これからスマホを使って副業を始めようとしている方は「スマホ副業詐欺」に注意する必要があります。
「スマホ副業詐欺」とは、スマホで副業をして稼ぎたいと考えている人をターゲットとして、役に立たない教材(情報商材)を売りつけたり、高額な有料サポート契約を結ばせてお金を騙しとったりするタイプの詐欺のことをいいます。
「現在の収入だけでは十分ではない」、「少しでも働いて生活の足しにしたい」と思っている方をターゲットにして、
- 1日30分の作業であなたも月収10万円UP
- スマホだけの簡単副業
- 月収100万円達成者続出
- 初心者でも確実に稼げる
などという非常に魅力的な触れ込みで集客しているものの中には、副業詐欺が潜んでいる可能性があります。
そこでこの記事では、これからスマホ副業を検討している方や、既にスマホ副業に関連して業者と契約してしまった方に向けて、
- スマホ副業詐欺のよくある手口
- 怪しいスマホ副業詐欺の見分け方
- スマホ副業詐欺の被害にあった時の相談先
についてわかりやすく解説していきます。
なお、スマホ副業詐欺の被害に遭われた方で、この記事を最後まで読んでも問題解決しない場合には、全国無料相談の弁護士までご相談ください。
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スマホ副業詐欺のよくある手口
ここでは、スマホ副業詐欺でよくある、お金を騙し取る手口や流れについて紹介します。
なお、ここで紹介する手口以外にも、ネットやSNSを通じた副業詐欺の手口は多数ありますので、詳しく知りたい方は副業詐欺の手口・見分け方と返金させる方法を弁護士が徹底解説をご覧になってください。
STEP①:ネットやSNS広告でターゲットを集める
インターネットのWebサイト上やTwitterやFacebookなどのSNS上に「スマホで簡単に稼げる」「1日たった〇分スマホをいじるだけ」という広告内容でターゲットを集めるのが副業詐欺の典型的な手口です。
近年は、副業詐欺の手口も多様化しており、これまで以上に詐欺アカウントかどうかを見分けるのが難しくなっています。
例えば、スマホ副業での稼ぎ方や日常生活上のお得情報などを発信しているアカウントと思ってフォローすると突然DMが送られてきて勧誘を受けるというパターンもあります。
最初は、無料セミナーや講演会の開催情報など有益な情報だと思っていたところ、実際には詐欺業者からの勧誘だったという被害報告も多数寄せられています。
STEP②:情報商材(副業マニュアル)を売りつける
インターネットやSNSで騙せそうなターゲットを集めたあとは、LINEに誘導してきます。
スマホ副業詐欺の業者がなぜLINEに誘導するのかというと、LINEは他のSNSアプリとは異なり1対1でのやり取りを基本としたメッセージツールであるため、詐欺師側のアカウントが停止、抹消されるリスクが小さいからです。
また、ターゲットから現金をだまし取ったあとは、相手アカウントをブロックしてしまえば連絡を断ち、それ以上の追及を受けずに済みます。
LINEに誘導したうえで、「スマホ副業マニュアル」などと称した情報商材を売りつけるのが典型的な副業詐欺の手口です。
情報商材とは、「初心者でも簡単、副業での稼ぎ方」「ひと月で30万円稼ぐ方法」などの情報、ノウハウ、テクニックについてPDFや動画などにした商品のことを指します。
数千円〜2万円程度の価格帯が多い印象ですが、書店に並んでいる書籍とは異なり、実際に購入してみないと中身が分からないという特徴があります。
「ここにしかない情報」、「購入者にだけ特別に伝授」などと希少性を煽って購買意欲を搔き立てるものが大半ですが、実際は検索すれば出てくるようなWebサイト上の情報を集めただけの陳腐な代物を売りつけて終わり、というパターンもあります。
「スマホ副業マニュアル」と題するPDFを購入させられたにもかかわらず、実際には有名な通販サイトの登録方法などが記載されているだけで、稼ぎ方の具体的なノウハウとは言えないものだったというケースが後を絶ちません。
さらに、スマホ副業詐欺の中には、その後もターゲットからさまざまな理由を付けてお金をだまし取る悪質な手口も存在していますので、次で解説していきましょう。
STEP③:高額な有料サポート契約を結ばせる
悪質な業者は、情報商材やセミナー動画だけでは稼げないターゲットに向けて「最短で結果を出すには、サポートプランがおすすめ」などといって高額な有料サポート契約を結ばせます。
購入した商材を読み進めていっても具体的な稼ぎ方はどこにも記載されておらず、電話番号が記載されているページにたどり着くことになります。
「より詳しい稼ぎ方を知りたい場合はこちら」などといってスマホ副業マニュアルに書かれているサポートダイヤルにターゲットが電話してくるように誘導する手口や、業者側からLINEやSNSのDMを用いて直接ターゲットを勧誘してくる手口もあります。
具体的に稼ぐ方法を教えてくれることを期待して、購入者は指定された番号に電話をかけてしまいます。
STEP④:クレジット契約を組ませたり消費者金融からお金を借りさせる
指定された番号に電話をすると、有料サポートプランへの加入を勧められます。
