- インスタグラムでいつも私の投稿にいいねをしたりタグ付けしてくる人がいて怖い…
- ストーリーも欠かさず見に来ている…
- しつこくDMしてくる人がいて気持ち悪い…
インスタをやっている女性の中にはこのような経験をされた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インスタでネットストーカー被害に遭われて、当法律事務所に解決の依頼をされた方の事例を体験談形式で2つ紹介します(※ご本人様の了承を得ていますが、プライバシー保護の観点から内容を一部変えております)。
記事を最後まで読むことで、インスタでネットストーカー被害に遭った場合にどのような流れで解決に至るのか、どう対策すべきなのかがわかります。
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目次
体験談①:インスタのつきまといストーカー被害
依頼までの経緯
【依頼者:女性・10代・大学生】
私は大学生になって初めてスマホを利用するようになりました。高校生までは家族が厳しかったこともあり「スマホ禁止」でした。そこで大学生になって親元を離れたことを契機に、稼いだバイト代で念願のスマホを手に入れることができました。スマホ生活が始まり、かつて同級生が利用していた憧れのツイッター、インスタグラムなどのSNSのアカウントを作成し早速投稿を始めました。
インスタには日常のひとコマや、友達と行ったカフェなどの画像を投稿し「いいね!」がつくのが嬉しくてたくさんの投稿をするようになります。どんどんフォロワーが増えていき私のスマホライフは順調な滑り出しに見えました。しかしある日を境に、あるフォロワーから不審なコメントが送られるようになります。
そのコメントの内容は「私の住所を知っている」「私の行動をいつも見ている」という趣旨のものでした。コメントの中には「私の住所の最寄り駅の名前」や「実際に着用していた衣服の特徴」が書かれていることもあり、実際に私のことを知っているとしか思えないものでした。
とても怖くなりこのアカウントをすぐにブロックしましたが、程なくして同一人物としか思えない別のアカウントで同様なコメントが何度も繰り返し送られてきました。私は、SNSでのやり取りが原因で若い女性がストーカーに刃物で切り付けられ重傷を負った事件をニュースで見て知っていましたが、誰にも相談できず途方に暮れていました。
そこで私は、インターネットで検索してネットストーカーに強い弁護士さんのホームページを見つけ、相談してみることにしました。
弁護士による対応と解決結果
ネットストーカーをしていた人物を特定するには「発信者情報開示請求」・「契約者情報開示請求」の手続きを利用することができます。
まずインスタ運営会社に対して利用者の「IPアドレス」の開示を請求します。次にそのIPアドレスからその利用者が使用していたプロバイダを特定します。そのうえでプロバイダに対してその利用者の「契約者情報」を開示するように請求することで個人を特定することができます。
IPアドレスには保存期間があるため、弁護士は早速事件を受任し、サイトの運営者やプロバイダを通じてネットストーカーを行っていた相手の情報を開示するように求めました。この手続きによりネットストーカーの氏名・住所・携帯電話番号が判明しました。
そこで弁護士は「内容証明郵便」を相手方に送付して、「インスタでの付きまとい行為をやめるよう」警告文を送りました。
この警告文を送付して以降、私のアカウントにこの人物からのコメントはなくなりました。警告文には代理人として弁護士が介入していること、今後相手に対して民事訴訟を起こすことを検討していることも記載していましたので、相手に心理的なプレッシャーを与える効果があったものと思われます。
ネットストーカーの犯人を特定する3つの方法をわかりやすく解説
体験談②:インスタのなりすましストーカー被害
依頼までの経緯
【依頼者:女性・30代・社会人】
私は、これまでインスタグラムを利用してたくさんの投稿をしてきました。私は元来ファッションや旅行、グルメが好きなので、ファッションコーデや友人とのランチ・カフェ、国内外を旅行した際の現地写真などを投稿していました。多くの人に見てもらい「いいね!」をもらい、コメントで好きなものを共有できることに喜びを感じていました。
そんな私のインスタアカウントは順調にフォロワーを伸ばし、個人のアカウントながら数百人のフォロワーを抱えるまでに成長しました。そんな人気アカウントになっていく反面、画像を無断転載・無断使用される機会も増えました。
そこで無断転載・無断使用を発見した場合にはそのアカウントをインスタグラムの運営に報告して対応を依頼することもありました。投稿した画像を無断転載するだけのアカウントであれば、他のフォロワーさんも私のアカウントと混同することはありませんので、大きな実害を感じてはいませんでした。
しかし、悪意のあるアカウントの行動はエスカレートしていきました。
