子供を認知したら戸籍でバレる?隠し子の調べ方も解説

「子供を認知したら、戸籍から家族にバレるのだろうか」。そう考える方もいれば、逆に「相手に認知した子がいるのでは」と疑い、戸籍で確かめようとしている方もいるでしょう。

どちらの立場でも、答えは同じ仕組みから導かれます。認知の事実は父と子の双方の戸籍に記録され、その戸籍を取り寄せた人には認知したことが伝わります。一時的に伏せておくことはできても、隠し通すことはできません。

この記事では、男女トラブルに強い弁護士が次の点を解説します。

  • 認知は戸籍のどこに記録されるのか
  • 認知が家族に知られる場面はいつか
  • 戸籍を作り直せば記録は消えるのか
  • 戸籍から隠し子の有無を調べる方法

お読みいただくことで、認知の記録が誰にどこまで見えるのか、ご自身のケースで何を確かめればよいのかを整理できます。

なお、この問題でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談をご利用ください。全国どこからでもご相談いただけます。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
  • 全国どこからでもメールや電話、LINEでの無料相談ができます
  • 24時間年中無休ですので早急な対応が可能です
  • 男女問題を穏便かつ早急に解決することを得意としております

認知すると戸籍に記載され、隠し通すことはできない

認知の事実は、父親の戸籍と子どもの戸籍の両方に記録されます。戸籍法施行規則35条2号が、認知に関する事項は「父及び子」の身分事項欄に記載すると定めているためです。

認知の届出をしても、誰かに通知が届くわけではありません。記録が残り続け、家族の誰かが戸籍を取り寄せた時点でばれる、という順番です。

なお、認知は遺言によってもできます(民法781条2項)。遺言認知なら効力が生じるのは本人の死亡時なので、生きているうちに戸籍へ記録が載ることはありません。ただし遺言執行者が認知届を出すため、死後には同じ記録が残ります。

父親の戸籍に記録される内容

認知をしても、子どもの籍が父親側へ移ることはありません。子どもは母親の戸籍に残ったままで、父親側の「戸籍に記録されている者」欄に、その子の名前が並ぶこともないのです。

記録されるのは、父親自身の「身分事項」欄です。ここに「認知」の項目が設けられ、認知した子どもの氏名、その子の本籍地と筆頭者、そして認知日が記載されます。筆頭者は通常、子どもの母親です。認知の手続きや必要書類は「任意認知とは?手続きの方法・必要書類・届出期限を解説」で解説しています。

つまり父親の戸籍からは、認知したという事実だけでなく、相手方の氏名と本籍地まで読み取れます。

認知後の父の戸籍

母子の戸籍に記録される内容

子どもが生まれると、母親が出生届を提出することで、子どもは母親を筆頭者とする戸籍に入ります。この段階では法律上の父親がいないため、「父」の欄は空欄のままです。なお続柄の欄については、平成16年11月1日以降、認知の有無にかかわらず「長男」「長女」と記載されます。

認知されると、空欄だった「父」の欄に父親の氏名が入ります。あわせて子どもの身分事項欄にも「認知」の項目が設けられ、認知者の氏名と本籍地、そして認知日が記録されます。

戸籍の記載の詳細は「婚外子(非嫡出子)を認知すると戸籍はどうなる?記載と手続き」をご覧ください。

認知後の母子の戸籍

戸籍を作り直しても、さかのぼれば記録は残る

新しい戸籍が作られるとき、前の戸籍の記載がそのまま引き継がれるわけではありません。新しい戸籍は、他の市区町村への転籍のほか、戸籍のコンピュータ化にともなう改製や、婚姻・分籍でも作られます。移し替える事項を定めているのは戸籍法施行規則39条1項で、そこで認知に関わるのは「嫡出でない子について、認知に関する事項」(2号)だけです。認知した父親についての定めは置かれていません

そのため父親の新しい戸籍からは、認知の記載が消えます。一方、認知された子ども側では、転籍しても2号によって認知の記録が移し替えられ、そのまま残ります。なお同じ市区町村内での転籍では新しい戸籍が作られないため、父親側の記載もそのまま残ります。

父親側でも、記録そのものが失われるわけではありません。作り直す前の戸籍は除籍謄本や改製原戸籍として保管されており、遡って取り寄せれば認知の事実は確認できます。得られるのは、ひととおり眺めただけでは気づかれにくくなる程度の効果です。

