児童買春の時効は何年だろう…いつまで待てば処罰に怯えなくて済む日が来るのだろう…
この記事では、児童買春に強い弁護士がこの疑問を解消していきます。
ある日突然、自宅に警察官がやって来て家族の目の前で逮捕されるのではないか、仕事を失うのではないか、不安な日々を送られている方もいることでしょう。
記事を最後まで読んでも問題解決しない場合は、逮捕されないために今何をするのがベストなのか、弁護士に相談してみましょう。
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目次
児童買春の時効は?
まず、児童買春の時効からみていきましょう。
児童買春の公訴時効
公訴時効とは、犯行後一定の期間を経過することで起訴されて刑事裁判にかけられないという効果が発生する法制度のことです。刑事事件のニュースなどで聞く時効とはこの公訴時効のことを指しています。
公訴時効の期間は各罪の法定刑(法律で定められた刑の種類、長さ)によって異なります。この点、人を死亡させる罪であって禁錮以上の刑にあたるもの以外の罪のうち、長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪の公訴時効の期間は5年であるところ、児童買春の法定刑は5年以下の懲役又は500万円以下の罰金ですので、児童買春の公訴時効は5年となります。
児童が16歳未満の場合の時効
児童が16歳未満の場合は児童買春ではなく、不同意性交等罪や不同意わいせつ罪で処罰される可能性があります。
不同意性交等罪の公訴時効は15年です。不同意わいせつ罪の公訴時効は12年となります。
時効の起算点
時効を考える上では時効の起算点、すなわち、時効の期間がいつから始まるのかを知っておくことも大切です。なぜなら、時効の期間は一定なのですから、時効の起算点によって時効期間が終わる日も異なってくるからです。
この点、時効の起算点は、法律では「犯罪行為が終わったとき」と定められています。この点、児童買春の犯罪行為は、児童等に対して対償(お金などの対価)を供与するか、供与する約束をして、児童と性交等をすることですから、性行為等が終わった時点が時効の起算点となります。
児童買春が成立していない場合はある?
児童買春が成立しない場合としては以下のようなケースが考えられます。
お金を払っただけで性行為に至らなかった場合
前述のとおり、児童買春の成立要件は、児童等に対して対償(お金などの対価)を供与するか、供与する約束をして、児童と性交等をすること、です。このことから、お金を払わなくても(払う約束だけして)性交等をすると児童買春が成立しますが、お金を払って(あるいは、払う約束をして)も性交等に至らなかった場合は児童買春は成立しません。
18歳以上だと思っていた場合
児童買春が成立するには、性交等を行う当時、相手が児童、すなわち18歳未満の者であると認識していることが必要です。つまりその認識が欠けていれば児童買春は成立しません。
ただ、この認識の程度は「18歳未満の者だ」という確定的なものである必要はなく「もしかしたら18歳未満の者かもしれない」という未必的なもので足りるとされています。また、認識があるかどうかは、加害者の主張だけではなく、被害者の年齢・容姿・体型・服装はもちろん、犯行時、犯行後に被害者と加害者が取り交わした会話の内容等などの客観的要素も含めて判断されるため、単に「18歳未満の者とは知らなかった」という主張をしても簡単には通らないのが実情です。
18歳未満とは知らなかった場合でも児童買春になる?弁護士が解説
児童買春で成立する可能性のある犯罪
児童買春をしてしまった場合は、児童買春の内容や時間帯等によっては以下の罪にも問われる可能性があります。
各都道府県の青少年健全育成条例違反
保護者の同意を得ずに、深夜に青少年(18歳未満の者)を自宅に呼び込んだり、同伴していた場合は各都道府県が定める青少年健全育成条例違反(淫行条例違反)に問われる可能性があります。法定刑は「30万円以下の罰金又は科料」です。
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児童ポルノ製造罪
他人に提供する目的で児童の裸などを撮影した、ひそかに児童の裸などを撮影した場合などは児童ポルノ製造罪に問われる可能性があります。法定刑は「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」です。
児童ポルノ所持罪
児童ポルノを所持していた場合は児童ポルノ所持罪に問われる可能性があります。法定刑は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。児童買春で検挙された場合は、パソコンやスマホなども押収され、児童の裸などの動画や写真が保存されていないかチェックされます。
児童買春で逮捕されるとどうなる?
ここからは児童買春で逮捕された場合の逮捕後の流れや逮捕された場合の日常生活に与える影響についてみていきましょう。
逮捕~起訴・不起訴までの流れ
警察に逮捕されると警察の留置場に収容されます。そして、警察で身柄拘束を継続する必要があると判断された場合は逮捕から48時間以内に事件と身柄を検察庁に送致されます。
送致後は、検察庁で身柄拘束を継続する必要があるかどうか判断されます。必要があると判断された場合は送致から24時間以内に裁判官に勾留請求されます。
勾留請求されると裁判官が身柄拘束を継続する必要があるかどうか判断します。ここで裁判官が身柄拘束を継続する必要があると判断した場合は10日間の身柄拘束(勾留)が決定します(延長されると最大20日)。
逮捕された場合の生活への影響
逮捕後釈放されるまでは留置場で生活しなければいけませんから、これまで通りの生活を送ることができません。仕事をしている方は休みが続くことで収入が減る可能性がありますし、無断欠勤が続くと解雇されてしまう可能性もあります。
また、あなたが一家の大黒柱の場合、家族の生活にも影響を及ぼす可能性があります。子どもがいる場合は収入面のみならず、突然、一家の大黒柱がいなくなったことによる精神面での影響も大きいです。
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弁護士に相談して自首も検討すべき理由
もしも、児童買春をしてしまったと心当たりがある場合は、今すぐにでも弁護士に相談して警察に自首すべきかどうか検討すべきです。
自首すれば逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれがないと判断され、逮捕を回避することができる可能性があります。逮捕を回避できれば前述したような逮捕による不利益を最小限に抑えることができます。
自首の同行を弁護士に依頼するメリット
もっとも、警察に自首することはとても勇気のいることです。自首して逮捕を回避できるかどうかは自首してみなければわかりません。
そこで、警察に自首することに不安な方は弁護士に警察までの同行を依頼するのも一つの方法です。弁護士に依頼すれば自首すべきかどうか見極めた上で、自首すべきと判断した場合は、逮捕回避に向けた事前の対策を講じます。また、自首に同行し精神的な支えになってくれる点も大きなメリットといえます。
弊所では、児童買春の自首の同行、逮捕回避に向けた対策、逮捕に至った場合の不起訴処分の獲得を得意としており実績があります。親身誠実に、弁護士が依頼者を全力で守りますのでまずはお気軽にご相談下さい。相談する勇気が解決への第一歩です。
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