
結婚詐欺の被害に遭い、「相手の本名すら分からないのに、お金は取り戻せるのだろうか」「どこに相談すればいいのか見当がつかない」とお悩みではないでしょうか。
こうした状況でも、弁護士に相談することで被害金の回収や慰謝料請求、刑事告訴といった対応を進められます。弁護士会照会を使った相手の身元特定から交渉・裁判手続きまで一括して任せられるため、ご自身で加害者と連絡を取る必要もありません。
この記事では、詐欺被害の返金に強い弁護士が、次の点について解説します。
- 弁護士や警察に相談できる窓口
- 弁護士に相談する5つのメリット
- 依頼から被害金を回収するまでの流れ
- 相談前の準備と弁護士費用の目安
なお、結婚詐欺の被害についてお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の相談窓口へお気軽にご連絡ください。初回のご相談は原則無料です。
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結婚詐欺を弁護士や警察に相談できる窓口
結婚詐欺の被害に遭ったとき、利用できる相談窓口は複数あります。費用や利用条件、対応してもらえる範囲が異なるため、ご自身の状況に合った窓口を選ぶことが大切です。
- ①各弁護士会の法律相談センター
- ②法テラス
- ③各自治体の市民法律相談
- ④各都道府県警察
①各弁護士会の法律相談センター
全国各地の弁護士会が設置・運営している「法律相談センター」は、誰でも気軽に弁護士に法律相談ができる窓口です。男女トラブルや金銭問題など、幅広い分野の相談を受け付けています。弁護士の専門的な知見を比較的手軽に得られます。
都道府県内に複数のセンターが設けられていることが多く、自宅や勤務先の近くなど、アクセスしやすい場所を選べるのが特徴です。
多くの場合、相談時間は30分あたり5,500円(税込)程度の相談料がかかりますが、一部の相談内容については無料で利用できる場合もあります。利用するためには、事前に電話やインターネットで予約が必要です。
結婚詐欺の被害状況や証拠を整理した上で弁護士に直接話を聞いてもらうことで、今後の法的手段の見通しや対策について具体的なアドバイスを得られます。
②法テラス
「法テラス」(日本司法支援センター)は、経済的に余裕がない方を主な対象として、国が設立した法的トラブル解決のための総合案内所です。結婚詐欺のような金銭被害の相談にも対応しています。
法テラスでは「民事法律扶助制度」を実施しており、収入や資産が一定の基準以下であるなどの条件を満たす場合に、弁護士による無料法律相談(原則3回まで)を受けられます。
さらに、弁護士費用を法テラスが立て替える制度も利用できるため、手元に費用がなくても弁護士に正式な事件依頼を行うことが可能です。
ただし、利用には収入と資産の要件(資力基準)が定められています。ご自身が対象になるかどうかは、事前に公式サイトで確認するか、法テラスの窓口に直接問い合わせてください。
③各自治体の市民法律相談
多くの市区町村では、地域住民向けに弁護士による「市民法律相談会」を定期的に実施しています。市役所や区役所などの公共施設で行われ、相談料は無料であることが最大のメリットです。
結婚詐欺の被害について、金銭的な負担なく法律的な助言を受けたい場合に適しています。ただし、実施頻度が月に1回程度と限られていたり、相談時間が非常に短く設定されていたりすることが多いです。
人気があるため、予約開始後すぐに枠が埋まってしまい、希望する日時に予約を取るのが難しい場合もあります。
この相談会はあくまでも一般的な法律相談の場であり、具体的な事件解決に向けた継続的な依頼を前提とするものではない点に留意が必要です。
④各都道府県警察
結婚詐欺は刑法上の「詐欺罪」にあたる可能性がある犯罪行為です。刑事事件としての対応を求めるのであれば、各都道府県警察の警察署に相談することが考えられます。
