デジタルタトゥーの消し方|自分で消す方法と弁護士への依頼費用

「昔の投稿や写真がいまも検索で出てくる」「自分の名前で調べたら悪口や個人情報が書かれていた」と、デジタルタトゥーの消し方がわからず困っていませんか。

自分の投稿であれば多くの場合は自分で削除でき、他人の書き込みも、サイトの管理者への依頼や弁護士による削除請求によって消せる場合があります。検索エンジンに申請して、検索結果に表示されないようにできることもあります。もっとも、一度広まった情報は、ほかの人による転載や画面の保存で複製されていることがあり、元の投稿を消すだけでは残ってしまうこともあります。

この記事では、ネット上の誹謗中傷や個人情報の削除に注力する弁護士が、次の点について解説します。

  • 一度広まった情報が消えない理由
  • デジタルタトゥーを自分で消す方法
  • サイトや検索エンジンに削除を依頼する方法
  • 弁護士に削除を依頼した場合の費用の目安

お読みいただくことで、自分でできることから何を試せばよいか、消えないときにどこへ相談すればよいかがわかります。

なお、ネット上に残った情報でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談をご利用ください。地域を問わずご相談を承っています。

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デジタルタトゥーとは?消えない理由と放置するリスク

デジタルタトゥーとは、過去の投稿や写真、自分の名前とともに書かれた悪口や個人情報など、人に知られたくない情報がインターネット上に残り続け、入れ墨(タトゥー)のように消すのが難しい状態を指します。

ここでは、どのような情報がデジタルタトゥーになりやすいのか、なぜ一度広まると消えにくいのか、放置するとどうなるのかを順に説明します。

デジタルタトゥーになりやすい情報の種類

デジタルタトゥーとして残りやすい情報には、主に次のようなものがあります。

  • 個人情報:氏名・住所・顔写真など、特定の個人がわかる情報。悪用されると、詐欺やストーカー、嫌がらせの標的になるおそれがあります
  • 誹謗中傷やデマ:ネット上で事実を挙げて人の評価を下げれば名誉毀損、事実を挙げなくても公然と人をおとしめれば侮辱にあたることがあります。書かれた人だけでなく、書いた人にとってもデジタルタトゥーになります
  • 悪ふざけや迷惑行為の動画・画像:アルバイト先での悪ふざけや、飲食店での不適切な行為を撮影したものなど
  • 性的な画像・動画:元交際相手などによるリベンジポルノや、違法にアップロードされた出演作品など
  • 逮捕歴や前科:報道記事やその転載が残り、処分や刑の執行を終えた後も「犯罪者」という目で見られるおそれがあります
  • 事件・事故の被害者である事実:本人の意思に反して、周囲から特別な目で見られるおそれがあります

なかでも、一度拡散された性的な画像や動画は、後から完全に消し去ることが非常に難しくなります。具体的な削除の手順は「リベンジポルノ画像・動画の3つの削除方法と依頼窓口」で詳しく解説しています。

一度広まった情報が消えない理由

デジタルタトゥーが消えにくいのは、元の投稿とは別の場所に、同じ情報の複製ができてしまうからです。

投稿が話題になると、ほかのユーザーによる転載やまとめサイトへのコピーが広がります。画面のスクリーンショットは画像として手元に保存されるため、元の投稿を消しても、その画像を持つ人が再び投稿すれば同じ内容がまた出回ります。

ウェブページを丸ごと記録するアーカイブサービスに保存されていると、元のページがなくなった後も過去の内容を見られることがあります。検索結果にも、元のページを消した後しばらくは、検索エンジンのキャッシュとして古いタイトルや説明文が表示されることがあります。

つまり、元の投稿を削除しても、複製が残っていれば情報は消えません。完全に消し去るのは難しくても、人の目に触れやすい場所から一つずつ消していくことはできます。複製は時間がたつほど増えるため、見つけたら早く、広がる前に手を打つことが大切です。

デジタルタトゥーを放置するリスク

デジタルタトゥーを放置すると、生活のさまざまな場面に影響が出るおそれがあります。

就職や転職では、採用する企業が応募者の名前をインターネットで検索することもあり、逮捕歴や過去の迷惑行為が見つかれば、採用を見送られる可能性があります。

交際や結婚では、相手やその家族、友人がデジタルタトゥーを知り、関係を続けることをためらう場合があります。リベンジポルノなどの被害者であっても、心ない目で見られてしまうケースがあります。

仕事の面では、過去の問題行動が掘り起こされて評判が落ち、取引先を失ったり、勤務先に苦情が寄せられたりすることも考えられます。地域や学校などでも、噂の的になって周囲から距離を置かれるおそれがあります。

さらに、拡散が進むほど削除は難しくなり、弁護士に依頼する場合の費用もかさみやすくなります。

デジタルタトゥーの消し方

デジタルタトゥーは、まず自分でできる方法から試し、消えない場合や広がり続けている場合に専門家への依頼を検討するのが基本の順序です。ここでは、その順に紹介します。

投稿やアカウントを自分で消す方法

自分が投稿した文章や写真がデジタルタトゥーになっているなら、ログインして自分で削除するのが最も早い方法です。過去のSNSでの発信をまとめて封印したいときは、アカウントごと削除する方法もあります。

