
モラハラとは「良識とされている道徳・倫理」(モラル)によってなされる虐待・嫌がらせ(ハラスメント)のことを言います。相手を精神的に追い詰める暴言や、人格否定する発言、無言でも態度で心理的な圧迫を加える行為などがそれに該当します。
しかしながら、
とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、数多くのモラハラ離婚に携わってきた弁護士が、実際に依頼者から聞いたモラハラ夫や妻に顕著な特徴をもとに、
- モラハラ診断のためのチェックリスト(夫妻共通)
- モラハラ夫の診断チェックリスト
- モラハラ妻の診断チェックリスト
を作成しました。ご自身のパートナーに当てはまる節がないかチェックしてみてください。
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モラハラ診断のためのチェックリスト
以下は、モラハラ夫やモラハラ妻に共通する特徴や言動をまとめたモラハラ診断のチェックリストです。
- 1.妻(夫)に何かしてもらうのが当たり前と思っている
- 2.メンタルが安定していない
- 3.依存・共依存の関係
- 4.あなたの話を最後まで聞かない・途中で遮る
- 5.自分のことは棚に上げてなんでもあなたのせいにする
- 6.あなたの考え方・価値観を認めない
- 7.外面が良い・他人からどうみられるかばかり気にする
- 8.自分の非を頑なに認めようとしない
- 9.あなたの罪悪感に訴えかける言動が多い
- 10.自分がやっていることを他人にされると極端に気にする
以下、各チェック項目について解説していきます。
妻(夫)に何かしてもらうのが当たり前と思っている
モラハラ的な言動を行う夫や妻の特徴としては「相手に尽くしてもらうのが当たり前」だと思っていることが多いです。あなたの犠牲のもとで何かが手に入ることを当然だと思っているので感謝もなければ罪悪感もないという点に問題があります。
メンタルが安定していない
些細なことやあなたには理解できないことですぐ激昂したり不機嫌になったりする場合があります。モラハラ夫(妻)の特徴としてはアンガーマネジメントができずにすぐ怒ったり怒鳴ったりするというメンタルの不安定さがあります。
依存・共依存の関係
過度にあなたの行動を制限したり許可を求めたりする場合には、あなたに依存して心理的安定を獲得していることが考えられます。「今何している?」と頻繁に聞いてくる相手には注意が必要です。共依存関係に陥ると抜け出すことにあなた自身も苦労する可能性があります。
あなたの話を最後まで聞かない・途中で遮る
あなたの意見には全く興味がない可能性があります。自分の独断と偏見の吐き出し口として利用され消耗する可能性があります。
自分のことは棚に上げてなんでもあなたのせいにする
自分を特別視しているため自己中心な言動が目に余ることがあります。妻(夫)のことをひとりの人間として尊重していないためあなたは失敗を咎(とが)められることが多くなります。
あなたの考え方・価値観を認めない
あなたが考える選択肢を否定されることで新しい挑戦ができなくなります。相手の意見に追従することしか許されないのでは日々の活力も失われます。
外面が良い・他人からどうみられるかばかり気にする
自分のパブリックイメージばかり気にする人もモラハラをしがちです。現実とイメージがかけ離れていますがそのギャップを受け入れられないため本当のことを指摘されると相手を攻撃してしまいます。
自分の非を頑なに認めようとしない
モラハラの夫(妻)は普段から自分を正当化する能力に長けています。そのため決して自分の非を認めて謝ることはせず、どちらかというと相手に責任転嫁しようとします。
あなたの罪悪感に訴えかける言動が多い
モラハラ行為としてアドバイスのような体裁であなたの罪悪感に訴えかけるような言動が多いです。「世間的に恥ずかしい」「みんなに笑われる」など本当は自分の思い通りにするためにあなたに羞恥心・罪悪感を抱かせようとします。
自分がやっていることを他人にされると極端に気にする
自分が普段行っているひどい言動を他人がすると極端に傷ついたり激怒したりすることが多いです。これも常に悪いのは相手であると認識しており精神的に安定していないことも原因であると考えられます。
モラハラ夫の診断チェックリスト
ここでは、モラハラ夫に特に顕著な特徴をまとめた診断チェックリストを紹介します。
- 自尊心が他人よりも異常に強い
- 上司や周囲の人間に対して、自分は正当に評価されていないという不平不満が多い
- 妻に生活費を渡すことに文句を言ったり、渡すのを拒否したりする
- 夫婦喧嘩の際に自分の立場が危うくなると論点をすり替えたりまともな議論を避けたりする
- 妻の希望や要求は何かとトレードオフの関係にあると思っており、必ず交換条件が出される
- 常に夫の意見や希望に従わせようとして、そうでない場合には現実的でない条件を強要してくる
- 妻の失敗や不知に関しては、鬼の首を取ったように「そんなこともできない(知らない)のか」と非難してくる
- 常に自分が正しいと思っている
- 妻が夫に文句をいうと、責任は妻の側にあるのであるから非難されても「それは妻のせいだから仕方がない」という態度をとったり発言したりする
- 自分の気に食わないことがあると、妻に聞こえるように大きな舌打ちをしたりため息をついたりして不快感をあらわにする
- 機嫌が悪いときには家具などにあたったり、扉やドアを乱暴に閉めたりして周囲を威嚇する
- 「常識が無い」「教養がない」「空気が読めない」などというセリフを多用する
モラハラ夫の特徴や原因と、離婚するために必要な準備や対策とは?
