
爆サイで自分の悪口や根拠のない噂を書き込まれた、店の評判を貶める投稿が拡散されている、というご相談は少なくありません。「投稿者を特定して責任を問いたい」と思いながらも、匿名掲示板の書き込みから本当に犯人を突き止められるのか、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
爆サイは地域密着型のスレッドが多い日本最大級の匿名掲示板で、誹謗中傷が周囲に広まりやすいのが特徴です。匿名であっても、発信者情報開示請求という法的手続きを利用すれば、投稿者の氏名や住所を特定し、損害賠償請求や刑事告訴へと進める可能性があります。ただし、プロバイダのログ保存期間(おおむね3~6か月)を過ぎてしまうと特定そのものが困難になるため、迅速な対応が結果を左右します。
この記事では、ネット誹謗中傷の犯人特定に強い弁護士が、次の点をわかりやすく解説します。
- 爆サイへの開示請求の流れと所要期間
- 投稿者特定後の慰謝料相場と刑事告訴の進め方
- 開示請求にかかる弁護士費用の相場
なお、爆サイの誹謗中傷でお悩みの方は、一人で抱え込まず、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へご相談ください。
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爆サイへの開示請求による犯人特定方法の流れ
爆サイへの開示請求で誹謗中傷などの書き込みを行った犯人を特定する流れは以下となります。
- 第一段階:爆サイにIPアドレス等の開示請求
- 第二段階:プロバイダに個人情報の開示請求
以下、それぞれの手順について解説していきます。
①爆サイへのIPアドレス開示請求
爆サイで誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー侵害などの被害に遭った場合、情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法。2025年4月1日改正法施行)に基づいて「発信者情報開示請求」を行い、書き込みをした本人を特定します。
開示請求の前提として、対象となる投稿が他人の権利を侵害する内容でなければなりません。爆サイで対象となる主な権利侵害は、名誉毀損・侮辱・プライバシー侵害・信用毀損及び業務妨害の4類型です。一方で、投稿から時間が経ちすぎてプロバイダのログ保存期間を過ぎている場合や、投稿の対象が具体的に特定できない場合は、開示請求が認められにくくなります。
発信者情報開示請求は2段階になっていて、第一段階として、爆サイ.comに対して投稿のIPアドレス・タイムスタンプ・SIM識別番号等の通信記録を任意で開示するよう請求するのが基本です。爆サイが任意の開示に応じない場合は、裁判所に仮処分を申し立てて開示を求めることになります。
爆サイ運営は2025年9月18日付で開示請求の手続き方法を改定し、現在は爆サイ内の「弁護士・法務関連の申請窓口」を経由したオンライン申請に一本化されています。具体的な流れは次のとおりです。
- 爆サイの「弁護士・法務関連の申請窓口」にアクセスし、メニューの中から「発信者情報開示請求」を選んで申請を開始する
- 所定のフォームに必要事項を入力する(入力には本人確認または代理人確認が必要)
- 権利侵害の証拠資料などをフォームに添付して送信する
- 登録したメールアドレス宛てに認証用のメールが送信されるので、本文の指示に従って認証を完了させる
- 爆サイ側からの対応結果が、登録済みのマイページに通知される
権利侵害の内容を伝える欄では、「投稿により名誉権(またはプライバシー権、営業権など)が侵害されている」といった形で、自分のどの権利がどのように害されているかを具体的に記載することが必要です。証拠資料としては、投稿のあったページのURLとスクリーンショット、投稿内容を引用しているレスがあればその記録も併せて準備しておきます。
ただし、本人確認・代理人確認の手続きは個人で対応すると不慣れな書面準備が必要になり、申請内容の不備で時間を要するケースも珍しくありません。確実性とスピードを重視するなら、最初から弁護士に依頼して代理人確認の枠組みで申請するほうが結果的に早く進みます。
爆サイから任意の開示が認められた場合、申請から概ね1~3週間程度でIPアドレス等が提供されるのが一般的です。一方で、爆サイが任意の開示に応じない場合や、審査結果が出るまでにログ保存期限が迫っている場合は、裁判所に対して発信者情報開示請求の仮処分を申し立てることになります。
仮処分の申立てに際しては、爆サイ側のログが消えてしまわないよう、ログの保全措置(消去禁止)を併せて申し立てておくのが一般的です。裁判所から仮処分命令が下されると、通常は爆サイも命令に従うため、開示されたログをもとに次の第二段階に進みます。
仮処分の申立ての具体的な流れや要件については「発信者情報開示の仮処分・訴訟の流れや要件をわかりやすく解説」をご参照ください。
②プロバイダへの発信者情報開示請求
第一段階の発信者情報開示請求によって爆サイからログ(IPアドレス等)の開示がされたら、IPアドレスからWhois検索などを利用して、書き込みをした者が契約しているアクセスプロバイダ(OCN・so-net・BIGLOBE等のインターネットサービスプロバイダ)を調べます。
