浮気相手の名前しかわからない時に住所を特定する方法|電話番号が鍵

「浮気相手の名前しかわからない」「手元にあるのは電話番号だけ」という状態で、慰謝料を請求できるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

名前や電話番号だけでは、請求の書面をどこへ送ればよいかわからず、そのままでは請求を進められません。もっとも、電話番号などの手がかりをもとにした弁護士による照会や、探偵の調査など、適法な手段で相手の氏名と住所を突き止められれば、慰謝料を請求できます。

一方で、配偶者のアカウントに無断でログインするなど、調べ方によっては、かえってこちらが責任を問われかねません。相手が誰かわかるまでの時効(請求できる期間の期限)の扱いも、早めに知っておきたい点です。

この記事では、不倫トラブルの解決実績が豊富な弁護士が、次の点について解説します。

  • 名前しかわからない状態で慰謝料を請求できるか
  • 名前や電話番号から相手の住所を特定する方法
  • 自分で相手を調べるときのリスク
  • 相手が誰かわかるまでの時効の扱い

お読みいただくことで、手元の手がかりで何ができるのか、そして今やるべきこととやってはいけないことを整理できます。

なお、浮気相手の特定や慰謝料請求でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談をご利用ください。地域を問わずご相談を承っています。

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浮気相手の名前しかわからないままで慰謝料請求はできる?

浮気相手の名前しかわからない状態のままでは、慰謝料を請求する書面を相手に届けられないため、請求を進めるのは困難です。

慰謝料を請求するときは、まず内容証明郵便(いつ・どんな内容の文書を送ったかを郵便局が証明してくれる郵便)を相手の住所へ送付するのが一般的です。話し合いで解決しなければ訴訟を起こしますが、訴状(裁判を起こすときに裁判所へ出す書面)にも相手の氏名と住所を書かなければなりません。

もっとも、名前しかわからないからといって、請求する権利がなくなるわけではありません。氏名と住所を突き止められれば、そこから請求に進めます。

勤務先がわかっていれば、勤務先宛てに書面を送る方法もあります。ただし、職場の人の目に触れるおそれがあるため、プライバシーへの配慮が必要です。

相手を特定できても、不貞行為(配偶者以外の人と肉体関係を持つこと)の証拠がなければ、相手に否定されたときに請求が認められにくくなります。ラブホテルへの出入りがわかる写真や動画、肉体関係があったとわかるメッセージのやり取りなど、相手の特定と並行して証拠も確保しておきましょう。証拠の集め方や注意点については「不倫の証拠がない!泣き寝入りしないために今からできること」で詳しく解説しています。

名前しかわからない浮気相手の住所を特定する方法

浮気相手の氏名や住所を突き止める手段には、自分でできるものと、探偵や弁護士に頼むものがあります。配偶者に聞く方法から、弁護士だけが使える手続きまで、順に見ていきます。

配偶者に直接聞く

配偶者が浮気を認めているなら、名前しかわからない浮気相手の住所や連絡先を、配偶者から聞き出すのが最も早い方法です。

ただ、配偶者が浮気を否定しているときや、こちらが浮気に気づいていることをまだ知らないときに問い詰めると、警戒されてメッセージの履歴や写真を消されるおそれがあります。話を切り出すのは、浮気の証拠を手元に確保してからにしましょう。

聞き出せた内容は、聞いた日時とあわせてメモに残しておくと、あとで弁護士に相談するときに役立ちます。聞き出した内容を証拠として残すときのポイントは「不倫の自白は慰謝料請求の証拠になる?録音・念書での残し方」で紹介しています。

探偵に調査を依頼する

探偵は、尾行や張り込みなどの浮気調査によって浮気相手の自宅や勤務先を突き止め、ホテルへの出入りといった不貞行為の証拠もあわせて押さえられる場合があります。

ただし、探偵は、役所から住民票を取り寄せるといった弁護士の手続きを使えません。

また、探偵や興信所は浮気相手との示談交渉(話し合いで解決するための交渉)や慰謝料の請求を代わりに行うことはできません。報酬を得て他人の法律上の争いを扱うことを仕事にできるのは、原則として弁護士に限られるためです(弁護士法72条)。

弁護士に依頼して弁護士会照会を使う

弁護士会照会(弁護士法23条の2)は、弁護士が受任している事件(依頼を受けて担当している事件)について、所属する弁護士会を通じて企業や役所などに照会し、必要な事項の報告を求める制度です。「23条照会」とも呼ばれます。

