
「裸の画像をネットに晒された」「元交際相手から『拡散するぞ』と脅されている」。こうした被害に直面すると、何から手をつければいいかわからず、誰にも相談できないまま時間だけが過ぎてしまうケースが少なくありません。
ただ、リベンジポルノの画像や動画は、適切な手段を選べばネット上から削除できます。SIAが2024年に受け付けた依頼では、リベンジポルノ関連の情報の7割以上が実際に削除されており、対処の手段は法的に整備されています。問題は、放置するほど拡散が進み、対処も犯人特定も後手に回る点です。
この記事では、リベンジポルノの削除・犯人特定に取り組んできた弁護士が、次の点について解説します。
- リベンジポルノを削除する3つの方法
- 削除を依頼できる3つの窓口と選び方
- 根本解決には犯人特定が必要
- 放置した場合のリスク
なお、リベンジポルノでお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。早期対応が結果を左右します。
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リベンジポルノを削除する3つの方法
ネット上に流出したリベンジポルノの画像や動画を削除する方法は、大きく分けて3つあります。①から順に試し、サイト管理者が応じない場合に次の手段にステップアップしていく構造で、後の手段ほど期間も費用もかかります。
| 削除方法 | 所要期間の目安 | 費用 |
|---|---|---|
| ① サイト管理者へ削除依頼(フォーム) | 数日〜2週間 | 無料 |
| ② サイト管理者へ送信防止措置依頼 | 1〜2週間程度 | 無料(書類郵送代等のみ) |
| ③ 裁判所へ削除仮処分の申立て | 1〜2カ月程度 | 担保金・申立費用等 |
削除に動く前に必ずやるべきなのが、証拠保全(投稿ページのスクリーンショット・URL・投稿日時の保存)です。証拠が揃っていなければ、後から発信者情報開示請求(プロバイダから投稿者の情報を開示してもらう手続き)や損害賠償請求に進めるのが困難になります。スクショとあわせて、投稿者のアカウント名・プロフィール画面も保存しておきましょう。
なお、後述するSIA(削除を支援する窓口)の2024年の統計では、違法・有害情報全体の削除率は93%に達しています。適切な手続きを選べば、削除できる可能性は十分にあります。各方法の具体的な手続きを順に解説していきます。
① サイト管理者へ削除依頼
最初に試したいのが、サイト管理者への削除依頼です。多くのサイトには、利用規約違反や法令違反の投稿を報告するための専用フォームが用意されています。
まずは、これらのフォームを利用して、サイト管理者に対してリベンジポルノに該当する投稿の削除を依頼してください。削除依頼の書面・フォームに記載する内容は、サイトによって異なるものの、以下のような項目が共通しています。
- 依頼者の氏名・住所・連絡先
- 削除を求める投稿のURL
- 削除を求める理由(リベンジポルノに該当する旨と、権利侵害の内容)
- 各サイトが指定する確認事項
個人名で削除依頼すると、依頼の事実そのものがサイト上で公開されるケースもあるため、依頼前にサイトの仕様を確認しておくと安心です。
② サイト管理者へ送信防止措置依頼
専用フォームから削除依頼してもサイト管理者が応じてくれないケースもあります。その場合に検討するのが「送信防止措置依頼」です。
送信防止措置依頼とは、情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)に基づき、サイト管理者に投稿の削除を求める手続きです。フォーム経由のお願いベースの依頼と違い、法律に基づく正式な請求になります。
書面に必要事項を記入してサイト管理者に提出すると、投稿者への意見照会(投稿を削除してよいかの確認)を経て、削除するかどうかが判断されます。リベンジポルノ画像の場合は、意見照会から2日以内に発信者からの反論がなければ削除可能とする特例が運用されており、通常の権利侵害(7日)よりも迅速な対応が期待できます。削除までは1〜2週間程度かかるのが一般的です。
送信防止措置依頼書の書き方について詳しくは、送信防止措置とは?はじめて依頼書を書く人にわかりやすい書き方講座をご覧ください。
③ 裁判所へ削除仮処分の申立て
サイト管理者が任意の削除や送信防止措置依頼に応じない場合、最後の手段が仮処分の申立てです。
仮処分とは、裁判所から削除命令を出してもらう手続きです。本格的な裁判(本案訴訟)には数か月から年単位の時間がかかるため、その前に「とりあえず先に削除させる」緊急の措置として使われます。
申立てから発令までの流れは、申立書の提出 → 裁判所での審査 → 申立人による担保金の納付(保証金のようなもの)→ 削除命令の発令、という順です。申立てから発令まで1〜2カ月程度が目安となります。命令が出れば強制力があるため、サイト管理者が任意の削除に応じない場合の最終手段として機能します。
削除の仮処分の流れや費用の目安については、一刻も早く誹謗中傷を消去したいなら、削除の仮処分を利用しようもあわせてご覧ください。
リベンジポルノの削除を依頼できる窓口
