デリヘルからの電話の理由と無視のリスク・正しい対処法を解説

デリヘルをはじめとする風俗店の利用後に電話がかかってきたら、「何の用だろう」「無視しても大丈夫だろうか」と不安になるのは当然です。

後ろめたさから誰にも打ち明けられず、スマホの着信履歴だけを何度も見返している方も少なくありません。

結論から言えば、無視してよい電話と、無視した時点で事態が悪化する電話があります。美人局のように無視して構わないケースもあれば、対応を誤ると逮捕や法外な示談金の支払いにつながるケースもあります

この記事では、風俗トラブルに詳しい弁護士が、

  • デリヘルから電話がかかってくる4つの理由
  • なぜ後から電話がかかってくるのか
  • 無視してよいケースと絶対に無視してはいけないケース
  • 電話があったときの正しい対応手順

について解説していきます。

なお、デリヘルからの電話について早急に対応したいとお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもお使いいただける当事務所の無料相談をご利用ください

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デリヘル・風俗店から電話がかかってくる4つの理由

風俗店から電話がかかってくる理由は一つではありません。特にデリヘルはスタッフのいない密室でサービスが行われるため、利用後にトラブルが発覚して電話が来るケースが大半です。ヘルスやイメクラなど店舗型の風俗でも、盗撮トラブルなどで後日連絡が来ることがあります。

内容次第で取るべき対応がまったく異なりますので、まずはどのケースに当てはまるのかを確認しましょう。

アンケートや忘れ物の確認電話

利用後にサービスの感想を聞くためのアンケート電話や、女の子が指輪やピアスなどのアクセサリーを忘れた場合の確認電話です。

アンケートについては、サービス開始前に客の了承を得てから実施するとしている店が多いようです。事前に何の断りもなく電話が来た場合は、アンケート以外の用件を疑ったほうがよいでしょう。忘れ物についても頻繁にあるものではありません。

こうした連絡なら出ても問題ありませんが、実際のところ、これらを理由にデリヘルから電話がかかってくることは稀です。まずは、次に挙げるケースに心当たりがないかを確認してください。

本番トラブル

デリヘルからの電話で圧倒的に多いのが、本番行為に関するトラブルです。

電話に出ると、風俗店の男性スタッフから「女の子が泣いて帰ってきましたよ。本番強要したそうですね」「話がしたいので会えますか?それとも警察に被害届を出しましょうか?」などと言われることが多いでしょう。

ここで注意すべきなのは、自分では本番強要をしていないつもりでも、女の子の受け止め方は異なるという点です。「たいして嫌がっていなかった」「拒否されなかったから暗黙の同意だと思った」「滑って誤って挿入してしまった」。こうした認識であっても、女の子の側は本番を強要されたと感じていることがあります。身に覚えがなくても、女の子の側が非常に強い被害感情を抱いているケースは珍しくありません

暴行や脅迫があった場合だけでなく、酒に酔っていた、不意を突かれた、恐怖で身体がすくんだといった事情から「嫌だと言うことも、その意思を貫くことも難しい状態だった」と評価されれば、法律上は不同意性交等罪(刑法177条。2023年の法改正前の呼び名は強制性交等罪)の問題になります。単に同意がなかったというだけで成立する罪ではありませんが、密室での出来事は女の子の説明が出発点になるため、こちらに強要の意識がなくても疑いをかけられることがあります。

法定刑は5年以上の有期拘禁刑と重く、示談の成否がその後を大きく左右します。この罪にあたる行為で女の子に出血などのけがをさせていた場合は、不同意性交等致傷罪(刑法181条2項)として無期または6年以上の拘禁刑まで引き上がります。同意のうえの性交で起きたけがであれば、この罪ではなく傷害罪の成否や民事上の賠償の問題です。

このように認識にズレがある場合でも刑事事件に発展する可能性については「風俗・デリヘルの本番行為は違法?犯罪と本番トラブルの対処法」で詳しく解説しています。

盗撮がバレた場合

プレイ中の様子をスマートフォンや小型カメラで撮影し、それが女の子に発覚した場合にも店から電話がかかってきます。

盗撮を正面から取り締まるのが、2023年7月13日に施行された性的姿態撮影等処罰法(いわゆる撮影罪)です。法定刑は3年以下の拘禁刑、または300万円以下の罰金と定められています。ホテルや自宅で行われるデリヘルのプレイも、この法律の適用範囲から外れるわけではありません。

盗撮がバレた場合、店から損害賠償や示談金の支払いを求められるだけでなく、被害届を出されれば逮捕に至る可能性もあります。本番トラブルと並んで深刻なケースといえるでしょう。

