
インスタグラムを見ていると、DMや広告で「スマホだけで稼げる」「誰でも簡単に高収入」といった副業の勧誘を目にすることがあります。魅力的に思える一方で、これは詐欺ではないか、登録料を払っても大丈夫なのかと迷っている方も多いのではないでしょうか。すでにお金を払ってしまい、取り戻せるのか不安を抱えている方もいるかもしれません。
結論からお伝えすると、インスタで一方的に届く「簡単に稼げる」という副業の勧誘は、詐欺である可能性が高いといえます。ただし、勧誘に乗る前にいくつかの点を確認すれば、怪しい相手かどうかをある程度は見分けられます。
この記事では、詐欺被害の返金に強い弁護士が、次の点について解説します。
- インスタ副業詐欺によくある勧誘の手口
- 怪しい副業アカウントに共通する特徴
- 詐欺かどうかを見分ける確認ポイント
- 被害に遭ったときの相談先と返金方法
なお、インスタ副業詐欺の被害でお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。
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インスタ副業詐欺の手口
DMで副業を勧誘する典型的な手口
インスタ副業詐欺は、詐欺専用のアカウントにフォローされ、DM(ダイレクトメッセージ)で勧誘されることから始まります。
副業詐欺の場合には、副業で成功している印象を与えるアカウントを演じている傾向が強いです。具体的には、海外のリゾート地の写真、高価なブランド品や高級車をアピールする投稿をする特徴があります。
このようなアカウントからフォローされると、次はDMによってターゲットに直接勧誘のメッセージを送ってくるのが詐欺の典型的な手口です。詐欺アカウントの手口として、執拗にコンタクトをとって接触回数を増やそうとします。なぜなら接触回数が増えるほど、相手からの信頼度が増し、お金をだまし取る確率が上がるからです。
さらに、インスタグラムの場合には24時間以内に消えるストーリーズという機能に副業案内を掲載し、そこから申込みに誘導するインスタグラマーもいます。
副業に興味を持って申込みを行ってしまうと、LINEに登録するように誘導されます。
相手の誘導にしたがってLINEに移行すると、副業を紹介してもらうために必要となる入会費・登録料・システム利用料の支払いを要求されたり、副業で稼ぐための必須マニュアルであるとして高額な情報商材を売りつけられたり、コンサルサポートプランなどといって高額な有料オプション契約を結ばせるという流れになります。情報商材を使った詐欺の手口については「情報商材詐欺の手口と返金方法を弁護士が徹底解説」で具体的に解説しています。なかには、「アフィリエイトや物販で簡単に稼げる」とうたって高額なノウハウやツールを購入させる手口も見られます。
インスタ副業詐欺の中には、無料セミナーや副業を紹介したいなどと称して、ターゲットに直接会う約束をとりつけ、対面で上記の契約を結ばせるケースも存在しています。
これもLINEと同様、相手と自分だけという「閉じられた空間」で勧誘を行うことで、断りにくい雰囲気を作って高額な契約を結ばせようとするからです。カフェやホテルのラウンジなどに呼び出されて勧誘されることも多いです。
関連記事:アフィリエイト詐欺とは?手口と見分け方、返金方法を弁護士が解説
インスタグラマーに紹介してもらいターゲットを集める
インスタを用いた副業詐欺の手口には、フォロワーの多いインスタグラマーに紹介してもらい詐欺のターゲットにできそうなユーザーを集めるものもあります。
フォロワー数2万人超えのインスタグラマーをフォローしたところ副業詐欺の被害に遭った事案もあります。
この事案では、24時間のみ表示されるストーリーズで紹介されていた副業案内に興味を持って申し込むと、早速業者からLINEで割のいい副業案件が舞い込みました。
具体的には、「いくつかの企業のアンケートに答えるだけで報酬5万円が受け取れる」というもので、被害者は4社の企業にID・パスワードを登録しました。
報酬を受け取るためには「確認のために、実際に登録したID・パスワードをコピペして送ってもらう必要がある」と指示され、いわれるがままに応じてしまいました。
実は、この被害者が登録した複数の企業は、大手消費者金融でした。
そのため、ID・パスワードといった個人情報を抜き取られると、その情報を知った第三者は自由にお金を引き出せるようになります。
