
「海外で合法的に運営されているオンラインカジノなら、日本から利用しても問題ないのでは?」「広告を見かけるくらいだから合法なのでは?」そう考えて、うっかりオンラインカジノに手を出してしまった方もいるかもしれません。
しかし、オンラインカジノ(ネットカジノ)は、たとえ海外で合法的に運営されているサイトであっても、日本国内から利用すれば賭博罪や常習賭博罪に該当する明確な犯罪行為です。消費者庁・警察庁・政府広報オンラインすべてが公式に「犯罪である」と明言しており、2025年9月には広告・宣伝行為まで禁止する改正法も施行され、取り締まりは急速に強化されています。検挙者数も2022年の59人から2024年には279人と4倍を超える伸びを見せ、大手芸能事務所所属の芸人6名の摘発をはじめ著名人の書類送検も相次いでいます。
この記事では、刑事事件の解決実績が豊富な弁護士が、オンラインカジノの違法性について次の点を詳しく解説します。
- オンラインカジノが違法とされる法的根拠と理由
- 賭博罪・常習賭博罪の罰則と最新の摘発事例
- なぜオンラインカジノの利用はバレるのか
- 利用してしまった場合の対処法と自首の検討
なお、オンラインカジノを利用してしまい不安を感じている方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。
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オンラインカジノは違法!日本で違法となる理由
日本国内からオンラインカジノを利用してお金を賭ける行為は、刑法上の賭博罪または常習賭博罪に該当する明確な犯罪行為です。海外で合法的に運営されているオンラインカジノを利用した場合でも結論は変わりません。
ここでは、オンラインカジノが違法とされる根拠と、国内・海外それぞれの運営形態における違法性、そして賭博が犯罪とされる理由について解説します。
オンラインカジノ(ネットカジノ)とは?賭博罪の対象となるギャンブル
オンラインカジノとは、インターネット上でスロット・ブラックジャック・ポーカー・バカラ・ルーレットなどのカジノゲームを提供するウェブサイトのことです。ネットカジノ・オンカジとも呼ばれ、スマートフォンやパソコンからアクセスして金銭を賭けるギャンブルの一種です。
刑法上の「賭博」とは、勝敗が偶然の事情にかかっている事実に関して、財物を賭けて勝敗を争うことをいいます。オンラインカジノはまさにゲームの勝敗という偶然の結果に対してプレーヤーが金銭をベットする行為であり、賭博罪の対象です。
日本国内で運営されているオンラインカジノは違法
日本国内で運営されているオンラインカジノに対しては、当然に日本の刑法が適用されます(刑法1条1項)。したがって、国内運営のオンラインカジノを利用した客は賭博罪または常習賭博罪で処罰される可能性があり、運営者は賭博場開帳図利罪で処罰されます。
なお、オンラインカジノは提供形態により、自宅等からウェブサイトにアクセスして決済サービスで換金する「無店舗型」と、実店舗内のPCからアクセスする「店舗型」(いわゆるインカジ・裏カジノ)に分かれます。店舗型は店舗自体が日本国内で違法に運営されるため、運営者は賭博場開帳図利罪、利用客は賭博罪・常習賭博罪で処罰対象となります。
海外で運営されているオンラインカジノを日本から利用しても違法
「サーバーが海外にあるから日本の法律は適用されない」「海外で合法的に運営されているサイトなら大丈夫」といった誤情報がネット上で拡散されていますが、これは完全な誤りです。
賭博罪・常習賭博罪は「賭博をした者」を処罰する規定です(刑法185条・186条1項)。そして日本の刑法は「日本国内において罪を犯したすべての者」に適用される属地主義を採用しているため(刑法1条1項)、海外で運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭けを行えば単純賭博罪または常習賭博罪が成立します。ベラジョンカジノをはじめとした著名な海外サイトであっても例外ではありません。
なお、日本人が海外旅行中に現地の合法カジノ(オンライン・実店舗を問わず)で遊ぶ行為は、日本の賭博罪では処罰されません。日本の刑法は属地主義を原則としており、賭博罪は日本人の国外犯処罰の対象にもなっていないためです(刑法3条参照)。
オンラインカジノが違法とされる理由(立法趣旨)
賭博罪が設けられている理由について、最高裁大法廷は、賭博行為が国民に怠惰・浪費の風習を生じさせ、勤労の美風を害するだけでなく、暴行・脅迫・殺傷・強窃盗といった副次的な犯罪の誘発や、国民経済への重大な障害のおそれまで生むと判示しました(最高裁大法廷昭和25年11月22日判決)。
つまり、勤労ではなく偶然で財産を得ようとする「射幸心」をあおる行為が蔓延すると、社会秩序や国民経済に悪影響を及ぼすため、社会的法益の保護の観点から賭博は犯罪とされているのです。競馬・競輪・競艇・オートレース・宝くじなど国が特別に認めた公営ギャンブルを除き、賭博行為は原則として違法となります。
消費者庁・警察庁も「オンラインカジノは犯罪」と明言
消費者庁や警察庁のホームページでも、オンラインカジノは犯罪であると明確に警告しています。
海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪になります。
実際にオンラインカジノを客として利用した者が賭博罪で検挙された事例もあります。
犯罪になることを知らなかったでは済まされません。
賭博は犯罪です。絶対にやめましょう。
オンラインカジノは、海外の事業者が合法的に運営しているものであれば、日本国内で、個人的にこれを利用しても犯罪にならないと考えていませんか?
