不倫相手との別れ方|穏便に別れる5つの方法とタイミング

「不倫関係をそろそろ終わらせたいけれど、揉めずに別れるにはどうすればいいのだろう」「別れたはずの相手から、また連絡が来るようになった」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。不倫相手と穏便に別れられるかどうかは、伝え方と切り出すタイミングで大きく変わります

もっとも、誠実に伝えたつもりでも、相手が納得せず、しつこく連絡を続けたり、お金を求めてきたりすることはあります。既婚の方ならご自身の家庭に影響が及び、既婚・独身を問わず、相手の配偶者から慰謝料を請求されることもあります。別れ方と、別れた後の対処は分けて考える必要があります。

この記事では、男女トラブルに強い弁護士が、次の点について解説します。

  • 不倫相手と穏便に別れる5つの方法
  • 別れを切り出すタイミングと伝え方
  • 別れた後に連絡が来たときの対処法
  • ストーカー化・脅迫されたときの対処法

お読みいただくことで、ご自身の状況ではどの方法が向いているのか、そして今日から何を準備すべきかを整理できます。

なお、不倫相手との別れでお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へご相談ください。

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不倫相手と穏便に別れる5つの方法

不倫相手とできるだけ揉めずに別れるための方法を、5つに分けて解説します。

効きやすい方法は不倫相手のタイプによって変わります。相手があなたに本気の恋愛感情を抱いているなら、距離を置くより直接会ってはっきり伝えるほうが安全です。逆に、都合の良い関係を続けたいだけの相手であれば、体の関係を断つ方法が効きます。複数を組み合わせることも検討してください。

なお、お互いに配偶者がいるW不倫の関係解消を考えている方は、W不倫を終わらせるのに良いタイミングと遺恨を残さない別れ方も合わせてお読みください。

別れたい気持ちをはっきり伝える

不倫相手とのお別れは、大前提として、あなたが関係を終わらせるという「決意」をすることから始まります。このままズルズルと関係を続けたところで、あなたの未来にとって得るものはありません。逆に今ここで清算すれば、前向きに進んでいくことができます。

不倫関係は不法な行為ですので、本来であれば終わらせるための理由や言い訳は必要ありません。しかし、それでは相手が納得しないケースもあります。

そのためあなたが独り身の場合には「他に好きな人・恋人ができた」、あなたが既婚者で子どもがいる場合には「自分の子どものために時間を使いたい」などと伝えることが賢明です。

これは、不倫という不法な関係よりも、適切な異性交際や家族関係のほうが自分の中で守るべき優先度が高いということを、相手に示すことになります。

また、何の前触れもなく一方的に連絡を絶つと、相手に執着され、ストーカー化してしまうリスクがあります。できれば相手が納得した形で終わらせるほうがスムーズです。

もっとも、不倫相手の中には自分のしていることを悪いとも思っていなかったり、あなたの気持ちにまったく配慮できなかったりするタイプの人もいます。話し合いが成り立たない相手には、次に紹介するように時間をかけて距離を置く方法が現実的です。

フェードアウトする

フェードアウト、すなわち自然消滅を狙うことも、不倫関係を終わらせるお別れの手段としては有効です。

後述する「突然のブロック」とは違い、時間をかけて少しずつ距離を置くため、相手に「捨てられた」という被害感情が生まれにくいのが利点です。

少しずつ不倫相手から心理的な距離をとり、気が付いたら関係が終了している。これがフェードアウトの理想的な形です。相手の意識の中で、あなたという存在の意味が少しずつ薄れていくことになります。自然消滅であれば、相手があなたを強引に追いかけてくることも少なくなります。

フェードアウトするには、LINEなどのメッセージアプリでの連絡の回数を減らし、連絡を取らない時間帯・期間を作りましょう。

日中仕事をしている方であれば、帰宅するまでの時間は一切返事をしない、帰宅しても早く休んだことにして連絡を避ける、といった手段をとることができます。

そのような期間が長くなれば、不倫相手もあなたのことを忘れていったり、あなた以外の依存先を見つけたりしてくれることも考えられます。連絡頻度が少ない相手に対しては、デートや食事の誘いも減っていくことが期待できます。

