パパ活でお金を返せと言われた場合の返済義務と3つの対処法
パパ活でもらったお金を「返せ」と言われた。返す必要はあるの?

パパ活の相手から、ある日突然「今まで渡したお金を返せ」と迫られる。「裁判を起こす」「警察に被害届を出す」と言葉を重ねられ、どう答えればいいのかわからず怖くなってしまう。そんな状況に置かれている方もいるのではないでしょうか。

結論からお伝えします。デートの報酬・プレゼント・性行為の対価として受け取ったお金は、原則として返す必要はありません。一方で、借用書にサインした場合やお金を騙し取った場合など、返済義務が生じるケースもあります。大切なのは、自分がどちらにあたるのかを正しく見極めることです。

この記事では、パパ活トラブルに強い弁護士が、次の点をわかりやすく解説します。

  • もらったお金を返す必要があるのか
  • 「裁判」「警察」と脅されたときの対処法
  • 脅迫やストーカー被害を受けたときの対応
  • 弁護士に相談・依頼するとどうなるのか

読み終えるころには、自分の状況で返す義務があるのか、これから何をすればいいのかがはっきりするはずです。

なお、パパ活での金銭トラブルでお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。

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パパ活でお金を返せと言われても返済義務がないケース

パパ活でもらったお金について、法律上返済義務がないケースは以下のとおりです。

  • ①デートの報酬として受け取った場合
  • ②プレゼント・お小遣いとしてもらった場合
  • ③性行為の対価としてもらった場合

①デートの報酬として受け取った場合

パパ活でのデートや食事の報酬(お手当)として受け取ったお金は、返済義務がありません。デートのたびに都度お金を受け取る形でも、月ごとにまとめて受け取る形でも、この点は変わりません。このような金銭のやり取りは、法的には負担付贈与契約(民法553条)または有償の準委任契約(民法648条・656条)に該当します。デートや食事という負担(義務)を果たした以上、受け取ったお金を返す必要はありません

ただし、先にお金を受け取っていたのにデートをドタキャンした場合や、約束していた時間より大幅に早く切り上げた場合などは、受け取った金額の一部または全部の返還を求められる可能性があります。

②プレゼント・お小遣いとしてもらった場合

プレゼントやお小遣い、学費や生活費の援助としてパパからお金を受け取ったケースは、贈与(民法549条)にあたります。書面(契約書など)によらない贈与は、既に履行が終わった部分については解除できないとされています(民法550条)。つまり、既に受け取ったお金やプレゼントは返す義務がありません。交際相手など、パパ活に限らず「あげたものを返せ」と求められたときの考え方は「あげたものを返せと言われたら法律的に返す義務はある?」で詳しく解説しています。

パパが後から「あれは貸したものだ」と主張してくるケースもありますが、その場合、お金が「貸したもの」であることを証明する責任はパパ側にあります。借用書やLINEのやり取りなどで貸し借りがあったことをパパが証明できない限り、返済義務は生じません。

③性行為の対価としてもらった場合

性行為の対価としてお金を受け取る契約は、売春契約(いわゆる愛人契約や援助交際)として公序良俗(社会一般の常識的な道徳観念)に反し違法・無効です(民法90条)。そして、このような違法な原因にもとづいて渡されたお金は「不法原因給付」と呼ばれ、渡した側は返還を請求できないと法律で定められています(民法708条)。

つまり、性行為の対価として受け取ったお金については、パパから「返せ」と言われても返済義務はなく、相手に返還請求の権利はありません。なお、お金だけ受け取って性行為には応じなかったという場合でも、性行為を条件とした金銭の授受である以上、不法原因給付に該当し、返済義務は生じません。

また、「売春は違法だから警察に通報する」と脅されることがありますが、売春防止法は売春を禁止しているものの、売春行為そのものを処罰する規定は置いていません。そのため、通報されても、売春をしたこと自体で女性側が逮捕されることはありません

性行為に応じる条件で借りたお金についても、不法原因給付として返済義務はありません。

もっとも、嘘をついて金銭をだまし取る、脅して支払わせるといった行為があれば、パパ活でも犯罪が成立し、逮捕につながることがあります。男女どちらの立場でどのような罪に問われ、どう対処すべきかは「パパ活は犯罪?逮捕されるケースとトラブル対処法」で詳しく解説しています。

パパ活でお金を返せと言われて返済義務があるケース

一方、以下のようなケースでは返済義務が生じることがあります。

  • ①お金を借りた場合
  • ②お金を騙し取った場合(詐欺)
  • ③返すと言ってしまった場合

①お金を借りた場合

「返す」という約束でお金を受け取った場合は、消費貸借契約が成立し、返済義務が生じます。借用書がなくても、口約束だけで消費貸借契約は成立します。LINEやメールで「貸して」「返す」といったやり取りがあれば、それも証拠になります。

