債務整理の費用を知りたい人は必見!安く抑える3つの方法とは

借金問題を解決するために債務整理を行う場合、どうしてもある程度の費用がかかります
特定調停や自己破産などは自分だけで行うことができないわけではありませんが、債務整理は基本的に専門家に依頼して行うのが一般的です。

「借金問題は解決したいけれど、費用を支払えるだろうか?」
債務整理を検討する方のほとんどが、このような疑問を持つものです。

それでは任意整理など債務整理を行う場合、いったいいくら費用がかかるのでしょうか?
今回は、任意整理やその他の債務整理を行う際にかかる費用の相場についてご紹介します。

  • 任意整理する場合、いくらくらいかかるの?
  • 専門家への費用は分割払いできるのだろうか?
  • 費用を安く抑える方法はないの?

上記のような疑問に、債務整理の専門家がしっかりとお答えします

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1.債務整理する時にかかる2種類の費用

債務整理する場合にかかる費用には、つぎのように2つの種類があります。

  • (1)裁判所にかかる費用
  • (2)専門家にかかる費用

それぞれについて、順次確認していくことにしましょう。

(1)裁判所にかかる費用

裁判所を利用して行う債務整理の場合、裁判所所定の費用がかかります。
債務整理中、特定調停・個人再生・自己破産する際に裁判所への費用が必要となります。

なお、任意整理は裁判所を利用せずに行う手続きですので、裁判所への費用は一切必要ありません。

(2)専門家にかかる費用

債務整理するに際して専門家に手続きを依頼する場合、その専門家に報酬などを支払う必要があります。
債務整理を依頼することのできる専門家には、弁護士と司法書士が存在します

債務整理を依頼する場合、裁判所などに要する実費のほかに、以下のような各種の費用が発生します。

  • ①着手金
  • ②成功報酬
  • ③手数料

①着手金

債務整理を専門家に依頼する場合、まず「着手金(ちゃくしゅきん)」を支払う必要があります。
着手金とは、債務整理の処理に着手してもらう際に発生する費用です。

②成功報酬

専門家が債務整理した結果、借金額がはじめよりも減額されたり過払い金を取り戻した場合、成功報酬として以下のような費用が発生するのが一般的です。

一般的な成功報酬の割合

【減額報酬】実際に減額された借金額の10%~20%
債務整理したことで借金額が減額された場合、元の借金額との差額に対して10%~20%の成功報酬がかかります。

【過払い報酬】取り戻した過払い金額の20%~30%
消費者金融などから過払い金を取り戻した場合、実際に取り戻した金額に対して20%~30%の成功報酬がかかります。

③手数料

債務整理する際、専門家が各種の事務を行うときにかかる手数料です。
実際にいくらかかるのかに関しては、それぞれの事務所ごとに扱いが異なります。

2.各種債務整理にかかる費用の相場とは?

債務整理には、以下のように4つの手続きがあります。

  • (1)任意整理
  • (2)特定調停
  • (3)個人再生
  • (4)自己破産

債務整理する際にかかる費用に関しては、それぞれの手続きごとに大きく異なります。
各債務整理手続きに必要となる費用の相場について、順次ご紹介しましょう。
なお、(2)の特定調停に関しては実務上あまり利用されている手続きではないので省略させていただきます。

特定調停について知りたい場合には、「自力で借金問題を解決!特定調停と任意整理の違いやデメリットとは」をどうぞ。

(1)任意整理

任意整理は金融業者などの債権者と直接交渉し、借金の返済条件をすこしでも有利にしてもらう方法です。
任意整理する場合、裁判所への費用は不要です。

しかし、任意整理を自分だけで行うことは非常にハードルが高いため、債務整理の専門家に依頼するのが一般的です。
自分だけでも任意整理できないわけではありませんが、債権者と直接交渉しなければならないため現実的ではありません。

任意整理にかかる費用の相場は、つぎのようになります。

・裁判所への費用:0円

弁護士に依頼する場合
着手金:1社につき3万円~5万円
成功報酬:減額報酬10%~20%・過払い報酬20%~30%

司法書士に依頼する場合
着手金:1社につき2万円~3万円
成功報酬:減額報酬10%前後・過払い報酬20%前後

(3)個人再生

個人再生は借金額を最大80%~90%カットしてもらうために裁判所で行う手続きです。
裁判所で行う手続きである以上、どうしても裁判所にも費用が発生します。

裁判所への費用:総額約27万円

内訳は、以下のとおりとなります。
収入印紙代:1万円
官報掲載費用:約1万2千円
郵便切手代:2千円前後
再生委員への報酬:20万円~25万円程度

なお裁判所への費用に関しては、手続きを行う裁判所によって異なる場合があります。

再生委員とは?

