
「食べログにひどい口コミを書かれてしまった…削除できないのだろうか」「事実と違う内容なのに、このまま放置していたら来客数が減ってしまう」とお悩みの飲食店経営者の方もいるのではないでしょうか。
食べログの月間総ページビュー数は約24億(2025年9月時点)にのぼり、口コミが集客に与える影響は無視できません。ガイドラインに違反する口コミであれば食べログに削除依頼が可能ですし、応じてもらえない場合でも裁判手続きによる削除請求や投稿者の特定といった法的手段で対処できます。
この記事では、ネット誹謗中傷問題に強い弁護士が以下の点をわかりやすく解説します。
- 食べログが削除対象としている口コミの種類
- 食べログへの口コミ削除依頼の具体的な方法と例文
- 削除に応じてもらえない場合の仮処分命令や発信者情報開示請求
- 悪い口コミを逆利用して店舗の信頼を高める方法
なお、食べログの口コミ削除について早急に対応したいとお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をご利用ください。
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食べログが削除対象としている口コミ
ガイドライン違反の口コミは削除対象になる
食べログの口コミガイドラインでは、ガイドラインに違反する口コミについては投稿者に修正を求めたり、食べログ運営側の判断で削除することがあると明記しています。下で挙げるような口コミは、食べログのガイドライン違反として削除の対象となります。
食事していない人の口コミ・飲食の感想とは無関係な口コミ
- 「店員が汚いアゴ髭生やしていて食べる気が失せたので食べずに帰った」
- 「"隠れ家"を売りにしているが、単にアクセスが不便で店内の照明を落としただけの普通の居酒屋だった」
こういった実際に食事していない人の口コミや、飲食とは無関係の店についての感想だけが書かれた口コミは削除してもらえる可能性があります。
衛生管理面のクレーム
- 「スープにコバエが浮いていた」
- 「食器が汚れていた」
- 「ゴキブリがいた」
など、お店側の衛生管理が行き届いていないということに関するクレームも削除の対象になります。
事実確認が困難なことに加え、食べログという巨大なサイトで公開されてしまうことで、お店が被る被害が甚大だと判断されるからです。
たとえ他のユーザーに注意喚起したいと考えたとしても、保健所などに連絡するなどの対策を取るようにガイドラインに記載されています。
店舗に対する断定的な表現
「私の舌には合わないかな」「個人的にはリピはないな」というのは主観的な意見の範囲内ですが、
- 「こんなクソまずい店に行く価値はない」
- 「この値段でこの味はぼったくりの詐欺」
という記載になってしまうと、それは主観的な意見を超えて「断定」していることになってしまいます。
食べログでは「主観的な感想や評価」を越えた断定的な表現についても、削除が行われることがあります。
他ユーザーに対する誹謗中傷
食べログに口コミを投稿したとき、匿名ではありますが「誰が投稿したのか」がアカウント名でわかるようになっています。また、食べログでは、アカウントから「どの店の口コミを書いているか」などを逆引きすることもできるようになっています。
そのため、まれにユーザー同士でトラブルになり、口コミ上でお店ではなく、ほかのユーザーに対して誹謗中傷が行われることがあります。こうした誹謗中傷も、ガイドラインに違反するため削除されることがあります。
店舗に対するクレームやトラブル
飲食店を利用するとき、残念ながらお店と利用客とで揉めてしまったり、利用客がお店に対してクレームを言わざるを得ない場面というのも多々あります。しかし、こうしたトラブルやクレームについて口コミの場で公開することも、食べログのガイドラインでは禁止しています。
トラブルがあった店に対する口コミの投稿
食べログでは、そのお店を利用した人の生の感想を重視していますが、それでもトラブルになったことがあるお店に対する口コミはガイドラインに反するとしています。
