妊娠したら逃げられた!男性に慰謝料請求が可能なケースとは?

妊娠したことを伝えた途端、男性から連絡が途絶えたり、逃げられてしまった――そんな辛い状況に直面していませんか?
責任を取ってもらえると思っていたのに」「突然音信不通になってしまった」――裏切られた気持ちで苦しんでいる方も多いでしょう。

しかし、感情のままに行動するのではなく、冷静に法的な対応を考えることが、後悔しないためには重要です。

この記事では、妊娠トラブルに強い弁護士が、次の点について詳しく解説していきます。

  • 妊娠後に逃げた男性に対して慰謝料請求が認められるケース
  • 妊娠を告げた後にすべき具体的な行動
  • 違法行為を避けながら責任追及するための注意点
  • 弁護士に相談するメリットとサポート内容

この記事を最後まで読むことで、逃げた男性に対して適切に責任を追及する方法と、後悔しないための行動指針がわかります。

もし「自分ではどう対応すればよいかわからない」と感じた場合は、全国どこからでも無料でご相談いただけますので、お一人で悩まず、当事務所にご相談ください。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
  • 全国どこからでもメールや電話、LINEでの無料相談ができます
  • 24時間年中無休ですので早急な対応が可能です
  • 男女問題を穏便かつ早急に解決することを得意としております

妊娠を告げたら男性から逃げられた!慰謝料請求が可能なケースは?

妊娠を告げた後に男性から逃げられてしまった場合、慰謝料を請求できるケースは次の通りです。

  • ① 不誠実な対応をされた場合
  • ② 婚約が成立していた場合
  • ③ 独身と偽っていた場合

① 不誠実な対応をされた場合

妊娠を伝えた後、連絡が途絶えたり、今後のことについて話し合おうとしても一切応じてもらえないなど、男性に不誠実な対応があった場合、慰謝料請求が認められる可能性があります。

たとえ二人の関係が不倫関係であったとしても、同様に慰謝料請求が認められることがあります。

裁判例では、不倫による妊娠で女性が被る精神的・身体的苦痛について、男性も共同で行った性行為に由来する以上、その不利益を軽減、解消、分担する義務を負うと判示されました。

この判例では、男性が妊娠した女性に対して連絡を絶ち、今後の話し合いに応じなかったことが不法行為と認められ、約114万円の慰謝料請求を認めた原審の判断を維持しました(東京高裁平成21年10月15日判決)。

したがって、妊娠を告げた後に男性から一方的に連絡が途絶えた、中絶を強要された、今後の生活について真摯な話し合いに応じてもらえないなどの不誠実な対応があった場合には、慰謝料を請求できる可能性があります。

不倫相手の子供を妊娠してしまった!認知や慰謝料は請求できる?

中絶で慰謝料が認められる4つのケースと相場・請求方法を解説

② 婚約が成立していた場合

婚約が成立していたにもかかわらず、男性が妊娠を理由に一方的に婚約を破棄した場合、女性は婚約破棄による精神的苦痛に対する慰謝料を請求できる可能性があります。

婚約は、将来の結婚を約束する法的拘束力のある契約とみなされるため、正当な理由のない一方的な破棄は不法行為に該当します。

また、婚約破棄の慰謝料の相場は、一般的に数十万円〜200万円程度とされています。

具体的な金額は、婚約期間の長さ、婚約破棄に至った経緯、男性側の理由の有無や悪質性、女性が受けた精神的苦痛の程度など、個別の事情によって大きく変動します。

特に、妊娠という女性にとって人生の大きな転機において婚約破棄が行われた場合、精神的苦痛はより大きいと判断される可能性があり、慰謝料の金額も高くなる傾向にあります。

③ 独身と偽っていた場合

男性が独身であると偽って女性と交際し、その結果女性が妊娠した場合、女性は貞操権侵害に基づき慰謝料を請求できる可能性があります。

「貞操権」とは、異性との性的関係を持つかどうか、誰と持つかを自分で決定する権利であり、既婚者が独身と偽って性的関係を持つことは、この権利を侵害する行為とみなされます。

貞操権侵害による慰謝料の相場は、数十万円〜200万円程度とされています。

特に、妊娠や中絶という結果が生じている場合や、男性側が積極的に虚偽の事実を告げている場合には、慰謝料が高額になる可能性があります。これは、妊娠や中絶が女性に与える精神的・肉体的な負担が大きいと考えられるためです。