認知が家族に知られる場面はいつか

では、その戸籍が実際に見られるのはいつなのか。人生には戸籍謄本が必要になる場面がいくつもあり、そのたびに記載が目に触れます。子供の認知がバレるのは、たいていこうした手続きの場面です。戸籍を介さずに伝わる経路もあります。

家族が戸籍謄本を取得するとき

戸籍謄本(全部事項証明書)が要るのは、たとえばパスポートの申請や、金融機関での相続手続きといった場面です。

手続きによっては、個人の記載だけを写した戸籍抄本(個人事項証明書)で足りることもあります。ただし戸籍謄本を取ると同じ戸籍に入っている全員の身分事項が載るため、認知の記録もそこに現れます。

なお、自治体によっては「登録型本人通知制度」を設けていますが、通知の対象は代理人や第三者への交付です。配偶者や親子が自分で請求した分は対象外とされるのが通常で、この制度で家族の取得まで察知することは期待できません。

本人が亡くなり相続手続きが始まるとき

最も避けようがないのが、認知した本人が亡くなったときです。

相続の手続きでは、相続人を確定するために、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて取り寄せます。転籍していれば転籍前の戸籍も、様式が変わっていれば改製原戸籍も対象です。どこかの戸籍に認知の記載があれば、その時点で認知された子どもの存在が明らかになります

生前は伏せておけても、死後にばれることまでは避けられません。そう考えておくほうが、後の混乱は小さくなります。

養育費や認知請求のやり取りから伝わるとき

認知が成立すると父と子は直系血族になり、父は扶養義務を負います(民法877条1項)。養育費の負担もここから生じます。その支払いが滞って督促の書面が届いたり、認知を求める調停の書類が自宅に送られたりすれば、戸籍を介さずに家族の目に触れかねません。認知された子の養育費がいくらになるかは「認知された子の養育費はどうなる?相場・請求手続きと期間を解説」で確認できます。

妻や家族に知られると何が起きるか

認知には、父と子を法律上の親子とする効果があります。ですから妻や家族に知られたとき、問題になるのは家庭内の感情だけではありません。相続と離婚という、二つの法律問題が現実に生じます。

認知した子に相続権が生じる

認知された子どもは、父親の相続人になります。かつては、婚姻していない男女の子の相続分を、婚姻中の夫婦の子の2分の1とする規定がありました。平成25年の民法改正で、この区別は撤廃されています。現在の民法900条4号は、子が複数いる場合の相続分を「相等しいものとする」と定めるだけで、出生の事情によって取り分が変わることはありません

相続財産には借金などのマイナスの財産も含まれます。負債のほうが多ければ、認知された子を含む相続人それぞれが相続放棄を検討することになります。

さらに、遺産分割の協議は相続人全員で行わなければならず、認知された子を外して進めることはできません。連絡先がわからない、面識がないといった事情があっても同じです。

離婚や慰謝料を求められることがある

婚姻中に配偶者以外の相手との間にもうけた子を認知した場合、その事実は不貞行為があったことを示します。不貞は法律上の離婚原因にあたるため(民法770条1項1号)、配偶者から離婚を求められる可能性があります。

あわせて、精神的苦痛を受けたとして慰謝料を請求されることもあります。相手方が婚姻の事実を知りながら関係を持っていたなら、その相手への請求も認められ得ます。

結婚前にもうけた子でも、その事実を伏せたまま婚姻していたケースでは、婚姻を継続し難い重大な事由があるとして離婚が認められることがあります。判断は個別の事情で分かれるため、弁護士に確認するとよいでしょう。

戸籍から認知・隠し子の有無を調べる方法

ひとくちに隠し子といっても、認知されている子と、認知されていない子とでは事情がまったく違います。戸籍でたどれるのは前者だけです。認知された子がいるかどうかは、その方の戸籍謄本を取り寄せられる立場であれば、「身分事項」欄を見て調べられます。

配偶者として戸籍謄本を請求する

戸籍法10条1項は、戸籍に記載されている本人のほか、その配偶者、直系尊属(親・祖父母)、直系卑属(子・孫)に、戸籍謄本等の交付を請求する権利を認めています。配偶者であれば、相手の同意を得ずに請求できます。認知の有無を確かめたいという動機であっても、それ自体で請求が制限されることはありません(ただし市区町村長は、不当な目的が明らかな請求は拒めます。同条2項)。