警察は捜査機関として、被害届や刑事告訴を受理し、犯罪捜査を通じて加害者の特定・逮捕、そして刑事事件化を検討するのが主な役割です。
「結婚詐欺の被害にあったかもしれないが、まずはどうすればいいか分からない」といった段階であれば、「警察相談専用電話(#9110)」に電話をして、相談や情報提供を行うことも可能です。
また、近年増加しているSNSやマッチングアプリなどを介した国際ロマンス詐欺の被害については、各都道府県警察の「サイバー犯罪相談窓口」に相談することも有効です。実際にどのような手口が使われているかは「国際ロマンス詐欺の手口と見分け方|被害事例3選」で取り上げています。
ただし、警察は結婚詐欺で騙し取られたお金を被害者に代わって取り戻す(民事上の被害回復)ことはしてくれないという点には注意が必要です。
被害金の返還や慰謝料請求といった民事の解決を目的とする場合は、別途、弁護士に相談する必要があります。
なお、相手の身元を突き止める目的で探偵事務所を利用する方もいますが、探偵は法律の専門家ではないため、被害者に代わって加害者と返金の交渉を行うことはできません(弁護士以外の者が報酬を得て法律事務を取り扱う「非弁行為」にあたるおそれがあるためです)。詳しくは「詐欺解決をうたう探偵に注意|お金を取り戻す方法も解説」もあわせてご確認ください。
結婚詐欺の被害を弁護士に相談する5つのメリット
結婚詐欺の被害回復を目指すなら、弁護士への相談が現実的な選択肢です。弁護士に相談・依頼することで、以下のようなメリットがあります。
- ①詐欺が成立するかどうかを判断してもらえる
- ②相手の身元を調査し法的手続きを可能にする
- ③だまし取られたお金の回収を弁護士に任せられる
- ④刑事告訴をサポートしてくれる
- ⑤加害者への慰謝料請求をサポートしてもらえる
①詐欺が成立するかどうかを判断してもらえる
弁護士に相談すれば、「お金を貸したが返ってこない」「結婚の約束を反故にされた」といった事態に直面したとき、それが法的な「詐欺」として成立するのかどうかを判断してもらえます。
単にお金を貸したのに返ってこない、結婚の話が立ち消えになったというだけでは、刑法上の「詐欺罪」までは成立しません。詐欺罪が成立するには、人を欺く行為があり、それによって相手が錯誤(誤解)に陥り、財産が交付され、財産的な損害が生じたという一連のつながりが必要です。
被害状況や証拠を詳細に検討し、法律の規定や過去の裁判例に照らして、この要件を満たすかどうかを見極めることになります。
まだ疑いの段階であっても、早い段階で弁護士に相談することで、今後の対応策を早期に確立できます。もし本当に詐欺であった場合、相手に気づかれる前に法的準備を整えることで、被害回復や犯人逮捕につなげやすくなります。
詐欺罪の成立要件や結婚詐欺の手口については「結婚詐欺とは?5つの特徴と見分け方・手口・対処法を解説」で詳しく解説しています。
②相手の身元を調査し法的手続きを可能にする
結婚詐欺師は、偽名を使ったり、住所を偽ったりしているケースも少なくありません。相手の正確な氏名や住所がわからないと、内容証明の送付や民事訴訟、刑事告訴といった手続きを進められず、被害を泣き寝入りせざるを得ない状況に陥りがちです。
しかし、弁護士に依頼することで、相手方の個人情報を特定できる可能性があります。弁護士は、依頼を受けた事件について、「弁護士会照会制度」を利用して相手の身元を調査することができるからです。弁護士会を通じて企業や官公庁に必要な情報の開示を求められる、弁護士法23条の2にもとづく制度です。
この制度を通じて、加害者の携帯電話番号や銀行口座情報といった断片的な情報から、契約している会社などに照会を行い、氏名や住所などの個人情報を突き止められる場合があります。
身元が判明すれば、住民票や戸籍謄本も取得できるため、これまで不可能であった法的な責任追及の道が開けます。
③だまし取られたお金の回収を弁護士に任せられる