IDやパスワードがわからなくなった古いアカウントも、各SNSのヘルプセンターのフォームから、停止や削除を相談できる場合があります。

他人の投稿に自分の顔写真が使われている場合は、SNSの報告機能から運営に通報し、その写真の削除を求める方法もあります。

掲示板などでは、自分の書き込みでも自分では消せないことがあります。その場合の対処法は「自分の書き込みを削除したい方へ。削除依頼は難しいが対処法あり」で紹介しています。

投稿者やサイトの管理者に削除を依頼する

デジタルタトゥーの削除を依頼する前に、問題の投稿のURL、投稿日時、画面全体のスクリーンショットを保存しておきましょう。相手が削除に応じなかったときや、後から弁護士に削除請求や投稿者の特定を依頼するときに、どの投稿がいつ公開されていたかを示す証拠になります。URLが一緒に写るように画面を保存しておくと、投稿を特定しやすくなります。

投稿者がわかっていて連絡できるなら、直接削除をお願いする方法があります。事実と違う点や自分が受けている不利益など、削除してほしい理由を伝え、感情的にならずに頼むことが大切です。もっとも、頼んだからといって応じてもらえるとは限りません。「法的措置も考えている」などと挑発的に伝えると、かえって事態が悪化するおそれがあります。悪意のある相手の場合、削除を頼まれたこと自体を公表して、再び炎上させようとすることもあります。

SNSや掲示板、ブログなどの管理者にデジタルタトゥーの削除を申請する方法もあります。X(旧Twitter)やInstagram、Facebookなどの大手SNSには、利用規約に基づく削除の申請窓口があります。「第三者の権利やプライバシーを侵害している」など、規約のどの部分に反するかを具体的に書いて申請してください。

問い合わせフォームなどから無料で申請でき、サイトによっては早ければ数日で削除されることもあります。ただし、管理者が規約違反にあたらないと判断したり、対応を放置したりすることもあり、費用はかからない反面、確実に消せる方法ではありません。各サイトへの削除依頼の方法は「ネットの誹謗中傷を削除するには?削除依頼の方法と費用を解説」をご参照ください。

検索エンジンに検索結果からの削除を申請する

デジタルタトゥーの元のページを消せない場合でも、Googleなどの検索エンジンに削除申請をして、そのページを検索結果に表示しないようにしてもらえることがあります。Googleは、住所や電話番号などの個人情報や、本人の同意なく公開された性的な画像などについて、検索結果からの削除を求める申請を受け付けています。

検索結果から外れても元のページは残りますが、名前で検索されたときにデジタルタトゥーが目に触れにくくなります。ただし、報道価値のある内容などは削除されないこともあり、申請すれば必ず認められるわけではありません。

元のページを削除した後も古い内容が表示される場合は、Googleに検索結果の更新をリクエストすることもできます。申請の具体的な手順は「グーグルの検索結果を削除したい人に教えたい【失敗しない】削除手順」をご覧ください。

セーフラインや誹謗中傷ホットラインに通報する

「セーフライン」と「誹謗中傷ホットライン」は、一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA)が運営する窓口です。

セーフラインは、寄せられた情報を違法情報・有害情報などに振り分け、国内外のサイトやプロバイダに削除などの対応を求めます。リベンジポルノや児童ポルノ、子どものいじめの場面を写した動画、無修正画像などが対象です。

誹謗中傷ホットラインは、誹謗中傷の書き込みについて、掲載先のサイトに規約に沿った削除などを検討するよう通知してくれる窓口です。受付は原則として本人からで、本人が子どもの場合は保護者、就学中であれば学校関係者からも連絡できます。利用は無料です。

どちらも、デジタルタトゥーの削除を強制できるわけではありません。自分で依頼しても対応してもらえないとき、まず第三者に相談したい場合の選択肢といえます。

弁護士に削除を依頼する

サイトの管理者がデジタルタトゥーの削除に応じないときは、弁護士に削除を依頼する方法があります。弁護士は本人の代理人として、どの権利がどのように侵害されているかを法的な根拠とともに示し、管理者に削除を求めます。

それでも消えない場合は、裁判所に削除の仮処分を申し立てます。仮処分とは、通常の裁判の判決を待っていては権利侵害が深刻になるときに、暫定的な措置を裁判所に求める手続きです。削除を命じる決定が出れば、サイトの運営者は通常これに従います。

仮処分では、裁判所の決めた担保金を納める必要があります。担保金は、事件が終わった後に裁判所で担保の取消しを申し立て、取消しが認められれば取り戻せます。削除の仮処分の流れや要件は「削除請求の仮処分|誹謗中傷を消す流れと費用・要件」の記事でご確認ください。

