解決事例

相談内容について

結婚を前提とする交際相手の外国人男性に、事業に必要であると言われ、総額で400万円を貸してしまった女性からの相談でした。相手は自身が弁護士であると説明したり、高級マンションに住んでいると話したりしていましたが、どれも裏が取れず、身元についての情報はほとんどありませんでした。他の弁護士に相談しても、回収は諦めたほうがいいと言われ、途方に暮れた状態で弊所にご相談にまいりました。

解決方法

まずは、アクセスの確立なしに何らアクションは起こせません。当職が経営する調査会社を使い、ご依頼者様に相手方を呼び出してもらい、住居を突き止めました。この尾行には当職も参加しました。ここで、相手方が説明する情報は全て嘘であることが分かりました。そのうえで、相手方の口座を凍結したところ、幸運にも貸した400万円以上が口座に残っていることわかりました。しかし、相手方は口座凍結後も自分の話が真実であると譲りません。そこで、詐欺罪での刑事告訴をすることにしました。残念ながら、詐欺罪での刑事告訴のハードルは極めて高いため、案の定、警察はすぐに受け取ってくれませんでしたが、必要な証拠を執念で集め、1年以上の時間をかけて警察を説得、最終的には相手方の逮捕にこぎつけました。
逮捕後は、相手方に代理人がつき、400万円に諸経費を加えた解決金を支払わせることに成功しました

担当弁護士からのコメント

最初こそ雲をつかむような話でしたが、一つ一つ執念で証拠を集め、足りないものは工夫して作り上げ、警察をも突き動かして回収にこぎつけました。
詐欺の事案の多くは、残念ながらあきらめざるを得ない事案と言えます。ただ、中には工夫次第で、一部でも回収に成功するものがあります。
最後まであきらめずに戦うことの大切さを教えてくれた事案でした。