
「浮気していたことを、まさか親友にパートナーへバラされるなんて…」。友達に浮気をバラされたとき、その友達を罪に問えるのでしょうか。
結論から言えば、パートナー本人にだけ伝えられた場合、名誉毀損罪などが成立する可能性は高くありません。ただし、プライバシーを侵害されたとして慰謝料を請求できる余地は残されています。
この記事では、実際にあった浮気・不倫の相談事例をもとに、「浮気を友達にバラされた場合、法的に責任を問えるのか」「関係が壊れたら慰謝料を請求できるのか」といった疑問に、男女トラブルに強い弁護士がお答えします。
過去の過ちを悔い改め、関係の修復に努めてきた方ほど、この裏切りは重くのしかかります。お読みいただくことで、同じ立場に立たされたときに自分が何を選べるのかを整理でき、後悔のない対応ができるようになります。
読んでみて「自分だけでは判断が難しい」と感じた場合には、当事務所の無料相談をご利用ください。全国どこからでもお受けしています。
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【相談内容】浮気していたことを友達からパートナーにバラされました…許せません
私は30代の女性です。交際して5年になるパートナーと一緒に暮らしており、一見すると穏やかな日々を送っていました。
しかし、通っていた習い事の講師と親しくなったことをきっかけに、一時期、浮気の関係に陥ってしまったのです。当時はパートナーに対する後ろめたさや罪悪感を抱えつつも、その関係を断ち切ることができませんでした。
それでも、今の生活が私にとって何よりも大切であるという思いに至り、苦渋の決断ではありましたが、その関係を解消しました。
それからは、二度と同じ過ちを繰り返さないと心に誓い、パートナーとの平穏な日常を取り戻すべく努力し、やがてかつての生活に戻っていました。
この浮気の事実については、誰にも知られたくない秘密でしたが、ただ一人、大学時代からの親友であるA子にだけは打ち明けていました。
彼女は私にとって何でも話せる気の置けない存在で、浮気の関係を解消する際にも、LINEでその苦しい胸の内を相談していました。
A子との関係がぎくしゃくし始めたのは、二人で同じ資格試験に挑戦したことがきっかけでした。同じ日に受験し、結果として私だけが合格したのです。
A子は表向きは祝福してくれましたが、その頃から彼女は私に対して明らかに距離を取るようになり、LINEの返信もそっけなく、私たちの関係は徐々に冷え込んでいきました。そして先日、本当に些細なことで口論になり、それ以来、A子とは一切連絡を取らなくなってしまいました。
そんな折のことです。ある日、パートナー宛てに一通の封書が届きました。
差出人は書かれていませんでしたが、中には、私がA子と交わした浮気に関するLINEのやり取りが印刷されていました。見覚えのあるやり取りの内容から、差出人がA子であることは明らかでした。
私はとっさに、これは誰かのイタズラだとパートナーに説明し、LINEのやり取りも文字の印刷に過ぎないから信用しないよう強く否定しました。しかし、パートナーの表情は明らかに疑念に満ちており、私を見る目も冷ややかになってしまいました。それ以来、二人の関係は完全に冷え込み、会話もほとんどありません。
A子の行為は、私にとってあまりにも衝撃的で、到底許せるものではありません。このような行為は、法的に何らかの罪に問うことはできないのでしょうか。また、もしこの件が原因でパートナーと別れることになった場合、A子に対して慰謝料を請求することは可能なのでしょうか。
浮気をバラした友達に法的責任を問えるのか?
