パパ活で妊娠したらどうなる?妊娠で負うリスクや対処法を解説
  • 「パパ活で妊娠するとどんなリスクがあるのだろう…」
  • 「大人ありのパパ活で妊娠してしまった…私はこれからどうすればいいのだろう…」

これから大人ありのパパ活をしようとしている方や、既に大人ありのパパ活をしている女性の中には、このような不安や悩みをお持ちの方もいることでしょう。

そこでこの記事では、パパ活トラブルに強い弁護士が、

  • パパ活で妊娠することで負うリスク
  • パパ活で妊娠したかもしれない場合の対処法
  • パパ活で妊娠しないための対策

などについてわかりやすく解説していきます。

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パパ活で妊娠してしまう女性は増えている

X(旧Twitter)や、ヤフー知恵袋などの相談サイトで「パパ活 妊娠」で検索すると、実際に妊娠してしまった女性の書き込みが多く見受けられます。

パパ活で妊娠しました。
おじさんはゴムはめてたので妊娠しないと思っていたのに・・・。

近年ではコロナ禍の影響で仕事がなくなった女性がパパ活市場に多く参入してきてきました。しかし、コロナ禍が落ち着いた現在でも、無職の若年層の増加や、スマホ一つで富裕層と売春契約が結べる手軽さからパパ活女子は増加しており、それに伴いパパ活での妊娠トラブルも増えています。

パパ活で妊娠してしまう経緯

パパ活は援助交際と違い、男性と食事したりお茶したりデートするだけでもお手当てがもらえます。しかし、より多くのお手当をもらうために男性からの性行為の求めに応じる女性も多いです。

「避妊すれば妊娠を防げるのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、

  • 「生で中出しさせてくれたらお手当てを弾むよ」
  • 「ゴムなしならお手当増やすよ。外に出すから安心して」

こういったパパの甘い言葉に誘われて、妊娠リスクの高い避妊具なしでの性行為を承諾してしまう女性も増えているのです。そのほかにも、

  • 挿入中にコンドーム外れてしまったり、破けてしまうなどのアクシデント
  • 外出しするはずが、パパが誤って中に射精
  • 「無精子症だから」「パイプカット(精液に精子が混ざらないようにする手術)している」とパパに嘘をつかれた
  • 「ゴムをつけたよ」「外に出すから」とパパに言われたが、実はゴムを装着していなかった

といった経緯で妊娠することもあります。

パパ活で妊娠した場合のリスク

周囲に妊娠がバレる

妊娠をするとお腹が膨らんできたり悪阻(つわり)の症状が出るため、一緒に住んでいる家族はもちろん、学校の友人や職場の同僚などに妊娠がバレてしまう可能性があります。

もっとも、妊娠初期であればお腹も目立ちませんし、一般的には妊娠5週目くらいからつわりが始まると言われていますので、周囲に妊娠が発覚しないようにするには、妊娠に気づいてからいかに早く中絶手術を受けるかがポイントとなります

ただし、あなたが未成年者である場合、親に妊娠を隠し通すことは難しいでしょう。ほとんどの病院では、未成年者は親権者・保護者の承諾書がないと手術をしてくれないためです。親に妊娠が知れれば厳しく追及されてパパ活をしていた事実も明らかになってしまう可能性が高いでしょう。

パパの妻にバレて慰謝料請求される

パパの妻に妊娠したことが発覚し、不倫の慰謝料請求されるリスクもあります

例えば、パパ活女子から妊娠を告げられたパパが、精神的に耐えかねて妻に全てを打ち明けてしまい、妻が女性に対して慰謝料請求してくることも考えられます。この場合、パパが既婚者であることを女性が知っていたのであれば、妻に不貞行為(不倫)の慰謝料を支払わなくてはなりません。

不貞の慰謝料相場は、パパとその妻が離婚や別居をしない場合は50万円~100万円程度、別居に至った場合は100万円~200万円程度、離婚した場合は150万円~500万円程度です。

このリスクについて詳しく知りたい方は、パパ活で不倫の慰謝料請求をされる・されない場合をご覧になってください。

なお、パパが既婚者であることを知らなかった場合には、パパの妻からの慰謝料請求を免れる可能性があります。慰謝料請求される事態に備えて、既婚者だと知らなかった証拠は?証拠があれば不倫慰謝料請求を拒否できる?を合わせて読んでおくことをお勧めします。

パパ活で妊娠したことが判明したらまずすべき準備

パパ活で妊娠したことが判明すると、女性からすれば、一刻も早くパパに相談したいとお考えになるでしょう。

しかし焦りは禁物です。パパに妊娠の事実を伝えることは一旦控え、以下でお伝えする事前準備を先に済ませておきましょう。

まずはパパの個人情報を確保する

まず最初に、パパの個人情報を確保しておくことが極めて重要です。妊娠した話を打ち明けると、責任を負いたくないパパが逃げ出してしまう可能性が高いからです

素性がわからないパパに逃げられてしまうと、その後打つ手がなくなってしまいます。そのため、妊娠のことは伏せたまま上手くパパを誘い出し、可能であればパパの本名と勤務先がわかる会社の名刺をもらっておきましょう。

名刺がもらえなかった場合でも、ワンナイト妊娠の対処法|連絡先を知らない・取れない時は?に書いてあるように、携帯番号や車のナンバーから契約者情報や所有者情報を調べることも可能ですので、パパが逃げ出した場合に備えて、携帯番号を聞き出したり、パパが待ち合わせ場所に車で来るようであればナンバーを控えておくようにしましょう。