結婚詐欺において最も切実な問題が、だまし取られた金銭の回収です。
弁護士に依頼することで、ご自身に代わって加害者に対し、被害金(損害賠償金)の返還を請求できます。弁護士は、相手の経済状況や資産調査なども視野に入れながら、どうすれば回収できるかを考えて動いてくれます。
弁護士は、法律知識だけでなく交渉の実務経験も備えています。被害者ご自身が直接交渉しても誠実に対応しない相手であっても、弁護士が代理人となることで、相手は法律に基づいた対応を迫られ、話し合いのテーブルにつかざるを得なくなります。
交渉の結果、相手が返金を承諾した場合、その内容を明確に証明するための合意書や示談書の作成も弁護士が行います。訴状や告訴状の作成、裁判所への出廷といった負担の大きい手続きも代理人として引き受けるため、被害者ご自身が直接加害者とやり取りするストレスから解放されます。
④刑事告訴をサポートしてくれる
「結婚詐欺の加害者には刑罰を受けて欲しい」と考えている被害者は少なくありません。弁護士は、加害者に対する刑事告訴を検討する際にも頼りになります。
刑事告訴は、捜査機関に対して被害事実を申告し、加害者の処罰を求める意思を伝える行為です。ただし、証拠が不十分であったり、告訴状の記載が不適切であったりすると、告訴が受理されなかったり、受理されても捜査が進展しなかったりするリスクがあります。捜査が進まない背景については「詐欺で警察が動かない4つの理由|民事不介入と動いてもらう方法」で整理しています。
弁護士は、被害状況を法的に整理し、刑事告訴に必要な証拠書類の収集・準備をアドバイスするとともに、受理されやすい適切な告訴状を作成します。弁護士がサポートすることで、被害者自身では難しかった刑事手続きを進められる可能性があります。
刑事告訴が受理され、捜査が進めば、加害者が逮捕・起訴される可能性が高まります。また、加害者が刑罰を恐れて示談交渉を申し出てくることもあり、その結果、示談金を受け取る形で被害回復につながるケースもあります。
⑤加害者への慰謝料請求をサポートしてもらえる
結婚詐欺による被害は、金銭的な損害に留まりません。交際相手に裏切られたことによる精神的苦痛も深刻です。弁護士に対応を任せれば、この精神的苦痛に対する慰謝料の請求サポートも受けられます。
詐欺罪が成立する場合だけでなく、たとえ詐欺罪が立証できなかったとしても、「婚約の約束があったにもかかわらず、正当な理由なく一方的に破棄された」と認められれば、婚約不履行を理由とする慰謝料請求が可能です。
婚約にまで至っていない場合でも、既婚であることを隠して交際を続けていたようなケースでは、貞操権の侵害を理由に慰謝料が認められることがあります。
慰謝料請求を行うには、そもそも「婚約の事実」と「婚約破棄に正当な理由がないこと」を示す証拠を収集し、法的に立証する必要があります。弁護士は、被害者からのヒアリングや集めた証拠に基づき、慰謝料請求の法的要件を満たすかどうかを判断し、請求の準備を進めます。
なお、慰謝料がいくらになるのか、請求にはどのような証拠が必要かは「結婚詐欺の慰謝料の相場は?請求に必要な証拠や請求方法も解説」をご覧ください。
弁護士に依頼してから被害金を回収するまでの流れ
結婚詐欺の被害で弁護士に依頼した後、被害金の回収は次の3つの段階を経て進みます。相手の身元が分からない状態から始まっても、①の調査が実を結べば②以降に進めます。
- ①相手の身元を特定する
- ②内容証明郵便を送って交渉する
- ③民事訴訟を起こして回収する
①相手の身元を特定する
最初に行うのが結婚詐欺の加害者の特定です。マッチングアプリや出会い系サイトで知り合ったために本名を知らない場合でも、振込先の口座番号や携帯電話番号など、手元に残っている手がかりをもとに、弁護士会照会で金融機関や通信会社へ照会をかけます。
氏名と住所が特定できれば、戸籍や住民票を取り寄せて、相手が独身か既婚かといった申告内容の真偽も確かめられます。ここで裏付けが取れると、以降の請求で「嘘をついて金銭を受け取った」ことを主張しやすくなります。
