
女性の結婚詐欺師に共通する特徴は、男性詐欺師のようにお金持ちを装うのではなく、「助けてあげたい」「自分がいなければ」と思わせる手口で近づいてくることです。
交際中の女性から何度もお金の相談をされる、実家や勤め先をなかなか教えてもらえない。そうした違和感が詐欺のサインなのかは、詐欺師が信用を得ていく順番を知ると見極めやすくなります。
この記事では、詐欺被害の解決に注力する弁護士が、
- 女性の結婚詐欺師に見られる特徴と手口
- 結婚詐欺に狙われやすい男性の特徴
- 交際相手が詐欺師かどうかの見抜き方
- 被害を防ぐための心構えと相談先
お読みいただくことで、いまの交際相手にお金を渡す前に、何を確かめればよいかを整理できます。
なお、交際相手とのお金のやり取りでお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。
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女性の結婚詐欺師に見られる特徴と手口
女性の結婚詐欺師は、裕福さを見せて信用させるのではなく、「この人を支えたい」という庇護欲を男性に抱かせ、お金を出させるように仕向けます。男性詐欺師との違いが出やすいのは、①の困窮を打ち明ける点で、②以降は結婚詐欺全般に見られる手口です。並びは時期の順ではありません。
①困っている事情を打ち明けて「助けたい」と思わせる
交際が軌道に乗ったころから、実家の母親の具合が悪い、勤め先で給料の支払いが遅れている、急な引っ越しで出費がかさんだなど、お金に困っている事情を少しずつ打ち明けてきます。どれも同情を誘いやすく、作り話だと見抜きにくい内容です。
女性の結婚詐欺師は、直接「お金を貸して」とは頼まず、男性のほうから「力になるよ」と言い出すよう仕向けることもあります。男性は自ら申し出た形になるため、あとから「自分で決めたことだ」と考えてしまい、だまされたと気づくのが遅れます。
②結婚や将来の話を急いで進める
出会って間もない時期から、結婚したらどこに住みたいか、子どもは何人ほしいかといった話を持ち出し、早々に婚約を口にすることもあります。「やっと探していた人に会えた」「運命だと思う」など、二人の関係を特別なものとして意味づける言葉が早い段階から増えていく点が、結婚を急ぐ詐欺師に見られる特徴です。
時間をかけると、男性が周りに相談したり話の食い違いに気づいたりして、嘘が見つかりやすくなるため、話を急ぎます。
③自分の素性をはっきり明かさない
結婚の話までしているのに、実家がどこにあるのか、どこで働いているのか、本名は何かといった基本的な個人情報が確かめられないままで、素性がはっきりしません。尋ねても「職場の決まりで勤め先は言えない」「両親とは長く連絡を取っていない」などとかわされます。連絡手段が携帯電話やLINEに限られ、ほかの連絡先を教えてもらえない場合も注意が必要です。
話の中身が日によって変わるのも見逃せないサインです。一人っ子だと聞いていたのに姉の話が出てくる、出身地の説明が前回と違うといった食い違いは、結婚詐欺師が複数の男性に別々の設定で話しているために起こることがあります。
④こちらの収入や暮らしぶりばかり知りたがる
女性の結婚詐欺師は、「どんな家に住んでいるの」「休みの日は車で出かけるの」といった何気ない質問を重ねて、収入や住まい、車、蓄えの程度、勤め先の待遇などを探ろうとします。その一方で、自分のことを聞かれると話をそらします。情報がこちらから相手へ一方的に流れている関係は、対等とはいえません。
⑤大げさなほど褒めて警戒心を解く
会って間もないのに、「頼りがいがある」「話していると落ち着く」といった褒め言葉がやけに多いのも特徴の一つです。
最初は大げさだと感じても、繰り返されるうちに「この人は自分をわかってくれる」と思うようになり、警戒心が薄れていきます。女性の結婚詐欺師にとって、褒め言葉は相手の心を開かせるための手段です。
⑥少額を借りて返し、信用させてから金額を増やす