信頼していた友達に浮気や不倫の事実を知られ、それをパートナーに暴露された場合、裏切られたという精神的ショックは大きいはずです。さらに、そのことがきっかけで二人の関係が壊れそうになっているとなれば、相手の行動を「許せない」と感じるのも無理はないでしょう。
では、こうした行為に対して法的な責任を問うことはできるのでしょうか。ここでは、浮気をバラした友達に対して、刑事責任や慰謝料請求といった形での法的対応が可能かどうかについて、弁護士の視点から詳しく解説していきます。
友達の行為は犯罪に該当するか
まず、友達が過去のLINEのやり取りを印刷してパートナーに送りつけた行為が、犯罪にあたるかどうかを見ていきます。
結論からお伝えすると、上記のような行為が直ちに刑法上の犯罪に該当する可能性は低いといえます。
刑法は脅迫罪や名誉毀損罪などによって、個人の自由や社会的な評価といった法益を保護しています。
しかし、脅迫罪は生命・身体・自由・名誉・財産に害を加えると告知する行為であり、今回のケースとは性質が異なります。また、名誉毀損罪が成立するには、事実の摘示が「公然と」行われたことが必要です。ここでいう公然性とは、不特定または多数の人が知り得る状態を指します。パートナーという特定の一人に宛てた郵便物にとどまる場合、この公然性が認められない可能性が高いでしょう。
ただし判例は、伝えた相手が特定の少数でも、そこから不特定または多数の人へ広まる可能性があれば公然性を認めることがあります。共通の友人など話が広がりやすい相手にも同じ内容が送られていた場合や、周囲に言いふらされたりSNSに書き込まれたりした場合には、結論が変わり得ます。
もっとも、本件のようにパートナー一人にとどまり、かつ盗撮や盗聴のような違法な手段で情報を入手したわけでもない場合には、犯罪の成立を認めることは難しいと考えられます。
なお、あなたが誰かの浮気を第三者に伝える側に回った場合に罪となり得る場面は、次の記事で整理しています。
関係が壊れた場合に慰謝料請求できるか
では、友達の暴露をきっかけに交際が終わってしまった場合、その友達に慰謝料を請求できるのでしょうか。
これについても法的に非常に高いハードルがあるといえます。
別れたこと自体を理由に慰謝料を求めるなら、友達の行為と別れとの間に因果関係があることを立証しなければならないからです。
ところが、二人の関係が壊れる背景には、浮気そのものを含む複数の事情が重なっているのが通常です。こうした事情のなかから友達の暴露だけを切り分けることは難しく、友達の情報暴露のみが別れの決定的な原因であると証明するのは困難でしょう。
ただし、友達の行為はあなたのプライバシーを侵害したと評価できる可能性があり、この点において慰謝料請求が成立する余地はあります。
プライバシー侵害は、個人の私生活に関する情報をみだりに公開・開示されない権利を害する行為であり、友達の暴露行為は不法行為(民法709条)にあたる可能性があります。この場合に賠償の対象となるのは暴露によって受けた精神的苦痛なので、関係が壊れていなくても請求を検討できます。
こうした友達の暴露によって、浮気の事実がパートナーだけにとどまらず会社など第三者にまで広がってしまうケースもあります。会社にまで知られてしまった場合の具体的な対処法については、浮気(不倫)を会社にバラされた時の5つの適切な対処法を解説で解説しています。
弁護士に依頼する場合は費用対効果に注意
プライバシー侵害等を理由として友達に慰謝料を請求し、示談交渉を進めるとしても、実際に弁護士に依頼する際には費用対効果を慎重に検討する必要があります。
なぜなら、プライバシー侵害に対する慰謝料の相場は、インターネット上で不特定多数に公開されたケースでも一般的には10万円から50万円程度にとどまることが多く、本件のようにパートナー一人への郵送にとどまる場合は、さらに低額にとどまる可能性があるからです。
一方で、弁護士に依頼した場合、着手金や成功報酬など、総額で数十万円以上の弁護士費用が発生する可能性があります。そのため、手にする金額より弁護士費用のほうが高くつく、という結果になりかねません。
もし経済的利益を得ることが主な目的ではなく、あくまで友達に、友達自身の行為の法的責任を明確に認識させたい、あるいは社会的にけじめをつけたいという場合に限って、弁護士への依頼を検討する価値があります。
ただし、責任を追及すればあなた自身の浮気も前提として扱われます。浮気相手が既婚者で、それを知っていたか、知らなかったことに落ち度があったと判断される場合には、その配偶者から不貞慰謝料を求められるおそれも残ります。
友人の裏切りにどうしてもけじめをつけたい方は当事務所にご相談を
浮気の事実を信頼していた友達に暴露され、その結果としてパートナーとの関係が崩れてしまいそうになっている方も少なくないはずです。たとえ過去の過ちであっても、そのような裏切りを受けた苦しみは簡単には癒えません。「どうしても許せない」「社会的に責任を取らせたい」という思いを抱くのは自然な感情です。
ただし、こうしたケースでは損害賠償などの経済的利益を得ることは難しく、法的手続きを通じてけじめをつけるかどうかは、あなたの気持ち次第です。友達の行為を不法行為として認めさせたい、責任を明確にさせたいと本気で考えている方にとっては、弁護士への依頼が現実的な選択肢になり得るでしょう。
相手が長年の友人であるだけに、直接やり取りをすれば感情がぶつかり、かえって傷が深くなることも少なくありません。弁護士が間に入れば、あなたが相手と直接顔を合わせることなく、責任の所在を冷静に伝えることができます。
当事務所では、このようなデリケートな問題にも豊富な解決実績があり、全国どこからでも無料でご相談いただけます。ご相談者様の思いに寄り添い、親身かつ誠実に対応いたしますので、どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。
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この記事の監修者
男女問題・男女トラブルに強い法律事務所の代表弁護士。事務所全体で年間1,500件以上の男女トラブル相談を受けており、不倫慰謝料、妊娠トラブル、婚約破棄、パパ活トラブル、ストーカー被害など、他人に相談しづらい問題を穏便かつ内密に解決することを得意とする。相手の暴力的・脅迫的な言動にも弁護士が毅然と対応し、依頼者の平穏な生活を取り戻すために全力を尽くしている。