海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪です。
オンラインカジノに関わる刑罰|賭博罪・常習賭博罪・賭博場開帳図利罪
利用者か運営者か、また常習性の有無によって、成立する犯罪と罰則は異なります。賭博に関連して成立する犯罪は主に以下の3つです。
| 罪名 | 罪の内容 | 罰則 |
| 賭博罪(刑法第185条) | 賭博をした者を処罰する罪 | 50万円以下の罰金又は科料 |
| 常習賭博罪(刑法第186条1項) | 常習として賭博をした者を処罰する罪 | 3年以下の拘禁刑 |
| 賭博場開帳図利罪(刑法第186条2項) | 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図る罪 | 3月以上5年以下の拘禁刑 |
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
賭博罪(刑法185条)|50万円以下の罰金又は科料
単発または回数の少ないオンラインカジノ利用は、単純賭博罪にあたります。
(賭博)
第百八十五条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。出典:刑法|e-Gov法令検索
ただし書きの「一時の娯楽に供する物」とは、食事や飲み物など即時消費される少額の物品を指し、金銭は含まれません。オンラインカジノで金銭を賭ける行為はこの例外に該当しないため、処罰の対象です。
常習賭博罪(刑法186条1項)|3年以下の拘禁刑
反復継続してオンラインカジノを利用している場合は、より刑罰の重い常習賭博罪で処罰されるおそれがあります。
(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第百八十六条 常習として賭博をした者は、三年以下の拘禁刑に処する。出典:刑法|e-Gov法令検索
常習性については「何回以上なら常習」という固定的な基準は定められておらず、利用の頻度・期間・賭けた金額・前科の有無などを総合的に考慮して判断されます。オンラインカジノはスマートフォン1台で24時間いつでも利用できる性質上、繰り返し遊ぶ行動パターンに陥りやすく、常習賭博罪に問われるリスクが他の賭博より高いといえます。
賭博場開帳図利罪(刑法186条2項)|3月以上5年以下の拘禁刑
オンラインカジノを運営して利益を得ようとした者には、賭博場開帳図利罪が適用されます。罰則は3月以上5年以下の拘禁刑と、利用者よりも格段に重く設定されています。警察庁の公表事例では、運営者だけでなく、オンラインカジノへのアクセスを提供して金銭を賭けさせた者が常習賭博罪で、収納代行を装って賭け金の入金に関与した者が組織犯罪処罰法違反で、アフィリエイト契約を結んで利用を勧誘した者が常習賭博幇助罪で検挙されており、周辺関係者も刑事責任を問われるリスクがあります。賭博場開帳図利罪の詳細については「賭博場開帳図利罪とは?」もあわせてご覧ください。
なぜオンラインカジノはバレるのか?発覚する5つの経緯
「海外サーバーだから足がつかない」「自宅で匿名で利用していれば警察に分からない」という考えは通用しません。ネットカジノへの警察の捜査手法は高度化しており、以下のいずれの経緯からも利用が発覚し得ます。
不審な入出金の記録(銀行・クレジットカード・電子決済)
オンラインカジノの入金・出金には、クレジットカード・銀行振込・電子決済サービス・仮想通貨などが利用されます。これらの送金・取引履歴は金融機関や決済代行業者に残り、マネーロンダリング対策の一環として、疑わしい取引として警察に報告されることもあります。現金のやり取りと違い、電子的な資金移動は必ず痕跡が残ります。
決済代行業者や運営者の摘発による芋づる式
反社会的勢力が運営する違法なオンラインカジノや、決済代行を担う業者が摘発されると、押収された顧客リスト・決済履歴から利用者が特定されます。運営者や決済業者が検挙されたニュースをきっかけに、登録していた利用者が一斉に捜査対象となる「芋づる式」の検挙が実際に起きています。
知人・仲間の供述や告発