次に第二段階として、このプロバイダに対して発信者情報開示請求を行い、契約者の氏名や住所、メールアドレス等の連絡先を開示するように求めます。
ただし、プロバイダに任意で情報開示してもらうことは難しいでしょう。契約者の氏名や住所等は個人情報の最たるものであり、契約者のプライバシー権や通信の秘密との兼ね合いから、開示について慎重にならざるを得ません。実際、プロバイダ側は契約者本人への意見照会を経て対応するのが通例で、契約者から異議申し立てがあれば任意の開示を見送るケースが大半です。
そこで、プロバイダが任意で契約者情報を開示しない場合には、裁判手続きが必要となります。この場合は、先ほどの仮処分の申し立てではなく、発信者情報開示請求訴訟という正式な裁判を提起する必要があります。
裁判で権利侵害の事実が認められれば、裁判所がプロバイダに発信者情報開示命令を出し、請求者はプロバイダから投稿者の個人情報の開示を受けることができます。
なお、書き込みがネットカフェから行われていた場合、開示請求で判明するのは店舗運営会社の情報にとどまります。ただし、ネットカフェは入店時の身分証提示と利用履歴の記録を行っているのが通常で、弁護士会照会という手続きを通じて投稿者本人にたどり着けるケースもあります。
開示請求をしても犯人を特定できないケースについては「IPアドレス開示請求は意味ない?犯人特定ができない4つのケース」で詳しく解説しています。
上記の2段階手続とは別に、2022年10月1日施行の改正で「発信者情報開示命令」という非訟手続が新設されており、2025年4月1日施行の情報流通プラットフォーム対処法のもとでも引き続き利用できます。本来は別々の裁判手続きを要する2段階を一連の非訟手続でまとめられる仕組みで、運用次第では従来型より早く投稿者の特定にたどり着けるとされます。ただし、相手プロバイダの対応姿勢や事案の特性によっては従来型のほうが早く開示を受けられるケースもあるため、どちらを選ぶべきかは弁護士と相談して決めるのが得策です。
爆サイの開示請求後の慰謝料請求と刑事告訴
投稿者の氏名や住所が判明した後は、民事の慰謝料請求と刑事告訴の両方を選択できます。住所と氏名がわかった段階で、まずは内容証明郵便による損害賠償請求を行い、応じない場合に訴訟へ移行する流れが一般的です。
慰謝料の相場
爆サイでの誹謗中傷が違法と認められた場合、投稿者に対して慰謝料を請求できます。金額は侵害された権利の種類や悪質性によって変動しますが、ネット誹謗中傷の裁判実務でおおよその目安が形成されています。
| 権利侵害の類型 | 慰謝料の目安 |
| 名誉毀損(被害者が個人) | 10万円~50万円程度 |
| 名誉毀損(被害者が事業者・法人) | 50万円~100万円程度 |
| 侮辱(名誉感情侵害) | 1万円~10万円程度 |
| プライバシー侵害 | 10万円~50万円程度 |
事業者・法人の場合は風評被害による売上減少といった財産的損害も別途立証できれば、慰謝料とは別に請求することが可能です。また、有名人や公的立場のある被害者、悪質性の高い投稿、長期間の繰り返しといった事情があれば、表の相場を超える金額が認められた裁判例もあります。
なお、発信者情報開示請求の手続きで支払った弁護士費用や調査関連の実費は、誹謗中傷と相当因果関係のある損害として、慰謝料とは別枠で請求できるケースもあります。
慰謝料請求の具体的な進め方や算定方法については「名誉毀損で慰謝料や損害賠償請求する人のための全手順と相場を公開」で解説しています。
投稿者への刑事告訴と法定刑
爆サイの書き込みが犯罪に該当する場合、警察への刑事告訴によって投稿者を処罰してもらう道もあります。誹謗中傷で問題となる主な犯罪と法定刑をまとめると、次のようになります。
| 罪名 | 法定刑 |
| 名誉毀損罪(刑法230条) | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 侮辱罪(刑法231条) | 1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料 |
| 信用毀損及び業務妨害罪(刑法233条) | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 脅迫罪(刑法222条) | 2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 |
※2022年6月公布・2025年6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」へ一本化されました。また、侮辱罪については2022年7月7日施行の厳罰化により、従来の「拘留・科料」のみから上記の法定刑へ引き上げられています。
名誉毀損罪・侮辱罪は親告罪のため、告訴期間は犯人を知った日から6か月以内と定められている点にも注意が必要です(刑事訴訟法235条)。爆サイの開示請求で投稿者が判明してから動き始めても期間に余裕がないことが多いため、刑事告訴を視野に入れている場合は早めに弁護士と方針を決めておきましょう。
刑事告訴の具体的な進め方や告訴状の書き方については「ネットの誹謗中傷を名誉毀損罪で刑事告訴する手続を徹底解説!」をご参照ください。
