Facebookの誹謗中傷|削除依頼や対策を弁護士が解説

「タイムライン投稿のシェアで職場まで悪い噂が広がった」「非公開グループ内で集中的な個人攻撃を受けた」「コメント欄に事実無根の悪口を書き込まれた」「実名・顔写真を使ったなりすましアカウントが作られた」「ビジネスページに虚偽のレビューを投稿された」「メッセンジャーで脅迫的なDMを送りつけられた」。Facebook(フェイスブック)は実名登録が原則のSNSであるがゆえに、誹謗中傷の被害が職場・知人関係・取引先に直結しやすく、精神的・経済的なダメージが深刻化しやすい特徴があります。

被害を受けた場合、削除依頼・発信者情報開示請求・慰謝料請求・刑事告訴という4つの法的手段で対処することが可能です。2025年4月1日施行の情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)により、Metaは大規模プラットフォーム事業者として、削除申出から原則7日以内に削除の可否を判断し通知する義務を負うようになり、削除対応は従来より迅速化されました。

ただし、発信者を特定するためのログ保存期間は3〜6か月程度しかなく、対応が遅れると投稿者の特定自体ができなくなるおそれがあります。

この記事では、ネット誹謗中傷の解決実績が豊富な弁護士が、その具体的な法的対処法について次の点を中心に解説します。

  • 悪質な投稿を削除させる3つの方法
  • 発信者情報開示請求で投稿者を特定する手順
  • 慰謝料・損害賠償の相場と請求の流れ
  • 名誉毀損罪などで刑事告訴する方法

なお、Facebookの誹謗中傷でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へご相談ください。

ネットで誹謗中傷されたら弁護士に無料で相談してみよう
  • 全国どこからでも24時間、弁護士に無料相談ができます
  • ネットでの誹謗中傷削除と犯人特定に全力で取り組む法律事務所です
  • 開示請求された、意見照会書を受け取った方も気兼ねなくご相談ください
  • 加害者に損害賠償請求・慰謝料請求・刑事告訴したい方のお力になります。

【対応1】Facebookの誹謗中傷投稿の削除依頼

Facebookでの誹謗中傷投稿の削除依頼には、Facebook運営への違反報告、送信防止措置請求(弁護士名義でMetaに削除を要請する手続き)、裁判所への仮処分申立て(裁判所からMetaに削除命令を出してもらう手続き)の3つの方法があります。

削除依頼の前に、必ず証拠を保全してください。投稿が削除されると、その後の発信者情報開示請求や慰謝料請求・刑事告訴に必要な証拠が失われてしまいます。

① Facebook運営への違反報告

Facebookでは、投稿・コメント・アカウントがコミュニティ規定や利用規約に違反していると判断した場合、運営側の判断で削除や利用制限を行うとしています。

投稿やコメントの右上付近にある「・・・」(3点リーダー)から報告機能を呼び出し、「投稿を報告」「コメントを報告」を選択して「嫌がらせ」「個人情報の公開」「暴力」など問題の種別を指定して削除依頼を送信します。報告した事実や報告者が誰であるかは投稿主には知られません。

ただし、報告したからといって必ずしも削除されるわけではなく、Meta社がコミュニティ規定違反と判断した場合に限って対応されます。

② 送信防止措置請求

通報で対応されない場合、より確実な方法として、弁護士から送信防止措置請求書を作成・送付してMetaに削除を求める手続きがあります。

2025年4月1日施行の情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)により、Facebookを運営するMetaは情プラ法上の「大規模特定電気通信役務提供者」として総務大臣の指定を受けています。これに伴い、削除申出の受付窓口の整備に加え、申出受理から原則7日以内に削除の可否を判断のうえ申出者へ通知することが義務化されています。

これは旧プロバイダ責任制限法時代と比べて、削除対応が大幅に迅速化されたことを意味します。送信防止措置請求書の作成には法的知識が必要となるため、弁護士に依頼することが現実的です。