一緒にオンラインカジノで遊んでいた知人が摘発されると、取調べでカジノ仲間の氏名を供述することがあります。また、利用していることを話したことのある知人や、話を聞いた第三者が警察に告発することで捜査が始まるケースもあります。
SNSでの発信・暴露
SNSでオンラインカジノの利用をほのめかす投稿や勝利金の自慢をしたことがきっかけで、警察の目に留まるケースがあります。警察がSNSの監視を強化しており、投稿が炎上すれば警察も見過ごせなくなります。
税務申告・多額の入金の把握
オンラインカジノで一定以上の利益が出た場合は確定申告が必要ですが、申告時にお金の入手経路を確認される過程で発覚します。申告しなかった場合も、銀行口座への多額の入金は税務署に把握されるため、結果的に脱税と賭博の両方を追及される事態に発展します。
オンラインカジノの摘発事例と検挙者数の推移
警察庁の発表によれば、オンラインカジノを含むオンライン上の賭博事犯で立件・検挙された人数は、2022年の59人から2024年には279人まで膨れ上がり、わずか2年で4倍を超える伸びを示しています。
| 年 | 検挙者数 | 前年比 |
| 2022年(令和4年) | 59人 | |
| 2023年(令和5年) | 107人 | 約1.8倍 |
| 2024年(令和6年) | 279人 | 約2.6倍 |
警察庁の調査では、国内のオンラインカジノ利用経験者は推計約337万人、1年間で投じられる賭け金は合計1兆2,423億円規模に達するとの結果も示されており、今後も取り締まりが強化される見込みです。
大手芸能事務所所属の芸人6名の摘発事例(2025年)
2025年4月、お笑い芸人6名が単純賭博容疑で書類送検され、同年5月22日に東京区検から略式起訴され、同月22日から29日にかけて東京簡裁から罰金10万円の略式命令を受けました。6名は海外のオンラインカジノサイト「スポーツベットアイオー」などで2023年1月から2024年12月にかけてバカラなどの賭博をしていたとされ、うち1名は賭け金総額が約5,100万円にのぼったと報じられています。
この事例からは、仕事の移動中や待ち時間にスマートフォンで気軽に利用していただけでも、賭博罪で書類送検・略式起訴の対象となることがわかります。6名は「グレーと認識していたが、罪に問われるとは思っていなかった」などと話しているとされますが、知らなかったでは済まされない結果となりました。なお、書類送検の手続きや前科がつくかどうかについては「書類送検とは?前科はつく?逮捕との違いを弁護士が解説」で詳しく解説しています。
プロ野球選手(8球団16名)のオンラインカジノ利用問題(2025年)
2025年2月にプロ野球選手によるオンラインカジノの利用が発覚したことを受け、日本野球機構(NPB)が12球団を通じて選手やチーム関係者に自主申告を呼びかけたところ、最終的に8球団16名の選手の利用が判明しました。各所属球団が賭けの回数・期間・金額などに応じて1人あたり10万円〜300万円、総額1,020万円の制裁金を科すことを決定し、日本野球機構(NPB)が公表しました。その後、所属選手の複数名が賭博容疑で書類送検される球団も出ており、刑事事件化する事態にまで発展しています。
プロ野球・芸能界・スポーツ界など社会的立場のある人物にまで利用が広がっていた実態が明るみに出ました。
過去の一般利用者摘発事例(2016年・京都府警)
2016年3月10日、京都府警サイバー犯罪対策課は、イギリス企業が運営するオンラインカジノサイト「スマートライブカジノ」で賭博を行った疑いで、埼玉県や大阪府に住む男性3名(31〜65歳)を単純賭博容疑で逮捕しました。3名は同年2月18日〜26日、自宅のパソコンから同サイトに接続し、ブラックジャックなどで計約22万円を賭けた疑いが持たれました。このサイトは日本人がディーラーを務め、日本時間に合わせて営業するなど、事実上の日本人向けサイトでした。海外運営サイトの無店舗型オンラインカジノの利用者が国内で摘発された初の事例として知られています。3名のうち2名は略式起訴を受け入れて罰金刑となりましたが、1名は弁護人をつけて争った結果、不起訴処分となりました。
オンラインカジノはいつから違法?時効は何年?