サポートプランなどのオプション契約は非常に高額になり、100万円〜200万円もの利用料金を請求されるケースもあります。
しかし、スマホ副業詐欺に騙される被害者の方は、先方が説明するように稼げるようになれば、1カ月20万~50万と収入が増えると誤信してしまっています。そのため、「ここで高額な費用を支払ったとしても、あとから取り戻せるのではないか」、という心理状態になってしまうのです。
他方で、数百万円という金額は非常に高額であるため、一括で支払うことができない人がほとんどです。
このような場合、業者にお金がないことを伝えると、クレジット契約を組ませたり、学生の場合には学生ローンを組ませたりする場合があります。
スマホ副業詐欺事件の中には、「説明する必要があるので、スマホに遠隔操作アプリをインストールしてほしい」と言われるケースもありました。
「遠隔操作アプリ」とは、自分のスマホやパソコンに別の場所にいる第三者が接続して、両者が画面共有をしながら遠隔操作ができるアプリのことです。
業者から指定された遠隔操作アプリをスマホにインストールすると、画面共有をしたまま、担当者から指示を受け、オンラインで消費者金融や信販会社から借金させられ、そのまま業者に勝手に引き出されてしまうという被害が発生しています。
このように、被害者のスマホ端末が業者側に画面共有された状態で、業者から指示されて借金だけを負わされてしまうという方法で高額な詐欺トラブルが発生しています。
怪しいスマホ副業詐欺の見分け方
あまりにも魅力的すぎる広告文句
あまりにも魅力的すぎる内容を広告で歌っている場合には、スマホ副業詐欺を疑ってください。
スマホ副業で稼げるかどうかは、案件の単価の高さや、その人の作業能力・作業スピードによって異なるはずです。そうであるにもかかわらず、「簡単・確実・誰でも」とアピールするものは危険なアカウントである可能性があります。
気を付けておきたい広告文句としては、以下のような内容です。
- 誰でも、必ず
- スマホさえあれば未経験者でも簡単に稼げる
- 1カ月で20万円を確実に稼ぐ
- 1日30分の作業で
- 先着100名まで、定員に達し次第終了
- すでに月100万円達成した人が〇人も
このような宣伝文句はほとんど定型文であるため、怪しいアカウントかどうかを見極めるのはそれほど難しくはありません。SNSを日常的に利用しないという人の方が騙されるリスクが高くなるといえるでしょう。
申込期限や残数など希少性をアピールして、閲覧者を焦らせて決断を急かすような内容も同様に詐欺アカウントである可能性があるため注意が必要です。
高額な案件ばかりで条件が良すぎる
あまりにも条件が良すぎるスマホ副業案件の場合にも、詐欺を警戒しておきましょう。
楽な作業しか要求されていないのに、高額な報酬を約束する案件には近づかないようにして置くことが賢明です。なぜなら、具体的な作業の内容が分からないのに、報酬だけが前面にばかり出ている広告は、実態のないおとり広告である可能性が高いからです。
案件の単価が高額になる理由には、専門的な知識や能力が必要となったり、短い納期で納品することが要求されていたりするなど、必ず高単価になる理由があります。
さらには詐欺業者から、このような「高額案件を獲得するために必要」とそそのかされて、価値のない情報商材を売りつけられてしまう可能性があります。
したがって、魅力的すぎるスマホ副業案件や作業内容に見合っていない高額案件には、近寄らないようにしておきましょう。
SNSで派手に勧誘している
スマホ副業の情報を集めたり、チェックしたりするのにTwitterやInstagramなどのSNSは非常に便利です。スマホ副業情報を求めているユーザーがたくさんいるため、詐欺業者もSNS上に詐欺のワナを張り巡らせています。
スマホ副業情報や稼ぎ方のノウハウを発信している真っ当なアカウントを装い、フォロワーにDM送信して情報商材の購入を勧誘してくるケースが跡を絶ちません。
フォローや「いいね」をしただけで急に親交を深めようと交流してくる場合や、最初は全然違う要件で連絡をしてくる場合もあります。このような場合、最初はスマホ副業詐欺であることを見破るのが難しい傾向があります。
SNS上で急に馴れ馴れしくDMを送ってきたり、心理的な距離を詰めてきたりする相手には注意しておきましょう。ある日、情報商材の購入や、有料オンラインサロンへ勧誘されて詐欺だと気づくケースも多いでしょう。
SNS上で怪しいスマホ副業の勧誘をしているアカウントには以下の特徴があります。
- 毎日同じ投稿を繰り返している
- フォロワーやリツイート者に現金配布キャンペーンを実施している
- 執拗にDMを送り付けてくる
詐欺業者が運営しているアカウントの場合には、大半の投稿が自動投稿設定で行われているケースもあるため、タイムラインをさかのぼることで見破れる可能性があります。
高額な入会費・初期費用の支払いが必須
高額な入会費や初期費用の支払いを要求してくる業者の場合には、スマホ副業詐欺の可能性があります。
スマホ副業で稼ぐことが目的であるにもかかわらず、最初に登録料や教材費用の支払いによってマイナススタートとなるのはできる限り避けるべきでしょう。
このような場合、高額な登録料や教材費用を支払った途端に、業者と連絡がとれなくなったり、教材とは名ばかりの陳腐な代物を売りつけられて返金にも応じてもらえなかったりするリスクがあります。
