- 「太客から店外デートに誘われたら断りづらいよね」
- 「エース君の機嫌をとるためにも店外の1度や2度、付き合ってあげなきゃ」
- 「店からピンハネされないから儲かりそう!」
もし貴女がそう思ったのであれば大間違いです。
店外デートは稼げませんし、「リスクがあるので絶対にやらないでください」と明言できます。
ここでは、”店外デートがなぜ危険なのか”、風俗トラブルに強い弁護士がわかりやすく解説していきます。
また、この記事ではお客側のリスクについても紹介していますので、店外デートを目論んでいる男性客もしっかりと読んでその危険性を把握しておきましょう。
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目次
店外デートとは
店外デートとは、風俗嬢が勤務時間外にお店を介さずにお客さんとデートすることです。
デートですので、食事やショッピング、映画鑑賞、カラオケなどで遊ぶなどの行為もしますが、ほとんどのケースにおいて有償での性行為が伴います。
同伴出勤やアフターとの違いは?
同伴出勤は、キャバクラ嬢などのホステスが、お客と食事やデートをした後に、そのお客を連れて店に出勤する水商売の有料システムです。ホステスは同伴バック(3000円~5000円が相場)が貰えますし、多くの同伴をこなせば店から評価され時給アップにもつながります。また、ホステスがお客をお店に連れてきてくれるため、店としても大きなメリットです。
アフターは、お店が終わったあとに、ホステスとお客が食事や店外デートをすることです。同伴出勤とは違いお客に料金は発生しませんが、アフターでお客を愉しませて気分良くさせることで、またお店に遊びに来て指名してくれる率も高まるでしょう。この場合も、店と女の子どちらも損することはありません。
それに対し店外デートは、女の子が店に隠れてお客と裏で直接金銭のやり取りをします。そのため「裏引き」「直引き」とも呼ばれています。店からしたら1円の利益にもならないばかりか、お金を落としてくれるお客が店に来なくなりますので売上が減少します。そのため、オプションで店外デートコースを設けているようなお店を除き、ほとんどの風俗店では店外デートは禁止されています。
客が風俗嬢を店外デートに誘う理由
セフレにしたいから
店外デートを誘ってくる男性客の中には、あわよくば風俗嬢をセフレにしたいと算段している人もいます。もちろん、「俺のセフレになって」とは口が裂けても言えませんので、「好きになった。付き合って欲しい」などとヤリモクを隠して交際を申し込んできます。
本番行為をしたいから
ソープを除く風俗店では、利用規約で本番行為は禁止しています。しかし店外であれば店の規約に縛られていないという解放感から、「強くプッシュすれば本番に応じるだろう」と思い込むお客もいます。また、風俗嬢が店外の誘いに乗ってきたことで、自分は特別扱いされていると勘違いし、本番行為くらい許されるだろうと暴走するのです。
好きになってしまったから
風俗嬢は基本的にお客さんに優しく接します。リピートしてもらって稼ぐための当然の接客マナーでしょう。しかし風俗が疑似恋愛であると割り切って遊べない男性客も中にはいて、風俗嬢から優しくされたことで本気で好意を抱いてしまうこともあります。「彼女のプライベートの顔を知りたい」「デートで色々と尽くして愉しませれば交際できるかもしれない」といった理由から店外に誘ってきます。
風俗嬢が店外デートで負うリスク
①盗撮被害にあう
仕事では盗撮に目を光らせているものの、プライベートでは気が緩みがちです。そもそも店外デートに応じるくらいのお客ですので、つい信用してしまい、いつの間にか盗撮被害にあっていることがあります。お客の方も、店外であれば盗撮がバレても男性スタッフが飛んでくることもないため、安易な気持ちでスマホや小型カメラで隠し撮りに走ってしまうのです。
中には、自己使用目的ではなく、盗撮動画をネットにアップロードしたり、裏モノのDVD制作会社に売りさばくことで利益を稼ぐ客もいます。さらに、盗撮動画をネタに脅され、無償で性的奉仕の関係を強いられる事例もあります。「ネットに動画が出回ったら彼氏や友達、家族に身バレする」と、泣き寝入りしてしまうケースもあります。
②店にバレた時は解雇、罰金
ネットの掲示板(爆サイの「店外」スレッド、したらば掲示板など)で店外デートを暴露されたり、お客と外で会っているところを従業員に目撃されるなど、店外デートが店にバレてしまうこともあります。
その場合、風俗嬢に課されるペナルティーの内容は解雇か罰金となります。どちらか一方だけのケースもあれば両方のケースもあります。即解雇せずに、高額な罰金を支払い終わるまでは給与から天引きする方式で、いつまでもお店を辞めることができずに困っているという相談が、弁護士にも多く寄せられています。
風俗店がスタッフに課した罰金、払わなくてもいいって本当ですか?
