
ご家族や恋人、友人が逮捕されたと知り、「一刻も早く面会したい」「今どんな状況なのか直接確認したい」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ご家族など一般の方が面会できるのは、勾留決定後(逮捕から3日程度経過後)からとなります。逮捕直後の72時間は、弁護士以外の方は原則として面会することができません。
この記事では、勾留中の面会について刑事事件に強い弁護士がわかりやすく解説します。
- 勾留中の人といつから面会できるのか
- 面会できる時間帯・回数・人数の制限
- 土日祝日や接見禁止の場合の対応
- 差し入れのルールと注意点
- 弁護士に面会を依頼するメリット
なお、逮捕直後から面会したい、接見禁止で面会できないなどお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をお気軽にご利用ください。
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間違えやすい!「勾留」と「拘留」の違い
勾留中の面会、差し入れについて解説する前に、読み方が同じでよく意味を混同されがちな勾留と拘留の違いから解説いたします。
勾留とは、被疑者(罪の疑いをかけられ起訴される前の人)あるいは被告人(起訴された人)が、一定期間、留置場、拘置所に収容されることをいいます。被疑者・被告人の逃亡、罪証隠滅の防止、裁判出廷への確保を目的として行われるのが勾留です。
他方で、拘留とは、死刑、拘禁刑、罰金、科料と同じ刑罰の一種です。拘留の刑罰の内容は1日以上30日未満の間、受刑者を刑事施設(拘置所、刑務所)に収容することです。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
本稿では、「勾留」されている方との面会について解説していきますのでご注意ください。
勾留中の人といつから面会できる?
ご家族、あるいは、恋人や友人が逮捕された、勾留されたということを知ると、一刻もはやく面会したい、差し入れしてあげたいと思うのが当然の心境です。では、一体、いつから逮捕・勾留された本人と面会でき、本人に対して差し入れすることができるのでしょうか?
逮捕から勾留、勾留から刑事処分までの流れ
まずは、逮捕から勾留、勾留から判決までの流れを確認しましょう。
逮捕から勾留まで
逮捕→留置場に収容→送致(送検)→勾留請求→勾留決定→勾留
逮捕から送致までは最大48時間です。送致から勾留請求までは最大24時間です。勾留請求から勾留決定までの時間制限はありませんが、通常、半日~1日を要しますから、逮捕から勾留決定(勾留)までは3日程度はかかると考えておいた方がよいでしょう。なお、逮捕から勾留までの間、釈放されることもあります。
勾留から判決まで
勾留→捜査→(勾留延長)→刑事処分(起訴or不起訴)→刑事裁判→判決
はじめの勾留期間は10日です。勾留期間中から本格的な捜査が始まります。その後、勾留延長することにつきやむを得ない事由がある場合は最大で10日間、勾留期間を延長されることがあります。そして、基本的には勾留期間中の捜査を経て起訴か不起訴かの刑事処分が決まります。起訴された場合は刑事裁判を受け、判決に至ります。起訴から判決までの期間の長短は事件の難易度などにより異なります。比較的軽微な自白事件であっても起訴から判決までは1週間前後~1か月は要します。勾留の要件や早期釈放のための方法については「勾留とは?拘束期間や要件、勾留回避・早期釈放のための方法」で詳しく解説しています。
面会、差し入れは勾留後から
面会、差し入れは基本的には勾留後から、と考えておいたほうがよいでしょう。なぜなら、弁護士以外の人が勾留前から逮捕された人と面会し、逮捕された人に差し入れすることを認める法律上の規定がないからです。
このため、逮捕直後に警察官に「本人と面会させてください。」「差し入れしたい。」と申し出ても「今は逮捕中だからダメです。」と断られることが多いでしょう(稀に認めてくれる警察官もいます)。どうしても、勾留前に本人との面会を希望する場合は、弁護士(当番弁護士、各法律事務所の弁護士、国選弁護人は不可)に本人との面会を依頼する必要があるでしょう。
勾留中の面会のルールと制限
ご本人が勾留された場合、早速面会へ!と行きたいところですが、弁護士以外の方が行う面会には様々な制約があります。以下の表で主な制限を確認しておきましょう。