ただし、不倫相手があなたに強く依存している場合には、連絡が減ったと感じた相手から怒涛のように連絡が来るおそれもあります。その場合は、このあとに紹介する別の方法へ切り替えてください。

体の関係を断つ

不倫相手が男性の場合には、体の関係を許さないことが重要です。

不倫相手の男性の中には、自分の性欲を満たすために付かず離れずの関係を継続しているパターンもあります。男性側にとっては都合の良い関係である可能性が高いので、そのような場合には、誘われても理由をつけて断る、肉体関係を拒否するという対処法が効果的です。

相手が望むタイミングであなたが応じてくれないと分かると、他のはけ口を求めて去っていく男性も少なからず存在しているからです。

相手に嫌われるように振る舞う

あえて嫌われるように振る舞い、相手のほうから不倫関係に見切りをつけてもらう手もあります。

会話の内容を不平・不満ばかりにする、わがままな態度を続ける、相手との約束を直前でキャンセルする、といった方法があります。

こうした振る舞いによって、相手には「あなたと一緒に時間を過ごしていても楽しくない、気が休まらない」というストレスがたまっていきます。そうなれば、自分のほうから距離をとろうと考える相手もいます。自然消滅などの手法でお別れする絶好の機会です。

不倫相手の中には、自分の思い通りに行かないことでイライラしたり怒り出したりする人もいます。このような自己中心的・短気なタイプの人の場合には、あなたの態度が変わらないと分かると離れていく可能性が高いといえます。

ただし、不倫相手のプライドを必要以上に傷つけると、かえって逆恨みを買うおそれがあります。あくまで「一緒にいても楽しくない」と思わせる程度にとどめ、人格を否定するような言動は避けてください。

頻繁に会えない場所に引っ越す

不倫相手と頻繁に会えない場所へ引っ越せば、関係は自然と切れやすくなります。

物理的に距離ができれば、どれだけメッセージのやり取りが続いても、顔を合わせる機会そのものがなくなります。会えない状態が続くうちに、相手の興味関心も薄れていく可能性があります。

注意すべきは、離れた場所に移った後に、引っ越し先や転職先の情報を相手に与えてはいけないということです。あなたの居場所を相手が把握して会いに来てしまっては意味がありません。

SNSに写真を投稿する際も、位置情報や背景から居場所を推測されないよう注意してください。引っ越した際には、連絡を取る頻度も同時に減らしていくことが重要です。

なお、不倫相手があなたの持ち物や車に紛失防止タグやGPS機器を無断で取り付けて居場所を突き止める行為は、ストーカー規制法の規制対象です。心当たりがあれば、荷物や車内を確認してください。

別れを告げるときの6つのポイント

同じ「不倫相手と別れたい」という結論でも、切り出すタイミングと伝え方によって、相手の受け止め方は大きく変わります。ここでは、揉めずに別れるために押さえておきたい6つのポイントを解説します。

別れを切り出すタイミングを見極める

不倫の別れ話を切り出すタイミングは、相手の反応を左右する重要な要素です。

避けたいのは、不倫相手が仕事や家庭のことで強いストレスを抱えている時期です。判断力が落ちているうえに、「こんなときに見捨てるのか」という感情が上乗せされ、話がこじれやすくなります。

また、相手の誕生日や記念日の直前・直後も避けたほうが無難です。相手にとって特別な意味を持つ日と結びついてしまい、その後も引きずる原因になりかねません。

逆に、相手が仕事や趣味に打ち込んでいる時期、生活環境が変わる時期(異動・転居・転職など)は、関係を整理する自然なきっかけになります。あなたの側に「子どもの進学」「転勤」といった変化があるなら、それに合わせるのも一つの方法です。