②内容証明郵便を送って交渉する
身元が判明したら、結婚詐欺の被害金の返還と慰謝料の支払いを求める内容証明郵便を、弁護士名で出します。いつ・誰が・どんな内容の請求をしたかが記録に残るため、後の訴訟でも証拠として使えます。
相手が支払いに応じる姿勢を見せた場合は、金額と支払方法を取り決めて示談書を作成します。分割払いになるケースでは、支払いが滞ったときに備えて、「支払わなければ強制執行に服する」という一文を入れた公正証書にしておくこともあります。この一文があれば、改めて裁判を起こさずに差押えの手続きに進めます。
③民事訴訟を起こして回収する
相手が請求を無視したり、支払いを拒んだりした場合は、加害者を訴えることになります。弁護士が代理人として民事訴訟を提起し、被害金の返還を求めます。結婚詐欺で訴えた場合も和解が成立することは多く、判決まで進む事案ばかりではありません。
判決や和解で支払い義務が確定しても、相手が任意に支払わないことがあります。その場合は、給与や預金を差し押さえる強制執行によって回収を図ります。
なお、不法行為にもとづく損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から3年、または不法行為の時から20年のいずれか早い方が経過すると、時効によって消滅します(民法724条)。
加害者にめぼしい財産が残っていないと回収が難しくなるため、被害に気づいた時点でできるだけ早く動くことが重要です。
結婚詐欺を弁護士に相談する際の注意点
弁護士への相談を有意義なものにするためには、事前の準備がカギになります。次の3つの点を押さえておくとよいでしょう。
- ①被害の状況を時系列に沿って整理しておく
- ②できるだけ詐欺の証拠を集めておく
- ③結婚詐欺に強い弁護士を選ぶ
①被害の状況を時系列に沿って整理しておく
弁護士に相談する際は、結婚詐欺の被害に至るまでの経緯を「いつ、どこで、誰と、何があったか」を明確にした上で、時系列に沿って整理しておくとスムーズです。
具体的には、「マッチングアプリや結婚相談所など、いつどこで出会ったか」「いつ頃から金銭を要求されたか」「要求の理由と、それに対しどのように対応したか」「結婚に関する具体的な約束ややり取りはいつあったか」などを時系列表などにまとめます。
この整理を行うことで、弁護士は短時間で正確に状況を理解でき、それが法的に詐欺罪や婚約不履行にあたるかどうかの判断を迅速に行えます。
曖昧な記憶のまま話をすると、事実関係の把握に時間がかかり、相談時間が無駄になってしまうため、メモなどにまとめておくことをおすすめします。
②できるだけ詐欺の証拠を集めておく
結婚詐欺の被害回復や加害者の処罰を求める上で、最も重要となるのが「証拠」です。弁護士に相談する前に、現在手元にある証拠をできる限り集めて整理しておきましょう。
具体的な証拠としては、加害者とのメッセージアプリ(LINEなど)やSNS、メールのやり取り(結婚の約束や金銭要求の文言が含まれるもの)、金銭を振り込んだ際の銀行の振込明細や取引履歴、借用書や契約書、二人の写真や録音データなどが挙げられます。
これらの証拠は、相手が恋愛感情を利用し、結婚の意思がないにもかかわらず金銭を騙し取ったという「欺罔行為」(人をだます行為)や、婚約の事実を立証するために必要です。
証拠が揃っているほど、弁護士は有利に交渉を進めたり、裁判で勝訴を得たりしやすくなります。なお、金銭的な被害がない場合の対応については「お金以外の被害だと結婚詐欺にならない?泣き寝入りしかない?」をご参照ください。
③結婚詐欺に強い弁護士を選ぶ
弁護士にはそれぞれ得意な分野があり、離婚問題、交通事故、企業法務など、専門とする領域が異なります。
