このようにお考えではないでしょうか。
結論から言いますと、電話で自首することはできますが、電話で自首しただけでは自首は成立せず、電話後の警察の指示に従い所定の手続きを経てはじめて自首が成立します。
この記事では、上記内容に加え、
- 自首する場合はどの警察署でもいいのか
- 電話口で伝える内容
- 電話で自首した後はどうなるのか
- 自首を電話でする際の注意点
などについてわかりやすく解説していきます。
なお、そもそも自首することでどんなメリットやデメリットがあるのか、詳しく知りたい方は、出頭とは?自首との4つの違いを解説をご覧になってください。
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目次
自首は電話でもできる?
まず、電話で自首ができるかどうかですが、電話で自首することはできます。ただし、電話で自首しただけで自首は成立しません。電話で自首した後に警察の指示に従い、最終的には警察署に出頭し、所定の手続きを経てはじめて自首が成立します。電話で自首したとしても警察に出頭しなかったり、行方をくらました場合には自首は成立しませんので、その点は注意が必要です。
どの警察署に電話していい?
電話する警察署の決まりはありませんが、電話をかけている住所地に近い警察署に電話をかけましょう。電話をかけている住所地からあまりにも遠い警察署に電話をかけると出頭するのに不便ですし、警察の対応も遅れる可能性があります。どの警察署にかけていいかわからないときは110番通報を使いましょう。電話口で「自首したい」ということを伝えれば、担当者が適切な警察署に電話を回してくれます。
電話口で伝えるべき内容は?
電話口では少なくとも次の8点を相手に伝えます。
- ①あなたの名前
- ②あなたの住所
- ③あなたの今いるところ
- ④あなたと連絡がつく電話番号
- ⑤犯行の日時・場所
- ⑥犯行の内容
- ⑦被害者の有無(いる場合は被害者の名前、面識の有無、あなたとの関係性、被害者の状態(怪我の有無など))
- ⑧あなたの状態
自首の成立に必要なのは④と⑤です。他の点を伝えることができても④と⑤が欠けている、あるいは不十分な場合は、自首は成立しませんので注意が必要です。
また、自首は捜査機関(警察署に電話した場合は警察官(厳密には階級が巡査部長以外の警察官)に対してしなければ成立しません。そのため、余裕がある場合は、電話口の相手が警察官かどうかも確認しておくとよいでしょう。
電話で自首した後どうなる?
電話で警察官に上記のことを伝えた後は、警察官の指示に従いましょう。警察官からは、警察官が現場にくるのでその場から離れないように指示されるか、警察署に出頭するよう指示されるかのいずれかだと思います。
自首を電話でする場合の注意点
電話で自首する際の注意点は以下のとおりです。
その場から立ち去らない
まずは、その場から立ち去らないことです。
仮に、電話で自首した後、行方をくらましたり、音信不通の状態が続くと逮捕されてしまうリスクを高めてしまいますので注意が必要です。
電話で自首した後は、警察官の指示に従いましょう。電話しただけでは自首は成立しないため注意が必要です。
警察への電話は録音しておく
次に、電話する際は警察との会話を録音しておくことです。
あとで自首が成立するかどうか検証するにあたっては、電話で警察官とどういうやり取りをしたのかが問われます。自首が成立することを主張するためには、電話を録音しておくことも一つの方法です。
よくある質問
最後に、自首でよくある質問にお答えします。
自首のデメリットは?
自首のデメリットは、捜査機関に対して自ら犯罪を犯したことを申告(自白)しなければいけないことです。
自首したからといって不起訴が確約されるわけではありません。起訴され、刑事裁判を受け、懲役などの刑事罰を受けるおそれがあります。刑罰が確定すれば前科がつきます。
また、自首したからといって必ずしも逮捕を回避できるわけでもありません。自首した結果、逮捕されるケースもありますので、自首するかどうかは弁護士によく相談してから決めた方がよいでしょう。
他人を介して自首することはできる?
他人を介して自首することはできません。自首が成立するには、捜査機関に対して自ら犯罪を犯したことを申告しなければいけません。
もっとも、犯人が警察署の近くまで来ているなど、ただちに捜査機関の支配下に入ることができる状態になっている場合には、他人を介しての自首が成立する可能性があります。
また、犯人が病気や怪我などの身体上の理由からやむを得ず捜査機関に出向くことができない場合は、代理人弁護士を通して自首するという方法は考えられます。
証拠がなくても自首できる?
証拠をもちあわせていなくても自首できます。証拠をもちあわせていることは自首すること、自首が成立するための要件とはされていません。
自首をする際は弁護士に相談を
電話で自首をすると、前述の通り、警察官が現場に来るか、警察署に出頭するよう指示されます。
しかし、一人(あるいは、弁護士以外の人と一緒に)で自首したとしても、逮捕や取調べへの不安はぬぐえないと思います。
この点、弁護士に自首の同行を依頼することでこのような精神的な負担が軽減されます。弁護士に依頼すれば、逮捕回避に向けた対策をとった上で自首しますし、取調べ中も取調べが終わるまで取調室の外で待機します。逮捕されない限り、いつでも取調室から退出することができますから、何か不安を感じたときはいつでも弁護士に相談することができます。
また、逮捕が回避できた場合、弁護士が身元引受人(被疑者等が逃亡や証拠隠滅をしないよう監督する者)になれる可能性が高いです。弁護士が身元引受人になれば、家族や職場の上司等への連絡もありませんので、罪を犯したことを知られずに済む可能性が高まります。
当事務所では、自首の同行、逮捕の回避、不起訴の獲得を得意としており実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますので、電話での自首をお考えの方は、電話をする前にまずは当事務所の弁護士までご相談ください。お力になれると思います。
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