メールレディ詐欺の手口と払ったお金の返金・相談先を弁護士が解説

「メールレディの報酬を受け取るのに、ポイント購入や手数料を求められた。これって詐欺?」「もう払ったお金は戻らないの?」と不安を抱えていませんか。

受け取りのために先にお金を求められた時点で、詐欺を強く疑ってください。払ってしまったお金も、証拠を残して早めに動けば取り戻せる可能性があります。

この記事では、詐欺被害の返金に強い弁護士が次の点を解説します。

  • メールレディ詐欺でよくある手口
  • 払ってしまったお金を取り戻す方法
  • 警察・消費生活センター・弁護士の使い分け
  • 登録前に危ないサイトを見分けるポイント

なお、被害でお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。

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メールレディ詐欺とは

メールレディ詐欺とは、在宅の副業としてメールレディ(メルレ)を始めた女性に、男性会員とのやり取りで報酬が得られるように見せかけ、受け取りの手続きと称してポイント購入や有料会員登録をさせ、お金をだまし取る詐欺です。

メールレディという仕事そのものが詐欺なのではありません。報酬を受け取る側が、受け取るために先にお金を払うのは、仕事の仕組みとして不自然です。

メールレディとはどんな仕事か

メールレディとは、サイトに登録して男性会員とメールやチャットのやり取りをし、その履歴に応じて報酬を得る仕事です(メルレとも呼ばれます)。「メール1通〇〇円」のようにサイトから報酬が支払われ、スマホ1台・在宅で始められる手軽さから副業として人気です。

その手軽さを悪用し、募集を装う詐欺サイトもあります。

証拠が消えやすく、詐欺と示しにくい

やり取りはサイト内のメッセージ機能で行われ、相手の本名や連絡先は分かりません。退会やサイトの閉鎖で、メッセージは見返せなくなります。

メールレディ詐欺は詐欺罪(刑法246条・10年以下の拘禁刑=刑務所に収容される刑)にあたる可能性がありますが、そう認めてもらうには、相手がうそと知りながら支払わせたことを示す材料が要ります。画面が消える前に記録を残しておくことが、返金を求めるときの土台になります。

被害が高額になりやすい理由

この詐欺は、一人あたりの被害額が膨らみやすいのが怖い点です。「この手続きが済めば受け取れる」と言われるたびに払い足していくため、合計額が見えないまま支払いが続きます。

メールレディに限った統計ではありませんが、国民生活センターによると、「スキマ時間に気軽に稼げる」などとうたう副業の相談は2023年度に3,694件あり、平均契約購入金額(請求された費用などを含む)は763,117円でした(国民生活センター 2024年9月4日公表資料)。

メールレディ詐欺の手口

登録、男性会員とのやり取り、報酬の受け取りを理由にした支払い、繰り返しの請求。メールレディ詐欺は、この順で進みます。

「メールするだけで高収入」と勧誘して登録させる

入口は、副業まとめサイトやSNSのメッセージ・広告に出てくる、「メールで相談に乗るだけの簡単な副業」「スマホ1つで簡単に稼げる」といった好条件をうたう、メールレディ募集の勧誘です。

男性会員から高額な報酬を持ちかけられる

登録したサイトが悪質だと個人情報が業者に渡り、「相談に乗るだけで報酬5万円」といったメッセージが届きます。次のような誘い文句で接触してくる相手は、業者が用意したサクラ(客を装った業者側のアカウント)の疑いがあります。

  • 謝礼をお支払いするので相談に乗ってほしい
  • メールで話を聞いてくれるだけでお礼をします など

通常のメールレディなら報酬はサイトから支払われます。男性会員が自分のお金で別に報酬を払うという話は、この仕組みの外にあります。

すでにメールレディやチャットレディとして働いている人に、客を装って「お礼を振り込むので、手数料だけ先に払ってほしい」と持ちかける手口もあります。手数料を払っても、お礼は振り込まれません。

報酬の受け取りを口実に有料会員登録やポイント購入をさせる

相談に乗り、報酬の受け取り段階になると、連絡先や振込先を伝えるよう求められます。ところが、連絡先や振込先を伝えるのに、やり取りしているサイトが受け取る側に費用を求めるのが、詐欺の手口です。

  • 文字化け防止:個人情報が文字化けして報酬を振り込めないとして、防止措置の費用を求められる
  • セキュリティ解除:個人情報のやり取り制限を解除する必要があると言われる
  • 会員ランク引き上げ:ランクを上げないと報酬の手続きに進めないと説明される
  • 専用チャットルーム:報酬のやり取りに専用ルームが必要として費用を迫られる

