
このようにお考えの方もいるのではないでしょうか。
結論から言います。風俗店から詐欺被害のお金を取り返すことは、"一部例外を除いて"まず不可能です。
なぜそうなのか、3つの代表的な風俗詐欺をもとに、弁護士がわかりやすく解説していきます。
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風俗店による詐欺
パネルマジック
パネルマジックとは、風俗嬢のプロフィール写真を実物よりも可愛く見せるよう大幅に加工することをいいます。
Photoshopなどの画像修正ソフトで目や胸の大きさ、肌の質感、体型などを大幅に改良し、集客のために男性客が好みそうな女性に仕立て上げます。
風俗のお客としては、自分好みの女の子がやってくると期待していたところ容姿がまったく異なっているため騙された気分になり憤慨するのは当然のことでしょう。
パネマジの問題点
ヘルスやソープ、イメクラといった店舗型風俗店や、ホテヘルのように受付後にすぐに風俗嬢と合流できるケースではチェンジも容易に行えます。チェンジ料金がかからない店が比較的多いでしょう。
それに対してホテルや自宅に風俗嬢に来てもらうデリヘルでは、チェンジ料金が掛かったり、そもそもチェンジを受け付けていない店もあります。キャンセルを申し出ても一切返金を受け付けないことも少なくありません。返金で揉めるデリヘルトラブルも頻繁に起きています。
詐欺罪になる?お金は取り戻せる?
誰の目から見ても明らかに画像とは別人であったとしても、こういった詐欺まがいの手口でお客を集める店は、「同じ女性だ、体型が変わっただけだ、写真写りが良かっただけだ」と平然と言ってのけます。
しかし、それが嘘であることの立証はまず不可能です。
また、風俗嬢の身バレ対策のためというもっともらしい主張をされてしまえば、お客を騙す故意があったと証明するのはさらに困難です。
そのため、パネマジを詐欺罪として刑事事件に持ち込むことは現実的ではありません。
詐欺を証明できない以上、民事で争っても勝ち目はなく、騙し取られたお金を取り戻すことは極めて困難です。
弁護士などの法律家に交渉してもらうにしても、法律家への報酬や裁判費用の方が被害金額よりも高くつくためお勧めできません。
キャッチから誘導されてたけのこはぎ被害
キャッチとは
キャッチとはいわゆる客引きのことです。歓楽街を歩いていると、「お兄さん、女の子のいる店を探していますか?いい店紹介しますよ」と声をかけてくる例のアレです。
風俗店のキャッチは風営法や迷惑防止条例で禁止されている違法行為ですが、「声かけ」と「客引き」の境界線が曖昧なため、取り締まりを逃れて活動しているのが現状です。
このキャッチは一定の裁量権を持っていることがあり、キャッチを通して店を利用することで、普通に利用するよりも多くサービスを受けられたり、料金を割引してくれることがあります。
たけのこはぎとは
風俗に限らずですが、「たけのこはぎ」という被害も横行しています。当初は安価な価格を提示されていたのに、どんどんオプションを要求され、結果的に高額の請求をされるはめになるのです。
例えば、女の子が洋服を脱ぐのに2千円、身体を触るのに5千円、本番行為をするのにプラス2万円といった段階を踏んで少しずつお金を毟り取るぼったくりの手口です。
キャッチによるたけのこはぎ被害
多くの事例では、池袋、新宿歌舞伎町、大阪、名古屋などの繁華街でキャッチに声をかけられ、「3万円で可愛い子と本番までできますよ」「AV女優が在籍していますよ」「私を介せば、サービスを受けた後に半額のキャッシュバックが受けれますよ」などと誘われます。
その話に乗ってキャッチに前金でお金を払い着いていくと、雑居ビルの一室やホテルに連れて行かれます。そして、女性が到着すると、さらに女性から前金を要求されます。キャッチに既に支払った旨を女性に伝えると、「うちの店ではキャッチは使っていないし無関係」と話してきます。
もちろんこの段階ではキャッチはとっくに姿を消しています。
騙されたと思い帰ろうとすると、「まだサービスは終わっていないし、お金も貰っていないから帰せない」と引き留めます。さらに、「25000円払えば最後まで気持ちいいことできるよ」などと誘ってきます。騙されたと気づいても、先に失ったお金が惜しくなり、ついつい誘いに乗って本番行為をする男性が後を絶ちません。
詐欺罪になる?お金は取り戻せる?