なお、不倫関係が長引くほど別れは切り出しにくくなり、発覚した場合のリスクも大きくなります。タイミングを見極めることと、先延ばしにすることは別だと考えてください。

なぜ関係を解消したいのかを自分の中で固めておく

まずは、あなたがなぜ不倫関係を終わらせたいのかという理由をはっきりさせておきましょう。「なんとなく悪い気がする」というようなぼんやりとした認識だと、簡単に相手の押しに負けてしまう可能性があります。

不倫はお互いの生活を壊すリスクを抱えています。相手や自分に配偶者がいる場合には不貞行為にあたるため、慰謝料を請求されるかもしれません。あなたに子どもがいる場合、家庭が壊れて、その子どもと自由に会えなくなることも考えられます。こうしたリスクを引き受けたうえで関係を続けている人は、少ないはずです。

そして、不倫のような恋愛関係には未来がないことも自覚しておきましょう。燃え上がるような恋愛関係は、いつか終わりを迎えます。「恋愛が終わったときにはすべてを失っていた」という事態もありえるのです。

関係を清算するなら、早ければ早いほどよいのは言うまでもありません。どうしても踏み切れない方は「不倫をやめられない10の理由とやめたい人が今すぐ行動すべき対応」もあわせてご確認ください。

直接会って、人目のある場所で伝える

不倫相手に別れを告げるときには、直接会って話すのが最も有効でしょう。

少なくともあなたの意思を尊重する気持ちがある相手であれば、あなたの決断を受け入れて別れを了承してくれることもあります。

電話越しや文面では表情が伝わりません。本気度を伝えて後々の遺恨を残さず「あと腐れなく」別れるためには、直接会って自分の意思を伝えるべきでしょう。

ここで注意が必要なのは、「密室・個室では会わない」ということです。感情的になった不倫相手から暴言や暴力を加えられるリスクがあるからです。このような危険を避けるため、カフェやファミレスなど、できるだけ第三者の目があるオープンスペースで話すようにしてください。

単刀直入に、はっきりと理由を伝える

不倫関係を解消したい理由は、はっきりと相手に伝えましょう。

ここで、理路整然と理由を述べて相手に完全に納得してもらおう、とまでは考えないでください。

相手の感情やプライドを傷つけまいと配慮した結果、言い方が回りくどくなることがあります。そうなると、別れについて充分な決心がついていないと受け止められ、逆効果になりかねません。回りくどく説明している途中で相手に制止され、反論されて丸め込まれてしまう場合もあります。

「不倫関係を終わらせたい」「今後もうあなたとは会うのをやめる」と、単刀直入に伝えることが大切です。

未練があると思わせる言葉を口にしない

不倫関係を清算する場面で、「迷いがある」「未練がある」という感情を相手に伝えてはいけません。

そのような感情があると分かると、相手はまだ付け入るスキがあると認識してしまいます。

不倫相手から「自分のことを嫌いになったのか」「もう好きではないのか」と問い詰められた場合には、「もう好きではない」と強い心で答えられる準備をしておきましょう。ここで躊躇を見せてしまうと、まだ関係継続の可能性があると相手が考えてしまうリスクがあります。

なお、あなたにとって体だけの関係だったとしても、そのことを別れ際に口にするのは避けてください。相手が独身女性であった場合などには、20代から30代の貴重な時間を無駄にして身体をもてあそばれたと感じた結果、積年の恨みへと変わってしまう可能性もあります。

関係を続けるリスクを共有する

別れたい理由を伝えるだけでなく、不倫関係を続けた場合に「相手側にも」生じるリスクを具体的に共有することも有効です。別れがあなただけの都合ではないと理解してもらいやすくなります。