オンラインカジノは最初から違法
「いつからオンラインカジノは違法になったのか」という疑問を持つ方もいますが、オンラインカジノは登場当初から日本では違法であり、特定の時点で違法化されたわけではありません。
賭博罪を定める刑法は明治時代から存在しており、賭博行為はもともと犯罪として規定されています。インターネット上で行うオンラインカジノも、金銭を賭けるギャンブルである以上、登場当初から刑法の賭博罪に違反していました。「最近規制が始まった」わけではなく、「取り締まりが厳しくなった」というのが実態です。
賭博罪・常習賭博罪の公訴時効は3年
単純賭博罪・常習賭博罪の公訴時効は、いずれも3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。オンラインカジノで最後に賭博を行った日から3年を経過すれば、理論上は起訴の対象とはなりません。
ただし、時効完成を待つことにはリスクがあります。時効期間内に起訴されれば、起訴の時点で時効の進行が停止するため(刑事訴訟法254条1項)、その後裁判が長引いて時効期間が経過しても、時効を理由に免れることはできません。また、犯人が国外にいる期間は時効が進行しないため(刑事訴訟法255条1項)、海外滞在中は時効期間が経過しません。刑事事件の公訴時効の詳細については「刑事事件の時効は何年?公訴時効を一覧表で犯罪別に解説」もあわせてご覧ください。
オンラインカジノを合法的に遊ぶ方法はある?無料版との違い
結論として、日本国内からプレイする限り、金銭を賭けてオンラインカジノで遊ぶことが合法となる方法は存在しません。ただし、唯一の例外として、金銭を一切賭けない「無料版」であれば、賭博罪には該当しません。
無料版(デモプレイ)は賭博罪に該当しない
課金が発生せず、ゲーム内でのみ使えるポイントで遊び、勝っても換金や払い戻しができないゲーム内ポイントを獲得するだけの無料版であれば、賭博罪の構成要件である「財物を賭けて勝敗を争う」行為には当たりません。ゲームセンターのメダルゲームと同じ位置付けとなり、違法ではありません。
無料版から有料版への誘導に注意
多くのオンラインカジノサイトは、無料版で集客したあとにリアルマネーでの有料版へ誘導するビジネスモデルを採用しています。「無料で遊んでいるつもりが、いつの間にかクレジットカードを登録して課金していた」というケースは少なくありません。安全に楽しみたいのであれば、純粋に無料ゲームとして提供されているスマートフォンアプリを選ぶことをおすすめします。
ベラジョン等の有名オンラインカジノやアプリも違法
ベラジョンカジノ(Vera&John)をはじめとする海外の著名なオンラインカジノサイトやオンラインカジノアプリであっても、日本国内から接続して賭ければ賭博罪が成立します。
一部のアフィリエイトサイトや広告では、ベラジョンカジノについて「海外で合法的に運営されている」「ライセンスを保持している」「グレーゾーン」などと主張し、違法ではないかのように誘導するものが見られます。しかし、これらはすべて誤りです。運営拠点が海外であることも、運営元がライセンスを保有していることも、日本国内からの利用が違法であるという結論には影響しません。
仮想通貨(暗号資産)で入出金を行うオンラインカジノや、スマートフォンアプリ経由でアクセスするオンラインカジノも、決済手段や入口が変わっても賭博罪の成立に変わりはありません。むしろ仮想通貨取引は取引所との連携で足がつきやすく、発覚リスクは高いとされます。
2025年9月施行|改正法でオンラインカジノ規制が強化
2025年6月25日、「ギャンブル等依存症対策基本法の一部を改正する法律」(令和7年法律第76号。改正ギャンブル等依存症対策基本法)が公布され、同年9月25日から施行されました。この法改正により、オンラインカジノそのものの利用だけでなく、広告・宣伝・誘導行為も違法となりました。改正法により新たに禁止された主な行為は以下のとおりです。
- オンラインカジノサイトの開設・運営
- オンラインカジノアプリのアプリストアへの掲載
- SNSなどでオンラインカジノサイトのリンクを貼り付けて投稿すること
- オンラインカジノサイトの宣伝・広告(「〇〇カジノ 登録はこちら」「日本語対応しています」などの勧誘行為)
- 「おすすめオンラインカジノ10選」などオンラインカジノを紹介するまとめサイト(アフィリエイトサイト)の作成
改正法自体に直接の罰則は設けられていませんが、広告・宣伝行為がオンラインカジノ利用者への勧誘にあたる場合、常習賭博幇助罪など刑法の幇助犯として処罰される可能性があります。実際、警察庁の公表事例では、オンラインカジノ運営者とアフィリエイト契約を結んで動画配信サイトなどで利用を勧誘していた者が常習賭博幇助罪で検挙されています。インフルエンサーやアフィリエイターがSNSでオンラインカジノの紹介を続けていた場合、過去の投稿も捜査対象となりうる点は重要です。
刑事罰以外のリスク|依存症・借金・詐欺被害