まず、キャッチはお客からお金を受け取っていますが、風俗店側は「キャッチのことを知らない」と主張しています。この主張をそのまま受け入れて考えると、キャッチがした行為は詐欺罪に該当します。
しかし、キャッチは姿をくらましており、仮に見つけ出して問い詰めたとしても、お客がキャッチにお金を渡した証拠がありません。現金手渡しである以上、「もらっていない」と主張されたらそれで終わりです。キャッチとのやり取りを録音・録画でもしていない限り言った言わないの世界になります。
また、たけのこはぎで次から次へとお金を支払ったとしても、実際の価格を提示されてそれに合意して支払っている場合は、「欺かれている」とは言えません。店からお金を取り戻すことも不可能ですし、店とキャッチが裏で繋がっていることを証明する手立てもありません。
結局、刑事上の詐欺罪に問うことも難しく、お金を取り戻すことはできません。
本番行為をしたことで罰金請求などの被害
酷な言い方になりますが、詐欺で10万円前後の被害に遭うのはまだ"マシ"です。
女性と本番行為につき同意があったのに、規約違反を根拠に風俗店から罰金(違約金)を請求されたり、「本番強要された」と主張され示談金を要求されるなどの本番トラブル被害にあうこともあります。
この点、風俗店・デリヘルの罰金は払わなくていい?本番など4ケースと対処法で詳しく説明していますが、店への罰金の支払い義務はありません。また、同意のある本番行為で警察に逮捕されることもありません。
つまり、「規約違反なので罰金を支払う法的義務がある」「強姦で被害届を出したら警察に逮捕される」といった嘘の情報で男性客からお金をだまし取る行為は詐欺に該当する可能性があります。
高額な金銭要求を断ると、免許証や保険証、会社の名刺などを取り上げられたり、念書や示談書にサインを強要されたり、「警察に強姦で被害届を出す」と脅迫されるなどの被害にあいます。こうした脅しを受けた場合の対処法については、風俗・デリヘルの恐喝・脅迫|本番・盗撮などケース別の対処法をご参照ください。
詐欺になる?お金を取り返すことはできる?
前述の通り、男性客の法律についての不知を利用してお金を詐取している以上、刑法の詐欺罪が成立する可能性は十分あります。
過去には、風俗店の違約金と称して観光客から現金100万円以上を騙し取ったとして、風俗店従業員らが詐欺容疑で逮捕された事例もあります(出典:エキサイトニュース)。
なお、刑事事件と民事事件は全く別物です。警察がだまし取られたお金を奪い返してくれるものではありませんので、返金させたい場合は民事で対応する必要があります。
この点、個人で返金請求しても応じない風俗店が殆どであるため、弁護士を通じて警察に被害届を提出し、被害届の取り下げを条件に返金交渉を行う方法があります。
しかし、刑事事件にするのは抵抗があるという方は、弁護士に依頼して不当利得返還請求権(民法703条)を行使し、返金交渉を進めることになります。
いずれの方法も、個人で対応するとトラブルが拡大するおそれがあるため、弁護士に相談した上で進めることをおすすめします。
特にデリヘルでは、女性キャストが本番行為を誘導した上で事後に「強要された」と虚偽の被害を訴え、示談金を脅し取る美人局・恐喝の手口が多発しています。こうした被害への具体的な対処法については、デリヘルの美人局|同意本番後に恐喝された時の対処法で詳しく解説しています。
風俗詐欺の被害を解決したい方へ
パネマジやたけのこはぎによる風俗詐欺は、残念ながら被害額が少額にとどまるケースが多く、弁護士費用を考慮すると法的手段で解決することが難しいのが実情です。
一方で、本番行為を口実にした罰金・示談金の請求は、数十万円から数百万円に及ぶことも珍しくありません。こうしたケースでは、弁護士が介入することで請求額の大幅な減額や支払い自体の回避が可能になる場合があります。
弁護士に依頼することで、店側との交渉窓口をすべて弁護士に一本化でき、相手からの直接の連絡や追加の金銭要求を遮断できます。免許証や名刺のコピーを取られてしまった場合でも、個人情報の悪用を強力に牽制し、家族や職場に知られることなく問題を解決へ導くことができます。
「すでに高額な罰金を払ってしまった」「念書や示談書にサインさせられた」「免許証のコピーを取られたまま追加請求を受けている」。そのような状況であっても、弁護士が間に入ることで状況を立て直せるケースは少なくありません。
当事務所は風俗トラブルを多数取り扱ってきた実績があり、周囲に知られることなく内密に解決することを最優先に対応いたします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
風俗トラブルの解決に豊富な実績を持つ。本番行為や盗撮を理由とした高額な罰金請求、風俗店からの脅迫・恐喝被害など、他人に相談しにくいトラブルに数多く対応。「家族や職場に絶対に知られたくない」という依頼者の事情を最優先に、迅速かつ穏便な解決を心がけている。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会 代表理事。