まず、不貞行為は、原則として相手方配偶者の婚姻共同生活の平穏を侵害する不法行為にあたります(民法709条)。不倫関係を続ければ、あなたも相手も、慰謝料を請求される立場になり得ます。裁判で認められる不貞の慰謝料は事情によって幅があり、おおむね50万円から300万円程度が中心的な水準とされていますが、これを超える金額が認められた例もあります。関係が長期にわたるほど高額になりやすい傾向があります。

ただし、関係を持った時点で相手の夫婦がすでに破綻していた場合には、特段の事情がない限り責任を負わないとした最高裁判例があります(最高裁平成8年3月26日判決)。破綻していたといえるかどうかの判断は容易ではないため、自己判断で「大丈夫だ」と考えるのは危険です。

次に、不倫が第三者に発覚した場合には、親族、友人・知人、勤務先の同僚などからの信用を失う可能性があります。懇意にしていた友人から距離を取られたり、陰口を言われているのではないかと疑心暗鬼に陥ったりすることもあります。

職場での不倫は、それ自体が当然に懲戒事由になるわけではありませんが、社内の風紀や企業秩序に具体的な影響を及ぼした場合には、退職勧奨や懲戒処分の対象とされる可能性があります。同じ職場で働き続けることに心理的な負荷を感じ、自ら離職を選ぶ方もいます。

これらは、あなただけでなく相手にも等しく降りかかるリスクです。「二人ともが失うものが大きい」という事実を共有することで、冷静な話し合いにつながることがあります。

絶対にやってはいけない別れ方

ここまで紹介した方法とは逆に、避けるべき別れ方もあります。以下の2つは、不倫相手を逆上させ、かえって解決を遠ざけるおそれが高い対応です。ただし、相手から暴力を受けるおそれがある場合は例外ですので、身の安全を最優先に考えてください。

話し合いもせずに突然連絡を絶つ

話し合いの機会を設けずに、突然不倫相手との連絡を断つという別れ方はおすすめしません。

具体的には、携帯電話の解約・着信拒否、相手アカウントのブロックによって、相手が連絡してこられないようにすることです。

このような一方的な遮断の場合には、不倫相手によっては逆恨みされ、嫌がらせやストーカー行為をするようになってしまうリスクがあります。

相手が納得するかどうかは分かりませんが、直接会って話し合いの機会を設けることが重要です。そうしておけば、お別れに反対していた相手も、自分の人格に配慮して段階を踏んでくれたと理解し、諦めてくれることもあるからです。

逆に、無下に扱われたと感じた場合には、その被害感情から新たなトラブルに発展するおそれがあります。

LINEや電話だけで別れを告げる

不倫の別れ話をLINEやメール、電話だけで済ませるのも避けたほうがよいでしょう。

画面越しの文字や電話の声だけでは、こちらの本気度が相手に届きません。「軽く扱われた」と受け取られ、誠意が伝わらないまま話し合いが長引いて、かえって関係を切りにくくなることもあります。

加えて、やり取りが感情的になったときの文面は、そのまま記録として残ります。後に配偶者に発覚した場合や、金銭の請求を受けた場合に、不利な資料として使われるおそれがあります。

もっとも、不倫相手に暴力的な傾向があり、直接会うことに身の危険を感じる場合は例外です。その場合は無理に会おうとせず、代理人となった弁護士から関係解消を通知する方法を検討してください。

不倫相手が別れてくれない理由

すんなりと別れてくれない不倫相手には、いくつかの典型的な理由があります。理由が分かれば、どの方法が効きやすいかの見当もつきます。

なお、交際相手が既婚者ではない場合の「別れてくれない」トラブルについては「彼氏が別れてくれない!しつこい・怖い場合の対処法を弁護士が解説」で解説しています。

都合の良い関係を手放したくない

1つ目は、不倫相手が都合の良い身体の関係を継続したいと思っている場合です。

男性の不倫相手に多いパターンで、自分の性欲のはけ口としてあなたを利用しているケースが典型的です。このような場合、配偶者と本気で別れることは考えていないものの、簡単に性行為ができるあなたを手放すのが惜しいと考えています。