③個人情報を知られてしまうリスク
店外デートの場合には、自分の個人情報のわかるものを抜いて出かけるのを忘れてしまいがちです。ホテルのトイレやお風呂に入っている間に、身分証等をスマホのカメラで撮影され、本名や住所、昼職の会社名、通っている学校名などを知られるリスクがあるのです。また、プライベートの連絡先携帯番号を交換してしまい、携帯番号から個人情報を調べられるリスクも含んでいます。
そして、店外でのトラブルで仲が拗れたお客に腹いせで個人情報をネットに書き込まれたり、ストーカー化したお客に自宅や学校付近で待ち伏せ等のつきまとい行為をされる被害も少なくありません。
④性暴力の被害にあうことも
店で会っている時は優しい客だったのに、外で会ってホテルに行ったとたんに態度が豹変し、無理なプレイを強要されたり、暴力を振るわれて強姦まがいのことをされるケースもあります。
警察に被害届を出して刑事事件化すると、風俗嬢とお客の関係であったことの裏付けをとるために、経営者や店長などに事情聴取する可能性が高いでしょう。そうなっては困るからと、屈辱的な気持ちを抑え込んで泣き寝入りせざるを得ない風俗嬢もいるのです。
⑤お客の妻から不倫の慰謝料請求をされることも
男性客の妻が店外デートの事実を知れば、仕事の範疇を越えた親密な男女関係があるのではないかと疑うのは当然でしょう。法的な支払い義務があるかどうかは別として、以下の事例のように、慰謝料請求されるなど面倒な事態に巻き込まれることも予想されます。
私は風俗店に勤務していてそこのお客様と店外もしていました。
店外している時も肉体関係はありましたが金銭が発生していました。
お客様とも割り切りが条件で会う約束をしていました。
関係も終わり1年半くらい経ってからお客様の嫁から不貞行為だから慰謝料請求を振り込めと手紙が来ました。
そもそも店外は稼げない
店と女の子の取り分の割合としては4:6が一般的です。しかし店外デートではお客が支払ったお金の全てが女の子の収入となります。
一見すると店外デートは儲かるように思えますが、食事やデートで時間を費やし、ホテルで2回戦・3回戦を迫られ、無駄なピロートークをすることを考えてみて下さい。時間単価が店でふつうに働くよりも低いというケースはざらにあります。
しかも今までは足しげく通ってくれていた良客も、一度”お得な”店外デートで味を占めれば店に来なくなってしまいます。また、男性は飽きっぽいところもあるため、女の子とプライベートで本番行為をした達成感で気持ちが冷めてしまうこともあります。
こうなると店外デートは効率が悪いと気付いても手遅れです。店に戻ってきてくれないばかりか、店外のお誘いすら声が掛からなくなることもあります。せっかく努力して本指名を返すことができた良客を一人失うわけですから、メリットどころかデメリットしかありません。
中には毎月数十万のお手当てをあげるなどと気前のいい話で愛人契約を持ち掛け、いざ店外で会うようになったら、ゴネられてお金も貰えずにいいように遊ばれてしまったケースもあります。
特定のお客が落としてくれるお金に依存するのではなく、サービスの質を向上させ、指名客を徐々に増やしていくことが長期的にみて堅実に稼げることを心得ておきましょう。
お客から店外デートに誘われた時の断り方
基本的には、「店のルールで禁止されていてバレるとクビになるし、罰金も払うことになるの」と伝えます。女の子の立場に配慮してくれる良識のあるお客さんなら通常はここで引き下がります。
粘ってくるようでしたら、「休日は掛け持ち(または昼職、学校、病気の家族の面倒などの設定)しているの」「遠方から働きに来ているから仕事時間の前後にデートするのも時間的に難しいの」と断ることで、”出勤時間以外は会えない”ことをアピールすることができます。
また、「ロングコースや貸し切りなら外出OKかも。店長に確認しましょうか?」と返答することで無料セックスを期待しているお客は排除できるでしょう。
なお、常連客への断り文句には、「誘ってくれる気持ちは凄く嬉しい」と必ず頭につけましょう。最後に、「店外がバレて会えなくなったら悲しいな」「〇〇さんは優しいからわかってくれると思う」「外で会えないぶんいっぱいサービスするね」などと付け加え、良客を繋ぎ止めておくための機嫌取りは忘れないようにしてください。
