
不倫の慰謝料請求を無視し続けると、慰謝料の増額や訴訟、財産の差押えといった深刻な事態に発展する可能性があります。しかし、適切に対応すれば、こうしたリスクを回避できる可能性も十分にあります。
本記事では、不倫慰謝料の請求を受けた女性の方に向けて、弁護士が次の3つの観点から丁寧に解説します。
- 慰謝料請求を無視することで起こり得る主なリスク
- 請求されたときに確認すべきポイントと適切な初動対応
- 弁護士に相談・依頼することで得られる安心とメリット
「相手に連絡すべきか迷っている」「下手なことを言って不利にならないか不安」——そんな悩みをお持ちの方こそ、ぜひこの記事を最後までお読みください。
当事務所では、全国どこからでも無料でご相談いただけます。この記事を最後までご覧いただいたうえで、不倫慰謝料請求に不安を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
目次
不倫の慰謝料請求を無視するリスク
不倫慰謝料の請求を無視し続けると、相手の怒りを買い、問題が深刻化する可能性があります。このセクションでは、無視することで生じる主なリスクについてご紹介します。
- ①慰謝料が増額される可能性
- ②訴訟や財産差押えのリスク
- ③相手の怒りによって事態が悪化するリスク
相手から口頭、書面、LINEなどで不倫慰謝料を請求されたにもかかわらず、それを無視し続けると、次のような深刻な事態に発展する可能性があります。
①慰謝料が増額されるリスク
まず、不倫慰謝料の請求を無視し続けたことで、かえって慰謝料が増額されてしまうリスクがあります。
相手の立場からすれば、自分の請求に何の反応も示さないあなたに対して強い怒りを感じるのは当然です。「もっと高額な金額を請求したい」と考えるのはごく自然な心理です。また、あえて高額な金額を提示し、あなたを話し合いのテーブルにつかせるための圧力として使われる可能性もあります。
なお、いったん請求を無視した経緯があると、後に話し合いに応じたとしても、相手が減額交渉に応じにくくなることがあります。さらに、裁判では「請求を無視していた」「不誠実な対応を続けた」と判断され、反省の態度がみられないとみなされてしまい、慰謝料の増額につながる可能性があります。
②訴訟を起こされるリスク
次に、慰謝料請求を無視し続けた結果、訴訟を起こされるリスクが高まります。
話し合いでの解決ができない場合、相手が裁判での解決を選ぶのは当然の流れです。請求を無視することは、「話し合いに応じる意思がない」と受け取られる可能性が高く、結果として裁判を起こされることになります。
加えて、裁判を起こされた後も無反応でいれば、さらにリスクは大きくなります。たとえば、裁判所からの照会に回答しない、指定された期日に出廷しないといった対応を続けると、相手の主張がすべて認められてしまう(=敗訴)可能性が出てきます。さらに、判決が確定した後に無視し続ければ、給与や預金などの財産を差し押さえられるリスクも現実のものとなります。
③相手の怒りによって事態が悪化するリスク
さらに、相手の怒りをより強めてしまうことによって、事態がより深刻化する可能性もあります。
一度無視された相手は感情的になりやすく、慰謝料を増額されたり、話し合いに応じようとしても裁判を起こされたりといった対応をとられることがあります。裁判に発展すれば、出廷や書類対応などの負担が生じるだけでなく、無視し続けたことによるマイナス評価を受けるおそれもあります。
また、これは相手の行為として違法性を帯びますが、SNSなどで不倫の事実を暴露されるなどの嫌がらせを受け、あなたやご家族の生活にまで悪影響を及ぼすケースも存在します。
不倫の慰謝料請求をされた場合の対応方法
突然の慰謝料請求に戸惑い、どう対応してよいか分からない方も多いでしょう。このセクションでは、無視する前に確認すべきこと・取るべき対応について、具体的に解説していきます。
- ①請求内容と支払義務の有無を確認する
- ②無視せずに返答だけでもしておく
- ③弁護士に相談・依頼する
①請求内容と支払義務の有無を確認する
まずは、相手が請求してきた内容や、そもそも慰謝料の支払義務があるかどうかを冷静に確認しましょう。
慰謝料を請求されたからといって、必ずしもその内容が正しく、あなたに支払義務があるとは限りません。確認すべき主なポイントは次の4点です。
- ① 不倫の時期・期間が特定されているか(例:いつ、またはいつからいつまでの関係か)
- ② 実際に不貞行為があったのか(=肉体関係を伴った不倫かどうか)
- ③ 請求されている慰謝料の金額
- ④ 支払期限
①については、主張されている不倫の時期が古く、すでに時効が成立している可能性があります。不倫慰謝料の時効は、相手が不倫の事実を知ったときから3年で完成します。
②については、慰謝料の支払義務が発生するのは、一般的に「不貞=肉体関係がある関係」があった場合です。たとえデートや食事をしていたとしても、それだけでは不貞とは認められないケースもあります。どこまでの関係があったのかによって支払義務の有無が左右されるため、判断に迷う場合は弁護士に相談しましょう。
③・④については、支払義務があると判断された場合に確認すべき事項です。なお、慰謝料の金額が不当に高いと感じる場合は、減額交渉が可能な場合もあります。
②無視はせずに返事だけでもしておく
次に、たとえすぐに判断できなくても、無視はせずに返答だけでもしておくことが大切です。
前述のとおり、無視することで相手の怒りを買い、慰謝料の増額や訴訟といったリスクにつながることがあります。請求内容を受け入れられない場合でも、たとえば「いったん考えさせてください」といった形で、最低限の返事はしておくべきです。
また、「○日までに返答します」などと期限を伝えておくことで、相手側にも安心感を与えることができます。それでも、どう返答してよいか分からない場合は、下手に回答せず、弁護士に相談するのが安全です。
③弁護士に相談・依頼する
最後に、慰謝料請求の内容に疑問がある場合や、交渉に不安がある場合は、弁護士への相談・依頼を強くおすすめします。
たとえば、「相手の言っていることは本当に不貞にあたるのか?」「この金額は妥当なのか?」といった点は、専門家でないと判断が難しいものです。弁護士であれば、法的観点からあなたに支払義務があるかどうかを整理し、必要であれば慰謝料の減額交渉も行ってくれます。
また、弁護士に依頼することで、相手とのやりとりを全て任せることができ、精神的な負担が大きく軽減されます。当事者同士の交渉では感情的になりやすい場面でも、第三者である弁護士が間に入ることで冷静な解決が期待でき、スムーズに話が進むことも多いです。
不倫の慰謝料請求をされたら無視せずに当事務所に相談を
不倫慰謝料の請求を無視してしまうと、相手の怒りをさらに買い、訴訟や財産差押えといった深刻な事態に発展するおそれがあります。軽い気持ちで放置してしまうと、後悔する結果になりかねません。
しかし、正しい対応をとれば、慰謝料の減額やトラブルの早期解決が見込める可能性も十分にあります。重要なのは、問題が大きくなる前に行動を起こすことです。
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