妊娠したのに男性から逃げられた場合にすべきこと

妊娠したにもかかわらず男性に逃げられてしまった場合、どのように対応すべきかは次の通りです。

  • ① 子供を産むか中絶するかを早めに決断する
  • ② 男性の身元が分からない場合は特定する
  • ③ 中絶する場合は中絶費用の請求を検討する
  • ④ 子を産む場合に認知請求や養育費を請求するかを検討する
  • ⑤ できるだけ多くの証拠を残しておく

① 子供を産むか中絶するかを早めに決断する

妊娠した場合、まず最初に、子供を産むのか、それとも中絶するのかをできるだけ早く決断することが重要です。なぜなら、母体保護法により、人工妊娠中絶手術を受けられる期間には制限があるからです。

一般的に、初期中絶は妊娠11週6日まで、中期中絶は妊娠12週から21週6日までと定められています。妊娠週数が進むにつれて、中絶手術による身体的な負担は大きくなり、費用も高額になる傾向があります。

限られた時間の中で、出産するか否かの決断を迫られることは精神的に非常につらいでしょう。しかし、迷っているうちに中絶可能な期間を過ぎてしまい、結果として出産せざるを得なくなるという状況も考えられます。

ご自身の身体的な状況、経済的な状況、そして今後の生活設計などを慎重に考慮し、後悔のない選択をすることが大切です。必要であれば、医療機関の医師やカウンセラーに相談することも検討しましょう。

② 男性の身元が分からない場合は特定する

相手の男性とマッチングアプリやSNSなどのインターネットを通じて知り合った場合や、バーや合コンなどで知り合い、その後ワンナイトの関係を持って妊娠した場合などには、相手の氏名や住所といった個人情報が分からないことがあります。

しかし、これらの情報が不明なままでは、慰謝料請求はもちろんのこと、認知請求や養育費請求も行うことができません

そのため、まずは相手の身元を特定することが非常に重要になります。

身元を特定する方法としては、SNSなどで手がかりとなる情報を集めたり、探偵事務所に依頼して調査してもらうといった手段が考えられます。

また、弁護士に相談することで、弁護士会照会制度を利用して相手の身元を特定できる場合があります。

弁護士会照会とは、弁護士が事件の依頼を受けた際に、事実を証明するために必要な情報を公的機関や企業などに問い合わせる制度です。

相手男性の身元を特定する方法について詳しく知りたい方は、ワンナイト妊娠の対処法|連絡先を知らない・取れない時は?も合わせてご覧になって下さい。

③ 中絶する場合は中絶費用の請求を検討する

中絶を選択した場合には、その費用について相手の男性に請求することを検討しましょう。

原則として、妊娠は男女双方の行為によって生じるため、中絶にかかる費用についても、男女が公平に分担すべきであるという考え方が一般的です。

裁判例でも、中絶手術による経済的負担は、男女が等しく分担すべきであると示されています(東京高裁平成21年10月15日判決)。

ただし、性行為を強要された場合など、男性側に一方的な責任があるようなケースでは、中絶費用の全額を請求できる可能性もあります。

いずれにしても、中絶費用の請求を検討する際には、医療費や手術費用などの費用を証明できるものを保管しておくことが重要です。請求の方法や金額については、弁護士に相談することで適切なアドバイスを受けることができます。

