離婚と別居どちらが得?離婚しないで別居するメリット・デメリット
夫婦仲がうまくいっていない…離婚を選択するべきか、まずは別居すべきか…どちらが得なのだろう…

このようにお考えではないでしょうか。

そこでこの記事では、離婚問題に強い弁護士が、

  • 離婚と別居の違い
  • 離婚しないで別居するメリット・デメリット
  • 離婚よりもまずは別居すべき場合
  • 離婚するより別居した方がお得な場合

についてわかりやすく解説していきます。

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離婚と別居の違いとは?

未成年の子どもに対する親権の有無

離婚と離婚せずに別居をしている場合の違いとして、親権の有無があります。

まず、夫婦が離婚をせずに法律上の婚姻関係を続ける場合には、夫婦双方に未成年の子どもに対する親権があります。民法には、「成年に達しない子は、父母の親権に服する」とされており、「親権は、父母が婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う」と規定されています(民法第818条1項3項)。

この「親権を行うことができないとき」というのは、家庭裁判所によって親権喪失や親権停止、管理権喪失の審判が出された場合を指すため、別居して事実上、親権の行使に支障が生じている場合は含まれません。

したがって、別居して暮らしていたとしても、夫婦それぞれが子どもの親権者となります

これに対して、夫婦が離婚した場合には、父母のいずれか一方が親権者となります

「父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない」とされているため(民法第819条1項)、親権者の指定は離婚するための要件です。

したがって、夫婦が離婚した場合には、どちらか一方が子どもの親権者となります。

配偶者への扶養義務の有無

結婚している夫婦間には扶養義務が発生します

「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」として、同居協力扶助義務が定められています(民法第752条)。このような扶助義務を果たすために「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる義務を分担する」とされています(民法第760条)。そのため別居していたとしても、配偶者の生活費の負担を分担する義務があります。

これに対して離婚をした場合には、子どもへの扶養義務は残りますが、元配偶者への扶養義務はなくなります。相手の生活費を負担する義務がなくなるため、経済的にも金銭的にも余裕が生じることになるでしょう。

公的援助制度の有無

未成年の子どもを養育している場合、夫婦が離婚すると公的援助制度を利用できる可能性があります

児童扶養手当や児童手当、母子生活支援施設、公営住宅の優先入居制度が利用できるケースがあります。他にも、所得税・住民税の軽減や水道料金・下水道料金の減免などの制度が利用できることもあります。

これらは国や各都道府県市区町村が、離婚後の生活、母子・父子家庭をサポートするために行っている制度であるため、離婚せずに別居している場合には活用することができません

離婚しないで別居するメリットは?

ストレスを減らして関係を継続できる

離婚せずに別居することによって、日々のストレスを減らして相手との夫婦関係を継続できる可能性があります

夫婦がひとつ屋根の下で生活していると、息が詰まってしまう場合や言い争い・喧嘩が絶えないという場合があります。

夫婦によっては適度に距離を設けることで、円満な関係を続けられる場合もあるため、結婚関係を続けるための手段として別居を選択する夫婦もいます。

離婚はせずに別居することで、ストレスから解放され仕事や子育てに集中できるという人もいます。別居して生活することで1日を平穏に過ごすことができ、精神的に安定して生活できるというメリットがあります。

夫婦関係を修復できる可能性を残せる

また別居しているものの離婚をしていないことで、夫婦関係を修復できる余地を残しておけます

特に一時的に夫婦関係が悪化している場合には、別居して生活することで心境や状況が変化して、お互い冷静になることができます。離れて暮らすことで自分にとって重要な事柄や相手の良い面に気づけることも多いでしょう。

そして、既に離婚してしまっている場合には、再婚の手続きをとるなどの手間が増えるため、お互いの関係を修復するハードルが高くなってしまいます。そのため、あえて離婚はせずに別居して生活することで夫婦関係を修復してまた同居して生活できるようになる可能性もあるのです。