請求先は本籍地の市区町村が原則で、この場合は郵送で送付を求めることもできます(同条3項)。

令和6年3月1日からは、本籍地が遠方でも最寄りの市区町村の窓口で請求できる「広域交付」が始まりました。ただし通常の請求とは条件が異なります。請求できるのは本人・配偶者・直系尊属・直系卑属に限られ、郵送や代理人による請求はできず、コンピュータ化されていない一部の戸籍・除籍は対象外です(戸籍法120条の2)。窓口には本人が出向き、顔写真付きの本人確認書類を提示する必要があります。

身分事項欄の「認知」を確認する

取り寄せた戸籍で見るのは、その方の「身分事項」欄です。ここに「認知」の項目があれば、認知した子どもがいることになります。その項目には、認知した日付、子どもの氏名、その子の本籍地と筆頭者(通常は母親)までが記されています。

逆に「認知」の記載がなくても、隠し子がいないと言い切れるわけではありません。認知していない子は父親との間に法律上の親子関係が生じていないため、父親の戸籍には現れないからです。隠し子がいるかどうかを振る舞いや性格から見抜こうとする方もいますが、確かめられるのは戸籍に記録されている範囲だけです。認知されていない子の存在は、母親の側が認知や養育費を求めて動いたときに、書面や連絡という形で表に出てきます。

認知されていない子について認知を求める手続きは「認知請求の方法5つ|種類別の手続き・必要書類・費用」で解説しています。

古い戸籍までさかのぼって確認する

現在の戸籍に認知の記載がなくても、前の戸籍に残っている可能性があります。手がかりは戸籍の「戸籍事項」欄です。転籍していれば「転籍」の項目に転籍日と従前本籍が、コンピュータ化による改製があれば「改製」の項目に改製日が記載されています。それぞれ従前の除籍謄本・改製原戸籍を取り寄せて確認します。

前の戸籍にもさらに転籍や改製の記録があれば、順に遡っていくことになります。除籍謄本や改製原戸籍も広域交付の対象ですが、コンピュータ化されていない一部の戸籍・除籍は対象外です。その場合は、認知の記載を確かめたい戸籍のある本籍地の市区町村へ、個別に請求してください。

認知・隠し子の問題は弁護士にご相談ください

認知の記録は父と子の双方の戸籍に残り、転籍しても除籍謄本を辿れば確認できます。一方、認知の手続きを経ていない子が父親の戸籍に現れることはないため、記載がないことは「いない」ことの証明にはなりません。そして認知された子がいれば、相続と離婚という場面で、家庭に具体的な影響が及びます。

この領域は、戸籍の読み方と相続・離婚の法的判断が絡み合います。弁護士に相談すれば、戸籍のどこを辿ればよいか、認知で何がどこまで動くのか、次に何をすべきかを、ご自身の事情に沿って整理できます。

「戸籍に認知の記録を見つけてしまった」「家族に知られたときのことを考えると眠れない」。認知や隠し子をめぐる問題は、誰にも打ち明けられないまま一人で抱え込みやすいものです。状況が見えてきたら、できるだけ早い段階で専門家に気持ちごと整理してもらうことをおすすめします

当事務所は男女トラブルの解決実績が豊富で、認知にまつわる養育費や相続の問題にも数多く対応してまいりました。ご家庭の事情に配慮し、穏便な解決を最優先に対応いたします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
  • 全国どこからでもメールや電話、LINEでの無料相談ができます
  • 24時間年中無休ですので早急な対応が可能です
  • 男女問題を穏便かつ早急に解決することを得意としております

この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

男女問題・男女トラブルに強い法律事務所の代表弁護士。事務所全体で年間1,500件以上の男女トラブル相談を受けており、不倫慰謝料、妊娠トラブル、婚約破棄、パパ活トラブル、ストーカー被害など、他人に相談しづらい問題を穏便かつ内密に解決することを得意とする。相手の暴力的・脅迫的な言動にも弁護士が毅然と対応し、依頼者の平穏な生活を取り戻すために全力を尽くしている。

不倫慰謝料 妊娠トラブル 婚約破棄 パパ活トラブル ストーカー被害 男女間の金銭トラブル
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
男女問題・男女トラブルの弁護士無料相談

全国どこからでも、24時間、弁護士による男女問題・男女トラブルの相談を受け付けております。

穏便に解決したいがどう対処していいか分らない…
トラブルになっていて怖い・苦しい。今すぐに解決方法を知りたい

そのような悩みを抱えているのであればお気軽に当法律事務所までご相談下さい。きっとあなたのお力になれるはずです。

男女問題・男女トラブルが生じる前の、穏やかで安心した生活をおくれるよう、弁護士が全力であなたを守ります