
不倫の慰謝料を請求されたものの、どう答えればいいのか分からず、「いっそ無視してやり過ごせないか」と考えていませんか。相手と直接やり取りするのが怖い、そもそも自分に払う義務があるのか分からない、という戸惑いを抱える方は少なくありません。
ただ、請求を放置し続けると、訴訟を起こされて給与や預金を差し押さえられたり、裁判所からの書類で家族や職場に問題を知られたりするおそれがあります。逆に、早い段階で落ち着いて対応すれば、慰謝料の減額や穏やかな解決につながることも珍しくありません。
この記事では、不倫慰謝料の減額交渉に強い弁護士が、次の点を解説します。
- 慰謝料請求を無視するとどうなるのか
- 支払う前に確認しておきたいポイント
- 無視せず取るべき正しい対応方法
なお、不倫慰謝料の請求でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へご相談ください。
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不倫の慰謝料請求を無視するリスク
不倫慰謝料の請求を無視し続けると、相手の怒りを買い、問題が深刻化する可能性があります。ここでは、無視することで生じる主なリスクを確認しておきましょう。
- ①慰謝料が増額される可能性
- ②訴訟や財産差押えのリスク
- ③SNSでの暴露や嫌がらせを受けるリスク
相手から口頭、書面、LINEなどで不倫慰謝料を請求されたにもかかわらず、それを無視し続けると、次のような深刻な事態に発展しかねません。
①慰謝料が増額されるリスク
まず気をつけたいのが、慰謝料がかえって高くなるリスクです。請求を放置していると、最初の提示より大きな金額を求められることがあります。
相手の立場からすれば、自分の請求に何の反応も示さないあなたに対して強い怒りを感じるのは当然です。「もっと高い金額を請求したい」と考えるのはごく自然な心理です。また、あえて高い金額を提示し、あなたを話し合いのテーブルにつかせようとする手段に出ることもあります。
なお、いったん請求を無視した経緯があると、後から話し合いに応じても、相手は減額交渉に応じにくくなりがちです。さらに、裁判では「請求を無視していた」「不誠実な対応を続けた」と判断され、反省や謝罪の態度がみられないとみなされてしまい、慰謝料の増額につながる可能性があります。
②訴訟を起こされ、財産を差し押さえられるリスク
慰謝料の請求に応じないままでいると、相手が訴訟に踏み切るリスクも避けられません。
話し合いでの解決が見込めないと判断されれば、相手が裁判による解決を選ぶのは自然な流れです。請求を無視する態度は「交渉に応じる意思がない」と受け取られやすく、結果として訴えを起こされることになります。
訴訟になると、裁判所から「訴状」が特別送達(配達員が直接手渡しする郵便)で届きます。送達は原則として自宅(住所)に対して行われますが、自宅で受け取れない事情があるときは、勤務先(就業場所)に送達されることもあります(民事訴訟法第103条第2項)。裁判所名義の封筒が届くことで、ご家族や職場に問題を知られてしまうおそれがある点には注意が必要です。
さらに深刻なのは、訴状が届いてからも無反応でいた場合です。答弁書(原告の主張に反論するための書面)を提出せず、指定された期日にも出廷しないと、相手(原告)の主張をすべて認めたものとして扱われ(擬制自白)、ほぼそのまま敗訴判決が出てしまいます。これがいわゆる欠席判決で、たとえ請求額が不当に高くても、争わなければその金額のまま確定しかねません。判決が確定すれば、強制執行により、給与や預金のほか、自宅内の動産などを差し押さえられます。給与差押えの場合は勤務先に「債権差押命令」が届くため、これも職場に知られるきっかけになります。
逆にいえば、答弁書さえ出しておけば、全面敗訴という最悪の結果は避けられます。内容証明郵便や訴状が届いた段階で放置せず対応することが何より重要です。具体的な対応方法については「弁護士からの内容証明・通知書の連絡を無視はNG!対応方法を解説」をご参照ください。
③SNSでの暴露や嫌がらせを受けるリスク
相手の怒りがさらに強まると、法的手続き以外の形で報復に出るケースもあります。慰謝料の請求を無視され続けたことが、その引き金になることも少なくありません。
たとえば、SNSや掲示板で不倫の事実を暴露されたり、職場や家族に直接連絡されるなど、あなたやご家族の日常生活にまで大きな影響を及ぼすケースが存在します。こうした行為は相手側にも違法性が問われる可能性がありますが、一度拡散された情報を完全に取り消すことは困難です。万が一、職場に不倫の事実をバラされてしまった場合の対処法は「浮気(不倫)を会社にバラされた時の5つの適切な対処法を解説」をご参照ください。
不倫の慰謝料請求をされた場合の対応方法
突然の慰謝料請求に戸惑い、どう対応してよいか分からない方も多いでしょう。無視してしまう前に確認すべきことや、取るべき対応を具体的に見ていきます。
- 1.請求内容と支払義務の有無を確認する
- 2.無視せず返答しつつ、安易に認めたり支払ったりしない
- 3.弁護士に相談・依頼する
1.請求内容と支払義務の有無を確認する
まずは、相手が請求してきた内容や事実関係を確認し、そもそも慰謝料の支払義務があるかどうかを冷静に見極めましょう。