婚姻費用を受け取ることができる

夫婦はそれぞれの収入や資産などの事情に応じて、婚姻費用を分担する義務があります。

別居しても離婚していない以上、他方配偶者に対して婚姻費用の分担を請求することができます。そのため、収入の多い方の配偶者は、収入が少ない方の配偶者に不足する生活費等を支払わなければなりません。特に未成年の子どもを養育している場合には、婚姻費用の分担を請求できることには大きなメリットがあります。

相手に請求できる婚姻費用には、以下のような費用が含まれます。

  • 家族の食費や日常生活品に必要な生活費
  • 家賃や税金、水道光熱費、通信費用
  • 子どもの学費、養育費、医療費
  • 常識の範囲内の交際費や娯楽費 など

具体的な養育費の金額については、夫婦それぞれの収入や子どもの年齢・数によって異なってきますので、家庭裁判所が公表している「養育費・婚姻費用算定表」を参考にして算出してみてください。

夫婦どちらも親権者のままでいられる

夫婦が別居していても離婚していない状態であれば、父母のどちらも未成年の子どもの親権者のままです。離婚していないのであれば、親権者をどちらか一方に指定する必要はありません。

そのため離婚する場合と比較して、子どもへの精神的な影響を軽減することができます

夫婦の両方が親権者のままであれば、父母が一緒に子どもを育てていくことができます。親や子どもにとっても片親になるよりも法的に両親がいる方が安心だと思う方が多いでしょう。

離婚せずに別居を続ける場合は、子どもの姓が変わらないこともメリットのひとつと言えるでしょう。なお、離婚しても婚姻時の姓を継続して名乗り続けることは可能です。

離婚する場合には、一方を親権者に指定する必要があるため、激しい親権争いに発展するケースもあります。

親権争いになった場合、母親が圧倒的に有利な立場になるため、父親は離婚する際、子どもと離ればなれになってしまうことをある程度覚悟しておかなければなりません。

離婚請求が認められる可能性がある

離婚せずに別居を続ける場合、別居期間がある程度長くなると、裁判で離婚を請求した際、認められる可能性が高くなります

なぜなら、別居期間が相当長期に及んでいると、すでに夫婦関係が破綻しており「婚姻を継続し難い重大な事由」という法定離婚事由が認められる可能性があるからです。

いずれは離婚することを想定しており、その際には自分の有利に手続きを進めたいという場合には、別居を選択するメリットがあります。

離婚しないで別居するデメリットは?

配偶者に対する扶助義務が続く

夫婦は婚姻費用の分担義務を負うことになるため、婚姻費用を支払う側は、離婚しない限り相手方配偶者の生活費等の負担をしなければなりません

また、現状は相手方配偶者よりも収入が少ないため婚姻費用の支払いを受ける側であったとしても、将来的に相手が病気やケガなどによって収入が減少した際には、逆に相手の生活を支えなければならなくなる可能性もあります。

別の異性と結婚することができない

別居していたとしても、離婚をしない限り法律上の夫婦であることには変わりありませんので、他の異性と交際したり結婚したりすることはできません

婚姻関係にある夫婦は、互いに貞操を守る義務があるため、配偶者以外の第三者と肉体関係・性的関係を持ってしまうと慰謝料を請求されてしまうおそれがあります。第三者と性的関係を持つことは、法律上の配偶者の貞操権を侵害する不貞行為に該当するため、不法行為に基づき慰謝料等を請求される可能性があるのです。また、「配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない」と規定されているため(民法732条)、離婚しない限り、別の異性と結婚することもできません。

このような状況は、別居中に別のパートナーを見つけようと考える場合に大きなハードルとなるでしょう。いつまでも離婚をせずに別居を続けていると、再婚のチャンスが失われていってしまうというリスクがあります

いずれは再婚して再出発しようと思っている場合には、離婚せずに別居を継続することがデメリットになるおそれがあります。

子どもの精神的負担が大きくなるおそれがある

離婚せずに別居を続けることは、子どもの精神的な負担が大きくなる可能性があります

離婚をせずに夫婦の2人ともが子どもの親権者となれることはメリットとして考えられますが、別居によって長期に及んで片方の親と離れて暮らすことは子どもの精神的負担を増大させるおそれがあります。

