風俗で指名客を増やすためには客に恋人気分を味合わせるなどの営業努力も必要でしょう。しかしそれを真に受け、本当に恋人になったかのように錯覚してしまう困ったお客も中にはいます。
「指名を貰って稼ぎたいから色恋をやめるわけにはいかないけど、ストーカー被害にもあいたくない…」こう悩まれている女性も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、風俗嬢のストーカー被害に強い弁護士が、
- 風俗客のどのような行為がストーカーになるのか
- 風俗嬢のストーカーになりやすい客の特徴
- 風俗嬢がストーカー被害に遭わないための対策
- 風俗嬢がストーカー被害にあった場合の対処法
について徹底解説していきます。
なお、風俗のお客からストーカー被害に遭われている方で、この記事を最後まで読んでも問題解決しない場合には弁護士までお気軽にご相談ください。
誰でも気軽に弁護士に相談できます |
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風俗の客のどのような行為がストーカーになる?
ストーカー行為とは、ある特定の人に対しての恋愛感情や好意の感情、または、その感情が満たされなかったことによる恨みの感情から、反復してつきまとい等の行為をすることです。
つまり、「好き!もっと彼女のことを知りたい!側にいたい!」または「俺をフリやがった(相手にしてくれない)!許せない!嫌がらせしてやる!」という感情を満たすために、反復してつきまとい等の行為をすることです。
では、先ほどから何度も出てきている、”つきまとい等の行為”とはどのような行為なのでしょうか。ストーカー規制法の対象となる「つきまとい等の行為」は以下の8つです。
ア つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等
イ 監視していると告げる行為
ウ 面会や交際の要求
エ 乱暴な言動
オ 無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS・文書等
カ 汚物等の送付
キ 名誉を傷つける
ク 性的しゅう恥心の侵害
風俗客がどのような行為をすれば、上記のつきまとい行為に該当するのか、以下で具体例を紹介します。
つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等 |
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監視をしていると告げる行為 |
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面会や交際の要求 |
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乱暴な言動 |
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無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS・文書等 |
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汚物等の送付 |
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名誉棄損 |
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性的羞恥心の侵害 |
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風俗嬢のストーカーになりやすい客の特徴
メールやLINEの返信がやたらと早い
営業の一環として、お客とLINEやメールのやり取りをする女性も中にはいます。本指名を続けてくれる上客、とくに姫予約がとれるまでの常連客であれば当然連絡先は交換します。こういったエースのお客は女性もしっかりとハートを掴んでおきたいと思うため、マメに連絡したりしますよね。
ただその時に、やたらと返信が早いお客がいます。
一概に言えませんが、男性は女性ほどマメではないですし、仕事をしていれば休憩時間や仕事終わりに返信する人が多いでしょう。にもかかわらず、常に素早い返信をしてきたとしたら、アナタからの連絡を心待ちにしていつも携帯の通知を気にかけている可能性があります。
こういったお客は、風俗は疑似恋愛であると割り切って適度に遊べずに、本気で恋愛感情を抱いてしまうストーカー気質のある男性です。
上から目線・断定的な発言