これは、トラブルになっていることによってユーザーが偏った意見を抱いてしまう可能性が高いからです。お店側として、もしもひどいクレームを受けたなどのトラブルがあった利用客からの口コミ投稿があった場合は、食べログに対して削除を求めることが可能です。
犯罪行為に結びつくような口コミ
お店側ではなく、利用者側が犯罪行為を起こしかねないような口コミもガイドラインに反するようです。例えば、「お店の前は路駐ができる」「こうすればオーダーをごまかすことができるから安く食べられる」といった口コミがそれに当たります。
プライバシーを侵害する口コミ
- 「ここのBarのマスターはバツ2だそうだよ」
- 「従業員の○○は窃盗の逮捕歴がある」
といったお店関係者の人に知られたくない情報や、
- 「〇〇会社の専務がこの店を接待で使っている」
- 「アイドルの〇〇ちゃんが週1で通ってるそうだよ」
といった情報はプライバシーの侵害に繋がるため、食べログに削除を求めることができます。
また、ガイドラインでは、投稿された画像には第三者の肖像権につき必要な権利処理がされていることを前提としていると記載されています。つまり、投稿画像に許可なく第三者の顔などが写り込んでいることが発覚した場合も削除対象となります。
節度ある表現の範囲を超えているもの
食べログでは「節度ある表現」もまたガイドラインで求められています。
少し抽象的で判断に迷うかもしれませんが、例えば、「このお店の牛フィレステーキは私には硬くてあまりおいしくないと感じた」という表現であれば問題ないが、「ネズミの肉でも使ってるのでは?と思えるほどの硬さに感じた。私の人生史上で一番不味かった」など、あまりに過激な表現方法を用いると節度を越えていると判断されて削除対象となることもあります。
口コミだけでなく店舗情報のページを削除できる?
食べログに誹謗中傷ともいえる口コミを書かれた場合、飲食店側とすれば「こんなひどい口コミを書き込まれるくらいなら店舗情報のページ自体を削除してもらいたい」と考えることもあるでしょう。
しかし残念ながら、店舗情報のページそのものを削除してもらえる可能性は低いでしょう。
「勝手に掲載しておいて削除依頼に応じないのはおかしい」と思われる方もいるとは思いますが、実際に店舗情報のページの削除を求めて提起された訴訟では、削除請求を認めれば表現の自由に対する侵害になるなどの理由で請求が棄却されています。
食べログの運営会社であるカカクコムを相手取り、店舗情報の削除を求めて提起された裁判については、食べログに勝手に掲載されても拒否はできない?裁判例を解説で詳しく解説されていますので合わせて読んでみてください。
食べログの口コミを削除依頼する方法
食べログで事実と異なる口コミや誹謗中傷となる口コミを削除依頼するには、まずは、削除依頼の対象となる口コミの下部にある、「問題のある口コミを連絡する」のリンクをクリックします。
引用-食べログ
お問い合わせフォームの入力画面が開いたら、タイトルの箇所には既に、「問題のある口コミの報告」と記載されています。「お問い合わせ内容」の欄に必要事項を書き、メールアドレスを入力します。お問い合わせ内容に何を書くべきかは以下の例文を参考にしてください。
2025年1月に訪問のID:△△さんの口コミに、「厨房の床が水浸しで不衛生だった」と書き込みされていますが全くの事実無根です
◇URL:https://tabelog.com/tokyo/……
この書き込みは、御社が定める削除ガイドラインで禁止されている「事実と異なる内容」「衛生管理面のクレーム」「店に悪影響を及ぼし事実確認が困難な事象についての投稿」に該当します。削除対応を宜しくお願い致します。
全ての入力が終わり、画面下部の「上記の同意事項に同意の上、記入した内容を確認する」のボタンをクリックすると、「お問い合わせフォーム(確認画面)」が開きますので、入力した内容を確認の上、「送信」ボタンを押して完了となります。
引用-食べログ
「お問い合わせ内容」を書く時のポイント
