社会的地位の高い人からの不当な要求
女性が受ける被害- 「得意先の社長に言い寄られて困っている」
- 「取引先の担当者にセクハラされた」
会社員、フリーランス、学生といった立場を問わず、自分より立場の強い男性からのセクハラに悩まされる女性は少なくありません。
悪質な場合はレイプや強制わいせつ罪のような犯罪行為に発展する場合もあり、しばしばニュースにもなっています。
もし被害にあった、あるいは遭いそうになっている場合は早めに弁護士や警察に相談されることをおすすめします。
目次
弱い立場にある女性がセクハラ・性暴力に抵抗するのは難しい
数年前、人気俳優が出張マッサージ店で働いていた女性従業員に性的なサービスを要求し、断った女性従業員に対して性的暴行を働く事件が発生しました。
そのマッサージ店では性的なサービスはいっさい行っておらず、その旨も含んだ同意書を事前に加害者男性に対して提示・サインさせた上で施術を行っていたといいます。
出張マッサージのように、密室で男性と二人きりになるシチュエーションは女性にとっては怖いものです。
仕事上やむを得ないこととはいえ、一定のリスクがあることは否定できません。
すべての男性客やクライアントが加害者になるとは限りませんが、もし目の前にいる客に不当な要求をされたり、性的な暴力をふるわれそうになったりしたとき、抵抗できる女性がどれほどいるでしょうか。
相手の社会的地位が高く、自分の立場が弱い場合はなおさらです。
先ほどのケースでは女性は勇気を出して警察に被害を訴え、加害者は逮捕されました。
しかし、残念ながら日本では性暴力の被害にあった女性が捜査機関に被害を届けるケースは非常に低いというのが実状です。
現実には女性側が泣き寝入りしてしまい、表面化していない事件も多々あると思われます。
ありがちな事案
こうした女性へのセクハラや不当な要求が起きる背景には、加害者男性との力関係の問題があります。
クライアントや得意先の担当者といった強い立場のある男性が、その地位を利用して弱い立場の女性に対して、その人格や性的自由を踏みにじるような行為を行っているのです。
特に組織に所属せず、個人で活動するフリーランス女性は立場が弱く、クライアントからのセクハラや性暴力被害に遭う人は珍しくありません。
接待や飲み会の席でのセクハラ
接待や飲み会の席で、クライアントや取引先の担当者などからセクハラ行為を受ける女性は少なくありません。
そのなかには、抱きつかれる・キスされる、トイレで性的暴行をされる、といった悪質なものも含まれます。
取引継続などと引き替えに行われる性的な要求
取引の継続や仕事の発注と引き替えに、性的な要求をしてくるクライアントなども残念ながらいます。
仕事への影響を考え、泣く泣く相手の要求に応じてしまうケースもあるようです。
打ち合わせの席でのセクハラ
打ち合わせの席で担当者やクライアントから体を触られたり、プライベートで食事や飲みに誘われたり、といったセクハラ被害を受けるケースもあります。
相手の機嫌を損ねたくない一心で食事の誘いに応じた結果、ホテルに連れ込まれるなどの被害に遭う例も少なくありません。
就活生への性行為強要
最近では、就活生をねらった性暴力事件・セクハラも表面化しています。
内定が欲しい学生の立場としては、企業側の担当者の要求に対してなかなか「ノー」と言うことができません。
就活中の女子学生が採用担当者などに自宅やホテルに呼び出されて性行為を強要される事件などが起きています。
リベンジポルノ・脅迫
性被害にあっている様子などを録画されたり、性的な画像を相手に送らされたりしたような場合、のちのち脅迫の材料に使われるおそれがあります。
また、問題の画像や映像がネット上にアップされ、リベンジポルノ被害に遭ってしまうリスクもあります。
もし被害にあってしまった場合にやるべきこと
これらのセクハラ行為や不当な要求は社会的に許されるべき行為ではなく、場合によっては被害者側が加害者に対して損害賠償を請求できるケースもあります。
さらにレイプなど被害の内容が悪質な場合は、警察に被害を訴えて相手を処罰してもらうことも可能です。
悪質なセクハラや不当な要求に対して弁護士ができること
悪質なセクハラや不当な要求を受けた、あるいは受けそうになっている場合は、早い段階で一度弁護士に相談するとよいかもしれません。
損害賠償請求や刑事告訴の手続きでは法的知識が要求されるため、被害者本人が1人で手続きを進めるのは大変です。
弁護士がいれば、それらの手続きに対してサポートが受けられます。
また被害者に代わって加害者と交渉を行うことも可能です。
また報酬の未払いトラブルやパワハラ被害といった、セクハラと一緒に問題になりやすいトラブルについても対応してもらえるのもメリットといえます。
弁護士が介入することで事態の悪化を防止できるケースもあります。
現在悩んでいる方は、一度お話だけでも聞かせていただければと思います。
その他のコラム
社会的地位の高い人からの不当な要求
女性が受ける被害「得意先の社長に言い寄られて困っている」 「取引先の担当者にセクハラされた」 会社員、フリーランス、学生といった立場を問わず、自分より立場の強い男性からのセクハラに悩まされる女性は少なくありません。 悪質な場合はレイプや強制わいせつ罪のような犯罪行為に発展する場合もあり、しばしばニュースにもなっています。 もし被害にあった、あるいは遭いそうになっている場合は早めに弁
元カレは変態、性行為中の暴力で怪我
女性が受ける被害「元カレが性行為中に暴力を振るう人だった」 「いやがっているのにむりやりセックスされた」 もしこのようなことがあったら、信頼できる誰かに一度相談してみましょう。 セックスは当事者双方の同意に基づいて行われるべきものですし、たとえ同意があったとしてもいやがる相手に暴力的なプレイを強要するのは問題です。 相手への愛があったとしても、それは決して許される行為ではありません
セカンドレイプに気をつけよう(相談した相手が拡散等)の事例等
女性が受ける被害性暴力にあった被害者に対して無神経な言動で追い打ちをかけるセカンドレイプは、決して許される行為ではありません。 信じて被害を打ち明けた人が加害者になるケースもあり、被害者としては二重、三重に心を傷つけられることもあります。 セカンドレイプとは セカンドレイプ(性的二次被害)とは、レイプなどの性暴力被害を明らかにした被害者に対して、周囲の人が被害を思い出させるような言動をしたり
彼氏から無理やり中出し、望まない妊娠
女性が受ける被害「嫌がるのに中出しされた」 「彼氏が避妊に協力してくれない」 「セックスに応じないと暴言を吐かれたり、暴力をふるわれたりする」 このような行為があったら、性的DVを疑うべきかもしれません。 恋人や夫婦の間で行われる性的な行為であっても、嫌がる相手に一方的に行為を押し付けることは性暴力にあたります。 「彼氏のことは好きだけど、つらい」「何かおかしい気がする」と感じた
リベンジポルノ防止法についての解説
女性が受ける被害リベンジポルノは犯罪です。 加害者には民法上の不法行為責任でなく、刑事責任をも問うことができます。 ここでは、リベンジポルノを規制するリベンジポルノ防止法の内容、さらによくある被害事例について解説します。 もしも被害に遭ってしまったら、被害の拡大を防ぐためにも早めに警察や弁護士に相談しましょう。 リベンジポルノとは 相手への嫌がらせのために、相手の性的な画像や動画をインタ