送信防止措置請求書の具体的な書き方については「送信防止措置とは?削除依頼が無視されても出せる依頼書の書き方」で詳しく解説しています。

③ 裁判所への削除仮処分の申立て

送信防止措置請求でも対応されない場合は、裁判所へ削除の仮処分を申し立てる方法があります。これは、投稿が名誉権などの権利侵害となっている場合に、裁判所がMetaに対して投稿の削除を命じる手続きです。

Facebookの運営会社は、日本法人のFacebook Japan株式会社ではなく、アメリカ法人のMeta Platforms, Inc.です。ただし、Meta Platforms, Inc.は2022年に日本で外国会社登記を行っているため、翻訳書類や外国送達は不要で、日本法人と同様に手続きを進められます。仮処分申立ての管轄は東京地方裁判所となります。

仮処分の申立てには専門的な知識が必要となるため、弁護士に依頼することをお勧めします。削除の仮処分の具体的な流れや要件については「削除請求の仮処分|誹謗中傷を消す流れと期間・費用」をご参照ください。

【対応2】発信者情報開示請求でFacebookの投稿者を特定する

Facebookで誹謗中傷をした相手に慰謝料請求や刑事告訴などの法的措置を取るには、投稿者の本名や住所といった個人を特定できる情報を把握する必要があります。タイムラインやコメント欄に表示されるアカウント名・プロフィール写真だけでは住所や本名まで特定することはできず、発信者情報開示請求と呼ばれる裁判手続きを通じて投稿者を特定するのが現実的な方法となります。

発信者情報開示請求は2段階で進める

Facebookでの発信者特定は、運営元のMetaとアクセスプロバイダの2社に対して、それぞれ次の情報の開示を求める形で進めます。

段階 請求の相手方 開示を求める情報
第1段階 Meta Platforms, Inc.(Facebook運営元) 投稿に使われたIPアドレス、投稿時刻のログ等
第2段階 第1段階で判明したIPアドレスを管理するアクセスプロバイダ 当該IPアドレスから接続した契約者の氏名・住所

Metaに対して任意の開示請求を行っても応じてもらえないため、裁判所に対して仮処分または発信者情報開示命令の申立てを行います。第2段階のISPに対する開示請求も、ほとんどのケースで裁判手続きが必要となります。

Meta Platforms, Inc.は2022年に日本で外国会社登記を行っているため、翻訳書類や外国送達なしに開示請求を進められます。管轄は原則として東京地方裁判所です。海外法人を相手方とする手続きの詳細は「海外サイトの誹謗中傷でも開示請求できる?特定の限界と対処法」で解説しています。

情プラ法による発信者情報開示命令制度

2022年10月の旧プロバイダ責任制限法の改正により、従来は複数回必要だった裁判手続き(コンテンツプロバイダへの仮処分と、アクセスプロバイダへの訴訟)を1つの非訟手続き(訴訟手続きによらず裁判所が判断する簡易・迅速な手続き)にまとめた「発信者情報開示命令」制度が新設されました。2025年4月施行の情プラ法でもこの制度は維持されており、開示命令・提供命令・消去禁止命令を組み合わせることで、従来より短期間で発信者を特定できる仕組みになっています。

仮処分・訴訟の具体的な流れや要件については「発信者情報開示請求の仮処分と訴訟の手続き」をご参照ください。

ログの保存期間は短く早期対応が必須

プロバイダのアクセスログの保存期間は、一般的に3〜6か月程度とされています。この期間を過ぎると投稿時のIPアドレスから契約者を特定することができなくなるため、被害に気づいたらできるだけ早く弁護士に相談することが重要です。

開示請求手続きには資料準備・申立て・審尋(裁判官による事実確認の手続き)などで数か月かかることが多く、ログ保存期間を考えると非常にタイトなスケジュールとなります。

参考外部サイト:アカウントへの不正アクセスや偽アカウント|Metaヘルプセンター

【対応3】Facebookの誹謗中傷に対する慰謝料・損害賠償請求

悪質な書き込みによって精神的苦痛や経済的損害が生じたときは、加害者に対して慰謝料・損害賠償を請求できる可能性があります。これは、不法行為(故意・過失で他人の権利を侵害する行為)に基づく損害賠償請求として、民法709条・710条を根拠とします。