なお、具体的な運用は各留置場、拘置所により異なる場合があります。面会に行く前に必ず担当者に確認しましょう。
一般面会の制限一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 面会できる時期 | 勾留決定後から(逮捕から約3日後) |
| 面会できる曜日 | 平日のみ(土日祝日、12月29日~1月3日は不可) |
| 受付時間 | 午前8時30分~午後4時頃(施設により異なる) |
| 1回の面会時間 | 15分~20分程度 |
| 面会人数 | 1回につき3人まで(赤ちゃん、幼児も含む場合あり) |
| 面会回数 | 本人1人につき1日1回まで |
| 立会人 | 留置場・拘置所の担当者が立ち会う |
| 面会できる人 | 家族、友人、恋人など(接見禁止がなければ誰でも可) |
土日祝日、年末年始は面会できません。また、面会回数は本人1人につき1日1回までですので、先に他の人が面会していた場合はその日は面会できず、翌日以降に面会するしかありません。
接見禁止がついている場合
本人に接見禁止(弁護士以外の人との面会、差し入れ等を禁止する処分)が付いている場合は面会することができません。面会する前に、担当者あるいは弁護人に電話して接見禁止が付いていないかどうか確認するとよいでしょう。
もっとも、接見禁止の内容によっては、家族のみ面会を許すというような部分的な接見禁止の場合もあり、その場合は面会できることもあります。接見禁止の詳しい内容や解除の方法については「接見禁止とは|禁止の理由、期間、解除の方法をわかりやすく解説」をご参照ください。また、家族のみ面会を許可してもらう方法については「接見禁止一部解除とは?|解除の方法、解除までの流れなどについて解説」で詳しく解説しています。
面会の手続きと注意点
面会に必要な持ち物
面会の申し込みの際には、運転免許証やパスポート、住基カード、在留カード等の身分証明書の提示が必須になります。なお、特に顔写真付きである必要はありませんので、健康保険証等でも問題ありません。
また、面会の申込書にはサインで済むことがほとんどですが、稀に印鑑(シャチハタ以外)での押印を求めてくる留置場や拘置所もありますので、事前に問い合わせするか、念のため持参した方が良いでしょう。
面会までの流れ
電話での事前の面会予約は行っていません。ただし、本人が取調べや実況見分などで不在の場合は面会できませんので、面会したい日に予め担当に電話をかけ、「本日は〇〇と面会できますか。」と尋ねてみましょう。
STEP1 留置場、拘置所の担当者に電話をする
警察の代表の電話番号(110番ではない)に電話して、「〇〇と面会したいので、係につないでください。」と言います。そして、係とつながったら「〇〇と面会したいのですが可能ですか?」と言いましょう。ここで本人に接見禁止が付いている場合、外出していて不在の場合は「本日は面会できません。」「〇〇時までは面会できません。」などと言われます。
STEP2 留置場、拘置所の窓口に出向く
面会が可能であれば面会の受付時間を確認の上、留置場、拘置所の窓口に出向きます。電話での面会予約は不可です。留置場、拘置所の窓口で申込書に必要事項を記入し、所持品検査を受け、問題なければ面会室で面会できます。
なお、先に本人と面会している人がいればその日は面会できません。さらに、他の面会者が多く面会が混雑している場合は面会時間を短縮されることもあります。可能な限り早めに受付を済ます必要があります。
差し入れのルールと注意点
差し入れも面会と同様、基本的には勾留後から可能です。家族、知人・友人、恋人を問わず差し入れできますが、本人に接見禁止とともに物の授受の禁止がついている場合は差し入れできないことがあります。
差し入れできるもの・できないもの
| 差し入れできるもの | 差し入れできないもの |
|---|---|
| 現金 | 食料品 |
| 衣類(紐なしのもの) | 自傷他害のおそれがあるもの(カミソリ、バスタオル、ネクタイ、ベルト、紐付き衣類、たばこなど) |
| 手紙、写真 | 医薬品(収容後に医師から処方される) |
| 書籍、雑誌 | 電子機器 |
| 筆記用具 | 施設により禁止されているもの |
食料品は差し入れできません。自傷他害のおそれのあるものも差し入れできません。差し入れできないものは各留置場、拘置所によって異なりますので、不安な場合は事前に必ず確認しましょう。
