
「婚約解消したいけれど、どう切り出せばいいのか」「一方的にやめたら慰謝料を請求されるのか」と悩んでいませんか。
婚約は、話し合って相手が納得すれば、通常は損害賠償の問題にならずに解消できます。ただ、正当な理由のない一方的な破棄は、慰謝料などを請求されるおそれがあります。
この記事では、男女トラブルに強い弁護士が、次の点について解説します。
- 婚約解消と破棄はどう違うのか
- 一方的に取りやめると慰謝料を請求されるのか
- 婚約解消をもめずに進めるための手順
- 相手が応じないときの対処法
お読みいただくことで、ご自身の事情で進めても問題がないかを見極め、相手にどう切り出せばよいかを決められます。
なお、婚約解消でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談をご利用ください。地域を問わずご相談を承っています。
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女性弁護士も在籍しています代表弁護士 若井 亮・弁護士 鳴海 裕子ほか、計10名が在籍
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婚約解消とは?婚約破棄との違い
婚約とは、将来結婚することを約束し合うことです。法律上は「婚姻の予約」として扱われ、一定の保護を受けます。
婚約解消は、婚約を取りやめることです。二人が話し合い、双方の合意で白紙に戻すのが基本で、一方が相手の同意を得ないまま取りやめる場合は、一般に婚約破棄と呼ばれます。
合意による婚約解消であれば、慰謝料などが問題になることは多くありません。一方的な婚約破棄の場合は、相手の浮気やDVなど、解消もやむを得ない事情(正当な理由)があるかどうかで、責任を負うかが分かれます。
なお、婚約は、指輪の交換や結納がなくても、将来結婚するという真剣な合意があれば成立し得ます。ただ、口約束だけの場合は、婚約していたことを示しにくいこともあります。婚約の成立を示す方法は「口約束で婚約は法的に成立する?婚約破棄の慰謝料は請求できる?」にまとめています。
婚約したからといって結婚を強制されることはないため、解消すること自体はできます。問題になるのは、解消に伴う責任です。
婚約を一方的に解消すると慰謝料を請求される?
婚約解消を申し出たからといって、必ず慰謝料を請求されるわけではありません。問題になるのは、正当な理由がないのに、相手の同意なく解消した場合です。
この場合、婚約を結婚の約束(契約)とみれば契約違反(債務不履行)、そうでなくても結婚への期待という法律上保護される利益を侵害した不法行為として、損害賠償請求を受ける可能性があります。どちらの考え方でも、請求される中身は大きく変わりません。
正当な理由があれば責任は負わない
相手の側に、婚約を続けられないような原因がある場合は、相手の同意がないまま婚約解消しても、損害賠償の責任を負わないとされています。たとえば、次のような場合です。
- 相手が浮気(不貞行為)をした
- 多額の借金や経歴など、結婚に関わる重要な事実を隠されていた
- 相手から暴力(DV)やモラハラを受けた
いずれも、婚約を続けられない状況を相手の側が作ったといえるためです。もっとも、どの程度の事情があれば正当な理由になるかは、個々の事情によって判断されます。
性格の不一致や親の反対は正当な理由になりにくい
性格が合わない、気持ちが冷めた、ほかに好きな人ができたといった理由は、原則として正当な理由にはならないとされています。親に結婚を反対されたというだけでも、正当な理由とは認められにくいでしょう。
ただし、性格の不一致が深刻で、関係を修復しようと努めても改善しなかったといった事情があれば、別に判断される余地もあります。どのような理由なら正当と認められるかは、「婚約破棄の裁判例25選|破棄の理由の実例や判決金額が分る」で実際の裁判例を紹介しています。
こうした理由で婚約解消したい場合は、次の章で説明するように、相手の理解を得て合意で解消することを目指すのが現実的です。
請求されうるのは慰謝料と結婚準備の費用
正当な理由なく婚約を解消した場合に請求されうるのは、主に精神的苦痛への慰謝料と、結婚の準備で生じた財産的な損害です。
慰謝料の金額は、50万円〜200万円程度が目安とされることが多いものの、婚約の経緯や解消の理由などによって大きく変わります。請求された場合の考え方は「婚約破棄で慰謝料請求された!払わなくていいケースと対処法」をご参照ください。
財産的な損害には、新婚旅行や結婚式のキャンセル料、新居を整えるために使ったお金のほか、結婚のために仕事を辞めた場合の減収が含まれることもあります。
なお、解消の理由が正当かどうかとは別に、同棲していて事実上の夫婦(内縁関係)と認められれば財産分与(同居中に築いた財産を分けること)を、相手が妊娠していれば出産費用や子どもの養育費を請求される例もあります。
婚約解消の話し合いで折り合いがつかなければ、相手から訴訟を起こされる可能性もあります。訴えられた場合の対応は「婚約破棄で訴えられた!まずやるべき対応と慰謝料の争点」で解説しています。
婚約解消をもめずに進める方法
婚約解消のやり方は、話し合って合意のうえで円満に解消するのが基本です。相手の気持ちに配慮しながら、次の4つの手順で進めるとよいでしょう。