再生委員は、裁判所で個人再生が行われる際に手続きの進行をリードするなど重要な役割を担う立場の人のことを言います。
再生委員は弁護士の中から選任されるため、報酬も20万円~25万円と高額になります。

弁護士に依頼する場合の費用:30万円~60万円程度

司法書士と比較して費用が高額となる傾向がありますが、弁護士を代理人とした場合には裁判所によって再生委員の選任が不要となるケースがあります(後述)。

司法書士に依頼する場合の費用:25万円~50万円程度

個人再生を司法書士に依頼した場合、手続きを行う裁判所によっては再生委員の選任が必要となることがあります。
再生委員が選任される場合、その報酬として基本的に20万円~25万円もの費用が加算されることになるので注意が必要です。

再生委員への報酬が不要となるケース

再生委員への報酬額は20万円~25万円と高額であるため、誰しもできれば支払いたくないものでしょう。
東京地裁など大都市の地方裁判所で個人再生する場合、弁護士が代理人であることを条件として再生委員の選任が不要となることがあります。
この場合、司法書士に個人再生を依頼すると再生委員への費用が発生してしまうので注意が必要です。

なお、大都市以外の地方裁判所においては、司法書士が手続きに関与していれば再生委員の選任が不要とする扱いをしているケースもあるようです。

(4)自己破産

自己破産は、地方裁判所で行う手続きです。
自己破産することを裁判所に認めてもらえた場合、基本的にすべての借金を帳消しにしてもらうことができます。

裁判所への費用

自己破産の処理方法には、大きく分けて以下のような2つの種類があります。

  • ①同時廃止事件
  • ②管財事件

どちらの方法になるかによって裁判所への費用は、非常に大きく変わることになります。

①同時廃止事件:2万円~3万円程度

同時廃止事件の場合、破産手続きが簡略化されるので裁判所への費用も大幅に安くなります。

②管財事件

管財事件の場合、破産申立人の財産の調査・処分などを行う破産管財人が選任されるため裁判所に納める費用が高額となります
管財事件の場合、弁護士が代理人かどうかによって、裁判所に要する費用については以下のように大きく異なります。

・弁護士が代理人でない場合:約42万円~53万円程度

弁護士が代理人でない場合、破産管財人への報酬が40万円から50万円と非常に高額となります。
このため、そのほかに必要な費用(印紙・切手・官報掲載料金)と合計して約42万円~53万円程度の費用が裁判所に必要となります。

・弁護士が代理人の場合:22万円~23万円程度

弁護士が代理人として自己破産を申立てた場合、破産管財人への報酬は20万円に減額されます(これを「少額管財」といいます)。

なお、裁判所によっては司法書士が手続きに関与している場合には、上記と同様の扱いをしているケースもあるようです。

弁護士に依頼する場合の費用:30万円~60万円程度

弁護士に依頼した場合司法書士よりも費用が高額となりますが、弁護士を代理人とした場合には上記のように管財事件でメリットを受けることができます。

なお、費用は同時廃止事件の場合よりも管財事件の場合のほうが高額となることが一般的です。

司法書士に依頼する場合の費用:25万円~50万円程度

司法書士に要する費用に関しては弁護士の場合と同様、同時廃止事件よりも管財事件のほうが高額となります。

費用は専門家によって千差万別

うえに記載した各種費用の額は、あくまでも「相場」です。
実際手続きする際にかかる費用は、依頼する専門家によって大きく異なる可能性があるので注意が必要です。

一般的に言って、弁護士よりは司法書士に依頼する方が専門家への費用は安くなる傾向があります。
また、同じ弁護士同士または司法書士同士であっても、専門家によって費用は変わってきます。

このため、専門家に手続きを依頼する際には、事前にいくら費用がかかるのかをしっかり確認することが大切です。

3.債務整理にかかる費用は分割払いできる?