留置場、拘置所内では担当者にお金を預けて物を購入してもらうことができますので、現金の差し入れは喜ばれます。また、手紙や写真などは本人を勇気づけることに繋がるでしょう。一番よいのは、面会で本人に何が欲しいのか聞いてみることです。
差し入れの方法
差し入れは、留置場・拘置所の窓口に直接持参する方法と、郵送による方法があります。
持参の場合は、受付時間内に窓口に出向き、申込書に記入・押印、身分証明書を提示の上、差入物を担当者に引き渡します。担当者によるチェックが行われ、問題なければ差し入れ完了です。差し入れできないものがあれば持ち帰る必要があります。
郵送の場合は、事前に担当者に電話で郵送する旨を伝えておくとスムーズです。差出人不明だと受け取りを拒否されますので、必ず差出人を明記してください。差し入れできないものがある場合は引き取り、あるいは処分される可能性がありますので注意が必要です。
なお、差し入れの際は身分証(免許証等)に加え、印鑑(シャチハタ以外)も必要になります。印鑑を持参しなかった場合は指印でも構いません。
弁護士に面会を依頼するメリット
ご家族が面会するといっても様々な制約があります。そんなときに頼れるのが弁護士による面会です。
一般面会と弁護士面会の比較
| 項目 | 一般面会(家族等) | 弁護士面会 |
|---|---|---|
| 面会可能時期 | 勾留決定後から | 逮捕直後から可能(国選弁護人除く) |
| 面会可能曜日 | 平日のみ | 土日祝日も可能 |
| 面会時間 | 15分~20分程度 | 制限なし(施設運営上の制限あり) |
| 面会回数 | 1日1回まで | 制限なし |
| 立会人 | 担当者が立ち会う | 立会人なし |
| 接見禁止時 | 面会不可 | 面会可能 |
弁護士(国選弁護人以外)は逮捕直後から面会することが可能であり、時間、曜日、回数に関係なく面会できます。また、接見禁止がついた場合でも弁護士であれば面会することができます。
面会を依頼できる弁護士の種類と費用
| 種類 | 費用 | 弁護士を選べるか | 活動内容 | 逮捕直後の面会 |
|---|---|---|---|---|
| 当番弁護士 | 無料 | 選べない | 1回の面会のみ | 可能 |
| 委任契約前の弁護士 | 有料(日当1〜3万円+交通費) | 選べる | 1回の面会のみ | 可能 |
| 私選弁護人 | 有料(事務所により異なる) | 選べる | あらゆる弁護活動 | 可能 |
| 国選弁護人 | 原則無料(資力50万円未満等の条件あり) | 選べない | あらゆる弁護活動 | 不可(勾留後から) |
当番弁護士は、逮捕・勾留された方やそのご家族等からの要請に基づき弁護士会から派遣される弁護士で、費用は無料ですが、活動内容は1回の面会のみです。面会後に弁護活動を依頼したい場合は、別途委任契約を結ぶ必要があります。当番弁護士制度の詳しい内容や呼び方については「当番弁護士とはどんな制度?費用や呼び方を分かりやすく解説」をご参照ください。
私選弁護人は、面会のみならずあらゆる弁護活動を行ってくれます。弁護士費用を負担する必要がありますが、法律事務所によって費用体系は異なります。弁護士費用の相場については「刑事事件の弁護士費用の相場は60万円~150万円程度」で詳しく解説しています。
国選弁護人は費用負担が原則不要という大きなメリットがありますが、弁護士を選ぶことができず、逮捕から勾留決定が出るまでの間は面会してもらえないというデメリットがあります。
なお、差し入れが困難、できないご家族等に代わって弁護士が差し入れを代行することも可能です。弁護士が面会に行く際に合わせて行ってくれますので、ご希望があれば予め弁護士に相談してみるとよいでしょう。
勾留中の面会でお困りの方は弁護士にご相談ください
ご家族など一般の方が面会できるのは勾留決定後であり、時間・回数・人数にも制限があります。接見禁止がついた場合は、ご家族であっても面会することができません。
弁護士であれば、逮捕直後から時間や回数の制限なく面会でき、接見禁止がついていても本人と話すことが可能です。取り調べへの対応や早期釈放に向けたアドバイスを行うこともできます。
突然のことで不安を感じている方、一刻も早く本人の状況を確認したい方、接見禁止で面会できずお困りの方は、できるだけ早い段階で弁護士に相談されることをおすすめします。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