Facebookの誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場

ネット上の誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場は、個人の場合で10〜50万円程度、事業者・法人の場合で50〜100万円程度とされています。請求額は、誹謗中傷の悪質さや拡散の規模、精神的苦痛・営業上の損害の大きさによって変動します。

Facebookは投稿者本人の実名や顔写真が明らかになっていることが多く、誹謗中傷の被害が職場・取引先・地域社会まで及ぶ可能性が高いため、被害者の精神的苦痛や信用毀損の度合いも大きく評価される傾向にあります。事業者がビジネスページに虚偽のレビューを書き込まれた場合は、信用毀損による損害として算定される可能性もあります。

慰謝料・損害賠償請求の流れ

慰謝料・損害賠償請求は、いきなり裁判を起こすのではなく、まずは裁判外での請求から始めるのが一般的です。具体的な流れは次のとおりです。

  1. 裁判外の請求(内容証明郵便等):弁護士から相手方に対して、誹謗中傷をやめることと損害賠償の支払いを求める書面を送付する
  2. 示談交渉:相手方が請求に応じれば、示談(裁判外の話し合いによる和解)として示談金額や「以後誹謗中傷をしない」旨を記載した示談書を取り交わす
  3. 裁判(損害賠償請求訴訟):相手方が応じない場合、裁判所に損害賠償請求訴訟を提起する
  4. 強制執行:判決後も相手方が支払わない場合、給与・預貯金などへの強制執行を行う

慰謝料請求の手順や成功のポイントについては「名誉毀損の慰謝料相場はいくら?請求できる条件を弁護士が解説」で詳しく解説しています。

【対応4】Facebookの誹謗中傷を刑事告訴する

悪質な内容の書き込みは、刑法上の犯罪に該当する可能性があり、警察に刑事告訴することで相手の処罰を求められます。

Facebookの誹謗中傷で問われ得る犯罪

Facebookの誹謗中傷で適用される可能性のある主な犯罪は、次の3つです。

名誉毀損罪(刑法230条)

第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
出典:e-Gov法令検索(刑法)

具体的な事実を摘示して相手の社会的評価を低下させた場合に成立します。たとえ書き込んだ内容が真実であっても、相手の名誉を害する内容であれば名誉毀損罪が成立し得ます。

侮辱罪(刑法231条)

第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
出典:e-Gov法令検索(刑法)

事実の摘示なく「バカ」「ブス」などと公然と侮辱した場合に成立します。令和4年の刑法改正で法定刑が引き上げられました。

信用毀損罪・業務妨害罪(刑法233条)

店舗や事業者について虚偽の風説を流布したり、偽計を用いて業務を妨害した場合、信用毀損罪・偽計業務妨害罪が成立する可能性があります(3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)。

なお、2025年6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されました。同日以降のFacebook上の事件にも拘禁刑が適用されます。

刑事告訴の流れと注意点

名誉毀損罪・侮辱罪は親告罪(告訴がなければ起訴できない犯罪)であるため、被害者の側から警察に告訴状を提出する必要があります。

告訴が受理されると警察が捜査を開始し、必要に応じて加害者が逮捕されます。その後、検察官が起訴・不起訴(刑事裁判を開始しない処分)を判断し、起訴された場合は刑事裁判で有罪・無罪が判断され、有罪の場合に量刑が決定されます。

ただし、捜査は警察・検察が主導するため、被害者であっても捜査内容に細かな指示を出したり詳細な報告を受けたりすることはできません。また、誹謗中傷事件では不起訴・罰金で終わるケースも少なくないため、刑事告訴と慰謝料請求のどちらを優先するか、または両方を進めるかは、事案の悪質性や立証可能性を踏まえて判断します。