サービス終了後のピロートークで、政治や経済、国際情勢、自分の仕事に関する専門知識などのやたらと難しい話をしてくる男性がいますよね。この手のお客は、「〇〇ちゃんはこうすべき。こうあるべき」と決めつけた断定的な言い方をすることもあります。
これは、単に自分が物知りであることを自慢してマウンティングをとっているだけではありません。風俗嬢を自分より下に見ています。
挙句の果てには、「〇〇ちゃんは何もできないから俺みたいな男が側にいてあげるべき」「俺が好きなんだから相手も自分を好きなはず」と上から目線の断定的な思考に陥ります。その結果、女性から交際や店外を断られると、自分より下の人間に拒絶されたという怒りから、嫌がらせ型のストーカーに走ることもあるのです。
また、こういったお客はプライドが高くナルシストの傾向もありますので、女性のちょっとした発言で機嫌を悪くするようであれば要注意です。
詮索が激しく嫉妬深い
「一人暮らし?彼氏(夫)はいるの?」「よく使う駅ってどこ?」「どこの学校行ってるの?」といった一歩踏み込んだ質問をしてくるようであれば要注意です。ストーカーは少しずつ女性から情報を聞きだし、裏で着々と身元の特定を進めることがよくあるからです。
また、ストーカー気質のお客は嫉妬心や独占欲が強い傾向があります。そのため、小まめに写メ日記をチェックして、他の客の動向まで探っていることもあります。写メ日記に書いてある内容に触れた会話がお客の口から出てくるようであれば警戒した方が良いでしょう。
女性慣れしていない
日々多くの男性客と接していれば、「この人、遊び慣れていないな」「女性慣れしていないな」「モテなそう」と雰囲気でわかるものです。
この手のお客は、普段の生活で女性に優しくされたり、好意的な態度で接してもらう機会がありません。そのため、サービスの一環で恋人のように接したり、リップサービスで褒めたりすると、それを愛情表現と受け止めて舞い上がってしまいます。
勘違いしてストーカーに走らせないためにも、相手をよく見極め、適度な距離間で接するようにしましょう。
風俗嬢がストーカー被害に遭わないための対策
プライベートな情報を話さない
人は、プライベートな話を打ち明けてくれる相手に親しみが湧くものです。それによって”良いお客様”として継続的に指名してくれるだけなら良いのですが、ストーカー気質の風俗客には逆効果です。「私的な話をしてくれるのは自分に好意があるからだ」と勝手に思い込みますし、気軽に話したプライベートな会話内容から女の子の個人情報を調べあげてきます。
また逆に、自分の方から風俗客のプライベートにも掘り下げた質問をするのも、「俺に興味があるのでは?」という誤解が生じさせる怖れがあるのでやめましょう。
また、風俗店はお客の電話番号から何を調べられるか知っていますか?に詳しく書かれていますが、携帯番号から氏名や住所は簡単に調べることができます。
プライベート携帯の番号を教えるということは、本名と住所地をお客に教えることと変わりがありませんので絶対に避けましょう。
また、ストーカー気質のある風俗客とは、たとえLINEやメルアドであっても交換しないようにしましょう。連絡がとれるというだけで恋人気取りで接してきて、気に入らないことがあるとストーカーに変貌することもあります。
写メ日記やSNSに個人特定できる写真をのせない
風俗店の写メ日記やSNSに自分の私生活に関する写真をのせるのも、自分に興味を持ってもらう、知ってもらうための営業手段の一つです。
しかし、以下に挙げるような写真をのせると、待ち伏せのほか、ネット検索やGoogleマップのストリートビューなどを駆使して、アナタの住んでいるエリアや自宅、行動パターンがストーカー客に解析されてしまう可能性があります。
- 自宅の部屋で撮影した写真:部屋の間取りやデザインからどの賃貸物件かを特定
- 自宅内で外の空模様が映った写真:空模様(雨雲がある・晴天であるなど)と写真が撮影された日から住んでいるエリアを特定
- 自宅内で外の建物が映った写真:自宅周囲の建物などをGoogleマップのストリートビューで調べて自宅を特定
- よく行く飲食店などの写真:行動パターンを特定。待ち伏せして自宅まで尾行され自宅を特定
どうしても自宅でのプライベート写真を撮る場合は、間取りはもちろん、ベランダなどの窓を背景とすることは絶対に避けましょう。頻繁に行くお気に入りのお店の写真もNGです。
また、スマホで撮影した写真を風俗店のWEBサイトにアップロードすると、画像データに位置情報も記録されていることがあります。そのため、スマホで写真撮影する場合には、スマホの設定で位置情報をオフにしておく必要があります。
なお、Instagram、Twitter、Facebook、LINEといった主要なSNSでは、投稿時に自動的に写真から位置情報を削除してくれますので、スマホの位置情報をオフにする必要はありません。ただし、他のSNSがそのような対応をとっているとは限りませんので、上記の主要SNS以外を利用される方は位置情報をオフにしておくことをお勧めします。