あるアカウントが、私の投稿画像を無断使用してあたかも私が投稿したかのように振舞うようになりました。さらにそのアカウントは私の投稿した画像を加工して私が意図していない容貌・姿態の画像を作り出して投稿したり、私の振りをして乱暴な発言や口汚く誹謗中傷するようなコメントを投稿したりしていました。
当該アカウントは私の「裏アカ」として私自身になりすまして活動しているため、私のフォロワーさんの中には実際に私本人であると誤解する人も現れました。そのためフォロワーさんとトラブルになったり、偽物と誤解して私の本物のアカウントをブロックしたりする人も現われました。
私としてはなりすましアカウントが私本人と同一視され、誤った認識が広がっていくのを放置できません。運営に依頼してもなかなか解決できないためネットストーカーに強い弁護士に相談することにしました。
弁護士による対応と解決結果
弁護士に相談したところ、もし犯人が、私に対する恋愛感情や好意の感情、それが満たされないことに対する怨恨の感情で今回の行動をとっている場合はストーカー規制法違反になるそうです。また、そのような感情がなかったとしても、今回のなりすまし犯人の行動は「名誉棄損」にあたる可能性が高いと判断されました。具体的には、相手が行っていることが「公然と事実を適示して依頼者の社会的評価を低下させる行為」にあたるということです。
また私生活上の事実や私生活上の事実と受け取られるおそれのある事実を、あたかも依頼者本人の情報と誤解させるようにばく露している点ではプライバシー権侵害にあたる可能性もあります。
そこで弁護士は事件を受任したうえで、「発信者情報開示請求」・「契約者情報開示請求」を行い、なりすましアカウントで投稿している人物を特定することにしました。
まずインスタグラムの運営会社に投稿者のIPアドレスの開示を請求し、明らかになったIPアドレスをもとに使用してたプロバイダーに契約者として登録している情報の開示を請求しました。その結果、このなりすましアカウントを投稿していた人物の氏名・住所などが明らかになりました。
そこでこの人物に対して弁護士を介して「今後同様な行為をしないこと」と、名誉棄損やプライバシー権侵害を理由に「慰謝料の支払い」を請求しました。
弁護士からは相手方の行為は犯罪行為に該当する可能性があるため、警察に対してその事実を申告して処罰を求めること(告訴)もできる旨の説明がありました。さらに相手方が反省を示さず慰謝料の支払いを拒否した場合には民事裁判手続きを起こすこともできるとのことでした。
結果として相手方とは示談が成立して、相手が慰謝料を支払うことで合意することができました。示談交渉や書類作成は弁護士に一任することができ依頼者は報告を受けるだけでしたので、手続き的にも負担は小さいものでした。
なお、弁護士が犯人から聞いたところによると、私がインスタにアップしていた画像やフォロアーの数を見て嫉妬してしまい今回の行動を起こしてしまったとのことでした。自分ではそんなつもりはなくてもどこで誰に妬まれるか分かりませんので、鍵垢だけで楽しもうかとも考えています。
インスタでネトスト被害にあった場合の対策
インスタグラムを利用して、ネットストーカー被害などに遭った場合、まずは運営会社に対応を依頼しましょう。運営会社が相手方アカウントを凍結・停止したり、問題のある投稿を削除することでトラブルが解決する場合もあります。
ネットストーカー行為も「ストーカー規制法」に抵触するストーカー行為の場合には犯罪です。また、ストーカーにあたらない場合にも脅迫・侮辱・名誉棄損にあたる場合には犯罪行為に該当しますので、警察へ相談することを検討してください。
インスタへの投稿が悪質な場合には警察が事件として立件して、犯人を捜査・特定して刑事手続きに付す可能性があります。その場合、捜査で明らかになった相手方の氏名・住所などの情報に基づいて損害賠償請求ができる場合があります。
しかし、捜査機関が犯罪行為とまではならない・実際に被害があったとは言えないと判断した場合には、警察は捜査に乗り出さない可能性もあります。そのような場合でも相手方の行為は民法上の不法行為に該当する可能性はあります。そのためネットストーカー被害に困っている方は弁護士に相談すべきです。
弁護士に依頼することで発信者情報開示請求などインスタやプロバイダーに対して情報開示を請求することもできます。相手方がどこの誰であるのかを特定したのち、慰謝料請求や刑事告訴をすることもできます。
弁護士がネットトラブルに精通しているかどうかは、弁護士事務所のホームページ上にネットストーカー関係事件の記載があるか否かをチェックしましょう。ネットストーカーに関する対処法や解決事例を多く載せている事務所はあなたの直面してるトラブルについても豊富な経験を有している可能性が高いでしょう。
弊所では、インスタグラムを始めとしたSNSでのネットストーカー被害の解決実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守ります。まずはお気軽にご相談ください。相談する勇気が解決へと繋がります。
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