慰謝料を請求されたからといって、必ずしもその内容が正しく、あなたに支払義務があるとは限りません。確認すべき主なポイントは次の4点です。
- ① 不倫の時期・期間が特定されているか(例:いつ、またはいつからいつまでの関係か)
- ② 実際に不貞行為があったのか(=肉体関係を伴った不倫かどうか)
- ③ 請求されている慰謝料の金額
- ④ 支払期限
①については、主張されている不倫の時期が古く、すでに時効が成立している可能性があります。不倫慰謝料の時効は、相手が不倫の事実と不倫相手を知ったときから3年で完成します(民法第724条)。時期が特定されていない、あるいは数年前の関係を蒸し返されているような場合は、時効を主張できないか確認する価値があります。
②については、慰謝料の支払義務が発生するのは、一般的に「不貞行為=肉体関係を伴う不倫」があった場合です。たとえデートや食事をしていたとしても、それだけでは不貞とは認められないケースもあります。どこまでの関係があったのかによって支払義務の有無が左右されるため、判断に迷う場合は弁護士に相談しましょう。
あわせて確認したいのが、相手が既婚者だと知っていたかどうかです。不貞慰謝料は故意または過失がある場合に生じるため、独身だと偽られていたなど、既婚者だと気づかなかったことに落ち度がなかったと認められれば、支払義務そのものが否定されることもあります。また、不倫が始まった時点で相手夫婦の関係がすでに破綻していた場合にも、慰謝料が認められないことがあります。
③・④については、支払義務があると判断された場合に確認すべき事項です。なお、慰謝料の金額が不当に高いと感じる場合は、減額交渉が可能な場合もあります。高額な慰謝料を請求された場合の具体的な対処法については「不貞行為の慰謝料500万円は高すぎ?相場・減額事例と対処法」もあわせてご確認ください。
2.無視せず返答しつつ、安易に認めたり支払ったりしない
次に、慰謝料を請求されても、すぐに判断できないからといって無視はせず、返答だけはしておくことが大切です。請求内容をすぐに受け入れられない場合や、拒否したい場合でも、「いったん考えさせてください」「○日までに返答します」といった形で、最低限の対応はしておきましょう。完全に黙殺するより、相手の態度が硬化しにくくなります。
ただし、返答や話し合いの際は、その後の交渉や裁判で不利にならないよう、次の点に注意してください。
- 感情的に言い返さない(口論はトラブルの拡大を招きます)
- 「既婚者だと知っていた」など、不利になる事実を安易に認めない(やり取りを録音されている場合があります)
- 「会社を辞める」「一括で支払う」など、その場で守れない約束をしない
- 請求額をすぐに支払わない(あとで「受け取っていない」と言われ、二重払いを求められるおそれがあります)
どう返答してよいか判断がつかない場合は、下手に答えず、弁護士に相談してから動くのが安全です。支払いに応じる場合も、合意書(示談書)の作り方まで含めて専門家に確認しておくと安心です。
3.弁護士に相談・依頼する
最後に、慰謝料請求の内容に疑問がある場合や、交渉に不安がある場合は、弁護士への相談・依頼を強くおすすめします。
たとえば、「相手の言っていることは本当に不貞にあたるのか?」「この金額は妥当なのか?」といった点は、専門家でないと判断が難しいものです。弁護士であれば、法的観点からあなたに支払義務があるかどうかを整理し、必要であれば慰謝料の減額交渉も行ってくれます。慰謝料を一括で支払うのが難しい場合でも、分割払いでの解決を目指して交渉できます。
また、弁護士に依頼することで、相手とのやり取りをすべて任せることができ、精神的な負担が大きく軽減されます。当事者同士の交渉では感情的になりやすい場面でも、第三者である弁護士が間に入ることで冷静な解決が期待でき、スムーズに話が進むことも多いです。
不倫の慰謝料請求は無視せず弁護士にご相談ください
不倫慰謝料の請求を放置すると、訴訟や差押え、家族や職場への発覚といった深刻な事態を招きかねません。早めに動き出すことが、慰謝料の減額や穏やかな解決への近道です。
弁護士に任せれば、そもそも支払義務があるのかを法的に整理したうえで、減額や分割払いの交渉まで一括して引き受けられます。相手とのやり取りもすべて弁護士が窓口になるため、感情的な衝突を避けながら冷静に話を進められます。
「内容証明が届いたが、どう返事をすればいいのか分からない」「請求された金額が妥当なのか判断できない」といった段階でも、抱え込まずにご相談ください。ひとりで対応するより、気持ちの負担はずっと軽くなります。
当事務所は不倫慰謝料の問題を数多く手がけており、ご家族や職場にできる限り影響が及ばないよう配慮しながら、解決まで力を尽くします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けていますので、まずはお気軽にご連絡ください。
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この記事の監修者
男女問題・男女トラブルに強い法律事務所の代表弁護士。事務所全体で年間1,500件以上の男女トラブル相談を受けており、不倫慰謝料、妊娠トラブル、婚約破棄、パパ活トラブル、ストーカー被害など、他人に相談しづらい問題を穏便かつ内密に解決することを得意とする。相手の暴力的・脅迫的な言動にも弁護士が毅然と対応し、依頼者の平穏な生活を取り戻すために全力を尽くしている。

