警察から電話が来る10の理由!無視するリスクと対処法を解説
  • 「警察から電話が来た…なぜかけてきたのだろう…」
  • 「警察からの電話を無視するとまずいのだろうか…折り返しすべきだろうか…」
  • 「警察からの電話についてどう対応したらよいのかわからない…」

このようなことでお悩みではないでしょうか?

ある日突然、警察から電話がかかってきたら、なんら身に覚えがない場合でも身構えてしまう方も多いことでしょう。中には、何らかの罪を犯してしまい、警察からの電話に心当たりがある方もいることでしょう。

この記事では、刑事事件に強い弁護士が、

  • 警察から電話がくる理由
  • 警察から電話がかかってきた場合の対処法
  • 警察からの電話を無視するリスク

などについて詳しく解説していきます。

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警察から電話がくる理由は?

まずはじめに、警察から電話がかかってくる理由からみていきましょう。

被疑者として取り調べをするための出頭要請

まず、あなたが何らかの事件の被疑者として立件されていて、事件の取り調べをするために電話がかかってきた可能性が考えられます

現段階で警察が被害者を逮捕するまでもないと考えている場合は、いわゆる在宅事件のまま捜査が進められることがあります。被疑者の取り調べはその在宅事件の捜査の一環であり、警察で取り調べを行うために警察に出頭するよう電話で要請しているのです。

事件の被害者・参考人への捜査協力を求めるための呼び出し

次に、被疑者ではなく、事件の被害者・参考人として警察から電話がかかってきた可能性が考えられます

事件に被害者や参考人(目撃者など)がいる場合は、警察は被疑者だけではなく被害者や参考人からも話を聞きます。被疑者が本当のことを言っているのか見極めるためでもあります。そのため、あなたが何らかの形で事件に関わっている場合は、捜査協力を求めるために警察から電話がかかってくる可能性は考えられます。

ただし、警察官が捜査協力して欲しいと言う場合は、上記のように「純粋に参考人(被害者、目撃者)として捜査に協力して欲しいと言っている場合」もあれば、「被疑者として目星をつけているものの、いまだ確証を得る証拠が得られておらず、あなたから自白を得たいために言っている場合」とがあります。

注意すべきなのは後者の場合です。後者の取調べにおいては、事実上被疑者であるにもかかわらず黙秘権が保障されていません。あなたに何らかの心当たりがある場合は、一人で対応せず、取り調べに応じる前に弁護士に対応について相談した方がよいでしょう。

交通違反での呼び出し

交通違反でも警察から電話で呼び出しを受けることはあります

多くの交通違反は交通違反現場で検挙・処理され、後日呼び出しを受けるケースは稀です。しかし、オービスでスピード違反が発覚した場合や交通違反現場で違反を否認し、その場で処理されなかったケースなどでは、事情聴取のため後日警察から電話で呼び出しを受けることがあります。

家族が逮捕された

次に、家族の誰かが逮捕されたため、警察から電話がかかってきた可能性が考えられます

警察は被疑者を逮捕したとき、被疑者本人が希望すれば家族に被害者を逮捕したことや被害者が身柄を拘束されている留置先を通知するため、被疑者の家族に電話をします。後日家族が留置場で被害者と面会するための便宜を図るためでもあります。

家族が事件・事故に巻き込まれた

次に、家族が事件・事故に巻き込まれたため、警察から電話がかかってきた可能性が考えられます

たとえば、家族の誰かが亡くなったことによる本人確認のため、家族が交通事故に巻き込まれ命にかかわる重篤な状況にあるため、○○病院へ急行して欲しい、などと言った用件です。警察から家族のことで電話がかかってくるのは、あまりいい知らせではないことが多いと思われます。

身元引受人に指定されたことによる連絡

次に、被疑者・被告人となってしまった家族・友人から身元引受人に指定されたことによって、警察から電話がかかってきた可能性が考えられます

身元引受人は被疑者・被告人が逃亡せずに、きちんと警察署や検察庁、裁判所に出頭するよう、被疑者・被告人の言動を監督する人のことです。そのため、警察が電話してくるのは、在宅事件で捜査を進めようとしているときが多いと思われます。電話で身元引受人になることを承諾した場合は、警察に出頭し、身元引受書にサインする必要があります。