病院で診断書をもらっておく

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合、病院で妊娠検査をし、診断書をもらいましょう

パパに妊娠の事実を告げた際に妊娠詐欺を疑われないためにも、診断書をもらうことは必須です。診断書に記載された妊娠週数により、胎児の父親がパパである可能性が高いことを示すことができます。

なお、パパ活で妊娠した女性の多くが中絶を選択すると思いますので、人工妊娠中絶手術を受けるのに必要な「同意書」を病院からもらっておきましょう。同意書には胎児の父母の署名捺印が必要ですので、後日パパとの話し合いの際に持参するようにしましょう。

パパ活で妊娠した場合の対処法

お腹の子のパパが特定できる場合

お腹の子の父親がどのパパか特定できるようであれば、事前に準備しておいた診断書を示したうえで中絶手術についての話し合いをします。

中絶費用や診療費等については、法律的には男女で折半となりますが、女性側の資力が乏しい場合には、パパに全額負担を求めてもいいでしょう。

母体保護法では、中絶手術が可能な期間は妊娠21週目までと定められており、手術費用がないからと放置しておくと中絶ができなくなる、つまりは出産せざるを得なくなります。そのため、大抵の場合、パパが費用全額を負担することで話がまとまることが多いでしょう。

また、前述の通り、中絶手術をうけるためには、中絶同意書に相手(パパ)の署名捺印が必要となります。女性が相手(パパ)になりすまして署名捺印すると、有印私文書偽造・同行使という犯罪になりますので、必ずパパにサインと印鑑を求めてください。

ただし、パパがどうしても同意書に署名捺印してくれない場合には、父親の同意書が不要な病院を選びましょう。病院のWEBサイトに同意書が不要である旨の記載がされていることもありますし、病院に直接問い合わせしても構いません。

お腹の子のパパが特定できない場合

同時並行で複数のパパと大人ありの関係を結んでいたケースでは、お腹の子の父親がどのパパか分からないこともあります。

その場合は残念ですが、女性自身が中絶費用を全額負担する以外に方法はありません

また、この場合も中絶手術を受けるにあたり中絶同意書に父親の署名捺印が必要ですので、上記の通り、父親の同意書が不要な病院を選択しましょう。なお、父親の同意書が必要な病院であっても、「胎児の父親が誰か不明」であることを説明することで、同意書なしで人工妊娠中絶の対応をしてくれる病院もありますので問い合わせてみてもよいでしょう。

妊娠を理由にパパに慰謝料は請求できる?

妊娠したことや中絶したことについて、原則的には、女性からパパに対しての慰謝料請求は認められません。予想外の妊娠とはいえ、性行為をすることについて男女間の合意があった以上、パパから女性に対して不法行為(民法709条)があったとは言えないからです。

ただし、レイプされた場合や、ゴムをつけていないのにつけたことにして性行為をされて妊娠した場合には、慰謝料の請求も可能です。

また、産むか堕胎するかの判断を女性に一方的に委ね、話し合いに応じなかった男性に100万円の慰謝料(別途、治療費約34万円、弁護士費用10万円)を支払うよう命じた判例もあります(東京高裁平成21年10月15日判決)。この判例からすると、パパが妊娠した後の話し合いに応じず逃げ回っているようであれば慰謝料請求できる余地もあるでしょう。詳しくは、中絶で慰謝料が認められる4つのケースと相場・請求方法を解説を参考にしてください。

パパ活で妊娠しないための対策

食事やお茶だけのパパ活に抑えておく

当たり前の話ですが性行為をしなければ妊娠はしません。たくさんお金を稼ぎたい気持ちはわかりますが、妊娠した場合に身体や心に傷を負うのは女性です。自分をもっと大切にして、大人なしのパパ活に留めておくべきでしょう。

なお、日本産婦人科学会監修のサイトによると、コンドームをつけていても妊娠する確率は約14%あるとのことです。ゴムさえつければ安心というわけではありません。パパ活で絶対に妊娠をしたくないのであれば大人ありの誘いに応じないことが重要です。

妊娠確率を下げるために徹底した避妊対策をする

上記の通り、本来であれば大人なしの健全なパパ活をすることに越したことはないのですが、どうしても大人ありのパパ活をせざるを得ないのであれば、以下で挙げるような避妊対策を徹底しておくべきでしょう。

  • 自分の生理周期を把握し、排卵日前後にパパとの性交渉は避ける
  • 低用量ピルを服用する
  • IUSまたはIUD(子宮内避妊具)を病院で挿入してもらう
  • パパへのコンドームの装着は自分で行う
  • パパが行為の最中に意図的にゴムを外さないか監視しておく
  • 信頼できるパパとだけ定期で会うようにする

また、どれだけ避妊対策をとっていたとしても必ず妊娠を防げるわけではありませんので、万一妊娠した場合に備えて緊急避妊薬(アフターピル)を持ち歩いていた方が良いでしょう。

まとめ

パパ活で妊娠してしまった場合には、パパの個人情報を確保したうえで中絶費用の負担をお願いしましょう。時間の経過とともにお腹の胎児は成長し、中絶にかかる費用が増えるばかりか母体への負担も大きくなります。パパ活で妊娠が発覚した時点でいかに早急に対応するかが重要です

また、当事務所ではパパ活での性交渉はしないようお勧めします。妊娠を回避できたとしても、性行為の対価としてお金を貰うことは(罰則規定はないとはいえ)売春防止法3条違反となりますし、性病に感染する恐れもあるからです。身体を売るということは多大なリスクを負うおそれがあるという認識をもってパパ活サイトやアプリを利用する必要があるでしょう

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