知り合いがストーカー予備軍かも...よくある10の特徴と見分け方

ストーカーの被害は恐ろしいものです。ストーカーの多くは、元恋人や元配偶者、被害者に好意を寄せる知り合いなどが多いものですが、もしも親しくなる前にその人の危険性を見極められていれば、被害を防ぐことができるかもしれません。

「もしかしたらこの人とこのまま親しい関係を続けていたら、あとあとストーカーになるのでは...」と不安になったり、違和感を感じたら一度関係を見直すチャンスと言えそうです。どういった人がストーカーになりやすいのか、ストーカーになりやすい傾向というのが洗い出されています。

公的機関の研究結果というわけではないため、厳密にいえば根拠はないかもしれませんが、弁護士や警察、探偵など、実際にストーカー事件に関わる職業の人が共通して挙げている「ストーカーになりやすい人」の特徴をピックアップしました。

もちろんここに挙げた特徴を持つ人が全てストーカーになる傾向があるわけではありません。こういった特性を持っていても、ほとんどの人は問題なく日常生活を送り、他人に危害を加えることはないでしょう。しかし、ストーカー化しやすい特性を知っておいてそんはないと言えるでしょう。

ストーカーによく見られる10の特徴

1.嫉妬深い

嫉妬という感情については、心理学者やカウンセラーなどが長年にわたって研究を重ねています。ストーカーは恋愛感情や好意が原動力となって起きる犯罪ですが、ストーカーの嫉妬深さとは、まさにこの恋愛感情から来ており、独占欲と表裏一体をなすとも考えられるでしょう。

ストーカーとなる人は、他の人に比べて他人を自分のものにしたい、人に触れさせたくないといった要求が強く、そこからエスカレートして「自分のものにならないくらいなら殺してやる」と過激な結論に達する人もいます。

また、嫉妬深いタイプのストーカーは、矛先が被害者だけではなく、家族や恋人など、被害者の周囲の人にも向くのが特徴と言えます。

2.恋愛経験が少ない

恋愛経験が少ない人が全てストーカー気質であるというのはもちろん暴論ですが、少なからず、ストーカーの中には恋愛経験が少ない人が含まれるようです。恋愛経験が多いということは、それだけ誰かを好きになった回数と、好きになった人と別れた回数が多いということ。

中には、どうしても忘れられない人もいるかもしれませんが、愛しい人と別れるという喪失感を乗り越える経験が増えることで、特定の人に対する異常な執着心というのは薄れていく傾向があります。それに、どれだけ辛くても時間が解決していくということを実際に体験することで、どんなに好きな相手であってもどこか冷静に状況を見る目が養われるといえます。

しかし恋愛経験が少ない場合、やはりどうしても特定の人に執着してしまう確率が高まります。「この人しかいない」と強く思ってしまうのです。

3.自己愛が強い

自己愛が強いというのも、ストーカーになりやすい人の特徴です。一般的に自己愛が強いというのは、肯定的な意味で使われることが増えてきました。しかしここでの自己愛とは、自分しか愛せない、自分以外はどうでもいいというような否定的な意味合いで使っています。

自己愛が強いというのは、「他人がどう思おうが、自分がしたいことをする」ということにつながります。すなわち、相手が嫌がっていようが恐怖心を抱いていようが関係なく、自分の欲求を満たすためだけにストーカーをしてしまうという行動につながってしまうのです。

嫌がっているのに執拗に電話をかけたり、つきまとったり、どこかに誘ったりという行動はこの特徴から見られるものかもしれません。

4.妄想的で、思い込みが激しい

ストーカーになりやすい人の特徴として、妄想的である、思い込みが激しいという側面も見逃せません。自己愛のところでも書いた通り、ストーカー犯罪そのものが、相手の感情を無視して自分の欲求を押し付けてくるもの。

一般的な人であれば、相手が嫌がっていることが明確であれば、それ以上のことをしようとは思いません。拒絶されて自分が傷つくのも嫌なものです。しかし、ストーカーの多くは妄想的で思い込みが激しいため、「本当は嬉しいはずだ」「これも愛情表現なのだ」と、自分にとって都合のいい方に解釈していくのです。

ぞっとしますが、ストーカー被害に遭った多くの人が、「勝手に付き合っていることにされていた」「好意を持っていることにされていた」と話しています。しかも、思い込みが激しいために、それを否定しても聞く耳を持たない傾向も強いのです。

5.自己肯定感が低い

自己愛が強いならば、自己肯定感も強いのではないか、と思われがちですが、実はそうではありません。この歪みこそが、ストーカー犯罪を生み出す大きな要因とも言えるかもしれません。ストーカー行為に走る人の多くは、自己肯定感が低い傾向があると言われています。

自己肯定感については最近特に問題視されており、内閣府の調査によると、日本人は諸外国に比べて自己肯定感が格段に低い傾向があることがわかっています。

参考サイト:特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~

最近では、いろいろなところで「自己肯定感を高めよう」と言われ始めています。本当に自己肯定感が高ければ、他人に拒絶されたり、好きな人から振られたとしても、それにつられて自分を否定したり、自分の価値を低くしたりすることはありません。

自己肯定感が低いということは、他者の評価に自分の価値が左右されてしまう傾向が強いということでもあります。これがストーカー犯罪につながっているというのは、自分で自分の価値を認められずに、「自分を拒絶したあの人に自分の価値をわからせたい」と相手の評価を求めるとことにつながります。

6.プライドが高い

プライドが高いというのも、ストーカーに多い特性の一つです。要するに、「自己愛が高く、自己肯定感が低く、プライドが高い」という人格が、ストーカーになりやすいということにつながっています。プライドが高いというのは、簡単に言えば、自分の非や拒絶されたという事実を認められないということ。