結婚詐欺師は、最初はすぐに返せそうな少額を借りることがよくあります。返す日を自分から決め、約束の日にきちんと返してくる場合もあります。
「お金のことはきちんとしている人だ」と思わせたうえで、次からは借りる額を少しずつ大きくしていきます。そして、まとまった額を受け取ったところで、連絡が途絶えます。
⑦二人だけの関係にして周りから引き離す
結婚詐欺師は、1日に何度も連絡してきたり、休日はいつも一緒に過ごしたがったり、友人と会う予定を伝えると寂しそうな態度を見せたりします。こうして男性を、友人や家族から少しずつ引き離していきます。
周りとの付き合いが薄れると、「その話はおかしくないか」と言ってくれる人がいなくなり、相手の話をそのまま信じやすくなります。
ここまでの手口のうち、主なものを時期の順に並べると、次のようになります。
女性の結婚詐欺に狙われやすい男性の特徴
女性の結婚詐欺師は、相手を手当たり次第に選んでいるわけではありません。お金を出してくれそうで、しかも周りに相談しなさそうな男性を見定めてから近づいてきます。次のような特徴に当てはまる方は、とくに気をつけてください。
①悩みを一人で抱え込み、周りに相談しない
恋愛の悩みを人に話すのは照れくさい、弱みを見せたくないという男性は、困りごとを一人で抱え込みやすい傾向があります。好意を寄せている本人は話の不自然さに気づきにくく、相談しなければ、第三者なら結婚詐欺を疑うような点を指摘してくれる人もいません。
②頼まれると断れず、人を疑うのが苦手
困っている人を見ると放っておけない、頼みごとをされると断れないという人柄も、詐欺師にとっては近づきやすい入り口になります。人を疑うのが苦手な男性は、交際相手の言葉を疑うこと自体を「相手に悪い」と感じてしまいがちです。
はっきり「貸して」と言われるより、涙ながらに家族の窮状を打ち明けられるほうが断りにくく、「自分が支えなければ」と考えてしまいます。詐欺師はその気持ちを見越して話を巧妙に組み立てます。詐欺師が男性の気持ちにつけ込んでいく経過は、「結婚詐欺で人はなぜ騙される?弁護士が見たリアルな体験談2選」で実際の相談をもとに紹介しています。
③結婚を意識する年代で、まとまった蓄えがある
40代・50代の独身男性も、女性の結婚詐欺師が目を付けやすい層です。長く働いてきた分の蓄えがあり、まとまったお金を用意できる人もいるからです。
加えて、「このまま結婚せずに年を重ねるのではないか」という焦りを抱えていると、結婚を口にする相手に惹かれる気持ちが強まります。年齢とともに恋愛の相談ができる友人が減っていることも、詐欺師にとっては好都合です。
④女性との交際から長く遠ざかっている
仕事に打ち込んできたなどの理由で、長く女性と付き合っていないことも、結婚詐欺に狙われやすい特徴の一つです。好意を向けられることに慣れていないため、積極的に誘われると舞い上がってしまい、普段なら気づくはずの不自然な点を見落とすことがあります。
⑤婚活アプリやSNSで年収や独身であることを明かしている
婚活アプリや婚活パーティー、SNS、趣味の集まりといった出会いの場所で、年収や職業、独身であること、結婚を望んでいることが相手に先に伝わっていると、標的として選ばれやすくなります。女性詐欺師はプロフィールや過去の投稿を読み込んだうえで、共通の趣味の話題を持ち出すなど、「偶然」を装って近づいてくることがあります。
なお、一度も会わないまま文字のやり取りだけが続き、お金の援助や投資を持ちかけられる場合は、恋愛詐欺のなかでもロマンス詐欺と呼ばれる手口の可能性があります。ロマンス詐欺やマッチングアプリの手口は、次の記事で確認できます。
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交際相手が結婚詐欺師かどうかの見抜き方
交際相手に女性の結婚詐欺師の特徴が当てはまっても、それだけで詐欺師と決めつけることはできません。こちらが取れる次の3つの行動で、本心を見極める手がかりが得られます。結婚詐欺師の見分け方として、お金を渡す前に試してみてください。
①お金の相談には応じず、断ったときの反応を見る