削除依頼を自分で進めるのは難しいと感じる方も多いはずです。リベンジポルノの削除を相談・依頼できる窓口は主に3つあり、目的によって使い分けるのがポイントです。
| 窓口 | 費用 | 対応範囲 | こんな方におすすめ |
|---|---|---|---|
| セーファーインターネット協会 | 無料 | 削除要請のみ | とにかく費用をかけずに削除したい |
| 弁護士 | 有料 | 削除・犯人特定・損害賠償・刑事告訴 | 迅速に・根本的に解決したい |
| 警察 | 無料 | 刑事事件としての捜査・逮捕 | 加害者を逮捕・処罰してほしい |
費用をかけたくない場合:セーファーインターネット協会
セーファーインターネット協会(SIA)は、リベンジポルノを含む違法・有害情報の削除をサイト管理者に対して無料で要請してくれる窓口「セーフライン」を運営する一般社団法人です。
SIAの2024年統計では、サイト管理者に削除を依頼した11,716件のうち約93%にあたる10,848件が実際に削除されており、リベンジポルノに該当する情報の削除率も7割を超えています。海外のアダルトサイトに掲載されたケースでも対応してくれる点が大きな強みです。
依頼はセーフラインのサイトからオンラインで行えます。ただし必ず削除されるとは限らず、刑事手続きや損害賠償請求のサポートはなく、個別の削除可否は依頼者に通知されません。
迅速かつ根本的な解決をしたい場合:弁護士
すぐに削除して根本的に解決したいなら、ネット問題に強い弁護士への依頼が有効です。任意の削除要請から送信防止措置依頼、裁判所への仮処分申立てまで、状況に応じた最適な手段を選んで動いてくれます。発信者情報開示請求による犯人特定や損害賠償請求まで一貫して任せられるのも、弁護士ならではの強みです。
ただし、依頼には弁護士費用がかかります。料金体系は事務所ごとに異なるため、依頼前に見積もりを確認しておきましょう。
加害者に刑事責任を負わせたい場合:警察
警察庁の最新統計によると、令和7年(2025年)の私事性的画像被害(リベンジポルノ)に関する相談件数は2,514件と過去最多を更新しました。前年比で約18%増えており、男性被害者は481件から739件(+53.6%)と特に急増しています。捜査の過程で、警察からプロバイダ等に削除要請が行われるケースもあります。
リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)により、加害者の行為は刑事事件として立件される可能性があります。削除と並行して加害者に刑罰を科してもらいたい場合は、最寄りの警察署のほか、性犯罪被害相談電話(#8103)やサイバー犯罪相談窓口にも相談できます。被害届の提出だけでなく、刑事告訴(警察に被害を申告して捜査・処罰を求めること)も視野に入れて動きます。特に以下のケースでは、削除よりも先に警察への相談を優先してください。
- 身体に危害を加えると予告されている
- 金銭や復縁を要求されている
- 「拡散するぞ」と脅されている
- つきまとい・待ち伏せなどのストーカー被害が発生している
なお、リベンジポルノ防止法違反は親告罪(被害者の告訴がなければ加害者を起訴できない犯罪。同法3条4項)です。被害届のみでは捜査が積極的に進まないことも多いため、刑事処罰を求めるなら告訴状の提出が効果的です。
リベンジポルノの根本解決には削除だけでなく犯人特定が必要
削除だけでは根本的な解決にはなりません。加害者は元交際相手・元配偶者であることが多く、復讐心や逆恨みから行為に及んでいるため、画像を削除しても再投稿されるリスクが高いからです。
根本解決には、弁護士に依頼して発信者情報開示請求により犯人を特定したうえで、示談(裁判ではなく話し合いで解決する合意)を通じて再発防止の約束(違約金条項を含む)と元データの削除を交渉することが必要です。相手方の態度次第では刑事告訴も視野に入れます。
慰謝料の相場については「リベンジポルノの慰謝料相場は?損害賠償の請求方法と増額要因」で詳しく解説しています。
リベンジポルノを削除せずに放置しておくリスク
デジタルタトゥーにより将来にわたり不利益が残存する
リベンジポルノの恐ろしさは、画像が「デジタルタトゥー」として残り続ける点にあります。デジタルタトゥーとは、ネット上に拡散された画像や動画が、入れ墨のように消せないまま残り続ける状態を指します。
将来的に、就職・転職、交際・結婚といった人生の節目で、採用見送りや縁談破談などの不利益を被る前に、迅速な対処が必要です。デジタルタトゥーの具体的な消し方や費用については「デジタルタトゥーの消し方と削除にかかる費用を弁護士が解説」をご参照ください。
拡散・転載によって完全消去が難しくなる
最も避けたいのが拡散・転載の連鎖です。一度流出したリベンジポルノの画像をネット上に放置すると、第三者がSNS・掲示板・アダルトサイトなど別の場所に転載・拡散するリスクが高まります。一度拡散するとイタチごっこになり、ネット上からの完全削除は現実的に難しくなります。
周囲の人間に知られることになり日常生活に支障が出てくる
削除を放置して拡散が進めば、職場・学校・家族など身近な人間関係にまでリベンジポルノ画像が届くおそれがあります。嘲笑や差別的扱いを受ければ、二次被害として個人特定や嫌がらせに発展するケースもあり、日常生活に深刻な支障が出ます。