盗撮が発覚した場合の逮捕リスクや具体的な対処法については「風俗・デリヘル盗撮がバレたら?逮捕と対処法を弁護士が解説」をご参照ください。

美人局(つつもたせ)・恐喝目的の電話

一方で、店と女の子が結託し、本番行為をした客に手当たり次第に電話して「強姦された。警察に通報する」と恐喝する手口も存在します。いわゆる美人局です。

女の子の方から本番行為を誘っておきながら、後から「強要された」と主張して金銭を脅し取ろうとするもので、冷静に考えれば不当な要求ですが、高圧的な態度で迫られると恐怖から支払ってしまうケースも珍しくありません。

こうした恐喝被害に遭った場合の具体的な対処法については「風俗・デリヘルの恐喝・脅迫|本番・盗撮などケース別の対処法」もあわせてご確認ください。

このケースの見分け方や対応については、後述の「デリヘル・風俗店からの電話、無視して大丈夫?」で詳しく解説します。

なぜデリヘルは"後から"電話してくるのか

本番や盗撮のトラブルで店が動くのは、たいてい客が帰った後です。連絡が後ろにずれるのは、デリヘルという営業のかたちと、被害届より先に話をつけたい店側の事情の二つで説明がつきます。

風営法は、デリヘルにあたる営業を「無店舗型性風俗特殊営業」と呼び、ホテルや客の自宅といった住居・宿泊施設で接客し、そのために、客の依頼を受けて接客する従業者を派遣する営業と定義しています(2条7項1号)。サービスの現場が店舗の外に置かれることは、業界の慣行ではなく法律上の業態の定義そのものです。店は女の子の報告を受けるまで、その部屋で何が起きたかを知りようがありません。

客の連絡先は、派遣を依頼した時点で店側の手元にあります。店から先に電話が来る背景には、女の子の意向をふまえて当事者間で話をまとめたいという事情もあれば、示談金名目で金銭を得ようとする悪質な思惑もあります。いずれにしても、その段階ではまだ被害届が出ていないことが多く、打てる手は残っています。また、店は本来この件の直接の被害者ではないため、こちらが店の求めにそのまま応じる義務はありません。

一方で、日が経てば刑事上のリスクが薄まるわけではありません。起訴できる期間を区切るのが公訴時効で、犯罪行為が終わった時から数えて、不同意性交等罪(刑法177条)は15年、けがを負わせた不同意性交等致傷罪(刑法181条2項)は20年、不同意わいせつ罪(刑法176条)は12年、撮影罪は3年です(刑事訴訟法250条3項1号〜3号、同条2項6号)。数日や数週間の沈黙で、法的なリスクが減ることはありません

デリヘル・風俗店からの電話、無視して大丈夫?

デリヘルや風俗店からの電話を無視してよいかどうかは、プレイ中に何が起きたかによって判断が分かれます。

  • 挿入も撮影もなく、疑われる心当たりもない → アンケート・忘れ物・間違い電話の可能性。出て用件だけ確認してよい
  • 本番行為はしたが女の子の方から誘ってきて、アクシデント(出血、ゴム外れ等)も撮影やその疑いもなし → 無視して問題なし(美人局の可能性)
  • 同意はあったがアクシデント(出血、ゴム外れ等)が起きた → 無視は厳禁
  • 明確な同意なく本番行為をした、または誤って入ってしまった → 無視は厳禁
  • 盗撮をした、または盗撮を疑われている → 無視は厳禁
  • 上のどれにも当てはまらない・迷う → 無視は厳禁の扱いにして弁護士に相談

※いずれの場合も、見知らぬ番号からの着信は警察の可能性があります。番号をネットで検索すれば手がかりになりますが、検索で出てこないからといって警察ではないとは限りません。

1つ目の「挿入も撮影もなく、疑われる心当たりもない」場合は、店側にトラブルの材料がないため、出て用件を聞けば足ります。着信が切れていれば折り返しても構いません。ただし、出るときも折り返すときも、こちらから事情を話し出してはいけません。相手が警察を名乗ったら、警察署名・部署・氏名だけを聞いていったん電話を切り、弁護士に相談してください。

挿入も撮影もないけれど何か言われそうな心当たりがある、という方は1つ目ではなく6つ目の扱いになります。また、「無視は厳禁」とは、今すぐ電話に出るという意味ではありません。放置はせず、出る前に弁護士に相談してから対応する、という意味です。以下では、2つ目以降を詳しく説明します。