④ 子を産む場合に認知請求や養育費を請求するかを検討する

出産するという選択をした場合には、相手の男性に対して子どもの認知を請求したり、養育費の支払いを請求することを検討しましょう。

まず、「認知」とは、法律上の父親と子どもの関係を確定させる法的手続きです。

男性が認知をすれば、男性には子供を扶養する義務が生じ、養育費を請求できるようになります。

もし、あなたが認知を求めているにもかかわらず、相手の男性が認知に応じない場合、家庭裁判所に認知の訴えを提起することで、強制的に認知させることが可能です。

また、認知をしない場合でも、男性が養育費の支払いに合意すれば、支払いを受けることができます。

ただし、妊娠を告げたにもかかわらず逃げてしまうような男性が、出産後に父親としての責任を果たすとは限りません。

そのため、経済的に余裕があり、今後一切男性と関わりたくないと考えるのであれば、あえて認知請求をせずに一人で子供を育てていくという選択肢もあります。

ご自身の状況や希望に合わせて、慎重に検討することが大切です。

⑤ できるだけ多くの証拠を残しておく

今後、相手の男性に慰謝料や認知、養育費などを請求する可能性がある場合、できるだけ多くの証拠を残しておくことが非常に重要になります。

具体的に残しておくべき証拠としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 男性の身元に関する情報や、妊娠に至った経緯、妊娠後の男性の言動などが記録されているメール、LINE、SNSのメッセージ
  • 妊娠検査薬の結果、医師の診断書、母子手帳など妊娠に関する記録
  • 中絶手術の同意書、医療費・手術費用の領収書など、中絶に関する記録
  • 二人の関係性がわかる写真や動画
  • 妊娠の責任を認める会話や、相手の不誠実な対応を記録した音声データ
  • 男性の言動や態度、あなたの気持ちなどを記録した日記やメモ

これらの証拠は、時間が経つにつれて失われてしまう可能性がありますので、できるだけ早く、そして確実に保存しておくように心がけてください。

妊娠させて逃げた男性に責任追及する場合の注意点

妊娠させて逃げた男性に対して責任を追及する場合、特に注意すべきポイントは次の通りです。

  • ① 違法な行為をしない
  • ② 不倫のケースでは、相手の妻に知られないようにする

① 違法な行為をしない

相手の不誠実な行為に憤りを感じ、何とかして相手に報復したいという気持ちが湧き上がるのは自然なことです。

しかし、感情に任せた行動は、あなた自身が法的な責任を問われる結果を招きかねません

特に注意すべきは、名誉毀損、恐喝、脅迫といった違法な行為です。

例えば、相手の男性の不倫や妊娠の事実を、彼の職場や家族、友人などに言いふらす行為は、名誉毀損罪に該当する可能性があります。名誉毀損罪は、公然と事実を摘示し、人の社会的評価を低下させた場合に成立します。

SNSなどのインターネット上で不倫や妊娠の事実を拡散する行為も同様です。

また、相手に対して金銭を要求する際に、脅迫的な言動を用いたり、危害を加えるようなそぶりを見せたりする行為は、恐喝罪や脅迫罪に該当する可能性があります。

これらの犯罪は、慰謝料請求の権利を失わせるだけでなく、あなた自身が逮捕され、刑事罰を受ける可能性もある重大な行為です。

② 不倫のケースでは、相手の妻に知られないようにする

もし、あなたと逃げた男性との関係が不倫であった場合、男性に責任を追及する際には、彼の妻に不倫や妊娠の事実が知られないように細心の注意を払う必要があります。

なぜなら、男性側の妻からあなたに対して、不倫慰謝料を請求される可能性があるからです。

不倫は、夫婦の平穏な共同生活を侵害する不法行為とみなされ、被害者である妻は、不倫をした配偶者とその相手に対して慰謝料を請求する権利を有します。

不倫の事実に加えて妊娠という事実が明らかになった場合、妻が受ける精神的苦痛は非常に大きいと判断され、慰謝料の金額が高額になる傾向があります。

あなた自身も、妊娠させて逃げた男性の被害者であると言えますが、彼の妻からすれば、家庭を壊した側と認識される可能性があります。

そのため、男性との連絡や交渉は、相手の妻に知られないように慎重に進める必要があります。

妊娠させた相手が逃げた場合に弁護士に相談するメリット

妊娠させて逃げた男性に責任を追及する際、弁護士に相談することには、さまざまなメリットがあります。

まず、精神的な負担を大幅に軽減できる点が挙げられます。

逃げてしまった男性と直接連絡を取り合ったり、交渉したりすることは、精神的に大きな負担となります。弁護士に依頼すれば、これらの煩わしいやり取りを全て一任することができます

次に、慰謝料請求や認知請求、養育費請求といった法的手続きをスムーズに進めることができるというメリットがあります。

調停では、中立的な第三者である調停委員を介して相手との話し合いを進めますが、弁護士があなたの主張を的確に伝え、有利な条件での合意を目指すことが可能です。

もし調停が不成立に終わり、訴訟に移行した場合でも、弁護士はあなたの代理人として法廷で主張を行い、証拠を提出し、あなたの権利を擁護します。

このように、弁護士に依頼することで、精神的な負担を軽減しながら、専門的な法的サポートを受けつつ、逃げた男性に対して適切な責任追及を行うことができます。

よくある質問

妊娠させて逃げた男性は罪に問われないの?

