風俗嬢の住所や氏名を特定したい男性客の目的のほとんどが以下の理由です。
風俗嬢に騙された!詐欺罪は成立する?お金は取り戻せる?にも書かれていますが、男性客に色目を使い、「親兄弟が病気で手術費用がいる」「店を辞めるのに〇百万円必要」「生活が苦しくて助けて欲しい」といった虚偽の話でお金を借りたり騙し取ったりする風俗嬢の手口に引っ掛かるお客も少なくありません。
そして男性客が騙されたことに気付き金銭の返還請求をしようにも源氏名と勤務先風俗店しか知らないこともあります。また、借用書があったとしてもそこに書かれた本名や住所が偽りであることすらあります。
では、NG客に指定され、電話・メール・LINE等もブロックされたら、泣き寝入りするしかないのでしょうか?
そんなことはありません。風俗嬢の本名と住所を特定できれば、裁判外の交渉または訴訟によってお金を取り戻すことも可能です。
そこでこの記事では、風俗嬢の氏名と住所を特定する3つの方法を弁護士がわかりやすく解説していきます。
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目次
風俗嬢の住所と氏名を特定する方法
方法①:探偵に住所調査を依頼する
風俗嬢が勤務を終え、店から家に帰宅するまでを探偵に尾行してもらい、住所を特定する調査です。所在調査・身元調査・素性調査などとも呼ばれています。
訴訟でお金を取り戻すには、少なくとも相手の氏名と、実際に住んでいる住所を訴状に書かなくてはなりません。住民票上の住所ではない点に注意が必要です。
住所調査は尾行して居宅を判明させますので、実際に居住している住所がわかるというメリットがあります。
注意点:部屋番号や氏名が判明しないこともある
ただし、風俗嬢がマンション等の集合住宅に住んでいる場合は、部屋番号まではわからないこともあります。
建物敷地内に足を踏み入れることは住居不法侵入という犯罪になるため、集合住宅の敷地外までしか尾行ができないからです。
また、表札がなければ氏名もわかりません(ポストの郵便物を勝手に取り出して名前を確認することは違法です)。
さらに、彼氏や友人の家に数日間寝泊まりする風俗嬢もいるため、帰宅した住居が風俗嬢の自宅であると、ある程度の確信が持てるまでは調査する必要があるでしょう。
調査費用の相場
上でお伝えしたように、風俗嬢の氏名と住所を1日だけの調査で特定することは難しいでしょう。
そこでここでは、3~5日間調査をしたと仮定して料金相場をお伝えします。
一般社団法人日本探偵業協会のホームページで公表されている数値によると、3~5日(1日6時間で計算)を調査員2名で担当した場合、およそ30万円~80万円(車両費・経費込)の費用がかかります。
もちろん、状況に応じて調査員や日数を増やせば調査費用も増加しますので、風俗嬢に貸した(騙し取られた)金額を考慮のうえ、費用対効果を考える必要があるでしょう。
また、時間制ではなく、「着手金+成功報酬」という形で請け負っている探偵社もあります。着手金を低額で抑え、成功報酬で利益を得る料金システムですので、「無駄に大金を払って情報が得られないのは損だ」と考えるようであれば、成功報酬制の探偵社への依頼も検討しましょう。
方法②:探偵・興信所にデータ調査を依頼する
風俗嬢のプライベート携帯番号がわかっているのであれば、データ調査という方法で、携帯の契約者情報(氏名・住所)を判明させることができます。
これについては、風俗店はお客の電話番号から何を調べられるか知っていますか?に詳しく解説されているので参考にしてください。
また、お金の受け渡し方法として銀行振り込みを利用したのであれば、銀行名や支店名、口座番号、口座名義人氏名がわかっているはずです。
この場合は、「銀行口座番号から住所の調査の検索結果」をクリックしていただけたら、口座情報から住所を割り出す調査を行っている探偵・興信所が数多く存在することがおわかりいただけると思います。
注意点:実際に居住していない住所が判明することもある