無視しても問題ないケース

女の子の方から本番行為を誘ってきた場合には、デリヘルなどの店からの電話は無視して構いません。前述のとおり、これは美人局の手口である可能性が高いためです。

ただし、「拒否されなかったから同意だと思った」という程度の認識は、ここでいう「誘ってきた」には当たりません。アクシデントがあった場合や、撮影をした・撮影を疑われる状況があった場合も同様です。迷った時点で「無視してはいけないケース」だと考えてください。

何度もしつこく電話が来るようであれば、着信拒否しましょう。ただし対象は、一度出たときの相手や留守電の内容から、発信元が店だと確認できた番号に限ってください。相手が警察を名乗った場合や、警察署の番号だと分かった場合はこのケースから外れます。無視も着信拒否もせず、まず弁護士に相談してください。

なお、「登録外着信拒否(電話帳に登録していない番号をすべて拒否する設定)」はオンにしないでください。警察は電話帳に登録のない番号からかけてくるため、この設定では警察からの着信や留守電まで遮断してしまいます。番号が表示されない着信を拒否する「非通知拒否」は、警察が非通知でかけてくることはないため、使って構いません。

絶対に無視してはいけないケース

次のいずれかに心当たりがある方は、デリヘルや風俗店からの着信を放置してはいけません。

明確な同意があったとしても、挿入によって女の子の陰部が傷ついたり、途中でゴムが外れてしまったりするアクシデントが起きることがあります。この場合、女の子によっては、「手荒な扱いを受けた」「妊娠したらどう責任とってくれるのだろう」といった被害者意識を抱くことがあります。そして、本番強要された、無理やり中に出されたなどと店に嘘をついて事態を大きくすることもあります。

また、明確な同意がないまま挿入した場合や、プレイの最中に誤って入ってしまった場合も同様です。前述のとおり、こちらに強要の意識がなくても、女の子の受け止め方は異なります。

盗撮についても無視は禁物です。被害届を出されれば撮影罪で逮捕される可能性があり、無視を続けるほど警察沙汰に近づきます。

これらのケースでは、実際には強要していなくても家宅捜索や逮捕に至ったり、損害賠償を求めて訴えられたりすることがあります。さらに、風俗店に携帯番号から身元を割り出され、追い込みをかけられることもあります。風俗店に伝えた電話番号がどのように扱われ、悪用されるおそれがあるのかについては「風俗店が電話番号を聞いてくる理由と悪用の可能性を弁護士が解説」で詳しく解説しています。

警察からの電話も無視は厳禁

心当たりのない番号から着信があったら、まず番号をネットで検索してみましょう。警察署の番号であれば、たいてい検索で確認できます。

警察が留守電や伝言メモに「〇〇警察署 〇〇課の〇〇(氏名)です。折り返しお願いします」と残してくれることもありますが、何も残らないことも珍しくありません。同居する家族にメッセージを聞かれないよう、本人の名誉やプライバシーに配慮して、あえて何も残さず日を変えてかけ直してくることがあるからです。留守電が空だったからといって「警察ではなかった」と判断しないでください。

デリヘルからの電話だと思い込んで無視してしまうと、「出られない事情を抱えているのではないか」と警察に受け取られかねません。

また、無視すれば、あなたの言い分を伝える機会がないまま、女の子の被害主張だけが警察の耳に入ることになります。

連絡がつかないために警察が自宅に突然訪ねてきたり、最悪のケースではあなたが冤罪で逮捕されたりするおそれもあるでしょう。

警察署からの着信だと分かった場合も、その場ですぐ折り返す必要はありません。まず弁護士に着信の事実と留守電の内容を伝え、いつどう折り返すかを決めてから連絡すれば、「連絡がつかない人物」として扱われることは避けられます。

デリヘル・風俗店から電話があったときの正しい対応

無視できないケースに当てはまるとしても、いきなり電話に出たり折り返したりするのは避けてください。どの順番で動くかによって、その後に背負う負担は大きく変わります。

まず弁護士に相談する

「無視は厳禁」に当てはまるなら、電話に出たり折り返したりする前に弁護士に相談しましょう

デリヘルで本番行為に至った経緯や具体的状況から、性犯罪に該当するかどうか、損害賠償といった民事的責任を負うのか、法律家の視点で判断してもらえます。また、そのケースで妥当といえる示談金の水準や、店への受け答えなどのアドバイスをもらうこともできます。風俗トラブルを弁護士に相談する際の費用や解決までの流れについては「風俗トラブルの対処法|相談から解決までの流れと弁護士費用」でまとめています。