落とし物の件

次に、落とし物が見つかったという報告で、警察から電話がかかってきた可能性が考えられます

たとえば、免許証や定期、財布などを外出先で無くしてしまい、警察に遺失物(落とし物)の届出をしており、その後親切にも誰かが警察に落とし物を届け、それがあなたの物だと確認されたときは警察から電話がかかってくるでしょう。

間違い電話

次に、間違い電話で警察から電話がかかってきた可能性も考えられます

「警察から間違い電話なんてあるの?」と思われるかもしれませんが、意外とあるようです。間違い電話の原因としては、単なる警察官の番号の押し間違いのほか、警察官が被疑者・参考人から聴き取って書類に書いた電話番号が誤っていて、その電話番号に警察官が電話した、というケースなどが考えられます。

警察を騙った詐欺

次に、注意しなければならないのは、警察官ではない人間から警察官と騙って電話がかかってくる可能性があることです

警察官と聞くと誰しもドキッとし動揺するでしょう。ましてや、警察から電話がかかってくる心当たりがない方はなおさらでしょう。相手はあなたのそんな心理状態を利用して、詐欺を働こうとしています。

何の用件もなく警察から電話がかかってくることなどありません。何も嫌疑をもたれるようなことはしていない、事件・事故に関わっていない、警察に電話番号を教えたことがないなどという場合に、警察官を騙って電話がかかってきたときは詐欺を疑った方がよいでしょう。

また、非通知で警察官を名乗る者から電話があった場合は詐欺と判断するようにしましょう。非通知で電話すると相手が電話に出ない可能性が高いことは警察もわかっています。警察は相手にとって大事な用件で、相手に電話に出て欲しと思って電話をかけているわけですから、そのような警察があえて相手が電話に出ない可能性が高い非通知で電話をかけることは絶対にありません。

また、警察からの電話が携帯番号であった場合も詐欺の可能性があります。どこの誰のものかわからない携帯から電話しても相手が電話に出ないことは警察もわかっていますから、警察にとっても携帯から電話するメリットはないといえます。もっとも、事件や事故現場から緊急であなたに確認したいことがあって、やむを得ず警察が携帯から電話をかけるケースもあります。そのため、警察官を名乗る者が携帯から電話をしてきた際には、警察署名・所属部署・氏名を聞いた上で一度電話を切り、警察署に電話をして、本当に警察官からの電話であるかを確認するようにしましょう。

特殊詐欺の注意喚起

最後に、警察では、特殊詐欺の被害に遭いそうな方を対象に、特殊詐欺に遭わないよう注意喚起をするため電話をかけることはあります

ただし、架電対象となる人は、警察が特殊詐欺の捜査で押収した電話帳などに名前が載っていた人など、ごく限られた人だけです。警察がたいした用件もないのにむやみやたらに電話することなどありません。また、電話口で金融機関の口座番号や暗証番号などの個人情報を聴くこともありません。万が一電話口でこうした情報を聴かれた場合は詐欺を疑いましょう。

警察からの電話を無視するリスク

警察から電話が来ても、「全く身に覚えがないので無視しよう」と考える方もいるかもしれません。

この点、警察からの電話が一回だけでその後再びかかってくることがなければ間違い電話の可能性もあるでしょう。しかし、二回、三回…と何回も警察から電話が来るようであればその可能性は低いでしょう。ご自身では警察に関わるようなことをした覚えがなくても、実は何らかの事件に関わってしまっていることもあります

それにもかかわらず警察からの電話を無視し続けていると、次の事態に発展する可能性がありますので注意が必要です。

自宅宛てに呼出状が届く

まず、自宅宛てに呼出状が届く可能性があります

呼出状には「令和○年○月○日○時に○○警察署に出頭してください。不出頭を繰り返すと逮捕される可能性があります。」という内容(その他、持ってくるものなど)が書かれてあります。警察署からの封書だとわかった時点で必ず中身を確認し、都合により指定された日時に出頭することが難しい場合は、呼出状に書かれてある担当者に電話し、日程を調整するようにしましょう。