債務整理する際に発生する費用に関しては、分割払いを受け付ける専門家が多くなってきています
ただし、分割払いできるかどうかは依頼する専門家によって異なります。
場合によっては、すべて一括で支払う必要があることがありますので、依頼する際には事前に確認するようにしましょう。

なお、裁判所にかかる費用に関しては、一括で支払うのが原則です。

4.債務整理費用の負担を抑えるための3つの方法

債務整理する際に発生する費用の負担を抑えるためには、以下のように3つの方法があります。

  • (1)司法書士に依頼する
  • (2)分割払い可能な事務所に依頼する
  • (3)法テラスを利用する

それぞれについて、簡単に確認しておきましょう。

(1)司法書士に依頼する

債務整理は、司法書士に依頼して手続きを行うことができます。
債務整理を司法書士に依頼した場合、弁護士よりも費用が安くなることが一般的です。

なお、司法書士の中には債務整理の依頼を受け付けない事務所もありますので、事前に確認してください。

弁護士に依頼したほうがいいケースも

債務整理は司法書士に依頼することで費用を抑えることができますが、弁護士に依頼したほうがいいというケースも存在します。
自己破産が少額管財事件として処理される場合や、個人再生を行う場合、その手続きを行う裁判所によっては弁護士に依頼したほうが費用を安くすることができるケースがあるのです。
そのようなケースにおいて弁護士でなく司法書士に依頼した場合には、裁判所にかかる費用が高額となり、かえって割高となってしまう可能性があるのでご注意ください。

(2)分割払い可能な事務所に依頼する

裁判所への費用は、原則として一括で支払う必要があります。
そのため裁判所を利用する債務整理を行う場合には、その費用を事前に用意しておかなければいけません。

これに対して債務整理の専門家への費用に関しては、依頼する専門家によっては分割払いを受け付けてもらえる可能性があります。
分割払いを受け付けてくれる専門家に依頼すれば、たとえ専門家への費用が50万円かかるとしても債務整理を行う際の経済的負担をかなり軽減することができるでしょう。

(3)法テラスを利用する

法テラスとは、全国各地に設置されている国の機関であり、法律問題でお悩みの方の大きな味方です。
借金問題で悩んでいる場合には、債務整理する際にかかる費用を一時的に立替えてくれたり、格安の費用で専門家を紹介してもらうことも可能です。

ただし、上記のような法テラスのサービスを受けるためには一定の条件を満たしている必要があります。
詳しくは「債務整理する人は必見!法テラスを利用して費用を抑える方法とは?」をどうぞ

5.専門家に依頼する際に注意すべきポイント

弁護士にしても司法書士にしても債務整理を専門家に依頼する場合には、以下の点に注意してください。

(1)依頼前には自分の債務状況などを把握すること

債務整理を専門家に依頼する際には、まず自分自身の経済的な状況を把握することが大切です。
どの消費者金融会社からいくらの借り入れがあるのか、収入や毎月の出費はいくらなのか……。
契約書や給与明細、レシートや家計簿など客観的な資料を集め、自分の経済的な現状をつかむようにしてください

(2)債務状況に関して正確に伝えること

債務整理という仕事を専門家が効率的に処理していくためには、正確な情報を伝えることが非常に重要です
専門家に依頼する際には、上記のような資料を持参することを心がけましょう。

(3)費用が安いというだけで専門家を選ばないこと

専門家への費用は、依頼先によって様々です。
いろいろ調べてみればわかることですが、安い料金で請け負ってくれる専門家もいれば高額な料金を設定している専門家も存在します。
費用はできるだけ安いところに依頼したい……と思うのが人情というものですが、安さだけにつられると大変なことになる可能性も忘れないようにしましょう。

債務整理を引き受けておきながら、実際にはほとんど放置状態でほったらかしなどという専門家も実際にいるのです。
専門家に依頼する際には、これまでの実績や世間の評判などを確かめることが大切です。

(4)お金がない場合には分割払いの相談をしてみる

債務整理を専門家に依頼する場合、確かにある程度高額な費用が発生します。
しかし債務整理すれば借金問題を根本から解決し、経済的にまったく新しい人生を踏み出せるという大きなメリットが存在します。

債務整理費用の支払いに関して不安があるのであれば、いつまでも悩んでいずに専門家に積極的に相談してみましょう。
信頼できる専門家であれば、親身になって相談に応じてくれるはずです。

6.まとめ

今回は、債務整理する際にかかる費用の相場についてご紹介いたしました。

債務整理する場合、かならず各種の費用が発生します。
裁判所を利用する場合には、裁判所に一定の費用を支払う必要がありますし、専門家に依頼する場合には専門家への報酬などの費用が発生します。
これら費用の支払いが難しい場合には、分割払いを受け付けてくれる専門家を探したり、法テラスを利用することで無理なく支払うことができるようになるでしょう。
今回こちらで紹介させていただいた知識を活用し、ご自分の借金問題を解決していただければ幸いです。

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