浮気相手の名前だけでは照会先が定まらないため、照会は、電話番号など名前以外の手がかりをもとに携帯電話会社などへ契約者の氏名や住所を問い合わせる形で使います。弁護士が照会を申し出ると、弁護士会が内容を審査したうえで照会先に照会し、照会先から回答が届くという流れです。名前しかわからない場合は、上で紹介した配偶者に聞く方法や探偵への調査依頼を検討してください。

照会を使う前に、次の点を知っておく必要があります。

  • 受任している事件のための制度なので、浮気相手の特定だけを依頼することはできず、慰謝料請求などとあわせて依頼する必要がある
  • 弁護士会が申出を適当でないと判断すれば、照会は行われない
  • 照会先が回答を拒否しても罰則はなく、必ず回答が得られるとは限らない
  • 回線の契約者が浮気相手本人とは限らず、家族や勤務先の名義になっていることもある

照会には、弁護士費用とは別に、弁護士会が定める手数料がかかります。照会を使えるのは弁護士だけなので、利用を考えている方は、まず弁護士に相談してください。

参考:日本弁護士連合会:弁護士会照会制度

電話番号から携帯電話会社に照会する

名前もわからず、浮気相手の電話番号しかわからない場合でも、その番号をもとに弁護士会照会を使えば、相手の氏名と住所がわかる可能性があります。

電話番号のほか、車のナンバーやメールアドレスも、登録を管理している先に照会すれば、相手にたどり着ける場合があります。もっとも、手がかりの種類や契約の状況によっては、照会しても氏名や住所がわからないこともあります。

電話番号は変更されることがあり、住所も引っ越しで変わります。電話番号や通話履歴、LINEの表示名、写真のほか、顔や年齢、よく会っていた場所や日時、乗っている車など、名前しかわからない場合も含め、わかっている情報を書き出して整理し、手がかりが使えるうちに動くことが大切です。

職務上請求で現在の住所を確かめる

照会で判明した住所は回線を契約した当時のもので、浮気相手がすでに引っ越していることもあります。

その場合、弁護士は職務上請求(受任している事件のために、住民票の写しなどを役所に請求する手続き)によって、相手の住民票の写しや戸籍の附票(これまでの住所の移り変わりが記録された書類)を取り寄せることができます(住民基本台帳法12条の3・20条)。これらの記載から、相手の今の住所を確かめます。

職務上請求も、弁護士会照会と同じく、受任している事件のためにしか使えません。住所の調べ方を、自分で調べる場合や探偵に頼む場合も含めて知りたい方は「不倫相手の住所がわからない!慰謝料請求のための3つの調べ方」もご確認ください。

名前や電話番号しかわからない浮気相手を特定して慰謝料を請求するまでの流れ(弁護士に依頼→弁護士会照会で携帯電話会社などに氏名・住所を照会→職務上請求で今の住所を確認→内容証明郵便で請求し示談交渉・裁判)

自分で浮気相手を調べるときのリスク

名前しかわからない浮気相手について、インターネットで名前を検索したり、SNSで同じ名前のアカウントを探したりして、自分で手がかりを収集できることもあります。ただ、自分で調べるときには、次のようなリスクがあります。

違法な調べ方をすると自分が責任を問われる

相手を突き止めたい気持ちが強いと、違法な方法に手を出してしまうことがあります。たとえば、次のような行為です。

  • 配偶者のIDやパスワードを無断で使い、SNSやメールのアカウントにログインする:不正アクセス禁止法に違反し、3年以下の拘禁刑(刑務所に収容される刑)または100万円以下の罰金に処されるおそれがある(同法3条・11条)
  • 浮気相手の自宅の敷地に無断で入る:住居侵入罪(刑法130条)にあたるおそれがある
  • 浮気相手の車にGPS発信機を取り付ける、持ち物に盗聴器を仕掛ける:プライバシーの侵害として、損害賠償(与えた損害を償うためのお金の支払い)を求められるおそれがある