刑事罰だけがリスクではありません。生活を根底から揺るがす金銭的・精神的な問題も複数存在します。
ギャンブル依存症
オンラインカジノはスマートフォン1台で24時間いつでもどこでもプレイできる環境にあり、他の賭博と比べても依存症に陥るリスクが極めて高いとされます。警察庁の実態調査では、オンラインカジノ経験者500人のうち約6割(59.6%)が自らをギャンブル依存症と自覚しているとの結果が公表されています。依存症に陥ると、生活費・貯金の浪費、借金の繰り返し、家庭崩壊・離婚、失職など、人生を失う結果につながりかねません。
多額の金銭的損失と借金
クレジットカードや電子決済で簡単に入金できるオンラインカジノは、金銭感覚が麻痺しやすい特徴があります。警察庁の調査では、オンラインカジノが原因で消費者金融や家族・知人から借金をした経験がある利用者は46.2%にのぼり、特に10代では61.1%と顕著です。負けを取り戻そうとして借金を重ね、多重債務に陥るケースが後を絶ちません。
詐欺被害の可能性
一部のオンラインカジノサイトは、そもそも詐欺目的で運営されています。「入金は受け付けるが出金には応じない」「ゲーム結果を不正に操作している」など悪質な手口がみられますが、運営元が海外にあるため泣き寝入りになる可能性が高く、責任追及は極めて困難です。
個人情報・クレジットカード情報の漏洩
アカウント作成の際には、氏名・住所・クレジットカード情報・銀行口座情報など重要な個人情報をオンラインカジノサイトに送信することになります。海外運営のサイトでは情報管理の実態が不透明で、悪用や漏洩のリスクが常にあります。クレジットカード情報が漏れた場合、不正利用被害に発展するおそれも十分にあります。
オンラインカジノを利用してしまった場合の対処法
「このままバレずに済むのか」「もし摘発されたらどうなるのか」。利用してしまった後にそんな不安を抱えている方は多いはずです。事案の内容により捜査手続きの進み方は異なりますが、いずれのケースでも、早期に弁護士へ相談して対応を準備しておくべきです。
単純賭博罪の多くは在宅事件として進む
オンラインカジノの利用は、逮捕せずに在宅のまま捜査が進む「在宅事件」として扱われることが多いといえます。上記の芸人6名の事例でも、全員が書類送検・略式起訴・罰金刑で処理されました。
在宅事件の場合は警察の呼び出しを受けて取調べに応じ、検察官の処分(起訴または不起訴)を待つ流れです。ただし、在宅事件だから軽く済むとは限らず、略式起訴で罰金刑となれば前科がつきます。在宅事件の詳細な流れや身柄事件との違いについては「在宅事件の流れと期間|起訴率・不起訴率と身柄事件との違い」をご参照ください。
常習性・組織性があれば逮捕・勾留されるリスク
多額の金額を賭けていた、組織的な関与がある、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるといった場合は、逮捕されるおそれもあります。逮捕されると、逮捕から48時間以内に検察官へ送致され、さらに24時間以内に勾留請求、裁判所が認めれば最大20日間の勾留が続くため、刑事処分が決まるまで最大23日間の身柄拘束を受けるおそれがあります。会社や学校を長期間欠勤すれば、実名報道を待たずして周囲に知られることにもなります。
正式起訴と略式起訴の違い
賭博罪の起訴方法には、公開法廷で審理が進む「正式起訴」と、書面審理のみで罰金・科料が科される「略式起訴」の2パターンが存在します。単純賭博罪では略式起訴が選ばれるケースが多いですが、略式手続は被疑者の同意がなければ行えません。略式命令を受けた後でも異議申立てをすれば正式裁判に移行するため、争いたい事情があれば同意しない選択もできます。略式起訴の手続きの詳細や罰金相場については「略式起訴とは?前科・罰金相場・手続きの流れをわかりやすく解説」で解説しています。
自首を検討する意義
捜査の手が及ぶ前であれば、自首をすることで逮捕回避・刑の減軽・不起訴処分の獲得につながる可能性があります。逮捕は①逃亡のおそれ②証拠隠滅のおそれがある場合になされるため、自首して協力的な姿勢を示すことで、逮捕の必要性が低いと判断されやすくなります。自首の流れや付き添いの意義は「自首に弁護士が同行するメリットと費用|弁護士なしでも大丈夫?」で詳しく解説しています。
ただし、自首したからといって必ず処罰を免れるわけではありません。自首すべきか、するとしてどのタイミングで行うかは、自己判断ではなく弁護士に相談のうえ慎重に決めるべきです。
証拠隠滅や虚偽説明は逆効果
履歴を消す、警察に嘘をつくといった行為は絶対に避けるべきです。銀行口座や決済サービスの取引履歴、インターネット上の通信記録は警察が差し押さえて分析できるため、利用事実を隠し通すのは現実的に困難です。虚偽説明や証拠隠滅は、かえって身柄拘束の長期化や起訴・重罰化につながります。
オンラインカジノの違法性に関するよくある質問
オンラインカジノはグレーゾーンではないのですか?