実際の副業詐欺の事案でも、複数回にわたり100万円以上の現金がだまし取られるという被害が発生しています。被害者は、ID・パスワードでコンビニやATMでお金を引き出せるという事実を知りませんでした。「銀行などの金融機関の情報を提供したわけではないため大丈夫だろう」と思っていたことも被害が拡大した原因です。
なお、インスタグラマーはお金をもらって宣伝しているだけで、その紹介した副業の内容が詐欺であることを知らない可能性もあります。
インスタ副業詐欺の被害者が、紹介していたインスタグラマーに問い合わせても、「自身が関与したのは広告の周知までで、LINE連絡からは関知していない」と言われてしまう可能性があります。
LINEなどのSNSを悪用した詐欺の場合には、相手方を調べるのに費用も時間もかかってしまいます。必ず犯人を特定できるとは限らず、被害回復が難しいのが実情です。
怪しい副業アカウントに共通する特徴
札束や口座残高の画像を投稿している
札束の画像や銀行口座の口座残高の画像などを投稿しているアカウントには注意が必要です。副業詐欺のアカウントはこのようにお金に関する動画や画像を投稿することで、それを閲覧するターゲットに、「投稿者は多額の利益をあげる方法を知っている人物である」というイメージを植え付けようとしています。
投稿に札束が積み上げられた画像や、数千万円~数億円の預金残高の画像を見ると、本当にその人物が大金を所有していると誤解してしまいます。
しかし、詐欺アカウントの場合には、インターネット上に存在している画像を加工して投稿していたり、見える部分だけ本物の一万円札を使用していたり、画像編集によって数字を数桁書き加えていたりというトリックを用いてユーザーをだましているケースもあります。
発信者がお金持ちであれば、「その発信者のアドバイスに従っていれば自分も同じように金持ちになれるはずだ」、という人間の心理を巧妙に利用して詐欺アカウントは運用されています。
そのため、実際の現金の写真や銀行口座の数字をことさらアピールするアカウントには警戒しておきましょう。
高級な店、おしゃれな空間を頻繁に投稿している
こうした詐欺アカウントは、高級な店やおしゃれな空間で過ごしていることを頻繁に投稿する傾向があります。
高級感のある場所を頻繁に訪れていることをアピールすることで、それを閲覧するユーザーに「投稿者は社会的に成功しており、経済的に余裕のある暮らしをしている」と思わせることが狙いです。
具体的には、インスタグラム上に以下のような内容の投稿を行います。
- おしゃれな店やカフェのランチの画像を投稿
- タワーマンションの一室から見渡す広大な景色を投稿
- 「今日はこちらで仕事」という内容で自然豊かなコテージや別荘の画像を投稿
- 「オフ会」と称する派手なパーティーの様子を投稿 など
副業詐欺のアカウントは、端的に言うと「夢のような生活」を演出して、「あなたもこんな生活ができるようになりたいだろう?」と憧れを抱かせるための舞台装置です。
しかし、実際に稼いでいる人が「稼いでいる」とアピールすることにメリットはほとんどありません。
本当に稼げる方法を教えてしまうと競合が増えることになり自分が稼げなくなってしまうリスクすらあるからです。
稼ぐための極意や情報を発信している
副業詐欺のアカウントの場合、稼ぐコツやノウハウについて情報提供している場合があります。そのため、その人の投稿に感心したり感化されたユーザーが、その投稿者のことを信頼してしまいます。
しかし、ビジネスでの成功の秘訣や膝を打つような逸話などは、少し調べればインターネットや書籍から集めてくることができます。詐欺アカウントの投稿を落ち着いて見てみると、同じような話を繰り返しているだけだったり、サクラアカウントを利用して成功者のようなやり取りを演出したりしている場合があります。
詐欺師は、そのようなよくある話を脚色して自分の功績や偉業として見せる能力に長けていますので、有益そうな情報を発信しているからといって全面的に信頼することは危険です。
フォロワーやいいねの数が不自然
フォロー数がフォロワー数を大きく上回っているアカウントは、ターゲットを探して手当たり次第にフォローしている可能性があります。逆に、フォロワーの数は多いのに、投稿へのいいねやコメントが極端に少ない場合は、フォロワーをお金で買って人気があるように装っている疑いがあります。数字の大きさそのものよりも、フォロー・フォロワー・いいねのバランスが不自然でないかに注目しましょう。