警察官が直接自宅に来る

次に、より強い対応としては、警察官が直接自宅に来ることが考えられます

呼出状と同様、家族に事件のことを知らせていない場合は事件のことがバレてしまう可能性があります。また、警察官がパトカーで自宅に来たり制服を着ている場合は、近所の人の目も気になります。警察官が直接自宅に来たからといって必ず逮捕されるというわけではありませんが、やはり警察官が直接自宅に来ることは心理的に嫌なものです。

警察官はあなたの名誉やプライバシーに配慮して、あえて自宅を訪問せずに電話や呼出状でコンタクトをとっている側面もあります。できる限り、電話や呼出状の段階で対応した方が無難といえます。

逮捕される

次に、最悪の場合、逮捕される可能性も考えられます

逮捕は被疑者に逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれがあると判断されたときに実行されます。警察からの電話を無視し続けていると、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがあると判断され、逮捕されてしまう可能性があります。呼出状に書かれてある警告文は脅しでもなく、現実に実行されることがありますので注意が必要です。

警察から電話がかかってきたときの対処法

次に、警察から電話がかかってきたときの対処法について紹介していきます。

身に覚えがない場合でも無視をせずに対応する

警察からの電話だとわかった場合は、たとえ身に覚えがない場合でも無視せず対応しましょう

間違い電話、かけ間違いなどのごく例外的な場合を除いて、警察はあなたに何かの用件があって電話をかけてきています。あなたが警察からの電話を無視し続けてもそれを逃れることはほぼ不可能でしょう。また、先ほど述べたとおり、あなたが何らかの嫌疑をもたれている場合は最悪の場合、逮捕されてしまう可能性がありますので注意が必要です。

電話をかけてきた相手の情報をしっかり確認する

警察から電話がかかってきたときには、次の5点を必ず確認しましょう。

  • ① 警察署名
  • ② 部署・課(刑事課、生活安全課、少年課、交通安全課など)
  • ③ 電話口の相手の名前(フルネーム)
  • ④ 電話番号
  • ⑤ 用件

①から④を確認するのは、相手が本物の警察官であるかどうかを確認するためでもあります。もし、相手がはっきりと答えない場合は警察官を騙っている可能性が高いですし、あとで調べて架空の警察署、警察官であることがわかることもあります。

電話番号から本物の警察かどうか調べる

かかってきた電話番号が本当に警察の電話番号かどうかを調べましょう。

直接警察官から公用の携帯の電話番号を教えてもらっているという場合でない限り、警察からは警察署の電話番号から電話がかかってきます。多くの都道府県警察では、警察署の電話番号の下4桁が「0110(ぜろひゃくとうばん)」となっていますが、大阪府は「1234」、大分県が「2131」など、0110が全国で統一されているわけではありません。そのため、かかって来た電話番号をネット検索するなどして、本物の警察署の電話番号かを確認するようにしましょう

ただし、警察署の電話番号である下4桁「0110」の番号を偽装して(海外アプリなどを利用することで電話番号の偽装が可能)、警官になりすましてお金を騙し取る特殊詐欺が相次いでいます。つまり、下4桁が「0110」だからといって必ずしも本物の警察からの電話であるとは言い切れません。

そのため、相手と通話したのであれば、電話を切った後に相手が名乗った警察署の部署に電話し事実確認をした方がよいでしょう。このとき、相手に言われた電話番号やかかってきた電話番号に電話するしても詐欺師に繋がるだけですので絶対にやめましょう。

参考:電話番号の末尾「0110」に注意、警察装う詐欺相次ぐ…番号表示技術を悪用か : 読売新聞

折り返す前に録音とメモの準備を忘れずに

警察から電話が来ても不在着信となって折り返すケースもあるでしょう。その際、電話に録音機能がついている場合は、警察に電話する前に録音とメモの準備をしましょう

警察官と電話するときは頭が真っ白な状況にある可能性もあります。何も記録するものを準備しておかなければ、警察官から何を言われたのか後で思い出すことが難しくなってしまう可能性があります。録音やメモがあれば、用件を端的に思い出すことができます。また、万が一警察官から暴言を吐かれたときは違法捜査になり得ますので、証拠として残しておくという意味もあります。