デジタルタトゥーの投稿者を特定して責任を問うこともできます。2022年(令和4年)10月に施行された法改正で、裁判所の一つの手続きの中で、SNSなどのサイト運営者と接続プロバイダ(インターネットの接続業者)の双方に発信者情報(投稿者の氏名や住所など)の開示を求められる「発信者情報開示命令」の制度ができ、以前より早く投稿者を特定しやすくなりました。この制度を定める法律は、2025年4月1日から「情報流通プラットフォーム対処法」という名前に変わっています。

風評被害対策業者に依頼する

風評被害対策の専門業者に依頼して、問題のページを検索結果で目立たなくする方法もあります。ただし、業者の施策は主に「逆SEO」と呼ばれるもので、デジタルタトゥーの削除ではありません。逆SEOとは、別のサイトや記事を検索結果の上位に表示させ、問題のページの順位を相対的に下げる手法で、元の投稿そのものは残り続けます。

また、弁護士でない業者が、報酬を得る目的で本人の代理人としてサイトに削除を求めることは、弁護士法が禁じる非弁行為にあたるおそれがあります。非弁行為のリスクについて詳しくは「非弁行為とは|ネット削除代行業者への依頼で生じる2つのリスク」で解説しています。

業者への依頼では、依頼料や毎月の管理費がかかる場合があり、対策が長引くほど負担が大きくなりがちです。

デジタルタトゥーの削除を弁護士に依頼するメリットと費用

ここでは、デジタルタトゥーの削除を弁護士に任せる利点と、依頼したときにかかる費用の目安を説明します。

弁護士に依頼するメリット

弁護士にデジタルタトゥーの削除を依頼すれば、サイトとの交渉だけでなく、裁判所に出す書類の作成や裁判期日への出席も任せられるため、手間のかかる削除請求を一任できます。

弁護士は、投稿を削除すべき理由を法律に照らして主張するため、サイト側が削除を検討する材料がそろい、手続きがスムーズに進むことが期待できます。ネットの削除請求に慣れた弁護士であれば、自分で対応するより早く削除できる可能性も高まります。

投稿者を特定し、慰謝料などの損害賠償を請求できる場合もあります。相手が支払いに応じなければ民事訴訟を起こすことになりますが、弁護士に依頼しておけば、削除とあわせて被害の回復まで一貫して任せられます。発信者情報開示請求の流れや費用については「発信者情報開示請求とは?費用や期間などの情報をまとめました」で具体的に解説しています。

弁護士への依頼費用の目安

デジタルタトゥーの削除を弁護士に依頼すると、相談料・着手金・報酬金・実費などの弁護士費用がかかります。当事務所の料金は次のとおりです。

費用の項目 削除請求(サイトとの交渉) 削除請求(仮処分・訴訟)
相談料 初回相談は原則無料
着手金 5万5000円~ 22万円~
報酬金 5万5000円~ 22万円~
実費・日当 手数料や実費がかかる場合があります 裁判所に納める印紙代・郵券(切手)代、仮処分の担保金(事件後の手続きで戻る場合あり)、出張を要する場合の交通費・日当など

着手金・報酬金は一般的な事件を想定した金額で、事案の難しさなどに応じて別途お見積りします。投稿者の特定(発信者情報開示請求)を含む料金の一覧は「弁護士費用」をご覧ください。

自分でサイトやSNSに削除を依頼する場合は、フォームから申請するだけなので、費用はほとんどかかりません。ただし、手間や時間がかかり、その間に被害が広がるおそれもあります。

デジタルタトゥーの消し方に迷ったら弁護士にご相談ください

デジタルタトゥーは、自分の投稿なら多くの場合は自分で消せますが、他人の書き込みや転載された情報は、サイトや検索エンジンへの申請だけでは消えないこともあります。そのようなときは、法的な根拠を示して削除を求められる弁護士への依頼を検討してください。

弁護士に依頼すれば、サイトの管理者との交渉から、裁判所への仮処分の申立て、投稿者の特定や損害賠償の請求まで、まとめて任せることができます。情報は時間がたつほど広がりやすく、削除の手間も費用も増えていくため、早めに動くことが大切です。

いつ誰に見られるかわからない不安を抱えながら過ごすのは、つらいものです。すでに就職活動や人間関係に影響が出ている方、自分の名前で検索すると出てくる情報をなんとかしたい方は、一人で悩まず専門家を頼ってください。

当事務所はネット上の誹謗中傷やデジタルタトゥーの削除に力を入れており、状況に合った消し方をご提案します。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

ネット誹謗中傷の削除請求・犯人特定・損害賠償請求に豊富な実績を持つ。掲示板やSNSでの名誉毀損・プライバシー侵害・風評被害に対し、発信者情報開示請求による投稿者の特定から慰謝料請求まで一貫して対応。法人・個人を問わず、ネット上の権利侵害から依頼者を守るために迅速に行動している。

誹謗中傷の削除請求 発信者情報開示請求 名誉毀損・侮辱 風評被害対策 リベンジポルノ 慰謝料請求
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
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