店外デートをしない
風俗店を離れて個人的にデートすることにより、相手に「自分が特別だ」という優越感を与え、恋愛感情を生みやすいことが挙げられます。ストーカーの発端は恋愛感情です。恋愛感情が歪んで憎しみや執着に変わり、相手に害を及ぼす行為に出てしまいます。店外デートはこの恋愛感情を生みやすいため避けましょう。
また、店外デートの時には気が抜けていて、自分の免許証や保険証などの個人情報がわかってしまうものを財布に入れたまま出かけてしまう人もいます。そして、ホテルで浴室やトイレに入っている間にバッグを探られてしまい、免許証などに記載された本名や住所といった個人情報を知られてしまうことがあります。
そのほかにも、店外デートでの性行為を盗撮されて、その動画をネタに交際を強要するなどの被害相談もあります。店外デートは風俗店の禁止行為にあたるためトラブルが起きても店にも相談できませ。いくら親しくなったお客とはいえ、プライベートで会うことのリスクをしっかりと認識しましょう。
プレゼントを自宅に持ち帰らない
風俗のお客が女の子の気を引こうとプレゼントをくれることはよくありますが、ぬいぐるみや家電製品の中に盗撮器・盗聴器・GPSなどを仕込まれている可能性もあります。
GPSが仕込まれているプレゼントを自宅に持ち帰るとストーカーに家がバレてしまいます。また、家がバレれば、自宅付近まで来られ、盗撮器・盗聴器の電波を受信する機器で自宅内の様子を見られたり会話を盗み聞きされる被害にもあいます。
ネット通販でこれらの機器を発見する商品も販売されていますが、発見精度が高くないものもあり確実性がありません。
そのため、もったいないと思われるかもしれませんが、ストーカー被害を防ぎたいのであれば、風俗のお客からもらったプレゼントは自宅に持ち帰らずに処分した方が良いでしょう。
お客との間に一線を引く
ストーカーされにくい女性の3つの特徴とされやすい女性の特徴・外見・対策にも書かれていますが、男性に対してあまりにも優しく接したり、優柔不断な態度をとっている女性はストーカー被害に遭いやすいです。
もちろん風俗はサービス業ですので、指名をもらうために優しく接する必要はあるでしょう。しかし、風俗客の個人的な悩みを真剣に聞いてあげたり、落ち込んでいるお客を慰めてあげるなどを繰り返すと、「自分に好意があるのでは」と誤解を与えることもあります。
また、ストーカーは恋愛関係においてはポジティブに考える傾向が強いため、交際を求められた際に曖昧な態度や返答をすると、「風俗店からお客との交際を禁止されていからハッキリと答えられないのかもしれない」と勝手に思い込んでしまう可能性もあります。
そのため、風俗客にプライベートな悩みを打ち明けられた場合には過剰に優しい言葉をかけないようにしましょう。また、デートや交際を申し込まれても「お店以外では会えません」と毅然とした態度を見せ、「あくまでも風俗嬢と客の関係である」ことが明確に伝わるようにしましょう。
風俗でストーカー被害にあった場合の対処法
安全な場所を選び、1人になるのを避ける
中には、風俗嬢の自宅まで尾行してずっと監視しているなどの悪質な行為を行う人もいます。実際の相談事例では、留守中に自宅に入られていたというケースもありました。
可能であれば、ストーカー行為がおさまるまで、ホテルや友人宅に泊まるようにしましょう。
それが難しいのであれば、公共の場であってもできるだけ1人になるのは避け、帰宅したときでも家の中にいると外からわかられないように電気をつけないなど、被害が落ち着くまでの間は身を守るための対策が必要です。
また、家の中に入られたり、帰宅途中に襲われるケースなども想定して、ストーカー対策グッズの設置や持ち歩きも同時にしておくべきでしょう。
お客を刺激しない
「迷惑だから二度と連絡したりお店に来ないでください」と1度しっかりと、風俗客に拒絶の態度を見せることは重要です。
しかしそれでも継続して連絡してくる場合には、お客に直接何かを伝えるのはかえって刺激してしまうので避けた方が無難です。風俗客はなんとかして関わりを持ちたいと考えており、女性から働きかけがあれば、「自分の行為は成功した」と思いさらにエスカレートしかねないからです。
NG客に指定したうえで、警察または弁護士から警告してもらいましょう。
証拠を集めておく
以下は、風俗客からストーカーされたことを証明するための証拠となり得ます。警察に被害届を受理してもらうためには証拠が必要となりますので事前に集めておきましょう。