なお、警察官との通話内容を録音することに違法性はありませんのでご安心ください

出頭要請を受けたら弁護士に相談

出頭要請をかけられている段階では、出頭するかどうかはあなたの任意であるため拒否することは可能です

しかし、警察官から繰り返し電話が来て出頭要請を受けているにもかかわらず、正当な理由なく出頭を拒否し続け、逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれがあると判断されたときは逮捕される可能性があります

逮捕するかどうかはあくまでも捜査機関の判断になります。あなたがいくら正当な理由があると考えて拒否し続けていたとしても逮捕される可能性がありますので注意が必要です。

どう対応していいのかわからない場合は自己判断せず、弁護士に相談した方がよいでしょう

よくある質問

出頭に応じたらそのまま逮捕されることはある?

可能性としては否定できません。被疑者のところに出向いて逮捕しないのは、被疑者の名誉やプライバシーに配慮し、いったん被疑者から話を聴いて逮捕するかどうか決めようとしているからでもあります。

ただし、警察は事件を無作為に選んで逮捕しているわけではありません。事件の内容・性質、逃亡のおそれの有無、罪証隠滅のおそれの有無などを総合的に勘案して逮捕するかどうかを判断しています。

たとえば、同じ窃盗の事件でも、窃盗の執行猶予期間中の犯行の場合は逮捕される可能性が高いといえます。一方、初犯で被害額が数百円程度の軽微な万引きの事案では逮捕される可能性は低いといえます。

警察は留守電にメッセージを入れる?

留守電が入っているケースもないケースもあります

警察が固定電話に電話をした場合は、留守電のメッセージを同居している家族等が聞いてしまう可能性もあります。警察が電話した相手のプライバシーや名誉に配慮して留守電にメッセージを残さないことも考えられます。

また、携帯に電話してきた場合であっても、留守電だと重要な情報が伝わらない可能性もあるため、敢えて留守電にメッセージを残さずに再度連絡をしたり折り返し電話を待つこともあります。

警察は電話番号をなぜ知っているの?

警察から電話が来た時に、「なぜ自分の電話番号を知っているのだろう」と疑問に思う方もいるでしょう。警察があなたの電話番号を知る方法は多岐にわたります

例えば、緊急事態で早急に連絡を取る必要がある場合、警察は携帯電話会社の協力を得て連絡先の電話番号を特定することがあります。

また、警察はその法的権限に基づき、公共機関のデータベースから個人の連絡先を取得することも可能です。

さらに、あなたが以前に何らかの形で捜査対象となったことがある場合、その際の捜査であなたの電話番号が記録されていた可能性もあります。

警察からの電話が怖い場合は弁護士に相談

警察からの電話が怖くて不安な方は、はやめに弁護士に相談することをおすすめします。これまで一度検察からの電話に出たことがある場合は、警察から言われたことをメモしてから相談するとよいでしょう。また、留守電が入っている場合は保存して、弁護士に聞いてもらうのも一つの方法です。

実際に弁護士に刑事弁護を依頼したときは、弁護士が「今後は弁護士が連絡の窓口になること、「被疑者(依頼者)に何か伝えるには弁護士を通して欲しい」ことを警察に伝えます。これにより、直接警察と話す機会が減り、精神的な負担の軽減にもつながるでしょう。

まとめ

警察から電話がかかってくる理由は、間違い電話から家族の逮捕・死亡、ご自身の事件のことなど様々です。いずれにせよ、多くの方にとって普段警察から電話がかかってくることなど滅多にないでしょうから、「警察」と聞くと精神的に動揺し、冷静な対応が難しくなるものです。万が一、警察から電話がかかってきたときは慌てないためにも、この記事で紹介した対応をぜひ参考にしていただければと思います。

また、ご自身の力だけでは対応が難しい場合ははやめに弁護士に相談しましょう。事件に関わることであれば、弁護士が依頼者の代理人としてあなたと警察との間に入り、警察からの電話を代わりに受けてくれます。

当事務所では、警察対応はもちろん、逮捕の回避や不起訴の獲得を得意としており実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますので、身に覚えのある行為をしてしまい警察から電話がきてお困りの方は、まずは当事務所の弁護士にご相談ください。

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