金銭的なつながりがある場合も同様です。デート代や贈り物、旅行の費用をあなたが出し続けてきたのであれば、相手にとっては手放し難い関係になっており、抵抗も強くなります。

このタイプには、体の関係を断つ方法と、金銭的な支出をやめる対応が効きやすいといえます。

あなたに本気の恋愛感情を抱いている

2つ目は、不倫相手が純粋にあなたに対して恋愛感情を抱いている場合です。

この場合には、あなたに関係を清算する意思があっても、相手には続けていく意思があります。「いつかは一緒になれるはずだ」という期待を抱いていることも少なくありません。

不倫相手の愛情が強いほど、別れ話は裏切りと受け取られやすく、感情が憎しみに転じたときにストーカー化や配偶者への暴露といった行動につながるリスクが高まります。

このタイプには、フェードアウトは逆効果になりやすいといえます。連絡が減ったこと自体が不安を煽り、かえって執着を強めるためです。直接会ってはっきり伝え、未練を見せず、そのうえで連絡を段階的に減らしていく順序が現実的です。

不倫関係は、たくさんの人を巻き込み、傷つける可能性があります。本気で一緒になるつもりがないのであれば、早期に関係を終わらせる決心をしましょう。

別れた後に不倫相手から連絡が来たときの対処法

別れ話が済んでも、それで終わりとは限りません。数週間から数か月が経った頃に、不倫相手から連絡が来ることは珍しくないからです。ここでの対応を誤ると、せっかく清算した不倫関係が元に戻ってしまいます。

復縁を迫られても応じない

「もう一度会いたい」「友達に戻りたい」といった連絡が来ても、応じないことが原則です。

友人として付き合いを残すと、どこで終わったのかが分からなくなり、気持ちが戻るきっかけを自分で作ってしまいます。相手の側も復縁の可能性があると受け取り、かえって執着を長引かせることになりかねません。

また、実際には関係が続いていなくても、頻繁な連絡の記録が残っていれば、配偶者に発覚した際に「不倫が継続していた」と評価されるおそれもあります。

返信するとしても、「もう会うつもりはない」という一文だけにとどめ、理由の説明や近況報告は加えないでください。会話が続く余地を残さないことが大切です。

連絡手段を段階的に断つ

不倫相手との連絡が続く場合は、連絡手段を一つずつ減らしていきます。

いきなりすべてをブロックすると、不倫相手が「完全に切られた」と受け取り、職場や自宅に直接来るなど、より強い行動に出るおそれがあります。まずは返信の間隔を空け、内容を事務的にし、それでも収まらない場合にブロックへ進む、という順序が安全です。

SNSについても、相手とつながっているアカウントの投稿範囲を見直しておきましょう。位置情報や写真の背景から行動が把握されると、つきまとい行為の材料になります。

なお、連絡の記録は削除せず残しておいてください。後に警察や弁護士に相談する場合、経緯を説明する資料になります。

会う約束はしない

不倫相手から「最後に一度だけ話したい」と求められても、二人きりで会う約束はしないでください。

一度でも応じると、不倫相手の中では「頼めば会ってもらえる関係」に戻ります。その後の連絡がかえって増えることが多く、断り続けるコストは会う前より大きくなります。

どうしても直接伝えなければならない事情があるときは、日中の時間帯に、人目のある場所で、時間を区切って会ってください。相手の車や自宅、ホテルなど、二人きりになる場所は避けます。

そして、不倫相手の言動がエスカレートし、身の危険を感じるようになった場合は、次に説明する対処に移ってください。

ストーカー化・脅迫されたときの対処法

不倫相手とできるだけ穏便に別れる方法を説明してきましたが、必ずしも平穏な別れが訪れるとは限りません。

当事務所にも、不倫の別れ話からトラブルに発展してご相談に来られる方が多数おられます。その多くが、相手のストーカー化や脅迫、金銭の要求に関するご相談です。

対応を誤ると取り返しのつかない事態に陥ることもありますので、ケース別に確認しておきましょう。

ストーカー化した場合

不倫相手に別れを告げてもしつこく交際の継続を迫ってくる、執拗に電話やLINEで連絡を入れてくる、自宅や職場の付近で待ち伏せをする、汚物を送りつけてくるといった行為は、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(ストーカー規制法)が規制する「つきまとい等」に該当する可能性があります。