特に子どもが成長して多感な時期になると、「両親は離婚したわけではないのになぜ一緒に暮らせないのだろう?」と現状に疑問を抱いて悩んでしまう子もいます。子どもからすると長期間、離れて暮らさなければならない理由が理解できないこともあります。

子どもにとって満たされない気持ちや不安や悩みが、精神的に負担となる可能性があります。

両親が離婚して関係性が明確になり、新しい生活を開始できた方が良い場合もあります。

ただし、別居を続けた方がいいのか離婚した方がいいのかは、子どもの成熟状況や精神状況によってケースバイケースですので、慎重に検討する必要があるでしょう

復縁できない可能性がある

別居が長くなると復縁できない可能性が大きくなります

別居期間が長期に及ぶと、「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして相手からの離婚請求が認められる可能性が大きくなります。したがって、自分は復縁を望んでいたとしても相手からなされた離婚請求が認められてしまうおそれがあります。

別居期間が長くなればなるほど、離婚調停や離婚訴訟において、離婚が認められる方向で議論がなされる可能性があります

また、別居生活が長くなると、配偶者のいない生活に慣れてしまい、相手の生活リズムや生活スタイルに合わせることが難しくなるケースも考えられます。

このように復縁したくても離婚請求が認められる、同居生活に戻すのに一定のストレスがあるなどの点も別居を続けるデメリットと言えます。

経済的な負担が大きくなる

別居期間が長く続くと、経済的な負担が大きくなる可能性があります

2つの生活拠点を維持しなければならないというのは、夫婦両方に経済的ダメージを与える可能性があります。

別居していて婚姻費用の請求ができるとしても、別居の結果、資産が大幅に減少してしまった場合には、離婚の際の財産分与や慰謝料として受け取ることができる金額が事実上減少してしまうおそれがあります。

DV・モラハラ被害の場合は離婚よりも別居を優先

家庭内暴力(DV)やモラハラなどの精神的な虐待を受けている場合には、離婚よりも別居を優先させるべきです

相手が自分や子どもに暴力を振るい暴言を浴びせかけたり、性的虐待を行うおそれがあったりする場合には、離婚を考えるより先に、配偶者のもとから物理的に離れるようにしてください。

加害の程度がひどい場合には、すぐに警察に相談したうえで、実家に一時帰省する・一時保護施設(シェルター)を利用するといった方法を検討してください。

一時保護施設を利用したい場合には、以下のような施設に連絡してください。

  • 配偶者暴力支援センター
  • 女性相談窓口
  • 福祉事務所 など

配偶者から加害を受けている場合には、同居をしながら離婚の話し合いや手続きを進めることは困難です。まずは身の安全を最優先し、離婚については弁護士に相談したうえで対応してもらうようにしましょう。

別居するより離婚した方が得な場合は?

婚姻関係を継続したくない場合

自分の中で離婚の意思が固まっており、できるだけ早く離婚をしたいと考えている場合には、別居をせずに離婚をした方がいいでしょう

相手と夫婦関係でいるのも嫌で、早く関係を清算させたいのであれば、離婚手続きに入るようにしてください。配偶者との婚姻生活に終止符を打って、新たに人生を歩みはじめたいと考えているのであれば、別居を経由せずに離婚の手続きを進めるべきです。

後述のように別居をすると、相手が財産や証拠の隠匿を図るなど、離婚手続きに対する準備を与えてしまうことにもなるため、離婚の意思が固いのであればすぐに手続きを始めるのが得策でしょう。