リベンジポルノの削除に関するよくある質問
Q. 自分で削除依頼するときの注意点は?
サイトによっては、削除依頼の事実そのものや依頼者名がページ上に表示される仕様になっているものがあります。個人名で依頼する前に、サイトの利用規約や問い合わせフォームの仕様を確認しておきましょう。
また、削除依頼が拒否された場合や、サイト管理者から返信がない場合に備えて、依頼を出した日時・送信内容・確認画面のスクリーンショットを残しておくことも大切です。送信防止措置依頼や仮処分申立てに進む際の証拠になります。
Q. 弁護士に依頼すれば全ての画像が削除できますか?
残念ながら、すべての画像を削除できるわけではありません。インターネット上にアップロードされた画像については、その多くを削除できる可能性があります。一方で、個人のパソコンやスマートフォンに保存された画像までは、強制的に削除させるのは困難です。
そのため、ネット上の削除を進めるとともに、犯人を特定し交渉によって元データを削除させることが、根本的な解決には欠かせません。拡散される前に対処することが何より重要なので、リベンジポルノ被害に気づいた段階で早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
Q. 拡散・転載された場合でも削除できますか?
拡散・転載されたリベンジポルノでも、削除は可能です。ただし、転載先のサイトごとに個別の削除依頼が必要になるため、対応に時間と手間がかかります。
早期に弁護士へ依頼すれば、複数サイトへの削除請求や送信防止措置依頼、仮処分申立てを並行して進められます。一度多数のサイトに広がると完全消去が困難になることもあるため、被害に気づいた段階でできるだけ早く対処するのが望ましいでしょう。
Q. 同意して撮らせた画像でも削除できますか?
「交際中に同意して撮らせた写真だから削除請求できないのでは」と諦める方もいますが、撮影時の同意と、第三者への公開の承諾は別問題です。本人の同意なくネット公開された時点でプライバシー権侵害となり、自撮り画像でも削除請求は可能です。
そもそも撮影されないようにする予防策については「リベンジポルノ対策8つ|被害後の対応と事前の予防策を解説」もご確認ください。
リベンジポルノでお困りの方は早期に弁護士へご相談ください
リベンジポルノの画像や動画は、サイト管理者への削除依頼から送信防止措置依頼、裁判所への仮処分申立てまで、状況に応じた手段を組み合わせれば削除できます。ただし、放置するほど画像が広がり、削除も犯人特定も後手に回ります。
弁護士に依頼すれば、削除請求から発信者情報開示請求(投稿者の特定)、損害賠償請求、刑事告訴まで一貫して対応できます。再投稿を防ぐ違約金条項を含む示談を結べれば、根本的な解決にも近づきます。
すでに画像が拡散してしまった場合や、元交際相手から「拡散するぞ」と脅されている場合でも、対処の方法はあります。一人で抱え込んでいるうちに被害が広がるケースが多いため、早期にご相談いただくことが結果を大きく左右します。
当事務所は、リベンジポルノの削除請求、犯人特定、慰謝料請求を多数取り扱ってきた実績があります。職場や家庭への波及を最小限に抑える方針で相手方との交渉に臨み、依頼者の方を全力で守ります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
ネット誹謗中傷の削除請求・犯人特定・損害賠償請求に豊富な実績を持つ。掲示板やSNSでの名誉毀損・プライバシー侵害・風評被害に対し、発信者情報開示請求による投稿者の特定から慰謝料請求まで一貫して対応。法人・個人を問わず、ネット上の権利侵害から依頼者を守るために迅速に行動している。

