自首に弁護士が同行するメリットと費用|弁護士なしでも大丈夫?
  • 「自首するには弁護士なしでもできるのだろうか…」
  • 「自首に弁護士が同行するメリットはなんだろう…費用はどれくらいかかるのだろうか…」

このようにお考えではないでしょうか。

結論から言いますと、自首は弁護士なしでも行うことができます。もっとも、自首に弁護士が同行することで以下のようなメリットを得ることができます。

  • 犯罪事実について適切な理解を得られる
  • 逮捕の回避や周囲に犯罪事実が知られない可能性が高まる
  • プレッシャーからの解放や不安を払拭できる
  • 高圧的な取り調べを回避できる
  • 自首後の弁護活動も任せられる
  • 被害者との示談交渉も任せられる

ただし、弁護士に自首同行を依頼した場合は20万円程度、自首後の刑事弁護も依頼すると60万円~100万円程度の費用がかかります

この記事では、刑事事件に強い弁護士が、上記内容につきわかりやすく解説していきます。

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自首は弁護士なしでもできる?

自首は弁護士なしでも本人のみで行うことができます

そもそも自首とは、犯人自身が司法警察員・検察官に対して自発的に自己の犯罪事実を申告し、その訴追を含む処分を求めることをいいます。

自首が成立するには、罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首する必要があります。「捜査機関に発覚する前」とは、「犯罪事実が全く捜査機関に発覚していない場合」や犯罪事実は発覚しているものの、「その犯人が誰であるか全く発覚していない場合」であると考えられています。

また、「自首」といいうるためには、自己の犯罪事実を捜査機関に対して自発的に申告することが必要で、さらに犯罪事実をことさらに隠すような申告、あるいは、自己の責任を否定しようとするような申告であるときは、自首には当たらないと判断されます。

以上のように、犯人に裁量的減軽という法的効果を得るためには、刑法上の自首と言い得るための要件に該当する必要があります。

したがって、弁護士なしでご自身の判断のみで警察署に出頭した場合には、自首の要件に該当せず法規が適用されないというデメリットも考えられます

そのため、自首の同行を弁護士に依頼するしないに関わらず自首前に必ず弁護士に相談し、ご自身のケースでは自首が成立する可能性があるのか、自首後の捜査機関への対応方法などを事前に知っておくことが重要となります。

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自首に弁護士が同行するメリット

上記の通り、自首は弁護士なしでも行えますが、弁護士に同行を依頼することで次のようなメリットがあります。

①犯罪事実について適切な理解を得られる

自首の同行を弁護士に依頼すると、自分のした行為がどのような犯罪事実に該当し、どのような法益侵害・問題があったのかについて正確な理解を得られます

そもそも犯罪が成立していないのであれば、警察署に自首する必要はありません(例えば、正当防衛や故意を欠くような場合など)。

自首をして反省の態度を示したいという場合であっても、ご自身の行為がどのような犯罪に該当し、どのような法益を侵害したのかを正確に理解していることは、非常に重要なポイントとなります。ただ漠然と「反省している」「繰り返さない」と主張するよりも、よっぽど真摯な反省の態度だと受け取ってもらえる可能性が高まります。

②逮捕の回避や周囲に犯罪事実が知られない可能性が高まる

自首そのものの効果ではありませんが、自首をすることで、逮捕の要件である「逃亡・証拠隠滅のおそれ」がないと判断されて逮捕を回避できる可能性があります。

この点、弁護士が自首に同行する場合には、弁護士が警察に上申書などを提出して、逃亡・罪証隠滅のおそれがないことを説明します。また、被害者がいる犯罪であっても、弁護士が弁護人に就任していれば被害者に接触する可能性は減少していると判断されるケースもあります。そのため、弁護士が自首に同行することで逮捕を回避できる可能性が高まります

また、弁護士が自首に同行して身元引受人になれば、家族や職場の人間に連絡が入らず、犯罪事実が自分の身の回りの人たちに露見せずに済む可能性もあります

③プレッシャーからの解放や不安を払拭できる

弁護士が自首に同行することで、「自分は1人ではない」ことが確認でき、自首する勇気が持てるのと同時に、精神的にも無用のプレッシャーから解放される可能性が高まります

自分のした行為について真摯に反省して、責任をとる心づもりの場合であっても、いざ警察署の前に来ると、怖くなり逃げ出したくなることも珍しいことではありません。

また、弁護士に同行を依頼した場合には、今後の手続きの流れについて詳細に確認しておくことができ、一定の見通しがたつことでこれから起こることに対する漠然とした不安を払拭することもできます