よく「謝ることができない人」というのがいますが、まさにそういった人が、プライドが高いという典型例です。このプライドの高さも、いい意味のプライドと悪い意味のプライドの2つの意味合いがありますが、ここで使っているのは悪い意味のプライドです。

拒絶されればされるほど、自分のプライドを汚された気がして、執着してしまう。自分のプライドを汚した相手に恨みを抱く、ということが、ストーカー行為の一つの原動力になっている人もいるのです。

7.異性蔑視の傾向が強い

ストーカーになりやすい人の特徴として、異性を極度に下に見る「異性蔑視」の傾向が強いことがあげられます。特に男性にこの傾向が強く、社内ストーカーで上司が女性の部下にストーカーをする場合や、妻や恋人に対して暴力を振るうDVなどはその典型例かもしれません。

異性蔑視の傾向が強いということは、自分よりも異性を下のもの、価値がないもの、支配できるものとして捉えているということです。相手の感情は自分の感情よりも尊重する必要はなく、相手が嫌がっていようが恐怖心を抱いていようが関係ありません。抵抗されたら力ずくでいうことを聞かせるというのもこのタイプです。

8.コミュニケーション能力が低い

なかなか会話が続かなかったり、質問してもとんちんかんな答えが返ってきたりする人もいれば、自然と会話の中心になったり、初めて会った人にも緊張を与えずに会話のやり取りができる人もいます。このように、コミュニケーション能力には個人差があるものです。

ストーカーになりやすい人の特徴として、コミュニケーション能力が著しく低いという傾向もあるようです。コミュニケーション能力が低い、または自信がないために、好意を抱いた相手となかなか会話ができない結果、「外から眺めているだけでいい」と、コミュニケーションを取ることを放棄してしまいます。

また、相手のことを別世界の人として神格化し、「眺めているだけで十分」と確信犯的にストーカーをはたらくのもこのタイプといえるでしょう。

9.情報を集めたり分析したりすることが好き

収集癖がある・分析欲がある人は、ストーカーになったときにその能力を発揮しやすいものです。ターゲットのSNSに載っている写真を隅から隅まで見て、それがどこの映像なのか、時間は何時なのかと行ったことを分析して、可能な限り情報を集めようとします。

また、ターゲットのゴミを漁ってプライベートなものを持ち去ったり、ポストを覗き見たりするのもこういった性質が影響しているといえそうです。

10.被害者になりたがる

元恋人や元配偶者がストーカーになる場合、「自分のことを振った相手が憎い」という憎しみが動機になっていることも。そうすると、ストーカー行為をさせている相手が悪いんだ、だから何をしてもいいんだという極論に決着することもあります。

被害者になろうとすることで相手の同情を引こうとしたり、自分の行為を正当化しようとするのです。毎日「死にたい」「今から死ぬ」といったメールや電話が執拗に送られるというストーカー被害に遭ってしまうことがありますが、「被害者になりたがる」という性質が影響しているといえそうです。

ストーカー予備軍には近づかない!被害に遭わないために

かなり踏み込まないとその人がストーカーになりやすい傾向があるかどうかはわからないこともあります。しかし、たくさんの人と交流したり、何度か友人などとトラブルを経験していくことで、「この人は親しいうちはいいけど、揉めたら厄介かも」と見分けがつけやすくなってきます。

もしも親しくなりかけている人や日常的に接する必要がある人が「ストーカーになりやすい」傾向を持っていた場合、自分が被害にあわないように対策を取る必要があります。

徐々に距離を置く

一気に拒絶することはトラブルの元です。関係の変化を受け入れられない相手から、「突然どうしたの?」「私のことを嫌いになったの?」「私になにか落ち度があったの?」と、執拗に質問責めにあったり、関係を元に戻そうとして粘着される可能性は十分にあります。

できるだけトラブルにならないよう、「そういえば最近連絡していないな」と後から気がつくくらいの速度で徐々に距離を置いていきましょう。

自分から相手に踏み込まない

「最近辛いことがあって」など、友人や身近な人がなにか悩みを抱えていたら、どうしても心配になってしまうもの。「話だけでも聞こうか?」と歩み寄ったり、「最近元気がないみたいだけど何かあった?」と自分から相手の心に踏み込むようなことをするのは要注意です。

ストーカー気質が強い人は、こうした相手の親切心を「私だけに向けた好意」ととらえたり、「私のことをわかってくれるのはこの人だけだ」と依存したりしてきます。後になって「そういうつもりじゃなかった」と伝れば普通の人なら理解を示してくれそうですが、ストーカー化するタイプの人はなかなかそうはいきません。トラブルの元になるため、自分から不用意に相手に踏み込むことは避けましょう。

相手を刺激しない

ストーカーになりやすい人の特徴として、コミュニケーション能力が低いというものがありました。また、視野が狭い、自己愛が強いなど、ストーカー気質が強い人は、一般的な感覚を持ち合わせにくい人ともいえます。

そのため、「こういえばこう考えるはず」「こういった行動にはこう感じるはず」といった一般論がなかなか通用しません。予測が不可能なところが大きいため、できるだけ相手を刺激することは避けましょう。

ストーカーになりやすい人には、とにかく近づかない

ストーカーになりやすい人の特徴について解説しました。もちろん、これらの性質を持ち合わせている人が必ずストーカー気質かというとそういうわけではありません。しかし、ストーカーになってしまった人には、こういった性質が目立つと考えられているようです。

すでにストーカー被害に遭ってしまっている場合は、こちらの記事を参考にすぐに対策を取ってください。もしも今はストーカーの被害には遭っていなくても、最近近づいてくる人に違和感を感じる、危険を感じるといった場合には、できるだけ近づかずに距離をあけることで対策をとりましょう。

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