メディアへの露出が全くない
フォロワーが多く、多数の支持を集めているように見えても、それらは詐欺業者が用意したサクラアカウントとのやり取りを見せているだけの可能性があります。
実際に多数の支持があり、感謝されている人物であれば、書籍の出版やテレビ番組への出演オファーが自然とやってくるはずです。また、大手企業とのタイアップ広告など企業案件を通じて安全に販路を拡大していけるのが通常です。
しかし、副業詐欺アカウントの場合には、やり取りはすべて見せかけで、実態を伴っていないことがほとんどですので、メディアへの露出は全くありません。
当該アカウントの過去の経歴を調べて、特に表立った活動が出てこない場合には詐欺を疑ったほうがよいでしょう。
怪しい副業を見分ける確認ポイント
気になる副業アカウントを見つけても、勧誘に乗る前に相手の実態を自分で確かめれば、詐欺かどうかをある程度は判断できます。ここでは、応募や支払いに進む前に確認しておきたいポイントを紹介します。
運営会社や特定商取引法の表記を確認する
商品やサービスを販売する事業者には、特定商取引法によって事業者名・所在地・連絡先などを表示する義務があります。副業を紹介するアカウントやリンク先のページに、こうした事業者情報や特定商取引法に基づく表記が見当たらない場合は注意が必要です。会社名が書かれていても、国税庁の法人番号公表サイトや登記情報で実在を確かめられると安心です。所在地がバーチャルオフィスだけだったり、記載された電話がつながらなかったりするときも、実体のない相手である可能性を疑いましょう。
業者名やアカウント名をネットで検索する
少しでも引っかかると感じたら、相手の業者名やアカウント名に「詐欺」「評判」などの言葉を添えて検索してみてください。同じ手口の被害報告や注意を呼びかける投稿が見つかることがあります。国民生活センターや消費者庁も、SNSをきっかけにした副業トラブルへの注意を繰り返し呼びかけているため、公的機関の情報も判断の助けになります。反対に、検索しても実績や経歴を裏づける情報がほとんど出てこない場合は、華やかな実態が演出されている可能性があります。
仕事内容と初期費用の有無を確かめる
まっとうな仕事なら、報酬が生まれる仕組みや具体的な作業内容をきちんと説明できるはずです。「スマホを操作するだけ」「見ているだけ」といった曖昧な返答しか得られないときや、始める前に登録料・システム利用料・高額なマニュアル代を求められるときは、詐欺を強く疑ってください。正当な事業の初期費用と、稼げる根拠が不透明なまま先に請求される高額な費用は、まったく別物です。金銭の支払いを持ちかけられたら、その場で応じず、一度距離を置いて冷静に考えましょう。ここではインスタでの見分け方を中心に説明しましたが、副業詐欺全般に共通する手口や見分け方は「副業詐欺の手口・見分け方と返金させる方法を弁護士が徹底解説」でまとめています。
インスタの副業詐欺に騙されないためには?
怪しいアカウントからのフォローやDMには無視を貫く
詐欺アカウントの場合には、ターゲットとなりそうなアカウントを手当たり次第にフォローしたり、DMを送り付けたりしています。
フォローして第一声から「誰でも簡単に稼げる副業に興味はないですか?」と聞いてくるアカウントは詐欺の可能性がかなり高いです。また、最初は関係のない話題から入って徐々にお金儲けや投資の話をはじめるのも詐欺の常とう手段です。
インスタグラムでフォローされた場合には、フォローバックしたくなる方も多いと思いますが、違和感を覚える相手の場合にはフォローしないようにすることをおすすめします。詐欺師はフォロワーから優先的にターゲットにしている傾向がありますので、関わらないようにしておくだけでも勧誘を受けずに済む可能性が高まります。
怪しい副業アカウントはチェックしない
「スマホだけで」「月5万は確実」などという投稿を目にしてしまうと、詳細が気になってしまうのは仕方がないことです。しかし、それこそ詐欺師の思うツボです。
一見して怪しいアカウントと分かるケースもありますが、副業詐欺の場合には、一般的な主婦や退職した会社員などを装っている可能性もあります。
「未経験の自分でもこんなに稼げた」などと入金記録や副業での成功体験をことさらアピールする投稿をしているアカウントについては、チェックしないようにしていきましょう。スマホを使った副業詐欺の手口についてさらに知りたい方は「スマホ副業詐欺のよくある手口と見分け方、被害時の相談先を解説」もあわせてご確認ください。