それでも食い下がるならNG扱いにする
いくら太客とはいえ、恋愛感情の欠片もない”金づる”のお客からしつこく店外を誘われるのは苦痛でしかないでしょう。2~3回断っても食い下がってくるようであれば切り時と考え、店のスタッフに相談してNG扱いしてもらいましょう。
風俗の店外デートは男性客にもリスクがある
これまでは風俗嬢にとっての店外デートのリスクについて紹介してきましたが、じつは男性客にとっても店外デートは危険を伴います。
単に風俗嬢にお金を遣わされるだけ
「仲良くなって店外まで漕ぎ着ければタダでセックスができる」「店外に応じてくれれば交際できるチャンスがあるかも」。そういった淡い期待を抱いて足繁くお店に通い多額のお金を投資してやっとのことで店外デートに至ったとしても、当初の目的が達成される可能性は低いでしょう。
店外デートでの飲食代はもちろん、セックスをするにしても店で会う時より高額な対価を要求されることも珍しくありません。お金が目的で風俗で働いている以上、当然と言えば当然です。風俗嬢は余程のことがなければ風俗客に恋愛感情を抱くことはありません。
恋人のように接してくれるのも、優しい言葉をかけてくれるのも、”あくまでもお客がお金を落としていってくれるから”ということは肝に銘じておくべきでしょう。
店から脅迫・罰金請求の被害にあう
店外デートが風俗店にバレると、規約違反を根拠に罰金を請求されることがあります。運が良ければ出禁または店外デートで費やした時間×店のプレイ料金のみの請求で済みますが、多くは数十万~、酷いケースだと数百万円請求される事案もあります。
この点、風俗の罰金は払わなくて良いにも書かれている通り、店から請求された罰金の支払い義務はありません。しかし支払いを拒否すると「支払わなければ家族や勤務先に全部バラす」等の脅迫を受けて泣く泣く支払うお客も少なくないのです。
風俗で脅迫恐喝された人が知っておくべき5つの対処法を弁護士が解説
盗難被害にあう
手癖の悪い風俗嬢であれば、お客がホテルで浴室やトイレに入っている最中に財布からお金を抜くこともあります。一気に多額のお金を抜かずに店外デートの度にお札を1~2枚だけくすねる巧妙な手口を使う風俗嬢もいます。
借金を頼まれて踏み倒される
プライベートで会うことで風俗嬢に情がわいてしまい、安易に借金の申し出を受けた挙句に結局は踏み倒されるというケースも少なくありません。また、自分に恋愛感情を抱いているお客に対して、交際や結婚の話をチラつかせて詐欺まがいの手口で多額のお金を引っ張る風俗嬢もいますので注意が必要です。
妊娠詐欺の被害にあう
店外デートで風俗嬢と本番行為をしたところ、「妊娠したので中絶費用を払ってほしい」「中絶手術をしたのでしばらく出勤できなくなった。生活費の面倒を見て欲しい」などと嘘をつかれ、金銭を騙し取られる妊娠詐欺の被害にあうこともあります。
風俗嬢を妊娠させた!?中絶費用などの要求にアナタがとるべき対処法
風俗店のルールを守ること
援助交際・パパ活など、今の時代ネットを使えば誰でも身体で稼げます。それでも風俗店に勤める理由としては、「店が集客してくれるし、危険な目に合うのを回避できるから」ではないでしょうか。
風俗店は、毎月、高額な宣伝費を支払って集客しています。また、店にとって大切な商品である女の子に危害を加えるようなお客は徹底的に排除してくれるでしょう。しかしその女の子がお客を奪うような裏切り行為をすれば当然怒るでしょうし、信頼関係が破綻して守る気も失せることでしょう。
自分が店に守ってもらうためには、まずは自分が店との約束を破らないことが大前提です。それだけは肝に銘じておきましょう。
男性客においても、店のルールを守ることが風俗トラブルに巻き込まれないための最善の策であることを理解しましょう。
既に店外デートトラブルに巻き込まれてお困りの方は、当法律事務所までお気軽にご相談ください。全国どこからでも24時間、弁護士による風俗トラブルの無料相談を受け付けております。誰にも知られずに穏便かつ早急に店外デートトラブルを解決するよう弁護士が親身誠実に全力で依頼者を守ります。相談する勇気が解決への第一歩です。
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