解消したい理由を整理し、会って直接伝える
まず、なぜ婚約解消したいのかを、自分の中で整理しておきます。理由があいまいなまま切り出すと相手は納得できず、話し合いが長引いたり、何度も復縁を求められたりしやすくなります。
伝えるときは、メッセージや電話で済ませず、会って直接話すのが誠実です。突然切り出すと相手が動揺しかねないため、「結婚のことで大事な話がある」と前もって伝えておきましょう。ただし、DVを受けているなど会うこと自体が危険なときは、直接会わず弁護士を通してください。
理由は包み隠さず伝える一方で、相手の人格を否定したり責めたりする言い方は避け、「自分はこの先の結婚生活を思い描けなかった」のように、自分の気持ちとして伝えます。
また、相手が冷静さを失うおそれもあるため、自宅や車の中のような密室は避け、喫茶店など周囲に人がいる場所を選ぶと安全です。
謝罪し、両家の親にも報告する
自分の事情で解消する場合は、結婚を楽しみにしていた相手につらい思いをさせたことを、きちんと謝罪しましょう。誠意が伝わるかどうかで、その後の話し合いの進み方も変わります。
二人の間で婚約解消の方向がまとまったら、それぞれの親にも報告します。両家の顔合わせや結納を済ませていれば、親同士のやり取りも必要になります。まず自分の親に事情を伝え、相手の家への連絡の仕方を相談しておくと安心です。
結納や婚約指輪の扱いを話し合う
結納金や婚約指輪は、結婚することを前提に贈られたものなので、婚約がなくなれば原則として返すことになります。名前を刻印した指輪など、現物を返しにくい場合は、金銭で精算する方法もあります。
ただし、婚約解消の原因を作った側が、自分の渡した結納や指輪の返還を求めても、認められないことがあります。婚約指輪の返却についてお悩みの方は「婚約破棄で指輪はどうする?返す必要があるかは原因で決まる」もあわせてご確認ください。
式場のキャンセル料など、結婚準備で生じた費用をどちらがどれだけ負担するかも、あわせて話し合います。
合意した内容を書面に残す
話し合いがまとまったら、合意した内容を書面(合意書)にしておきましょう。口頭の約束だけでは、後から「そんな約束はしていない」と争いになりかねません。
合意書には、婚約解消に双方が合意したこと、結納・指輪の返還や準備費用の負担をどうするか、そしてこれ以外にお互い金銭を請求しないこと(清算条項)を盛り込みます。内容に不安があるときは、弁護士に作成や確認を依頼することもできます。
相手が解消に応じないときの対処法
話し合いを重ねても相手が納得しないまま婚約解消を進めると、正当な理由がなければ慰謝料などを請求されかねません。理由の有無は後で争われやすいため、次のような備えが欠かせません。
正当な理由があるなら証拠を残す
相手の浮気やDVなど、婚約解消の原因が相手にあるなら、それを裏づける証拠を残しておきます。浮気であればメッセージのやり取りや写真、借金を隠していた場合は借入れの事実が分かる書類、DVであればけがの診断書や写真などが考えられます。こうした証拠があれば、相手から慰謝料を請求されても、解消に正当な理由があったことを示しやすくなります。
ただし、相手のスマートフォンを無断で見るなど、違法になりうる方法で集めるのは避けてください。
内容証明郵便で解消の意思を伝える
話し合いに応じてもらえなければ、内容証明郵便で婚約解消の意思を伝える方法もあります。
内容証明郵便では、どんな内容の文書をいつ差し出したかを郵便局が証明します。配達証明を付ければ相手に届いたことも証明でき、解消の意思を伝えた記録が残ります。
弁護士に交渉を任せる
婚約解消について当事者だけで話し合うと、感情的になってこじれることもあります。弁護士に依頼すれば、代理人として相手と交渉してもらえるため、直接やり取りする負担を減らせます。弁護士に依頼する具体的なメリットは「婚約破棄の悩みは弁護士に相談|依頼する5つのメリット」をご覧ください。
慰謝料などを請求されている場合も、請求の内容が妥当かの確認から交渉、合意書の作成まで弁護士に任せられます。
婚約解消に悩んだら弁護士にご相談ください
相手と話し合って合意できれば、婚約解消が大きなもめごとになることは少ないでしょう。反対に、相手の同意を得ないまま解消を押し通すと、理由によっては慰謝料などの支払いを求められることがあります。
弁護士に相談すれば、ご自身のケースで責任を負う可能性があるかを確認したうえで、相手との交渉や合意書の作成を任せることができます。
結婚を考えた相手との別れは、それだけでも精神的な負担が大きいものです。相手が話し合いに応じてくれない場合や、結納・準備費用の精算でもめている場合は、一人で抱え込まず、早めにご相談ください。
当事務所は男女トラブルの解決に豊富な実績があります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
不倫慰謝料、婚約破棄、妊娠トラブル、パパ活トラブル、元交際相手からのつきまといなど、男女トラブルのご相談に力を入れて取り組む。慰謝料を請求する側・請求された側のどちらのご相談も、お話を丁寧に伺ったうえで、相手方との交渉や調停・訴訟など状況に応じた手段を検討する。「家族や職場に知られたくない」といった事情にも配慮して対応している。