どれくらい取り調べが行われ、いつまでに逮捕や起訴の判断がなされるのかの大まかな予測ができれば、その分精神的にも非常に楽になるはずです。

④高圧的な取り調べを防止できる

また、弁護士に自首に同行してもらうことで、捜査機関からの高圧的な取り調べを防止できます

弁護士が同行し事前に警察官に必要な説明を行ってくれ、また取り調べ中も外で待機してくれているため、何かあればすぐに弁護士に相談することができます。

このように弁護士がすでに就いている場合には、むやみやたらに高圧的な取り調べが行われる可能性が下がりますし、不利な調書が取られてしまうリスクも小さくなります。仮に、取り調べ中に威圧されたり不当な取り扱いを受けたりしたとしても、弁護士がすぐに警察本部や検察庁に抗議の連絡を入れてくれます。

⑤自首後の弁護活動も任せられる

弁護士に同行してもらうことで、同行した弁護士にそのまま弁護活動に動いてもらうことができます

とくに逃亡や罪証隠滅のおそれがないことが認められれば、在宅事件として身体拘束を受けずに手続きが進められることになります。普段と同じように学校や職場に通って日常生活を送ることができるのです。

そのうえで、検察官が不起訴相当と判断した場合には、刑事裁判にはかけられないため前科が残ることもありません。

このように在宅事件や不起訴処分、自首による減刑を獲得するためには、弁護士による適切な弁護活動が実施されることが重要なポイントとなります。

⑥被害者との示談交渉も任せられる

自首に先立って弁護士に依頼しておくことで、捜査の初期段階から弁護士によるサポートを受けることができます。

被疑者が逮捕・勾留されないようにはたらきかけるほかに、迅速に被害者との示談交渉を進めてもらえます

被害者との示談が成立した場合には、被害者が被害届や告訴を取り下げてくれる可能性があります。また、加害者が謝罪し示談金が支払われたことで、犯罪の被害が一定程度回復されたと考えられる可能性もあります。その結果、処罰の必要性が低下したと判断され、不起訴処分になることも期待できます。

ただし、この示談について、検察官が勾留をするまで・起訴を判断するまでに取りまとめることがポイントですので、厳しい時間的制約の中で取りまとめる必要があるのです。

したがって、身体拘束からの解放や不起訴処分を得るためには、被害者との迅速な示談交渉を弁護士にお願いすることが非常に重要となるのです。

自首同行を弁護士に依頼した場合の費用相場

弁護士に自首の同行を依頼した場合の費用相場は20万円程度です。この金額に加え、警察署までの交通費や、日当(1万円~5万円が相場)がかかります。

また、自首後の弁護活動(不起訴を獲得するための被害者との示談交渉など)を依頼した場合には60万円~100万円程度の費用がかかります。ただし、自首の同行に引き続き依頼した場合には、この費用から自首同行の費用を差し引く法律事務所が多いです。

なお、無料法律相談を実施していない法律事務所では、自首を相談する際の相談料(30分5000円程度が相場)がかかることもあります。ただし、正式に依頼すれば法律相談料はかからなくなることが多いでしょう。

法律事務所によって料金体系は異なるため、依頼したいと考えている事務所に確認することが重要でしょう

よくある質問

ここでは、自首についてよくある質問に弁護士がお答えします。

証拠がなくても自首できる?

証拠がなくても自首することはできます。捜査機関に証拠を提出することは自首の要件とはされていないからです。もっとも、被害者がいる事件で、証拠もなく被害届が出されていない場合には自首として受理してもらえない可能性があります。

証拠がない場合でも自首は成立する?わかりやすく解説

自首した場合の警察での取り調べ時間は?

自首をして警察に取り調べを受ける時間は、おおよそ1時間半~2時間程度です。

ただし、自首後に逮捕されてしまうと、逮捕から48時間以内に身柄を検察に送られ(送検)、そこから24時間以内に検察官が勾留請求するかどうかを決定します。勾留請求されて裁判所に請求が認められてしまうと、刑事処分(起訴または不起訴)が決定するまで最大で20日間身柄を拘束されてしまいます。

そのため、自首をする場合には弁護士に依頼し、逮捕回避に向けた対策をとってもらったうえで自首を決行することをお勧めします。

警察への自首を考えたら弁護士に相談を

これまで述べてきたように、自首をすることで、逮捕の回避や不起訴の獲得の可能性を高めることができますし、量刑が軽くなることもあります。

もっとも、自首をしたからといって必ずしも逮捕されないわけではありませんし、警察の厳しい取り調べにも対応しなければなりません。

そのため、警察に自首するにあたっては、事前に弁護士に相談し、必要に応じて弁護士に自首の同行を依頼するようにしましょう。

弁護士に依頼すれば、逮捕回避に向けた対策をとった上で自首しますし、取調べ中も取調べが終わるまで取調室の外で待機します。逮捕されない限り、いつでも取調室から退出することができますから、何か不安を感じたときはいつでも弁護士に相談することができます

当事務所では、自首の同行、逮捕の回避、不起訴の獲得を得意としており実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますので、自首での逮捕や取り調べに不安がある方は当事務所の弁護士までご相談ください。お力になれると思います。

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