事前に金銭の払込みが必要となる場合には、販売業者の名称や所在地、代表者、連絡先のほか、評判や口コミなどについてもインターネット上で検索すべきでしょう。
事前にネット検索することで詐欺業者であることが判明して被害を受けずに済んだ、というケースも少なくありません。
運営事業者の情報等が不明確
紹介されるスマホ副業の内容や、報酬の支払われ方、運営事業者の詳しい情報が分からない場合には、勧誘を受けたスマホ副業には手を出さない方が無難でしょう。
実際にスマホ副業を始める前には、作業フローが頭の中に思い描くことができ、疑問点が出てこない状態にまで先方にチェックするように心がけておきましょう。
信用できる業者であれば、こちらの疑問にも丁寧に回答してくれ、安心して作業を進めることができるはずです。業者が法人の場合には、法人番号を確認することができます。実在する法人の場合でも口コミや評判が芳しくないこともあります。
運営元の詳細な情報が調べても出てこない場合には、詐欺業者である可能性があるため、注意しておきましょう。
副業詐欺の被害にあった場合の相談先
ここでは、スマホ副業詐欺の被害にあった場合の相談先を3つ紹介します。
国民生活センター(消費者センター)
スマホ副業詐欺の被害に遭った場合には、国民生活センターに相談するようにしましょう。
「国民生活センター」とは、消費者問題に関する情報提供や調査研究を行っている、消費者庁管轄の機関(独立行政法人)のことをいいます。消費生活に関する相談窓口ですので個人と事業者間のトラブルに関して相談することができます。
また、全国共通の電話番号で電話相談できる「消費者ホットライン」を設置しており、「188」番をダイヤルすることで住んでいる地域の相談窓口(市区町村の消費生活センターや消費生活相談窓口など)を案内してくれます。消費者トラブルについては、国民生活センターで相談を補完するなどして、原則として毎日(年末年始を除く)利用することができます。
国民生活センターや消費生活センターに電話相談した場合には、専門の相談員と話すことができますので、今後の対応についてのアドバイスや専門機関を紹介してもらえます。
警察
スマホ副業詐欺の被害に遭ってお金を騙し取られたという場合には、警察に相談することもできます。
スマホ副業詐欺は警察が対応すべき刑事事件に該当する可能性もあります。そのため被害届や告訴状を提出することで、詐欺事件として捜査され、詐欺師である犯人が逮捕される可能性もあります。
犯人が逮捕された場合には、被害者に対して示談の申入れがなされ一定程度の被害回復が図れる可能性も存在しています。
しかし、スマホ副業詐欺について警察に相談したからといって必ずしも捜査を開始してもらえるとは限りません。民事上のトラブルであり事件性はないと判断された場合には警察は動いてくれない可能性もあります。また、事件として立件されたとしても当然に、被害者にだまし取られたお金が戻ってくるわけでもありません。
被害者がお金を取り戻すためには、犯人の氏名や住所を特定して、民事手続きとして不法行為に基づく損害賠償請求・解除に基づく原状回復請求をしていく必要があるのです。
弁護士
スマホ副業詐欺の被害に遭い実際にお金を取り戻したいという場合には弁護士に相談しましょう。
警察が動いてくれず、「詐欺を行った者がどこにいるかわからない」という場合も、弁護士であれば被害者の持つ情報を手掛かりに弁護士会照会(弁護士法第23条)を利用して相手方の所在を調査できる可能性があります。弁護士会照会とは弁護士が依頼を受けた事件について証拠や資料を収集できる制度です。
相手方を特定できれば、不法行為や不当利得に基づいて加害者に対して損害賠償や返還請求をしていくことになります。具体的に弁護士は、被害金額や被害日時、相手方の所在地が分かった際には「内容証明郵便」によって支払いを請求していきます。この内容証明郵便によって「いつ、どのような内容の文書が誰から誰に」差し入れられたのかが日本郵便株式会社によって証明されます。
そして任意での交渉・話し合いで解決できない場合には、裁判所に民事裁判を提起して取り戻しを請求していくことになります。
当初から弁護士に依頼しておくことで訴訟を見据えた証拠固めが行え、訴訟内での適切な主張・反論を行ってもらえます。相手が出廷しない場合には短期間で終結し勝訴判決を取れる可能性もあります。
そして判決に従った支払いを相手方が拒む場合には強制執行をすることになります。強制執行により相手方の不動産や動産、預貯金を差し押さえて被害者の権利の実現を図ることになります。
弁護士であれば上記すべての手続きを任せることが可能ですので、スマホ副業詐欺の被害者の被害救済が実現できる可能性が高まります。
当事務所では、スマホ副業詐欺で騙し取られたお金の返金交渉を得意としており実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者の大切なお金を取り戻すために全力を尽くします。スマホ副業詐欺の被害でお困りの方は当事務所の弁護士までご相談ください。お力になれると思います。
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