交際相手の女性のお金の話を聞いて援助を考えたら、その場で渡したり貸したりせず、いったん立ち止まりましょう。そのうえで「今はちょっと用意できない」と伝え、冷静に相手の反応を見ます。
本当に困っている人の多くは、「気にしないで」と引き下がります。結婚詐欺師の場合は、「私を信じていないの」と責め立てたり、急によそよそしくなったり、そのまま連絡が途絶えたりします。断った途端に態度が大きく変わるなら、要注意のサインです。
どうしても貸す話になったときは、借用書を求めるのも一つの方法です。嫌がる相手は、返すつもりがないおそれがあります。信用させるために進んで借用書を書く詐欺師もいるので、書いてくれたことは安心材料になりません。
②家族や友人に会わせてもらう
結婚を考えている相手なら、家族や友人に紹介するのは自然なことです。「親とはうまくいっていない」「友達は少ないから」などと理由をつけて、周りの人に会わせようとしない場合は、何かを隠している可能性があります。
ただし、紹介されたからといって安心しきるのは早計です。結婚詐欺では、家族や知人の役を別の人に演じさせるケースもあるため、紹介された人に後日あらためて連絡を取ってみる、昔の写真を見せてもらうなど、話の裏づけを取っておくと安心です。
③聞いた勤務先やSNSが本物か確かめる
相手の女性が教えてくれた勤務先や住まいが、本当に存在するかも確かめておきましょう。会社名で調べても見当たらない、聞いた住所に該当する建物がないといった場合は、話そのものが作り話かもしれません。
SNSのアカウントも手がかりになります。つながっている友人が極端に少ない、投稿がごく最近から始まっている、載っている写真の雰囲気がばらばらといった特徴があれば、結婚詐欺のために新しく作ったアカウントの可能性があります。
被害を防ぐための心構えと相談先
交際中にお金の話が出たときは、その場で返事をせず、一人で決めないようにしてください。相手に恋愛感情を持っているほど、当事者は怪しい特徴を見逃しがちです。
相談先には、次のようなところがあります。
- 信頼できる家族や友人
- 利用中の結婚相談所の担当者
- 結婚前の素性調査を行う探偵
- 警察相談専用電話「#9110」
政府広報オンラインによると、「#9110」は全国どこからでも、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながる全国共通の電話番号で、緊急の対応を必要としない警察への相談に利用できます(出典:政府広報オンライン)。
すでにお金を渡してしまった場合は、LINEのやり取りや振込の記録を消さずに残し、早めに弁護士に相談してください。結婚を口実にお金をだまし取ったとして詐欺罪の責任を問うには、相手が最初からだますつもりだったことを証明する必要があります。ただ、この点の立証は難しく、詐欺罪にあたるかどうかの見通しは、弁護士が事情を詳しく聞いたうえで判断します。
返金・慰謝料と必要な証拠、相談窓口と費用、どこからが結婚詐欺になるかは、次の記事で解説しています。
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女性による結婚詐欺でお悩みの方は弁護士にご相談ください
女性の結婚詐欺師の特徴は、困っている事情を見せて男性の「守りたい」という気持ちにつけ込み、お金を出させるように誘導することです。交際相手からお金を求められた時点で立ち止まり、一人で抱え込まずに周りへ相談することが、被害を防ぐうえで大切です。
お金を渡した後でも、弁護士に相談すれば、返金交渉や損害賠償請求といった民事上の対応と、被害届の提出や告訴(犯人の処罰を求める申し出)といった刑事上の対応を、状況に合わせて検討できます。
好意を寄せた相手を疑うのは、つらいことです。それでも、一人で判断を続けるほど、渡すお金が増えてしまうおそれがあります。
若井綜合法律事務所では、結婚詐欺をはじめとする詐欺被害の解決に注力しております。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