ただし、パパが後から「あれは貸したものだ」と主張してきた場合、それを証明する責任はパパ側にあります。借用書や会話の録音、LINEのやり取りなどで貸し借りがあったことを証明できない限り、返済義務は生じません

なお、借用書にサインしてしまった場合でも、脅迫や詐欺によって書かされた場合は、その意思表示を取り消すことができます(民法96条1項)。

「借りたお金を返さないと罪になるのでは」と不安に感じる方もいますが、パパ活の相手から借りたお金であっても、お金を返さないこと自体(債務不履行)は犯罪ではなく、警察が介入することもありません。罪に問われ得るのは、借りる時点で返すつもりがまったくないのに「返す」と偽ってお金を受け取ったような場合に限られます。返済が難しいときは、放置せず弁護士に相談して支払方法を調整するのが安全です。

②お金を騙し取った場合(詐欺)

最初から騙すつもりで嘘をつき、お金を受け取った場合は、詐欺に該当する可能性があります。この場合、民事上の返還義務が生じるだけでなく、刑法上の詐欺罪(刑法246条)として刑事責任を問われる可能性もあります。詐欺罪の成立要件については「パパ活で先払いのお金をもらって逃げると詐欺罪で逮捕?」で詳しく解説しています。

詐欺に該当する可能性があるケースとしては、以下のようなものがあります。

  • 最初から店を持つ気がないのに「自分の店を持ちたい」と嘘をつき、資金の援助を受けた
  • 親が健康なのに「親が病気で治療費が必要」と偽り、お金を受け取った
  • 借金などないのに「借金を返さないと大変なことになる」と嘘をつき、返済費用を援助してもらった

一方、当初は本当のことを言っていたものの、後から状況が変わった場合は、詐欺罪には該当しません。詐欺罪が成立するには、お金を受け取った時点で「最初から騙すつもりだった」ことが必要です。ただし、詐欺罪が成立しなくても、民事上の返還義務が生じる可能性はあります。

なお、「嘘をつかれた=詐欺」と考えている方は少なくありませんが、嘘があれば必ず詐欺になるわけではありません。その嘘がなければお金を渡さなかったといえる関係(嘘と金銭の交付との因果関係)が必要で、嘘の有無にかかわらず援助していたような場合は詐欺にあたりません。

③返すと言ってしまった場合

パパから「お金を返せ」と言われ、怖くなってその場で「返します」と言ってしまったり、LINEやメールで「返します」と送ってしまうケースがあります。

このような同意は、金銭の支払義務を生じさせる合意として扱われることがあります。

ただし、「返さないと警察に行く」「家族にバラす」「職場に連絡する」「写真をネットにばらまく」などと脅されて同意した場合は、強迫による意思表示として取り消すことができます(民法96条1項)。LINEやメールで送ってしまった場合でも同様です。また、「裁判を起こされたら絶対に負ける」「逮捕される」など事実と異なる説明をされて同意した場合も、詐欺による意思表示として取り消せる可能性があります。

一度「返す」と言ってしまったからといって、必ず返済しなければならないわけではありません。自己判断で返済に応じる前に、弁護士への相談をご検討ください。

パパ活でお金を返せと言われた時の対処法

パパからお金を返すよう迫られた場合、状況に応じて適切な対応が異なります。

  • ①返済義務がない場合
  • ②脅迫・ストーカー行為を受けている場合
  • ③返済義務がある場合

①返済義務がない場合

これまで説明したように、デートの報酬やプレゼント、性行為の対価としてもらったお金には返済義務がありません。パパからお金を返すよう迫られても、基本的には無視して構いません

「弁護士に相談して裁判を起こす」と言われることがありますが、返済義務がない以上、仮に裁判になっても支払いを命じられる可能性は低いといえます。そもそも、パパ活をしていた事実が裁判で表沙汰になるのは相手にとっても都合が悪く、現実に提訴まで進む例はごくわずかです。

「警察に詐欺で被害届を出す」という脅し文句もよく使われますが、お金を騙し取ったのでなければ詐欺罪は成立しません。詐欺罪が成立するには「最初から騙すつもりだった」ことが必要であり、単に「途中で会えなくなった」「連絡が取れなくなった」というだけでは詐欺にはなりません。警察もこうした事情は理解しているため、被害届を出されても警察が動くことはまずないでしょう。