データ調査で判明するのは、あくまでも、”契約者情報”です。
つまり、携帯回線の契約や口座開設時に提示した、免許証等の身分証記載の住所がわかるだけで、実際にそこに住んでいるかどうかはわかりません。
また、契約後に引っ越しをして、携帯会社や銀行に住所変更届を出していなければ、判明するのは”引っ越し前の旧住所”となってしまいます。
繰り返しとなりますが、裁判を起こすために裁判所に提出する「訴状」には、氏名と”実際に住んでいる住所”を記載する必要があります。
料金は高くなりますが、先に紹介した、探偵の尾行による住所調査の方が確実性は高いといえるでしょう。
調査費用の相場
携帯番号から氏名と住所を調査する料金相場は、3万円弱~10万円前後です。
口座情報から氏名や住所を調査する料金相場は、5万円弱~20万円弱となります。
料金の違いによって判明事項が変わるものではありませんので、安い探偵社への依頼で十分です。
方法③:弁護士照会や職務上請求で判明させる
風俗嬢の個人携帯の番号や、銀行口座の情報がわかれば、弁護士照会制度を利用して、契約者の氏名や住所を開示してもらうことが可能です。
弁護士照会制度とは、弁護士が職務を円滑に行うために、弁護士法23条を根拠として、公私の団体(企業も含む)に対して必要とする情報を調査・照会する制度です。照会を受けた相手方は原則として回答する義務を負います。
この弁護士照会の手続きにより開示してもらった住所地が、住民票移動前の住所であった場合には、職務上請求という弁護士に与えられた権限を用いて、役所に対して転居先の住所を開示してもらうことができます。
ただ、風俗嬢が必ずしも住民票上の住所地に住んでいるとは限りませんので、その場合は、当該風俗嬢の氏名や現住所を把握している、勤務先の風俗店に対して弁護士照会をかける流れになります。
注意点:氏名と住所の特定だけの依頼はできない
風俗嬢の住所が知りたいという理由だけで、弁護士への依頼はできません。
弁護士が、弁護士照会制度や職務上請求を行えるのは、あくまでも「職務遂行のために必要な範囲内」であることが必要です。
つまり、風俗嬢に貸したお金を回収して欲しい、裁判を起こして欲しいといった依頼に付随して初めてこれらの制度や権限を用いることができるのです。
そのため、弁護士に風俗嬢の住所だけを調べてもらい、自分で債権回収するという方法はとれませんのでご注意ください。
弁護士費用の相場
債権回収の弁護士費用の相場としては、債権額が500万円までであれば着手金10~30万円程度、債権額が500万円~1000万円ほどであれば着手金30~50万円程度となり、回収金額の10~20%が成功報酬となります。
ただし、債権回収には、内容証明郵便の送付・支払督促・民事調停・交渉・訴訟など様々な方法があることに加え、法律事務所によって料金システムがばらばらです。
上記数字はあくまでも目安として、細かい料金設定は各法律事務所に確認しましょう。
風俗嬢の身元特定後は弁護士に任せよう
風俗嬢に多額のお金を騙し取られたり、信用して貸し付けたお金を踏み倒されれば、誰しも頭に血が上るのは当然です。
しかし、風俗嬢の身元が判明したからといって、お客が自分自身で家に押しかけるのは問題があります。取り立てのつもりでも、警察にストーカーのつきまとい行為と判断されることもありますし、集合住宅であれば住居侵入罪で逮捕の怖れもあります。
そうならないためにも、詐欺や債権回収に強い弁護士に依頼したほうが賢明でしょう。弁護士であれば、風俗嬢の氏名や住所の特定から、詐取されたお金や貸したお金の返還請求までの一連の流れを一任することができます。
当法律事務所では、風俗嬢による詐欺や借金踏み倒しの被害に遭われた男性客の立場に寄り添い、民事事件・刑事事件において風俗嬢に法的責任追及をすることに力を注いております。親身誠実をモットーとしておりますので、まずは一度、お気軽にご相談ください。
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