未成年の息子が彼女を妊娠させた…親のとるべき正しい対応は?

「未成年の息子が彼女を妊娠させてしまった」—突然の告白に、頭が真っ白になっていませんか?

中学生・高校生といった未成年の息子であっても、妊娠させた相手から認知を求められれば父親としての責任を負い、養育費の支払いや相続の問題が生じる可能性があります。一方で、親が法的責任を問われることは原則としてありません

しかし、法的責任がないからといって、何もしなくて良いわけではありません。

「相手の親にどう謝罪すればいいのか」「中絶をお願いしても大丈夫なのか」「息子の将来はどうなってしまうのか」—そんな不安で眠れない夜を過ごしている親御さんも多いはずです。

間違った対応をすれば、息子さんの人生に取り返しのつかない影響を与える可能性があります。特に妊娠問題は時間的な制約もあるため、早急かつ適切な判断が求められます。

この記事では、実際の相談事例をもとに、中学生・高校生など未成年同士の妊娠に直面した親が取るべき具体的な対応手順を、弁護士が段階的に解説します。

最後まで読むことで、感情的にならず冷静に対処するための法的知識と、相手方とのトラブルを避けながら最善の解決策を見つける方法がわかります

どのような選択肢があるのか、まずはこの記事で詳しく確認していきましょう。困った時は全国どこからでも無料で相談を受け付けていますので、安心して読み進めてください。

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【相談内容】未成年の息子が高校生の彼女を妊娠させてしまいました

私は先日、突然高校生の息子から、「同じ学校に通う彼女を妊娠させてしまった」という話を打ち明けられました。

息子はまだ未成年で、アルバイトもしておらず、経済的に彼女や生まれてくる子どもの生活を支えることなど到底できません。私たち夫婦も、息子の大学進学を控えており、学費の準備などで決して余裕があるわけではありません。

そして、まだ未成年の彼女の将来を考えると、このまま出産という道に進むことが本当に幸せなのか、悩んでしまいます。私たち夫婦としては、正直なところ、彼女に中絶してもらうという選択肢も考えてしまっています。もちろん、彼女の気持ちやご両親の意向も尊重しなければならないことは理解していますが、息子の将来、そして生まれてくる子どもの将来を考えると複雑な心境です。

そこで、弁護士の先生にいくつかお伺いしたいことがあります。

まず、彼女に中絶をしてもらうことは法律的に可能なのでしょうか?

また、もし彼女が出産した場合、未成年の息子には具体的にどのような責任が生じるのでしょうか?

さらに、このような事態を引き起こしてしまったことに対し、私たち親にも何らかの責任を負うのでしょうか?

今後、私たちはどのように対応していくのが最善なのでしょうか。まずは彼女のご両親にどのように話を持ちかけるべきか、また、私たち夫婦として、息子と彼女に対してどのようなサポートができるのか、具体的なアドバイスをいただけると幸いです。

【弁護士の回答】未成年者が妊娠させた場合でも父親としての責任を負います

まず、非常に重要な点として、妊娠した女性が出産するかどうかは、最終的には彼女自身の意思によって決定されるということです。

たとえ相談者ご夫婦や息子さんが中絶を望まれたとしても、彼女が出産を希望する場合、その意思を尊重しなければなりません。第三者が強制的に中絶させることは法律上認められません

また、子どもが実際に生まれた場合、未成年の息子さんであっても、法律上の父親としての責任を負う可能性が高いと言えます。

具体的には、彼女からお子さんの認知を求められる可能性があります。認知とは、法律上の親子関係を認める法的手続きです。もし息子さんが任意に認知をしない場合でも、家庭裁判所への申し立てにより強制認知が認められることがあります。DNA鑑定などが実施され、生物学的な親子関係が認められれば、未成年であることや経済力がないことを理由に認知を拒むことはできません。

強制認知とは?メリット・デメリット、手続きの流れなどを解説

そして、認知が成立した場合、息子さんにはお子さんの養育費を支払う義務が生じます。

養育費とは、お子さんが社会人として自立するまでに必要な費用(衣食住の費用、教育費、医療費など)を親が分担して負担するものです。さらに、今回彼女が産んだ子どもは、息子さんの相続人となるため、将来、息子さんが亡くなった場合、その子どもに息子の遺産を相続する権利が発生することになります。

彼女を妊娠させてしまったら?中絶費用・認知・養育費はどうなる?