安易に電話に出ない・折り返さない

弁護士に相談する前に電話に出たり、様子伺いのために折り返したりすれば、デリヘルのオーナーや店長といった責任者から強い口調で詰問されることは目に見えています。

また、「示談金(慰謝料・解決金等)を払うかどうか今すぐ決めろ。断るなら電話を切った直後に警察に被害届を出しに行く」とその場で二者択一を迫られてしまいます。

「警察に行く」と言われた瞬間に冷静な判断力は失われ、その場をしのぎたい一心で「わかりました、払います」と口にしてしまうケースもあります。

示談は書面がなくても、当事者が合意すれば口頭で成立し得ます。相手が通話を録音していれば、そのときの受け答えが、後から「その金額で合意した」と主張される材料になりかねません

なお、「会って話がしたい」と言われても、指定された場所に一人で出向いてはいけません。相手の事務所や店舗で複数人に囲まれれば、電話以上に断りにくい状況になります。すでに約束してしまった場合も、当日までに弁護士に相談すれば、代理人が窓口になる形に切り替えられます。

やむを得ず電話する場合は必ず録音する

やむを得ないのは、弁護士にすぐ連絡がつかない時間帯に着信が繰り返され、用件の確認だけは避けられないという場合です。このときは、こちらも通話を録音できる準備をしたうえで電話し、デリヘルの主張や用件を聞くだけに留めましょう。こちらから謝罪をしたり、支払いに応じるかどうかを答えたりしてはいけません。

録音データは、弁護士に相談する際の状況説明にも役立ちますし、万が一トラブルが拡大した場合の証拠としても活用できます。

間違い電話などで、無用な心配であったならそれに越したことはないのですが、本番トラブルや盗撮トラブルに関するものであれば、「弁護士に相談して改めて連絡します」と一方的に電話を切って構いません。

弁護士に依頼して交渉を一任する

自分での対応は困難と考えた場合や、すでにデリヘルと電話してしまい、会う約束や金銭支払いの話をしてしまった場合には、弁護士に依頼してすべてを一任することも選択肢の一つです。

弁護士は代理交渉をする権限がありますので、デリヘルからの金銭請求を拒否したり、(依頼者にも非がある場合は)正当な金額での示談締結に向けて交渉を進めたりすることができます。また、弁護士が窓口になれば以後のやり取りはすべて弁護士に一本化され、依頼者本人や自宅・勤務先への直接の連絡は止まるのが通常です。風俗トラブルを家族や勤務先に知られることを防げます。法律上の強制ではないため、まれに連絡を続ける店もありますが、その場合も応じる必要はなく、その事実自体が交渉でこちらに有利な事情になります。

なお、示談金に確立した相場はなく、店側から高額を提示されることもあります。当事務所が実際に交渉し、依頼者が支払った金額は、本番トラブルで20万円から120万円程度、盗撮・盗聴で5万円から100万円程度と幅があり、行為の悪質性や刑事事件になっているかどうかで大きく変わります。

示談金の考え方や正しい示談の進め方については「風俗・デリヘルの示談金相場は?盗撮・本番の示談の流れと注意点」で具体的に解説しています。

風俗店からの電話でお困りの方は弁護士にご相談ください

この記事では、デリヘルをはじめとする風俗店から電話がかかってくる理由と、無視してよいケース・いけないケースの判断基準、そして正しい対応手順について解説しました。

風俗店からの電話に自分だけで対応しようとすると、強い口調で詰問されて冷静さを失い、その場の受け答えを「支払いに応じると言った」と後から持ち出される材料にされかねません。弁護士に依頼すれば、店との交渉を全面的に任せられるだけでなく、店からご本人やご家族、勤務先への直接の連絡も、通常はそこで止まります。

「今まさにデリヘルや風俗店から電話が来ていてどうすればいいかわからない」「すでに電話に出てしまい、金銭の支払いや面会の約束をしてしまった」という方も、まだ取り返しのつく段階にあります。一人で抱え込まず、早めにご相談ください。

当事務所は風俗トラブルの解決に豊富な実績があり、家族や職場に知られずに解決することを最優先に対応しております。全国どこからでも無料でご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

風俗トラブルの解決に豊富な実績を持つ。本番行為や盗撮を理由とした高額な罰金請求、風俗店からの脅迫・恐喝被害など、他人に相談しにくいトラブルに数多く対応。「家族や職場に絶対に知られたくない」という依頼者の事情を最優先に、迅速かつ穏便な解決を心がけている。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会 代表理事。

風俗トラブル 本番行為の罰金請求 盗撮トラブル 不当要求対策 美人局被害 示談交渉
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
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