同法2条1項は、つきまとい等として、つきまとい・待ち伏せ・進路への立ちふさがり・住居等付近での見張り・押し掛け、義務のないことの要求、著しく粗野または乱暴な言動、無言電話をかけること、拒まれたにもかかわらず連続して電話やメッセージを送ること、汚物などを送りつけることなどを挙げています。

さらに同法は、承諾を得ずに位置情報を取得する行為も規制しています(2条3項)。持ち物や車にGPS機器や紛失防止タグを取り付けること、そこから位置情報を取得することが対象です。つきまとい等や位置情報の無承諾取得を反復してすると、「ストーカー行為」にあたります(2条4項)。もっとも、つきまといや待ち伏せ、乱暴な言動などについては、あなたに不安を覚えさせるような方法で行われた場合に限られます。位置情報の無承諾取得には、この限定がありません。

ただし、これらの行為が同法の対象となるのは、不倫相手が「恋愛感情その他の好意の感情」またはそれが満たされなかったことへの「怨恨の感情」を満たす目的で行った場合に限られます。金銭目的の嫌がらせなど、目的が異なる場合には別の法律で対応することになります。

また、ストーカー行為をするおそれがあると知りながら、その人にあなたの氏名や住所などを教えることも、同法6条で禁じられています。共通の知人がいる場合には、転居先や連絡先を伝えないよう、あらかじめ頼んでおくとよいでしょう。

不倫相手のつきまとい等によって身体の安全や生活の平穏に不安を覚えていると認められれば、警察に相談することで、ストーカー規制法にもとづく警告や禁止命令を出してもらえたり、自宅周辺の見回りを強化してもらえたりすることがあります。

また、つきまとい等が反復され、同法の「ストーカー行為」にあたると評価される場合には、警告の有無にかかわらず事件として立件されることもあります。

各都道府県の警察署に直接電話してもよいですし、警察相談専用電話(#9110)にかければ、電話を発信した場所を管轄する警察の相談窓口につないでもらえます。

もっとも、不倫関係とはいえ一時は親しい関係にあった人を警察に突き出すことに、心理的な抵抗がある方もいるでしょう。また、警察沙汰にすることで、既婚者の方であればご自身の配偶者に不倫の事実が知られ、相手が既婚者であればその配偶者に発覚し、慰謝料の請求へと発展することもあります。

身の危険を少しでも感じたらすぐに警察に相談すべきですが、その段階に至っていないのであれば、弁護士に解決を依頼する方法もあります。弁護士に依頼すれば、弁護士があなたに代わって不倫相手と話し合いの交渉にあたります。いきなり警察を介入させるより相手を憤慨させるリスクは下がりますし、弁護士の交渉により相手がつきまとい行為をやめることも少なくありません。

元交際相手からのストーカー被害への具体的な対策は「別れたあとの元彼が怖い!ストーカー被害を最小限にする対策法とは」で詳しく解説しています。

脅迫してくる場合

不倫関係の解消を申し出ると、「あなたの配偶者に二人の関係を全部バラす」「勤務先に暴露する」「あなたの裸の画像や性行為の動画をネットに拡散する」「絶対に許さない。人生を滅茶苦茶にしてやる」などと言ってくる相手もいます。

生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告げてあなたを脅した場合、脅迫罪(刑法222条1項)が成立する可能性があります。法定刑は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。

さらに、脅したうえで交際の継続を迫るなど、義務のないことを行わせた場合には強要罪(同法223条1項・3年以下の拘禁刑)が、脅して金銭を要求し実際に受け取った場合には恐喝罪(同法249条1項・10年以下の拘禁刑)が成立する可能性があります。