結婚詐欺、特に金銭の回収や刑事告訴を伴う複雑な事案を扱うには、詐欺事件や男女間の金銭トラブルに関する豊富な経験と知識が必要です。そのため、相談する際は詐欺事件や男女間の金銭トラブルに実績のある弁護士を選ぶようにしましょう。
相談する前に、法律事務所のWebサイトなどで、その事務所が結婚詐欺の事案に注力しているか、過去の結婚詐欺に関する解決事例や実績が具体的に掲載されているかを確かめておくと安心です。
実績が豊富であれば、適切な証拠収集や交渉術を熟知している可能性が高く、より迅速かつ有利に被害回復を進めてくれることが期待できます。
結婚詐欺を弁護士に依頼したときの費用
結婚詐欺の解決を弁護士に依頼するとなると、やはり気になるのが費用です。ここでは、内訳と相場、そして負担を抑えるためのポイントを紹介します。
費用の内訳と相場
弁護士に結婚詐欺の解決を依頼する場合の主な費用の内訳と一般的な相場は、以下の通りです。事務所によって料金体系は異なるため、依頼前に見積もりを取得し、費用の総額や計算方法を確認しておくと安心です。
| 費用項目 | 概要 | 費用相場(目安) |
| 相談料 | 弁護士に相談する際に支払う費用 | 30分あたり5,500円(税込)程度(初回相談を無料としている事務所も多い) |
| 着手金 | 弁護士と委任契約を結び、事件の処理を正式に依頼した段階で支払う費用。結果にかかわらず返金されない費用。 | 10万円〜40万円前後(請求額の8%程度を目安とする事務所が多い) |
| 報酬 | 事件が解決し、経済的利益(被害金の回収や慰謝料の獲得)を得られた場合に支払う成功報酬 | 回収金額(経済的利益)の5%〜30%程度(16%前後を目安とする事務所が多い) |
| 実費 | 事件処理のために実際にかかった費用。郵送費、交通費、裁判所への印紙代など | 事案により異なる(数万円〜) |
| 日当 | 弁護士が事務所外で活動(出張、裁判所への出廷など)を行う際に発生する手当。 | 半日3万円〜5万円、1日5万円〜10万円程度(事務所によっては請求しない場合もある) |
費用の内訳や費用倒れを避ける考え方については「詐欺被害の弁護士費用と相場|費用倒れを防ぐ方法も解説」にまとめています。
弁護士費用を抑えるポイント
弁護士費用は決して安くありませんが、いくつかのポイントを押さえることで、費用を抑えつつしっかりサポートを受けることができます。
まず、多くの法律事務所が実施している無料相談を積極的に利用しましょう。初回の無料相談を利用すれば、費用をかけずに被害の見通しや必要な手続きについての具体的なアドバイスを得られるとともに、弁護士との相性を見極めることもできます。
複数の法律事務所から見積もりを取得し比較することも欠かせません。費用体系や着手金・報酬金の設定は事務所によって異なるため、相場を理解した上で検討すれば、納得のいく料金設定の事務所に依頼できます。
また、結婚詐欺や男女間の金銭トラブルに注力している事務所に依頼するのも一つの手です。専門性の高い事務所は、迅速かつ効率的に手続きを進められるため、結果的に長期化や実費の増加を防ぐことにつながる可能性があります。
結婚詐欺の解決事例
実際に当事務所で対応した結婚詐欺の解決事例を2件紹介します。どちらも相手の身元がわからない状態からスタートし、被害金の回収に成功したケースです。結婚詐欺の被害者がなぜ騙されてしまうのか、その心理的背景については「結婚詐欺で人はなぜ騙される?弁護士が見たリアルな体験談2選」でも紹介しています。
「投資家」を装った既婚女性からだまし取られた金銭を回収できた事例
被害者のAさん(40代男性・会社員)は、マッチングアプリで知り合ったX(女性)と結婚を前提に交際を開始しました。
Xは、自分のことを投資家であると説明しており、FXや仮想通貨(暗号資産)取引で大きな利益を得ていると語っていました。
ある日、XはAさんに「結婚後の生活資金を増やすため」と称して、金銭を貸してほしいと要求してきました。Xから、資金調達のタイミングの関係で現在手元に現金がないことや、半年後には借りたお金を返せることを説明されたAさんは、その言葉を信じて計100万円の資金を貸してしまいました。