口コミ内容がガイドラインに違反しているかは食べログの専任チームが目視でチェックしますので、スタッフが問題のある口コミを見つけられるようURLの記載は必須です。
また、その書き込みされた文章のどの箇所がガイドライン違反なのかも記載しておくべきでしょう。「口コミに事実無根のことが書かれています」とだけ記載しても、担当者は「口コミのどの箇所が事実無根なのかわからない」という事態になりかねないからです。
例文のように、「厨房の床が水浸しで~」といった形でガイドライン違反の箇所を具体的に示すことがポイントです。
また、単に「口コミはガイドライン違反だ」と書くのではなく、例文のように「ガイドラインで禁止されている、事実と異なる内容、衛生管理面のクレーム~に該当します」といった形で、ガイドラインのどの禁止事項に違反しているのかを明確に示した方が良いでしょう。
自分の投稿した口コミを削除依頼するには
自分が投稿した口コミは自由に削除することができません。食べログを退会してアカウントを削除しても口コミが消えることはありません。自分の口コミについては店側と同様に、食べログのお問い合わせフォームから削除依頼をする必要があります。自分の口コミを削除する場合の例文は以下を参考にしてください。
◇URL:https://tabelog.com/chiba/……
この書き込みは、御社が定める削除ガイドラインで禁止されている「断定的表現」に該当するかと思われます。
食べログは専門チームが目視チェックして口コミの削除を行っています。相手は人です。自分が書き込んだ口コミなんだから削除されて当たり前という態度をとらずに、反省の態度を示したうえで削除依頼するようにしましょう。
食べログが口コミを削除してくれない場合の対処法
食べログ側が口コミを削除してくれない場合には、民事保全法にもとづき、裁判所から削除についての仮処分命令を出してもらう方法があります。「仮」ではあるものの、裁判所が下した決定に基づくものですので、食べログが命令に従う可能性は高いでしょう。もし従わない場合には、強制執行することもできます。
また、通常の裁判(本案訴訟)では和解または削除の判決まで数か月~1年程度かかるところ、仮処分命令は一般的には1ヵ月~2ヵ月で出る点も特徴です。早急に削除という対応を取りたい場合は、仮処分命令に進むことは有力な方法です。
ただし、仮処分命令を申し立てる時には、法的にどのような権利が侵害されているのかを明らかにし、根拠となる客観的な証拠を提出するなど専門的な知識が求められます。そのため、基本的には弁護士に依頼することが確実な方法といえるでしょう。
なお、弁護士に削除請求した場合の相場は以下となります(事務所により異なりますので参考にとどめておいてください)。
| 着手金 | 報酬金 | |
| 裁判外での削除請求 | 5万円~10万円 | 5万円~10万円 |
| 裁判(仮処分命令)での削除請求 | 20万円~ | 20万円~ |
削除の仮処分命令の手続きや要件について詳しくは「一刻も早く誹謗中傷を消去したいなら、削除の仮処分を利用しよう」で解説しています。
食べログの口コミへの削除以外の対処法
投稿者を特定して損害賠償請求をする
食べログに投稿された誹謗中傷の口コミが、名誉権やプライバシー権、営業権などの権利を侵害している場合には、情報流通プラットフォーム対処法(旧:プロバイダ責任制限法)にもとづき投稿者に関する情報を求める「発信者情報開示請求」をすることができます。
発信者情報開示請求の流れとしては、まずは食べログを運営するカカクコムに対して投稿者のIPアドレスの開示を求めます。カカクコムが開示に応じない場合には裁判所に対して発信者情報開示の仮処分命令を申し立てIPアドレスを開示する命令を出してもらいます。発信者情報開示請求の費用や期間については「発信者情報開示請求とは?費用や期間などの情報をまとめました」で詳しく解説しています。
IPアドレスがわかったら、投稿者が契約しているインターネットサービスプロバイダ(So-netやOCNなど)に対して契約者の氏名や住所の開示を請求します。もっとも契約者の氏名や住所といった個人情報を任意で開示してくれることはほとんどないため、発信者情報開示請求訴訟といった裁判を提起する必要があるでしょう。