メールレディを狙う業者は、これらの手続きにポイント購入が必要だと説明し、費用は「報酬に上乗せして返金する」と言います。

手続きの名目で送らせた身分証や口座の情報を、支払いを断ったときに「ネットにさらす」と脅す材料に使うこともあります。

ポイント購入をさせるこの手口はサクラサイト商法と同じ仕組みで、詳しくは「サクラサイト詐欺の返金方法|被害事例と対処法を弁護士が解説」にまとめています。

文字化けなどの名目で追加の支払いを求め続ける

一度支払うと、その後も文字化けなどの不具合が起きたとして、請求が続くことがあります。「解除費用」「専用システムの開設費」など名目はさまざまで、1回払うと次を断りにくくなるのが狙いです。おかしいと感じたら、メールレディ詐欺を疑ってそれ以上は払わず、やり取りの画面を保存してください。

メールレディ詐欺で支払ったお金は返金されるのか

すでに支払ってしまった場合でも、適切に対処すれば返金できる可能性があります。メールレディ詐欺で払ったお金を取り戻す主な方法は、次のとおりです。

  • 契約を取り消して(民法96条1項)返金や損害賠償(民法709条)を求める
  • カード払いなら、カード会社に事情を伝えて相談する
  • 銀行振込なら、振り込め詐欺救済法(詐欺に使われた口座のお金を被害者に分ける法律)で分配を受ける
  • 刑事手続きの中で、加害者側から被害の弁償(示談)を受ける
  • 業務提供誘引販売取引(仕事を口実に商品購入などの負担をさせる取引)に当たれば、クーリングオフで解除できる可能性がある

相手への直接の請求は、相手が応じなかったり所在が分からなかったりして進まないことがあります。

警察は返金させる機関ではありませんが、刑事手続きが進むと、処分を軽くしたい加害者側が弁償を申し出てくることがあります。

業務提供誘引販売取引に当たれば、法律で定められた書面を受け取った日から20日以内ならクーリングオフができます(特定商取引法58条・消費者庁 特定商取引法ガイド)。ネットで申し込んだ契約も対象になり得ますが、業務提供誘引販売取引に当たらず通信販売とされれば、クーリングオフはできません。詳しくは「副業詐欺でクーリングオフはできる?できないと言われた場合は?」をご覧ください。

早期対応が返金の可能性を高める

返金の可能性は、対応の早さによって大きく左右されます。急ぐ理由と、残しておく証拠を順に挙げます。メールレディ詐欺業者は集めたお金をすぐ引き出し、口座やサイトを閉鎖するため、時間が経つほど回収は難しくなります。

残しておく証拠は、次のとおりです。

  • 相手とのメッセージ(サイト内・メール・LINE・SNS)
  • サイト名とURL、表示されている運営会社名
  • 銀行振込の明細と、振込先の口座の情報
  • カードの利用明細、電子マネーなどの購入記録

メッセージは消える前にスクリーンショットで残すのが確実です。

支払い方法によって返金の難しさが変わる

メールレディのサイトにクレジットカードで払ったなら、まずカード会社に相談してください。分割払い・リボ払いなど購入から2か月を超えて支払う方法で、支払総額4万円(リボ払いは現金価格3万8千円)以上の取引なら、割賦販売法の「支払停止の抗弁」(これからの支払いを拒める仕組み)を使える場合があります。翌月1回払いや少額の購入は対象外で、払った分を戻す仕組みでもありません。「チャージバック」(カード会社が売上を取り消す手続き)は法律の制度ではなくカード会社の規則によるもので、使えるかはカード会社の判断です。詳しくは「副業詐欺のクレジットカード払いを止める方法とその後の対応方法」で解説しています。

銀行振込なら、振込先の金融機関と警察に連絡してください。振り込め詐欺救済法(正式名称:犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)により口座の取引が止められると、口座に残っているお金から被害者に分配される場合があります。引き出された後の分は戻りません。

電子マネーやプリペイドカードは、クレジットカードや銀行振込より返金が難しくなります。

メールレディ詐欺で支払ったお金を取り戻す手段(クレジットカード=カード会社に相談・条件を満たせば支払停止の抗弁、銀行振込=振り込め詐欺救済法で口座の残高から分配、電子マネー・プリペイド=返金が難しい)

自力で取り戻すのが難しい理由

詐欺の返金を自力で進めるには、壁があります。まず、表示された会社名や所在地が実在するか確かめられず、請求の書面を送る先が決まらないことがあります。次に、カード会社や金融機関、警察には、いつ・いくら・どの名目で払ったかを証拠と合わせて説明する必要があります。