しかし、資金提供後にXからの連絡が途絶え、不審に思ったAさんは当事務所に相談されました。
事件の依頼を受けた弁護士は、弁護士会照会を通じて、Aさんが振込先に利用したX名義の銀行口座からXの身元を調査しました。Xが伝えていた情報は、氏名以外すべて虚偽であることが判明。さらに、戸籍や住民票などを取得した結果、Xはすでに別の男性と婚姻関係にあり、職業も投資家ではなく無職であることが判明しました。
当事務所は、Xに対し、結婚の意思がないにもかかわらずAさんを欺き金銭を騙し取った詐欺行為であるとして、Aさんが被った精神的苦痛に対する慰謝料を含めた損害賠償を請求する内容証明郵便を送付しました。Xと任意での話し合いを行った結果、だまし取られた100万円をXから回収することに成功しました。
この事例は、だまし取られたお金がまだ加害者の手元に残っていたことで、全額の被害回復が図れたケースです。
医師を名乗り独身と偽った男性からの全額回収と慰謝料獲得
被害者のBさん(40代女性・会社員)は、婚活イベントで男性Yと出会いました。Yは有名病院に勤務する独身の医師であると自己紹介し、2人は交際を開始しました。
Yは忙しく医療現場から離れることができないということで、直接会うことはほとんどありませんでしたが、2人はLINEやテレビ電話などでお互いの仲を深めていきました。
あるとき、BさんはYからプロポーズを受けます。その際、結婚式の準備費用や開業医としての準備資金を援助してほしいと、Yから依頼されます。Bさんは少し悩みましたが、すべては2人が結婚して新生活を送るために必要となるものであると理解して、合計450万円を送金しました。
しかし、お金を送った後から、急にYがよそよそしくなり、結婚の話も一向に進展しないことから、Yを問い詰めたところ、Yは音信不通になってしまったため、Bさんは当事務所に相談されました。
Bさんからの依頼を受け、当事務所がYの身元調査に着手しました。
弁護士は弁護士会照会により、Yの銀行口座から氏名や住所などの個人情報を特定しました。さらに、身元を調査するとYが医師ではなく一般企業に勤務する既婚者であることが判明しました。
結婚の約束自体が最初から嘘であったことで、悪質な結婚詐欺と判断し、当事務所は直ちにYに対して内容証明郵便を送付し、民事訴訟を提起しました。
既婚者でありながら独身と偽り金銭をだまし取った悪質性が認められ、最終的に裁判上の和解を通じて、だまし取られた被害金全額と、精神的苦痛に対する慰謝料を加えた金額をYから回収することができました。弁護士による初期段階での事実調査が、回収成功の大きな鍵となりました。
結婚詐欺の被害でお悩みの方は弁護士にご相談ください
この記事で解説したように、結婚詐欺の被害は弁護士に相談することで、相手の身元特定から被害金の回収、慰謝料請求、刑事告訴まで具体的に動き出すことができます。
相手の本名や住所がわからない状態でも、弁護士会照会制度を活用すれば身元を特定できる可能性があります。相手方とのやり取りは弁護士が代理人として引き受けるため、法的手続きをご自身で進める必要はありません。
結婚詐欺の被害に遭われた方は、金銭的な損害だけでなく、信じていた相手に裏切られたという精神的な辛さも抱えていることと思います。「相手と連絡が取れなくなった」「お金を渡してしまったが詐欺かどうかわからない」という段階でも、まずはご相談いただければ、現実的にどのような対応が取れるのかをお伝えできます。
当事務所は結婚詐欺をはじめとする詐欺被害の解決に注力しており、相手の身元がわからない状態から被害金を回収した実績も多数ございます。全国どこからでも初回相談を原則無料でお受けしていますので、一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