メール・LINE・SNSのメッセージ | 気持ち悪くても消去してはいけません。誤って消去しないよう風俗客がメッセージを送ってきた日付・送信者も含めてスクリーンショットで保存しておきましょう。 |
電話の録音データ | 風俗客から電話がかかってきた場合には、スマホの録音アプリで録音データを保存しておきましょう。 |
送られてきたプレゼントや手紙 | 風俗客の指紋が残っている可能性もありますので、消えないよう手袋をして触り、ビニールなどにいれて保存しておきましょう。 |
送られてきた汚物や生もの | このような保存できないものについては写真に撮っておくなど他の方法を選びます。ただし汚物(糞尿や精液など)から犯人のDNA鑑定も可能なため、警察に捜査してもらう場合に備えて、ビニール袋を何枚も重ねるなどして保管しておいた方が良いでしょう。 |
日記やメモ | ストーカー被害にあった状況を時系列でできるだけ詳細に記録しておきます。日付・時間・場所・相手から何をされたのか・相手の服装なども細かく記録することで信憑性が増し、警察が動いてくれることも期待できます。 |
医師の診断書・病院の領収書 | 万一暴力をふるわれたり、精神的に参ってしまって通院していたりするのであれば、傷跡の写真や診断書、領収書も証拠として保存しておきます。 |
警察への相談記録 | 警察にストーカー被害を相談しておくことで記録として残ります。この記録もストーカー被害にあったことの証明となり得ます。 |
とにかく証拠になりそうなものは何でも残しておきましょう。のちのち、警察や弁護士に相談する時に役立ちます。
また、探偵に依頼すれば、風俗客に後をつけられる、待ち伏せされるといった被害を撮影した写真や動画の証拠も入手できます。ただし前述の通り、つきまとい行為が反復されて初めてストーカー行為となりますので、複数回の証拠撮影を依頼するとなるとかなりの金額になります。
金銭的に余裕があるのであれば探偵への依頼も検討すべきですが、まずは手持ちの証拠で警察に動いてもらえないか、実際に警察に相談に行って確認した方が良いでしょう。
警察に相談する
風俗客から、「殺してやる」「帰り道には気をつけろ」等、生命や身体に危害を加えると思われる発言があった場合には、重大な事件が起きる前にすぐに警察に出向き、早急に対応してもらうことをお勧めします。このケースでは刑法の脅迫罪に該当し、風俗客を逮捕してくれる可能性があります。
また、風俗客からストーカー行為があった場合には、警察本部長当から警告(口頭または書面による注意)を出してもらえます。それに従わない場合は、「これ以上女性に近づいたり連絡してはならない」という禁止命令を公安委員会から出してもらえます。
ストーカー行為をした場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金、禁止命令に違反した場合は2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処せられますので、逮捕されたくない風俗客がストーカー行為をやめてくれることも期待できます。
参考:ストーカーは犯罪です! 被害を受けたらすぐ警察に相談を | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン
弁護士に相談する
弁護士にストーカー被害の相談をすると、加害者に対して以下のアプローチ方法を提案されます。
具体的には、弁護士から加害者である風俗客に対して、電話または書面(電話番号や住所が不明な場合は一旦メールやLINEで連絡をとることもある)で警告を出します。
警告の内容としては、今後は風俗嬢に対しての直接的な連絡や接触を禁止し、もし警告に従わなかった場合は警察に刑事告訴をする、あるいは、同時に民事でも訴訟を起こして慰謝料請求するといったものです。
弁護士にストーカー客との交渉を一任することで、
- すぐに警察に突き出すのではなく、一旦、相手方に退く機会を与えることで、逆恨みによる復讐の感情が湧かないよう穏便に解決する方向に進むことができる
- 警察の捜査の過程で店に知られたくない事実(店外デート・本番行為など)が店に伝わってしまうリスクなども回避することができる
といったメリットがあります。
実際、風俗でのストーカー行為に精通した弁護士が介入することで、ほとんどのケースでストーカー行為は収まっています。
当事務所では、風俗客にストーカー行為をやめさせるための交渉を得意としており豊富な解決実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますのでまずはご相談ください。相談する勇気が解決への第一歩です。
誰でも気軽に弁護士に相談できます |
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