裁判で開示が認められれば投稿者の氏名や住所がわかりますので、誹謗中傷の口コミにより被った店の損害の賠償を請求することができます。まずは投稿者に内容証明で請求し、それに応じない場合には損害賠償請求訴訟を提起する流れになります。損害賠償請求の具体的な手順や慰謝料の相場については「名誉毀損で慰謝料や損害賠償請求する人のための全手順と相場を公開」をご参照ください。
悪い口コミを逆利用する
「食べログが削除依頼に応じてくれなかった…弁護士に依頼するにしても費用がかかる…」と、対処に困っている飲食店の方もいるかもしれません。
このような場合には、食べログの悪い口コミにこそ丁寧に返信することが重要です。
なぜなら悪い口コミに対して丁寧に対応することで、他のユーザーに対して誠実性をアピールすることができるからです。良いサービス・接客を心がけている店舗の姿勢が伝われば、店に対する信頼も向上するはずです。
悪い口コミに対して卑屈になる必要はありません。事実誤認がある場合には無理に謝罪する必要はありませんが、事実確認が取れたものや顧客の評価に関する部分については共感する姿勢を見せることが効果的です。
「ピンチをチャンスに変える」とはよくいいますが、人はネガティブな情報に敏感に反応する傾向が強いです。
そのため悪い口コミがあったときこそ、耳目を集めて店舗の方針や姿勢、正しい情報を広く周知させる絶好の機会であると思って活用するようにしましょう。
例えば「注文を取りに来るのが遅い」などという口コミに対しては、共感と謝罪を伝え、空いている時間帯を新情報として付け加えることで店舗のPRとして転用することが可能になります。
食べログで悪い口コミを書かれないためには
悪い口コミを削除してもらうことは非常に難しいため、悪い口コミが発生しない・悪い口コミよりも良い口コミの方が圧倒的に多くなるように改善しましょう。
悪い口コミを見て頭に血がのぼることもあるでしょうが、一旦冷静になりなぜそのような口コミがなされたのか・本当に改善できる点は無いのかということを落ち着いて考えてみましょう。削除申請以外にも店をよくするために改善できる点がいくつか思いつくはずです。
ただし、事実誤認や侮辱的な内容など規約に違反する場合には、削除申請するようにしましょう。
食べログの誹謗中傷でお困りの飲食店経営者の方へ
食べログに投稿された誹謗中傷の口コミは、ガイドライン違反として食べログに削除依頼をすることが第一歩です。それでも削除されない場合には、裁判所の仮処分命令による削除請求や、投稿者の特定・損害賠償請求といった法的手段で対処することができます。
これらの法的手段を効果的に進めるには、権利侵害の法的根拠を明確にし、証拠を適切に収集・提出する必要があります。仮処分の申立てや発信者情報開示請求は手続きが複雑なため、誹謗中傷問題に精通した弁護士に相談することで、状況に応じた最善の対処法が見えてくるでしょう。
日々お店を切り盛りしながら、理不尽な口コミへの対応に時間と労力を割くのは精神的にも大きな負担です。すでに食べログへの削除依頼を試みたものの対応してもらえなかった方や、悪質な口コミにより来客数が目に見えて減少している方は、早めの対応が重要です。
当事務所では、ネット上の誹謗中傷の削除請求や投稿者の特定、損害賠償請求に豊富な実績があります。全国どこからでも無料相談をご利用いただけますので、大切なお店を守るためにまずはお気軽にご相談ください。
| ネットで誹謗中傷されたら弁護士に無料で相談してみよう |
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この記事の監修者
ネット誹謗中傷の削除請求・犯人特定・損害賠償請求に豊富な実績を持つ。掲示板やSNSでの名誉毀損・プライバシー侵害・風評被害に対し、発信者情報開示請求による投稿者の特定から慰謝料請求まで一貫して対応。法人・個人を問わず、ネット上の権利侵害から依頼者を守るために迅速に行動している。




