利用したことがある人であれば皆経験することですが、購入したポイントを費消してあちこちの女性とメッセージのやりとりをするものの、単なる冷やかしであったり、話の流れからして援デリ業者であったりと、無駄にお金ばかり費消してしまいます(その他、サクラによる被害も少なくありません)。
そんな中で、何通かの少ないやりとりで、業者ではなさそうな素人女性と会う約束まで取り付けられることができたら、男性からしてみれば願ったり適ったりです。そのためこの時点で多くの男性は冷静な判断力を失います。
この男性の悲しい性を利用して、今か今かと手ぐすねを引いて待ち構えているのが美人局を目論む者達(単独犯のケースもあり)なのです。
出会い系は性的な目的をもって利用している男性がほとんどである以上、出会い系利用者はほとんど全てが美人局のターゲットになり得ます。
加害者は、それらターゲットの中から、お金を脅し取れそうな相手(会社員・公務員・既婚者など)を選び(プロフィールや会話などから)、手っ取り早く行動に移すことができるのです。
出会い系で美人局を回避するための知識
出会い系をある程度利用したことがあればわかると思いますが、そうやすやすと出会える女性にめぐり合うことはありません。
すぐに会うことができると思えば、サクラや援デリ業者といった売春の話ばかりです。
なんとか素人女性と遊ぼうとポイントを費やし多額のお金を使ってしまう男性も多いことでしょう。
そんな中、あり得ないほどスムーズに会う約束を取り付けることができるケースがあります。それがまさに美人局の特徴なのです。
そして、とんとん拍子に性行為の約束まで取り付けることができ、浮かれた気分で会いに行ったところ、巧妙な美人局の手口にはまり多額のお金を脅し取られる目に遭うのです。
そこで、出会い系で美人局被害にあわないためにも、最低限、特徴と手口、実際に起きた事件を知識として学んでおくべきでしょう。
①特徴と対策
出会い系での美人局で最も顕著な特徴は、”会うまでがやたらとスムーズ”である点です。
「ポイント使って長々とやりとりするのはもったいないでしょ?」と男性を気遣う素振りをみせて優しい女性を演じつつ、会う約束を早めに取り付けるように仕向けます。
出会い系で、サクラや業者に散々ポイントを使わされて金銭的にも精神的にも疲弊している男性の目の前にこんな女性が現れたら願ったり適ったりの状況でしょう。
そのため、疑いもせずに会う話にまであっという間に行き着くのです。
1つでも美人局の特徴にあてはまる場合には、”絶対に会わない”これが最善の対策となります。
②手口
出会い系での美人局で今もっとも相談が多いものは、18歳未満であると主張して恐喝してくる手口です。
本来は、サイト側は利用者がサイトの利用登録をするにあたり、18歳以上であることの年齢確認を行っています。出会い系サイト規制法で義務化されているためです。
しかし、年齢確認は単に身分証の生年月日欄の画像データを送信させるだけですので、中には18歳以上の者の身分証の画像を手に入れて出会い系サイトに紛れ込んでいることもあります。
そのため、18歳以上だと思って性行為に至ったところ、後から18歳未満だと主張され、警察に行くかお金を払うかの選択を迫られるのです。
警察に対して、「18歳未満とは知らなかった」では通用しないため、逮捕を免れるために延々とお金を毟り取られる羽目になるのです。
③実際に起きた事件
出会い系で実際に起きた美人局の事件の概要を知っておくことで、同じようなトラブルに巻き込まれないよう注意を払うことができます。
出会い系を介して美人局の被害にあう事件の最近の傾向は、若者の犯罪グループによって金銭を脅し取られる点です。
かつて”オヤジ狩り”という言葉がメディアで騒がれましたが、それの出会い系サイト版が現在横行しています。
さきほど紹介した、「18歳未満の少女を利用する手口」による犯行が多く、その少女と不良少年グループが結託して恐喝してきます。
また、脅してくるだけではなく、暴力を振るってくる事件も多発しており、出会い系での美人局は凶悪化しています。
出会い系で年齢の若い女の子と会う約束を取り付ける場合には以下の事件のようなリスクがあることも考慮しておくべきでしょう。
出会い系サイトで美人局(つつもたせ)をしたとして、滋賀県警東近江署は5日、強盗容疑で、いずれも住所不定、無職、杉本龍彦容疑者(21)と少女(17)を逮捕した。「金がなかったからやった」などと容疑を認めているという。
逮捕容疑は共謀し、4日午後3時15分ごろ、大津市松山町の食料品店の駐車場に止めた同市の会社員男性(23)の乗用車内で、折りたたみナイフを突きつけ、現金6千円と男性の運転免許証を脅し取ったとしている。
同署によると、男性が出会い系サイトで少女と会う約束をして駐車場に来たところ、2人が一緒に現れ、「お前何しとんねん、援交ちゃうんけ」「殺されるか、警察行くか、金払うか、どうすんねん」などと因縁をつけられたという。
出典:出会い系サイトで美人局 「殺されるか、警察行くか、金払うか」容疑の男と17歳少女逮捕 大津
被害にあったら警察または弁護士に相談
美人局とはいわば、性的欲求を利用した恐喝行為です。れっきとした犯罪ですので、警察相談のうえ、被害届を出すか、刑事告訴の手続きをすべきでしょう。
また、美人局による金銭の要求は1度で収まらないケースがほとんどですので、加害者を逮捕してもらう強い意思を持って警察署に向かいましょう。
弁護士に相談すべきケース
ただし、相手の女性が本当に18歳未満であった場合には、警察に被害申告をすることが、イコール、自分の違法行為を申告することにもなります。
ですので、出会い系の美人局の加害者が、「自分は18歳未満だ」と主張している場合は、18歳以上だと確信がもてない以上は弁護士にまずは相談しましょう。
弁護士であれば相手と交渉し、弁護士照会制度によって身元を調べて年齢確認も行えます。その結果いかんで最善の対処法を選択できます。
警察への相談に不安があるようでしたら、一度当法律事務所までお気軽にご相談ください。刑事事件になることを避け、穏便且つ早急に安心した生活を取り戻せるよう弁護士が対応します。
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