この記事ではこのような疑問を、男女問題に強い弁護士が解消していきます。
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目次
認知した子はまずは母親の戸籍に入る
婚姻関係にない男女の間に生まれた子の戸籍は、出生届を出した後はまずは母親の戸籍に入ります。
その際、母親が自分の親の戸籍に入ったままの場合は、分籍して母親を筆頭者とする戸籍を新たに作る必要があります。1つの戸籍に入れるのは、一組の夫婦とその子供の2世代までと法律(戸籍法第6条)で定められているからです。母親の親の戸籍に母親の子(母親の親からみて孫。3世代目)を入れることが出来ないということです。
そして、新たに作られた母子の戸籍では、子の「父」の欄は空欄のままです。なぜなら、母親が出生届を提出したとしても、それだけで父親と子との間に法律上の親子関係が生じるわけではないからです。そのため、父親と子との間に法律上の親子関係を生じさせるために「認知」という手続きが必要となるのです。
認知とは?3つのメリットからわかるその必要性。デメリットもあり
父親が認知したら母子の戸籍はどうなる?
子が父親に認知されると、母子の戸籍でこれまで空欄だった子の父の欄に父の氏名が記録されます。また、身分事項の欄に「認知」の欄が設けられ、【認知日】、【認知者の氏名】、【認知者の戸籍】が記録されます。
子が父親の戸籍に入り父親の姓を名乗るには手続きが必要
父親が認知したとしても、子の戸籍には認知されたという事実のみが記録されるだけです。子が父親の戸籍に入り父親の姓を名乗りたいのであれば、まずは子の住所地を管轄する家庭裁判所に対して「子の氏の変更許可」の申立てを行い、裁判所から子の氏の姓を変更することの許可を得る必要があります。
許可を得て、「審判書謄本」という書類が郵送されてきたら、その書類を役所に持参して、子の戸籍を父親の戸籍に入れるための入籍届を行います。入籍届が受理されたら子は母親の戸籍から除籍されて父親の戸籍に入ることになります。
認知した父親の戸籍はどうなる?
父親が子を認知すると、父親の戸籍の身分事項の欄に「認知」の欄が設けられ、【認知日】、【認知した子の氏名】、【認知した子の戸籍】が記録されます。
父親の戸籍から認知の記載が消えてしまうことがある
父親が子を認知した後に、転籍(本籍地を変えること)、戸籍の改製(法改正等で戸籍の様式が変更されること)、その他の原因により、父親の新しい戸籍が作られることがあります。その場合、新しい戸籍には子を認知した事実は記載されません。
とはいえ、転籍や改製等で認知に関する記載が消えるのは「新しい戸籍」であって、古い戸籍(除籍・改製原戸籍)を取得すれば、認知した子の存在を知ることができます。古い戸籍を取得するのは、亡くなった人の相続人を確定するための相続調査や、妻が夫に(認知した)隠し子がいないかを調べるような場面で行われます。
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