最後に、原則として、未成年のお子様が起こしたことに対する親の直接的な法的責任は限定的です。

今回のケースのように、子どもが性行為に至ったこと自体を両親が直接的に防ぐことは困難であると考えられ、直ちに親御さんの監督義務違反が問われる可能性は低いでしょう。

【弁護士からのアドバイス】未成年同士の妊娠で息子の親がすべき対応

未成年の中学生や高校生の息子が、未成年の彼女を妊娠させてしまった場合、ご両親としてどのように対応すべきか悩まれる方は少なくありません。以下では、状況の整理や今後取るべき対応について、弁護士の立場から段階的にアドバイスいたします。

  1. まずは彼女の親と話し合いの場を設ける
  2. 彼女に産婦人科で受診してもらう
  3. 中絶費用の全額負担や慰謝料の支払いも検討する
  4. 弁護士に相談する

①まずは彼女の親と話し合いの場を設ける

今後の方針を決めるにあたり、まずは彼女のご両親と冷静に話し合う機会を持つことが最も重要です。

話し合いの場を持つ前に、決して彼女に直接「中絶してほしい」などと説得するような行為は避けるべきです。

そのような行動は、彼女を精神的に追い詰めるだけでなく、彼女のご両親との深刻な対立を生む可能性が高く、今後の話し合いをより困難なものにしてしまいます。

そして、中絶手術を行うには、原則として未成年者である彼女の保護者の同意が不可欠です。彼女のご両親に内緒で中絶手術を進めることはできませんし、そのような試みは医療機関によって拒否されます。

②彼女に産婦人科で受診してもらう

話し合いの場を持つと同時に、速やかに彼女に産婦人科を受診してもらうことが重要です。

これにより、以下の点を正確に把握することができます。

  • 妊娠の事実の確認:まず、本当に妊娠しているのかどうかを医学的に確認する必要があります。市販の妊娠検査薬だけでは確定診断とは言えません。
  • 正確な妊娠週数の把握:妊娠週数によって、選択できる対応が変わってきます。特に、母体保護法により、妊娠22週を超えると原則として人工妊娠中絶を行うことができなくなります。タイムリミットがあるため、早めの受診が不可欠です。

③中絶費用の全額負担や慰謝料の支払も検討する

原則として、人工妊娠中絶にかかる費用は、法的義務としては男女で折半とされています。また、今回の妊娠自体に対する慰謝料の支払いも、法律上の明確な義務はありません

しかし、将来的なトラブルを避け、円満な解決を図るためには、中絶費用の全額負担を申し出ることや、法的な義務はないとはいえ、慰謝料(あるいは解決金といった名目でも構いません)の支払いを提案することも検討すべきでしょう。

特に、相手の娘さんの心身への負担を理解し、誠意ある対応を示すことが、信頼関係を築き、その後の話し合いをスムーズに進める上で非常に重要です。

金銭的な問題は、感情的な対立を生みやすいデリケートな部分です。ここで誠意ある対応を見せることで、相手のご両親の心情も和らぎ、より建設的な話し合いができる可能性が高まります。

④弁護士に相談する

今回の件は、未成年同士の妊娠という特殊な状況であり、このような複雑な状況においては、早期に弁護士に相談することをおすすめします

弁護士に相談する主なメリットは以下のとおりです。

まず、認知や養育費、中絶に関する法規制などについて、法的に正確な情報を提供してもらうことができます。

また、両親同士の対立が予想される場合や、金銭的な交渉が必要となる場合には、代理人として弁護士に交渉を代行してもらうことができます。

そして、話し合いの結果、合意に達した場合には、法的に拘束力のある示談書や合意書を作成してもらうことができます。

このように、弁護士に相談・依頼することで、複雑な問題や相手方との交渉を弁護士に任せることができ、ご自身の精神的な負担を軽減することができます。当事者同士では感情的になりがちなデリケートな問題であっても、弁護士が客観的に最善な解決策を提案してくれるため、トラブルの早期解決につながる可能性が高まります

未成年のお子さんの妊娠トラブルについては当事務所にご相談を

未成年の息子が妊娠に関わる問題を抱えたとき、親としてどのように対応すべきか悩まれるのは当然のことです。

しかし、初動を誤れば、息子さんの将来に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。法的責任や経済的な負担に加え、相手方の家族との関係悪化やトラブルに発展することも少なくありません。

当事務所では、中学生・高校生といった未成年同士の妊娠・出産に関するご相談を多数受けてきた実績があり、親御さんのお気持ちに寄り添いながら、弁護士が誠実かつ全力でサポートいたします

全国どこからでも無料でご相談いただけますので、お一人で抱え込まず、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。

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