一人で返金を求めるのが難しいと感じたら、弁護士に相談してください。

実際に返金を受けた事例は「副業詐欺で泣き寝入りは不要!返金を成功させた3つの事例も紹介」で紹介しています。

被害にあったときの相談先と役割の違い

メールレディ詐欺の相談先に迷ったら、何を求めるかで選びます。処罰を求めるなら警察、対応の助言がほしいなら消費生活センター、返金の請求を任せたいなら弁護士が窓口になります。

警察に被害を相談する

詐欺の被害について処罰を求めたいときは、最寄りの警察署に相談し、被害届を出すことができます。緊急の事件・事故ではない相談は、全国共通の警察相談専用電話「#9110」でも受け付けています(政府広報オンライン)。

警察は犯罪を捜査する機関で、払ったお金を取り戻す交渉を代わりにしてくれるわけではありません(いわゆる民事不介入)。画面や明細、払った日と金額のメモを持参すると、話が伝わりやすくなります。

消費生活センターに相談する

メールレディ詐欺かどうか判断がつかない場合は、消費生活センター(消費者ホットライン)に相談する方法もあります。局番なしの188に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口につながります。

相談員の助言のほか、事業者との話し合いを手伝う「あっせん」もありますが、強制力はなく、返金を求める裁判などは自分か弁護士などが進めます。

弁護士に返金の交渉や手続きを任せる

メールレディ詐欺の被害を弁護士に依頼すると、相手への返金の請求や交渉、カード会社への支払停止の申し出、刑事告訴(加害者の処罰を求める申告)の手続きなどを、まとめて任せることができます。

相手が交渉に応じなければ、裁判で返金を求めることも検討できます。依頼にかかる金額は「詐欺被害の弁護士費用と相場|費用倒れを防ぐ方法も解説」をご参照ください。

メールレディ詐欺サイトの見分け方

報酬の受け取りに費用を求められたり、男性会員から個人的に報酬を払うと持ちかけられたりしたら、メールレディを狙った詐欺を疑ってください。登録前のサイトは、次の点で見分けられます。

登録時に前払金や登録料が必要なサイトは避ける

登録の時点で、登録料や保証金、教材費などの支払いを求めるサイトは避けましょう。本来、報酬を受け取る側であるメールレディが先に費用を支払うというのは不自然です。

報酬体系が明確かを確認する

メールレディの報酬体系は、登録前に規約などで確かめられます。どのやり取りにいくら支払われ、いつ・どの方法で受け取れるのかが明確に書かれていないサイトは、利用を控えましょう。受け取り方が決まっていないと、あとで「受け取りに手続きが必要」と費用を求められても、それが規約どおりなのかを確かめられません。

運営会社・運営者情報が実在するか確認する

登録前に、サイトに次の情報が載っているかを確かめ、控えておきましょう。

  • サイトの名称
  • サイトの運営主体である事業者の名称
  • 運営事業者の所在地・代表者、連絡先電話番号 など

会社名と所在地は、国税庁の法人番号公表サイトで、実在する法人か、所在地が一致するかを確かめられます。運営者の情報が載っていない、法人が見当たらない、所在地が食い違うといった場合は、詐欺サイトを疑って登録を見合わせましょう。

サイト名で口コミや被害の書き込みを調べる

サイト名や運営会社名に「詐欺」「返金」などの語を加えて検索すると、被害の書き込みが見つかることがあります。「お金を先に請求された」「報酬が振り込まれない」といった声があれば、登録は控えましょう。ほめる口コミしか見当たらない場合も、運営側が書いた可能性があり、安全の決め手にはなりません。

URLがhttpsで始まるかを確認する

「http」のままのサイトには個人情報を入力しないでください。「https」なら通信は暗号化(SSL)されていますが、詐欺サイトでないことの証明にはならないため、ここまでの点とあわせて確かめましょう。

メールレディ詐欺の被害は一人で抱え込まず弁護士にご相談ください

メールレディ詐欺では、支払いを重ねるほど被害は大きくなり、時間がたつほど取り戻せるお金は減っていきます。弁護士が間に入れば、証拠の整理から相手への請求、カード会社や金融機関への対応までを一度に進められます。

「だまされた自分が悪い」と一人で抱え込む必要はありません。すでに払ってしまった場合も、いま請求を受けている途中の場合も、それ以上は払わずにご相談ください。

当事務所は副業詐欺の返金交渉に豊富な実績があります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

投資詐欺 情報商材詐欺 占い・霊感商法 サクラサイト詐欺 不動産投資詐欺 返金交渉
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」「取り込み詐欺の法的処置」等
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