刑事告訴の具体的な手続きについては「ネットの誹謗中傷を名誉毀損罪で刑事告訴する流れを弁護士が解説」をご参照ください。

Facebookで誹謗中傷されたときの対応の流れ

被害に気づいた直後の動き方が、その後の法的手続きの成否を大きく決定づけます。投稿者の特定に必要なログは時間の経過とともに失われていくため、早期の対応が不可欠です。Facebook上で誹謗中傷を見つけたら、次の手順で進めてください。

Step1:証拠を保全する

何よりもまず、Facebook上の誹謗中傷の証拠をスクリーンショットで保存します。後の手続きで使うため、画面キャプチャには以下の要素をすべて含めてください。

  • 投稿本文・コメント全文(誹謗中傷の文言)
  • 投稿・コメントの日時
  • 書き込みをしたアカウントのユーザー名・プロフィール
  • 該当ページのURL

スマートフォンよりパソコンの方がURLまで含めて撮影しやすいため、可能であればパソコンで作業することをお勧めします。

Step2:弁護士に相談する

証拠を保全したら、できるだけ早く弁護士に相談してください。自分で削除依頼や違反報告を行うと、投稿が削除されて発信者特定に必要な証拠まで消えてしまう可能性があります。

弁護士は、証拠保全・削除依頼・発信者情報開示請求を最適な順序で進めることができます。

Step3:削除依頼と発信者情報開示請求を並行して進める

弁護士の方針に基づき、投稿の削除と発信者の特定を並行して進めます。削除を先行させると証拠とログが失われるおそれがあるため、開示請求の準備と並行することが重要です。

Step4:慰謝料請求・刑事告訴を検討する

発信者を特定できたら、被害の内容や悪質性に応じて、慰謝料請求・刑事告訴を検討します。慰謝料請求は示談交渉で解決するケースも多く、必ずしも訴訟に至るとは限りません。

Facebookの誹謗中傷でお悩みの方は弁護士へご相談ください

Facebookの誹謗中傷は、削除依頼・発信者情報開示請求・慰謝料請求・刑事告訴という4つの法的手段で対処できます。

ただし、Facebookの運営会社であるMeta Platforms, Inc.は米国法人で、管轄が東京地方裁判所に限定されるなど、外国法人を相手とする実務上の知識が必要となります。また、ログの保存期間は3〜6か月程度しかなく、削除と投稿者特定を並行して進めなければ、誹謗中傷の拡散を抑えながら相手に責任追及することはできません。手続きは複雑かつ時間との戦いになるため、弁護士のサポートが極めて重要です。

Facebook上の書き込みで精神的苦痛を受けている方、なりすましや乗っ取りで実害が生じている方は、一人で抱え込まず、できるだけ早い段階で弁護士にご相談ください。当事務所は、ネット上の誹謗中傷トラブルについて豊富な解決実績があり、削除依頼から発信者特定、慰謝料請求、刑事告訴まで一貫してサポートします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

ネットで誹謗中傷されたら弁護士に無料で相談してみよう
  • 全国どこからでも24時間、弁護士に無料相談ができます
  • ネットでの誹謗中傷削除と犯人特定に全力で取り組む法律事務所です
  • 開示請求された、意見照会書を受け取った方も気兼ねなくご相談ください
  • 加害者に損害賠償請求・慰謝料請求・刑事告訴したい方のお力になります。

この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

ネット誹謗中傷の削除請求・犯人特定・損害賠償請求に豊富な実績を持つ。掲示板やSNSでの名誉毀損・プライバシー侵害・風評被害に対し、発信者情報開示請求による投稿者の特定から慰謝料請求まで一貫して対応。法人・個人を問わず、ネット上の権利侵害から依頼者を守るために迅速に行動している。

誹謗中傷の削除請求 発信者情報開示請求 名誉毀損・侮辱 風評被害対策 リベンジポルノ 慰謝料請求
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
ネット誹謗中傷で悩んでいる方は弁護士に無料で相談しましょう

全国対応で24時間、弁護士によるネット誹謗中傷の無料相談を受け付けております。

ご相談のみで問題が解決する方も多くおられますので、気軽に相談できる法律事務所にメールまたはお電話でご連絡ください。