爆サイへの開示請求にかかる費用
弁護士に開示請求を依頼した場合の費用相場は、以下のとおりです。
| 着手金 | 報酬金 | 裁判にかかる実費 (印紙代等) |
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| 爆サイへの開示請求(仮処分の申し立て) | 20万円~40万円 | 15万円~20万円 | 約3万円 |
| プロバイダへの開示請求(発信者情報開示請求訴訟) | 20万円~30万円 | 15万円~20万円 | 約6万円 |
爆サイへの開示請求とプロバイダへの開示請求の両方を弁護士に依頼した場合の相場は、実費も含めると、おおよそ70万円~90万円が目安となります。
ただし、法律事務所によって料金や価格体系が異なりますので、依頼前に見積もりを取ることをおすすめします。
相談料については、30分あたり5,000円が一般的な相場ですが、無料相談を受け付けている事務所も多いため、事前確認が必要でしょう。
開示請求と並行して書き込みの削除請求(送信防止措置依頼)を検討したい方は「爆サイの書き込み・スレッドの削除方法|削除依頼の例文と弁護士費用」もあわせてご確認ください。
爆サイの開示請求で押さえておきたいポイント
開示請求を実際に進めるうえで、結果を左右する2つのポイントを整理しました。書き込みを発見した後に迅速に対応できるよう押さえておきましょう。
投稿者特定までにかかる期間
爆サイの開示請求で投稿者の特定までにかかる期間の目安は、以下の表のとおりです。
| 手続き | 期間の目安 |
| 爆サイへのIPアドレス開示(仮処分) | 1か月~3か月 |
| プロバイダへの発信者情報開示請求訴訟 | 3か月~6か月 |
| 2段階を合計した全体期間(従来型) | 半年~1年程度 |
| 発信者情報開示命令(非訟手続)を選んだ場合 | 3か月~4か月程度 |
従来型の手続きでは、爆サイがログ開示に応じない場合に仮処分を経るため第一段階だけで1~3か月、その後のプロバイダへの訴訟でさらに3~6か月を要し、全体で半年~1年程度を見込むことになります。一方、非訟手続を活用できれば3~4か月程度で済むこともあります。
いずれの手続きでもプロバイダのログ保存期間内に着手できないと特定不能になります。書き込みを発見したら、できる限り早く弁護士へ相談しましょう。
書き込みの証拠保全
開示請求を進めるには、まず書き込み自体が「権利侵害の証拠」として残っている必要があります。爆サイ運営の判断や削除依頼への対応で書き込みが消えてしまうと、後の手続きで権利侵害の事実が立証しづらくなり、開示請求の可否そのものに影響します。
書き込みを発見した時点で、最低限以下の情報がスクリーンショットに収まるよう保存しておきましょう。
- 該当投稿のレス番号と本文
- 投稿日時(年月日・時刻)
- スレッドのURL(ブラウザのアドレスバーごと)
- 同一スレッド内で当該投稿を引用しているレスがあれば、そのレス番号と本文
源氏名・伏字・隠語が使われている場合は、前後のスレッド全体も併せて保存しておくと、後の手続きで「この投稿が請求者を指している」と説明する材料になります。源氏名や伏字での書き込みが名誉毀損として認められる条件については「イニシャル・伏字・源氏名の誹謗中傷でも名誉毀損になる?」で詳しく解説しています。
削除依頼は開示請求の証拠を確保した後に行うのが鉄則です。先に削除を進めて投稿が消えてしまうと、復元が極めて難しくなります。
爆サイの誹謗中傷でお困りの方は早めに弁護士へご相談ください
爆サイへの開示請求は、発信者情報開示請求の2段階手続きを経て投稿者の氏名や住所を突き止め、慰謝料請求や刑事告訴へとつなげていく流れになります。プロバイダのログ保存期間がおおむね3か月から半年程度に限られるため、書き込みを発見した時点でいかに早く動けるかが、犯人特定の成否を大きく左右します。
開示請求の手続きには裁判所への仮処分申立てや訴訟提起が含まれ、権利侵害を立証する書面の作成にも専門的な知識が求められます。爆サイの申請窓口は2025年9月以降、本人確認または代理人確認が必須の手続きへと移行しており、不慣れな書面準備で時間を取られているうちに保存期限が迫ってしまうケースも見られます。
書き込みが続いていて気持ちが休まらない、店舗運営や仕事に支障が出始めている、同じ内容を別の投稿者から何度も書き込まれている、といった状況にある方は、お一人で抱え込まずに専門家へ相談されることをお勧めします。匿名での誹謗中傷は精神的なダメージも大きく、時間が経つほど解決のハードルが上がっていく性質のトラブルです。
当事務所は、ネット誹謗中傷の犯人特定と損害賠償請求を多数手がけてまいりました。弁護士が代理人として相手方とのやり取りを引き受けますので、投稿者と直接対峙する精神的な負担もありません。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
ネット誹謗中傷の削除請求・犯人特定・損害賠償請求に豊富な実績を持つ。掲示板やSNSでの名誉毀損・プライバシー侵害・風評被害に対し、発信者情報開示請求による投稿者の特定から慰謝料請求まで一貫して対応。法人・個人を問わず、ネット上の権利侵害から依頼者を守るために迅速に行動している。