こうした脅し文句の多くは、相手が感情的になって言っているだけで、実際に行動に移されることは稀です。冷静に対応し、相手が落ち着くのを待ちましょう。なお、いきなり連絡先をブロックすると逆上して行動がエスカレートすることがあるため、返信はせずにしばらく放置するのが無難です。

②脅迫・ストーカー行為を受けている場合

パパから「お金を返さないなら危害を加える」「実家に押しかける」「学校や職場にパパ活のことをバラす」「ネットに性的な動画や画像を拡散する」などと言われている場合は、状況が異なります。こうした発言は脅迫罪や恐喝罪に該当する可能性があり、無視しているとエスカレートする恐れがあります

特に、相手があなたの住所や職場、学校などの個人情報を知っている場合は注意が必要です。執拗な連絡や待ち伏せ、つきまといが続くようなら、ストーカー規制法の規制対象となることもあります。パパ活相手のストーカー化を防ぐ方法については「パパ活でストーカー化するパパの特徴と予防策・対処法」で詳しく解説しています。

このような場合は、LINEやメールのやり取り、脅迫的な発言の録音など、証拠をできるだけ残した上で、警察への相談が有効です。被害の状況によっては、警察から相手への警告や、ストーカー規制法に基づく禁止命令といった措置につながることもあります。

一方、「警察沙汰にはしたくない」「刑事事件にして相手を刺激したくない」「報復が怖い」という方は、弁護士に相談するのがよいでしょう。弁護士が代理人として相手に連絡し、法的措置を示唆することで、相手が冷静になり不当な要求を取り下げるケースは多くあります。

③返済義務がある場合

お金を借りた場合や、借用書にサインしてしまった場合など、返済義務がある可能性があるケースでは、自己判断で返済に応じる前に、まず弁護士に相談してください

前述のとおり、借用書にサインしてしまった場合でも、様式の不備で無効になるケースや、脅迫されてサインした場合は取り消せるケースがあります。また、返済義務があることが確定した場合でも、弁護士が間に入ることで、一括ではなく月々の支払いにしてもらうなど、現実的な条件で話をまとめられる場合があります。

相手の要求どおりに支払ってしまうと、後から追加の請求をされるリスクもあります。弁護士を通じて合意書を作成し、「これ以上の請求はしない」という清算条項を盛り込むことで、将来のトラブルを防ぐことができます。あわせて、今後は互いに連絡・接触をしないと約束する接触禁止条項や、パパ活の事実を第三者に口外しないと定める口外禁止条項を入れておくと、関係を完全に断ち切り、周囲に知られるリスクも抑えられます。

パパ活でお金を返せと言われてお困りの方は弁護士にご相談ください

パパ活でもらったお金は、デートの報酬・プレゼント・性行為の対価であれば原則として返す必要がなく、「裁判を起こす」「警察に訴える」といった脅し文句の多くは実際に行動へ移されることはありません。一方で、借用書にサインした場合や「返す」と答えてしまった場合など、法的な判断を要するケースもあります。

判断に迷う状況で自己流の対応を続けると、不利な約束をさせられたり、相手の要求がかえってエスカレートしたりすることがあります。弁護士が代理人として前に立てば、相手と直接やり取りする必要はなくなります。弁護士名義の内容証明郵便で相手が態度を改めることは多く、返済義務がある場合でも分割払いなど現実的な条件へ交渉でき、合意書に清算条項を盛り込んで将来の蒸し返しを防ぐこともできます。

「相手を刺激したくない」「家族や職場、学校に知られたくない」「そもそも何から手をつければいいのかわからない」。そう感じて一人で抱え込んでいる方は少なくありません。すでに脅すような連絡が届いている方や、個人情報を相手に知られていて不安な方は、状況が動く前に相談しておくことで取れる選択肢が広がります。

当事務所は、周囲に知られることなく、穏便にパパ活トラブルを解決することを大切にしています。相手方への連絡や接触の遮断、法的根拠のない金銭要求の拒否など、女性とその生活を守ってきた実績があります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けていますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

男女問題・男女トラブルに強い法律事務所の代表弁護士。事務所全体で年間1,500件以上の男女トラブル相談を受けており、不倫慰謝料、妊娠トラブル、婚約破棄、パパ活トラブル、ストーカー被害など、他人に相談しづらい問題を穏便かつ内密に解決することを得意とする。相手の暴力的・脅迫的な言動にも弁護士が毅然と対応し、依頼者の平穏な生活を取り戻すために全力を尽くしている。

不倫慰謝料 妊娠トラブル 婚約破棄 パパ活トラブル ストーカー被害 男女間の金銭トラブル
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
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