オンラインカジノは明確に違法であり、グレーゾーンではありません。消費者庁・警察庁・政府広報オンラインすべてが「犯罪である」と公式に明言しており、実際に利用者の検挙者数は近年急増しています。「グレーゾーン」という表現はアフィリエイトサイトなどで流布されている誤情報にすぎません。
ブックメーカーは違法ですか?
ブックメーカー(スポーツベッティング・スポーツ賭博)は、海外では合法的に運営されている国もありますが、日本国内からインターネット経由で利用すれば、オンラインカジノと同様に賭博罪が成立し違法となります。
オンライン麻雀は違法ですか?
オンライン麻雀については、金銭を賭けて行えば賭博罪が成立し違法、金銭を賭けなければ単なるオンラインゲームとして合法です。ポイント制でも、そのポイントが実質的な金銭換算が可能な場合は賭博に該当し得ます。
入金不要ボーナスを使えば違法にはなりませんか?
入金不要ボーナスや初回登録ボーナスを使って賭けた場合でも、勝利金が金銭として出金できる仕組みであれば賭博罪に該当します。「自分の金銭を賭けていない」ことは賭博罪の成否に影響しません。
広告を見ただけ・アプリをダウンロードしただけでも違法ですか?
広告を目にしただけ、アプリをダウンロードしただけでは賭博罪は成立しません。賭博罪は「賭けた」時点で成立します。ただし、2025年9月施行の改正ギャンブル等依存症対策基本法により、オンラインカジノの広告・宣伝・誘導行為自体が禁止されました。改正法自体の罰則はありませんが、勧誘行為の態様によっては刑法の常習賭博幇助罪などに問われる可能性があるため、SNSでオンラインカジノを紹介する行為は絶対に避けるべきです。
オンラインカジノを利用してしまった方はすぐにご相談ください
オンラインカジノは、海外で合法的に運営されているサイトであっても、日本国内から利用すれば賭博罪や常習賭博罪に問われる明確な犯罪です。「知らなかった」「グレーゾーンだと思った」では済まされず、摘発のきっかけは決済履歴・芋づる式捜査・SNS監視など多岐にわたります。
特に2024年以降は検挙者数が急増し、2025年9月には広告・宣伝規制を強化する改正法も施行されました。今後さらに取り締まりが厳しくなることは避けられず、軽い気持ちで利用していた方にも書類送検・略式起訴による罰金刑が及ぶ現実的なリスクがあります。対応が遅れれば前科がつき、実名報道や勤務先・学校への影響にまで広がりかねません。
すでに警察から連絡が来ている、決済業者が摘発されたとのニュースを見て不安を感じている、あるいは自首すべきか迷っているという方は、一刻も早く弁護士にご相談ください。早期に弁護士が介入することで、逮捕の回避、不起訴処分の獲得、刑の減軽など、結果を大きく左右する対応が可能になります。
当事務所は、オンラインカジノ・ネットカジノを含む違法賭博や刑事事件を多数取り扱ってきた実績があります。依頼者の不利益を最小限に抑えるため弁護士が迅速に動き、全力を尽くして守ります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。早期対応が結果を左右します。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