こうした行為をすると、慰謝料を請求する側だったはずが、逆に責任を追及される側に回りかねません。

配偶者や浮気相手に気づかれて証拠を隠される

名前しかわからない状態で自分で探っていることに配偶者や浮気相手が気づくと、警戒して会うのを控えたり、やり取りの履歴を消したりするおそれがあります。

そうなると、不貞行為の証拠を集めにくくなるだけでなく、電話番号を変えられたり連絡を断たれたりして、手元の手がかりまで使えなくなることがあります。夫婦関係がさらにこじれるきっかけにもなりかねません。証拠をそろえる前に避けたい行動は「不倫・浮気の証拠になるものは?集め方と注意点を解説」をご参照ください。

浮気相手が誰かわかるまでの慰謝料請求の時効

浮気相手に慰謝料を請求する権利は、民法724条により、次のどちらかにあてはまると時効(一定の期間が過ぎると権利を使えなくなる制度)によって消滅します。

  • 損害と加害者を知った時から3年間、権利を行使しなかったとき
  • 不法行為(ここでは浮気)の時から20年間、権利を行使しなかったとき

3年の数え始めである「加害者を知った時」について、最高裁判所は、加害者に賠償を請求することが事実上可能な状況のもとで、その可能な程度に知った時をいうと解しており、加害者の住所や氏名がわからず請求できなかった事案で、住所と氏名を確認した時に初めてこれにあたると判断しています(最高裁判所昭和48年11月16日判決)。

この判例は不倫の事案ではありませんが、同じ考え方に立てば、名前しかわからない浮気相手に請求できない間は、3年の時効は進まないと考えられます。一方、20年のほうは浮気の時から進み、相手が誰かわかっているかどうかに関係なく経過していきます。

配偶者は最初から誰かわかっているため、配偶者への慰謝料請求の時効は、浮気相手とは別に進みます。ただし、夫婦の一方が他方に対して持つ権利は、離婚などで婚姻が解消した時から6か月を経過するまでは、時効が完成しません(民法159条)。

いつから時効が進むかは事情によって争いになることもあるため、手がかりをつかんだ段階で見通しを確認しておくと安心です。請求を始める時期と時効の関係は「浮気相手に慰謝料請求するタイミングは?離婚前・離婚後で変わる」で整理しています。

浮気相手の特定から慰謝料請求まで弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼すれば、弁護士会照会や職務上請求による浮気相手の身元特定から、内容証明郵便での請求、示談交渉、話し合いがまとまらない場合の裁判まで、一連の手続きを任せられます。

浮気相手が電話番号を変えたり引っ越したりしていても、弁護士会照会と職務上請求を組み合わせることで、今の住所にたどり着ける可能性があります。浮気相手と配偶者それぞれへの請求の時効がいつ完成しそうかも、事情を聞いたうえで見通しを立ててもらえます。

探偵事務所に浮気相手の特定を頼んだ場合でも、請求や示談交渉は探偵に任せられないため、その後は自分で進めるか、弁護士に依頼することになります。最初に弁護士へ相談すれば、照会で足りるのか、探偵の調査が必要なのかを見極めたうえで進められ、費用や手間が二重にかかるのを避けやすくなります。

浮気相手の名前しかわからずお困りの方は弁護士にご相談ください

名前しかわからない浮気相手へ慰謝料を請求するには、まず氏名と今の住所を明らかにする必要があります。弁護士会照会や職務上請求を使えば、電話番号や車のナンバーといった手がかりから、その道筋をつけられる場合があります。

自分で調べようとすると、違法な手段に触れたり、相手に気づかれて証拠を隠されたりするおそれがあります。弁護士に依頼すれば、相手の特定から請求、示談交渉、裁判まで任せられ、時効の見通しも確かめられます。

配偶者に裏切られたうえ、相手が誰なのかもわからない状況は、精神的な負担も大きいものです。一人で悩み続けるより、電話番号を変えられたり引っ越されたりする前に動き出すことが大切です。

当事務所は不倫の慰謝料請求を数多く扱っており、浮気相手の特定から解決まで一貫して対応いたします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

男女問題・男女トラブルに強い法律事務所の代表弁護士。事務所全体で年間1,500件以上の男女トラブル相談を受けており、不倫慰謝料、妊娠トラブル、婚約破棄、パパ活トラブル、ストーカー被害など、他人に相談しづらい問題を穏便かつ内密に解決することを得意とする。相手の暴力的・脅迫的な言動にも弁護士が毅然と対応し、依頼者の平穏な生活を取り戻すために全力を尽くしている。

不倫慰謝料 妊娠トラブル 婚約破棄 パパ活トラブル ストーカー被害 男女間の金銭トラブル
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
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