相手と内縁を解消した場合でも財産分与できる?死別の場合は?

これから内縁関係にある相手と内縁を解消する場合、相手とこれまで築いてきた財産を分け合う財産分与ができないかと考える方は多いでしょう。

法律婚の夫婦と同等、あるいはそれ以上に、親密に共同生活を送ってきた内縁関係の男女も多いでしょうから、上記のような疑問を抱くことも当然といえます。

そこで、本記事では、内縁関係にある相手と内縁を解消した場合や死別した場合に財産分与が可能かどうか、ということなどについて解説していきたいと思います。

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内縁とは?財産分与とは?

内縁とは、役所に婚姻届を提出せず、法的な婚姻関係にはないものの、法的な婚姻関係にある夫婦同様に共同生活を送っている男女の関係のことをいいます。

役所に婚姻届を提出し受理され婚姻した「法律婚」に対して「事実婚」と呼ばれることもあります。

≫事実婚(内縁)とは?法律婚との違いについて一覧表つきで解説

財産分与とは、法律婚の夫婦が離婚する場合に、一方が他方に対して婚姻後に取得した財産を原則として半分分けてくれと請求できる権利(財産分与請求権)のことです。

婚姻後に取得した財産であれば、名義や夫婦のいずれが財産の形成に貢献したかは問われません

たとえば、夫が会社員、妻が専業主婦の場合で、主に夫の給与や賞与が振り込まれている夫名義の銀行口座の預貯金も財産分与の対象となります。

もっとも、財産分与の対象となるのは、預貯金などのプラスの財産のみならず、住宅ローンや生活・子供の教育のための借金などのマイナスの財産も対象となる点に注意が必要です。

内縁の解消(離別)の場合、財産分与できる?

前述のとおり、財産分与は、本来、法律婚の夫婦が離婚する場合に認められる権利です(民法768条)。

(財産分与)
第768条
1.協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
2.(省略)
3. (省略)

もっとも、最高裁判所(平成12310日)は、「内縁の夫婦について、離別による内縁解消の場合に上記の民法の規定を(類推)適用することは、準婚的関係の保護に適するものとして合理性を承認し得る」として、内縁の解消(離別)の場合も財産分与請求権を取得し、相手方に財産を分けてくれと請求できると判断しています

相手に財産分与を請求するには、まず、内縁関係後に所得した財産をすべてリストアップします。

前述のとおり、財産分与はプラスの財産のみならずマイナスの財産も対象となりますから、両方をすべてリストアップしましょう。

リストアップする際は財産の裏付けとなる資料(預貯金であれば通帳の写し、借金であれば償還表など)を集めておきます

すべての財産を把握できたら、プラスの財産からマイナスの財産を差し引いて割り出した財産が財産分与の対象となる財産です。

不動産や自動車など単純に半分ずつで分けることができない財産は、専門業者に依頼して評価額を出してもらった上で、売却して余ったお金を半分ずつ分け合う、いずれかが所有し評価額とローンの残高との差額分の半分を分け合う(いずれもアンダーローンの場合)などの方法を取る必要があります。

財産分与の対象とできる財産を把握できたら、まずは話し合いで財産分与の割合を決めます

原則として、2分の1ずつ分けるのが基本です。

話し合いで話がまとまらない場合は、家庭裁判所に対して「内縁関係調整調停」を申し立てて、調停委員を間に入れて話し合いを行います。

それでも、話がまとまらない場合は自動的に審判へ移行し、裁判官から判断を示されます。

内縁の死別の場合、財産分与できる?

内縁関係にある相手がお亡くなりになった場合は、財産分与請求権は発生せず、財産分与によって財産を分けてもらうことはできません

前述のとおり、財産分与請求権は相手方が生存中に離婚、離別した場合に発生する権利だからです。

死別の場合に財産を引き継ぐ契機となるのは「財産分与」ではなく「相続」です。

相続する人(=相続人)は法律で規定されており、法律で規定されている相続人のことを法定相続人といいます。

内縁関係にあった相手(=被相続人)に配偶者がいた場合、その配偶者は被相続人の法定相続人です。

また、被相続人の子供も法定相続人で、配偶者のほか子供がいれば、配偶者と子供が相続人となります。

他方で、相手と内縁関係にある人(=内縁配偶者)は法定相続人ではありません

したがって、内縁配偶者は、相手との死別によって相手の財産を引き継ぐことができないのが原則です。

死別の場合に、内縁配偶者が財産を引き継ぐ方法

前述のとおり、内縁配偶者は法定相続人ではありませんから、基本的には相手との死別によって財産を引き継ぐことができません。

もっとも、相手の生前、死後に以下の方法を取ることによって、死別の場合でも財産を引き継ぐことが可能となります。

相手に遺言書を作成してもらう

相手が作成する遺言書の中に、内縁配偶者であるあなたを対象として財産を引き継ぐ旨の文言を入れてもらう、ということです。

もっとも、法定相続人の中でも被相続人の配偶者や子供には、遺産の最低限の取り分である「遺留分」が確保されています。

遺言書の内容が遺留分を侵害していると、被相続人の配偶者や子供から「遺留分を侵害している分は返して欲しい」という請求を受ける可能性があります。

また、遺言書の内容によっては、被相続人の配偶者や子供らと遺産分割協議に参加しなければならず面倒なことになりますので、遺言書の書き方には注意が必要です。

生命保険金、死亡退職金の受取人に指定してもらう

相手の死亡によって発生する生命保険金は、受取人を特定の人に指定している場合は、その人の固有の財産となり、相続の対象となる財産(=相続財産)とはなりません

すなわち、生前、内縁関係にある相手に、内縁配偶者であるあなたを生命保険金の受取人と指定してもらえれば、あなたはその生命保険金を受け取ることができるというわけです。

また、死亡退職金についても、相手が勤める会社の退職金規定に内縁配偶者であっても受取人となることができる旨の規定が設けられている場合は受け取ることができます。

なお、生命保険金と死亡退職金は、相続税上は「みなし相続財産」となり、内縁配偶者の場合は非課税枠の適用がないことなどから、相続税を納付しなければならない可能性が高くなる点に注意が必要です。

特別縁故者になる

特別縁故者とは、被相続人に配偶者や子供などの法定相続人がいない場合に、被相続人と一定の身分関係にあり、かつ、家庭裁判所によって被相続人の財産を引き継いでもよいと認められた方のことです。

内縁関係者も一定の身分関係があった者として、特別縁故者になれる可能性があります。

特別縁故者として被相続人の財産を引き継ぐには、被相続人に相続人がいないと確定してから3か月以内に、家庭裁判所に対して申し立てを行う必要があります。

まとめ

内縁の解消(離別)では財産分与が可能ですが、死別の場合は財産分与という制度そのものがありません。

もっとも、死別の場合でも、遺言等によって財産を引き継ぐことは可能です。

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