再婚を考えている場合

新しいパートナーと再婚したいと考えている場合にも、別居をせずにすぐに離婚手続きを行うべきです

民法上、すでに配偶者がいるものの重婚が禁止されているため、第三者と再婚する場合にはまずは離婚する必要があります。離婚するまでは、原則として配偶者以外の者と交際や性行為を行うことも許されません。お互いが離婚することに同意しており、第三者との自由恋愛を許容しているような例外的な場合でなければ、第三者と交際すると不貞行為として違法となってしまいます。不貞行為にあたると評価されてしまうと、離婚する相手方配偶者から慰謝料を請求されてしまうおそれがあります。

したがって、新しいパートナーと再婚して再出発を考えている場合には、すぐに離婚を成立させる必要があります。

財産分与や慰謝料を受け取りたい場合

別居をしている期間について、相手方配偶者から婚姻費用の支払いを受けたとしても、財産分与や慰謝料を受けることはできません

財産分与は、婚姻期間中に夫婦が協力して形成・維持してきた共有財産を離婚の際に公平に分けるための手続きです。そのため、離婚しなければ財産分与を請求することはできません。

また、離婚する原因が専ら相手方配偶者にある場合には、有責配偶者として慰謝料等を請求することができます。慰謝料は離婚しないとしても請求可能ですが、夫婦関係を破壊し離婚に至るほどの有責性がある方が、慰謝料の金額は一般的に高額になります。

相手の財産隠しを回避したい場合

別居期間中に、相手方配偶者が財産を隠してしまうことを回避したい場合もすぐに離婚をする必要があります

離婚手続きまでに時間がかかってしまうと、離婚の際の財産分与や慰謝料の支払いを免れるために、隠し口座に現金などを移動してしまうリスクがあります。

また、別居期間が長くなるほど未払いの生活費が増額していく可能性もあります。婚姻費用請求の権利がある配偶者は、未払い分についても相手に請求することができますが、相手の資産状況によって満額支払われないおそれもあります。

相手の経済状況を把握できている方が、スムーズに離婚を進められる可能性があります。

有利に離婚手続きを進めたい場合

離婚までに別居期間を設けてしまうと、裁判手続きなどに対して相手に多くの準備期間を与えてしまうことになります。時間が経過してしまうことで証拠の収集が難しくなったり、相手が自分に不利な事情を隠してしまったりするおそれがあります。

したがって、自分にできるだけ有利に離婚手続きを進めたい場合にも、すぐに手続きを開始した方が得策なケースがあります。

離婚しないで別居を選択した人がすべきこと

別居前に住居や仕事を探しておく

相手に頼らずに生きていくためには、住む場所と経済力は必須になります。

そのため、別居を選択する場合には、現在の水準の生活をできるだけ続けられるように、住居や仕事を確保する必要があります。特に未経験の方が仕事を探す場合には、時間がかかる可能性もあるため、別居を開始するまでに仕事を見つけておくことは大切です。

別居後は速やかに婚姻費用を請求する

別居を開始した場合には、速やかに相手に生活費を請求することが大切です

実務上、婚姻費用は請求した月の分からの支払いしか認められていません。そのため過去に遡って未払い分を請求することは困難です。

したがって、別居を開始したら、すぐに相手に婚姻費用の請求をして、相手が応じない場合には婚姻費用請求調停を申し立てる必要があります。

別居後に離婚を決意したら弁護士に相談

別居を開始して離婚を決意した場合には、弁護士に相談しましょう

離婚問題に詳しい弁護士に相談することで、適切な法的アドバイスとサポートを受けることができ、スムーズに離婚手続きを進めることが期待できます。

相手との話し合いや裁判手続きについても、すべて弁護士に任せておくことができるため、ご自身の手続き的な負担は非常に軽減されます。

まとめ

離婚に関して悩まれている場合には、弁護士に相談してください。

別居して婚姻費用を確実に受け取りたい場合や、離婚手続きにおいて有利に進めたいという場合は、離婚事件を専門的に取り扱っている弁護士に依頼することが重要です。

当事務所は離婚問題や夫婦間トラブルの豊富な解決実績があります。親身誠実に依頼者にとって有利な条件で離婚できるよう弁護士が全力を尽くします。離婚問題でお悩みの方はまずは当事務所の弁護士までご相談ください。

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