このような場合は、不倫相手からの脅迫の事実を証明できる証拠、具体的にはメール・LINEの画面や会話の録音データを確保したうえで、警察に被害届または告訴状を提出することが考えられます。

なお、実際に配偶者や勤務先へ暴露されてしまった場合でも、そこで関係を再開する必要はありません。暴露されたことと、金銭を支払う義務があるかどうかは別の問題です。

ただし、刑事事件になれば、上記のストーカー被害のケースと同様、ご自身も不利益を被るリスクがあります。不倫相手からの脅迫への具体的な対処法は「不倫で脅迫されたときの対処法|会社や家族に知られず解決」をご参照ください。

手切れ金を要求された場合

不倫関係の別れ際に、手切れ金や解決金という名目で金銭を要求されることがあります。

手切れ金は、法律上支払義務が定められた金銭ではありません。相手が、あなたに配偶者がいると知ったうえで関係を続けていたのであれば、なおさら当然に支払わなければならないものではないと考えられます。

もっとも、不倫相手があなたの勤務先や家庭の情報を握っている場合など、一定の金額を支払って区切りをつけたほうが結果的に穏便に済むケースもあります。

支払う場合に重要なのは、必ず書面を交わすことです。「今後は互いに金銭その他の請求をしない」という清算条項と、「今後連絡や接触をしない」という接触禁止の条項を入れておけば、後から相手本人に追加の請求をされるリスクを抑えられます。

ただし、清算条項の効力は合意した当事者の間にとどまります。相手の配偶者は合意の当事者ではないため、その配偶者からの請求まで防げるわけではありません。

なお、あなたが既婚であることを隠して交際していたのであれば、貞操権の侵害を理由に相手が慰謝料を求めてくることも考えられます。金額の妥当性や書面の内容は事案によって変わりますので、支払いに応じる前に弁護士へご相談ください。

不倫相手との別れ方でお悩みの方は弁護士にご相談ください

不倫相手と穏便に別れるには、別れの意思をはっきり伝えること、フェードアウトや物理的な距離をとることなど、状況に応じた方法を選ぶことが大切です。切り出すタイミングを見極め、冷静さを保ちながら未練を見せないことが、トラブル回避の鍵となります。

しかし、こちらがどれだけ配慮しても、不倫相手がストーカー化したり脅迫してきたりするケースは少なくありません。このような事態に発展した場合、ご自身だけで対応しようとすると状況が悪化するおそれがあります。

弁護士が間に入ることで、不倫相手との直接の接触を避けながら交渉を進めることができ、法的措置も視野に入れた解決が可能になります。示談書や合意書を作成しておけば、別れた後に蒸し返されるリスクも抑えられます。ご家族や職場に知られたくないというご事情がある場合には、相手方への連絡の取り方にも配慮しながら、穏便な解決を目指します。

「別れ話を切り出したら脅されてしまった」「相手が執拗に連絡してきて困っている」など、不倫関係の解消でお困りの方は、おひとりで抱え込まず専門家を頼ってください。当事務所では不倫相手とのトラブル解決に豊富な実績があり、全国どこからでも無料でご相談いただけます。まずはお気軽にご連絡ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

男女問題・男女トラブルに強い法律事務所の代表弁護士。事務所全体で年間1,500件以上の男女トラブル相談を受けており、不倫慰謝料、妊娠トラブル、婚約破棄、パパ活トラブル、ストーカー被害など、他人に相談しづらい問題を穏便かつ内密に解決することを得意とする。相手の暴力的・脅迫的な言動にも弁護士が毅然と対応し、依頼者の平穏な生活を取り戻すために全力を尽くしている。

不倫慰謝料 妊娠トラブル 婚約破棄 パパ活トラブル ストーカー被害 男女間の金銭トラブル
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
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