モラハラ妻の診断チェックリスト
ここでは、モラハラ妻に特に顕著な特徴をまとめた診断チェックリストを紹介します。
- 他人の夫や別の男性と比較して夫の悪口を言う
- 機嫌がいいときと悪いときの差が激しすぎる
- 「男なんだから…」という理由で自分の希望を押し通そうとする
- 店員などに対して横柄な態度をとったりクレーマーのように振る舞う
- 自宅で過ごしているときには他人の悪口ばかり聞かされる
- 夫が何かを買った際に嫌味や不満を口にする
- 夫が実家に帰省する際にも、絶対に一緒に行こうとしない
- 夫が話しかけても、適当な返事をしたり無視したりする
- 機嫌を損ねた際には、露骨に不機嫌アピールをしたり夫を無下に扱ったりする
- 不機嫌な場合、床を大きな音を立てて歩いたりドアを乱暴に開閉したりして夫を威嚇する
- 妻に言い返すと「あのときもあなたは」と過去の問題点まで持ち出すため収拾がつかなくなる
- 必要な飲み会や接待に行っていると嫌味や不満を必ず言う
- 子どもと結託して家庭内で孤立させようとしてくる
- 自分のことは棚に上げて、夫の趣味にはまったく理解を示そうとしない
- 何かにつけて夫の収入が低いことで嫌味や不満を口にする
モラハラ妻の14の特徴とその原因とは。離婚の方法や順序も解説
モラハラされやすい妻(夫)の特徴チェックリスト
最後に、モラハラされやすい妻(夫)の特徴をまとめたチェックリストを紹介します。
- 相手に責められたときには、まずは「自分に非があるのではないか」と内省してしまう
- 不快な事態が発生したとしても自分ひとりが我慢すれば済むと考えてしまう
- 相手が家にいない時間や期間に大きな安心・平穏を感じる
- 相手が家にいる時間には気をつかって目立たないよう過ごしている
- 相手の目の前で他人と話したり電話したりするのは気が引ける
- 相手が不機嫌にならないように、友人や家族にあまり連絡をとらないように心がけている
- 生活費が少なくなっても相手にお金を渡してもらうようにお願いすることができない
モラハラ夫の妻によくある特徴と脱却するためにすべきことを弁護士が解説
まとめ
今回はモラハラ診断チェックリストを紹介しました。しかし、これはあくまでモラハラ配偶者の一般的な特徴をまとめたものですので数個当てはまったからといってモラハラ夫・妻と断言することは危険です。相手の言動のひどさや回数の多さなどを考慮して相手の行動がモラハラに当たるか否かを判断し、今後の対応を検討する必要があるでしょう。
その結果、モラハラ配偶者との離婚をお考えの方は、モラハラの慰謝料請求、財産分与、養育費、親権など様々な問題をクリアしていかなくてはなりません。当法律事務所では、依頼者が有利な条件でモラハラ配偶者と離婚できるよう、弁護士が全力でサポートしています。親身誠実をモットーとしておりますので、まずはお気軽にご相談ください。相談する勇気が新しい人生への第一歩です。
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