副業案件のストーリーズは無視する
インターネットで勧誘している「おいしい話」には必ずリスクがあります。簡単に稼ぐことができる方法が誰でも閲覧可能なSNS上で投稿されているはずがありません。
特にSNSのストーリーズなど閲覧時間に限りのある機能の場合には、投稿そのものが消えてしまうため、怪しいリンクの温床となっています。
真っ当に他人を募集しようとする場合、そのような短期間しか表示されない環境で公募するはずがなく、投稿者が証拠隠滅のために利用している可能性すらあります。
したがって、インスタグラムのストーリーズで紹介されている割のいい副業紹介は無視することをおすすめします。
もしも被害に遭ってしまったら
もし既にインスタ副業詐欺の被害に遭われているようでしたら、消費者ホットラインを利用しましょう。消費者ホットラインは電話した人が住んでいる市区町村の消費生活センターや消費生活相談窓口などを案内してもらえるサービスです。国民生活センターや消費生活センターに電話相談した場合には、専門の相談員と話すことができますので、今後の対応についてのアドバイスや専門機関を紹介してもらえます。
ただし、国民生活センターや消費生活センターは相談には乗ってくれますが、インスタ副業詐欺で騙しとられたお金を取り戻す対応をしてくれるわけではありません。なお、契約してまだ日が浅い場合にはクーリングオフが可能なケースもありますので、詳しくは「副業詐欺でクーリングオフはできる?できないと言われた場合は?」をご参照ください。
また、インスタ副業詐欺で返金を望むのであれば、警察に被害届を出すという手段もあります。警察がお金を取り戻してくれるわけではありませんが、詐欺事件として犯人を逮捕してくれる可能性もあります。犯人が逮捕された場合には、被害者に対して示談の申入れがなされ一定程度の被害回復が図れる可能性も存在しています。詐欺被害についてまず警察に相談したい場合は、警察相談専用電話「#9110」を利用するとよいでしょう。
もっとも、詐欺の立証は難しく、また、民事上のトラブルで事件性がないと判断されて警察が動いてくれない可能性もあります。その場合は、弁護士に依頼することも検討しましょう。
弁護士であれば、インスタなどのSNSで副業詐欺被害にあった場合でも、相手の氏名や住所を特定して返金交渉することが可能です。交渉に応じない場合には訴訟を提起して返金を求めていくこともできます。実際に返金に成功した事例については「副業詐欺で泣き寝入りは不要!返金を成功させた3つの事例も紹介」で詳しく紹介しています。
ただし、被害額が比較的小さい場合には、弁護士費用が被害額を上回ってしまうこともありますので、まずは弁護士に相談し、インスタ副業詐欺で騙し取られたお金を取り戻せる見込みはあるのか、費用は総額でいくらかかるのかを確認しましょう。
インスタ副業詐欺の被害でお困りの方は弁護士にご相談ください
インスタでの副業勧誘は、DMや広告で親しげに近づき、登録料や情報商材の名目で金銭をだまし取るのが典型的な流れです。怪しいアカウントの特徴を押さえ、勧誘に乗る前に相手の実態を確かめることが、何よりの防御になります。それでも被害に遭ってしまった場合、あきらめずに動けば、支払ったお金を取り戻せることもあります。
弁護士に依頼すれば、SNS上のわずかな手がかりからでも相手の氏名や住所をたどり、返金の交渉や訴訟による被害回復を進められます。自分ひとりで連絡を取り続けても、相手に姿を消されたり、やり取りの証拠が消えてしまったりしがちです。動き出しが早いほど、相手を特定できる見込みは高くなります。
「こんな話に乗ってしまった自分が情けない」「少額なのに相談してよいのだろうか」と、誰にも言えず抱え込んでいる方もいるかもしれません。恥ずかしいことでも、あなただけの落ち度でもありません。時間が経つほど返金は難しくなっていくため、迷っている段階でも早めに専門家へ相談してみてください。
当事務所は、副業詐欺の返金交渉に数多く取り組んできました。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けていますので、インスタ副業詐欺で大切なお金を失ってお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