妊娠させたという事実のみをもって、男性が刑事的な罪に問われることは原則としてありません。

日本の法律では、男女間の合意に基づいた性行為によって女性が妊娠した場合、男性にその責任を問う直接的な犯罪は定められていません

単に「妊娠させて逃げた」という事実だけでは罪にはなりませんが、その背景に不同意性交や詐欺といった犯罪行為が存在する場合は、刑事告訴できる可能性があります。

妊娠させて逃げた男性を警察に探してもらうことはできる?

原則として、妊娠させて逃げたという事実だけでは、警察が積極的に男性を探してくれることはありません。

慰謝料請求や認知請求、養育費請求は民事的な手続きで解決すべき事柄とされています。

警察は、犯罪捜査を主な任務としており、民事的な問題には基本的に介入しません

しかし、性行為が不同意性交に該当する場合や、結婚詐欺・恋愛詐欺に該当する可能性がある場合には、話が別です。

犯罪に該当する可能性があると感じた場合には、ためらわずに警察に相談し、被害状況を詳しく説明することが大切です。

証拠が揃っていれば、警察が捜査を開始し、男性の特定に動いてくれる可能性があります。

妊娠発覚後に逃げる男性の特徴とは?

妊娠を告げた後に男性が逃げるリスクを少しでも回避するためには、日頃から相手の言動に注意を払うことが大切です。

以下のような特徴が見られる場合、責任ある行動を期待できない可能性があります。

  • 自分のプライベートな話題を避けたがる:女性との将来を真剣に考えていない男性は、自分の過去や家族、友人関係など、個人的な情報を共有したがらない傾向があります。
  • 結婚願望がなく子どもを持つことを望んでいないと公言している:交際期間が長くても、結婚願望がない、あるいは子供を望んでいないと明言する男性は、責任から逃避する可能性があります。
  • 性行為への執着が異常:不特定多数と関係を持っている、生理や体調不良で性行為を断られると機嫌が悪くなるなど、女性を性欲処理の対象としか見ていないケースもあります。
  • 金銭的なトラブルを抱えている:金銭的に不安定な男性は、経済的責任を負うことに不安を感じ、逃げてしまう可能性があります。
  • ネガティブ思考で自分に自信がない:真面目に見えても、極端にネガティブ思考で自信がない男性は、結婚や子育ての責任から逃れる傾向があります。

これらの特徴に複数該当する場合には、相手との関係を慎重に見極めることが大切です。妊娠が発覚してから後悔することのないよう、早い段階で冷静に判断するよう心がけましょう。

一人で悩まず、専門家の力を借りて未来を切り開きましょう

妊娠を告げた途端に男性から逃げられてしまう――その苦しみ、戸惑い、不安は計り知れません。

「どうして私がこんな目に…」「この先、どうしたらいいのかわからない」――そんな思いを抱えて、立ち止まってしまっていませんか?

しかし、何も行動を起こさなければ、時間だけが過ぎ、後悔だけが残るかもしれません。

今こそ、あなた自身と未来を守るための一歩を踏み出しましょう。

当事務所では、妊娠トラブルに精通した弁護士が、親身かつ誠実に、あなたの権利と未来を守るため全力を尽くします。

ご相談は無料で承っております。全国どこからでもご利用いただけますので、遠方にお住まいの方も安心してご相談ください。

少しでも不安を感じたら、お一人で抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
  • 全国どこからでもメールや電話、LINEでの無料相談ができます
  • 24時間年中無休ですので早急な対応が可能です
  • 男女問題を穏便かつ早急に解決することを得意としております
男女問題・男女トラブルの弁護士無料相談

全国どこからでも、24時間、弁護士による男女問題・男女トラブルの相談を受け付けております。

穏便に解決したいがどう対処していいか分らない…
トラブルになっていて怖い・苦しい。今すぐに解決方法を知りたい

そのような悩みを抱えているのであればお気軽に当法律事務所までご相談下さい。きっとあなたのお力になれるはずです。

男女問題・男女トラブルが生じる前の、穏やかで安心した生活をおくれるよう、弁護士が全力であなたを守ります