書類送検は会社にバレる可能性は低い!万一バレたらクビ?弁護士が解説
  • 「書類送検されたことが会社にバレることはあるのだろうか…」
  • 「書類送検がバレたら会社をクビになるのだろうか…」

このような不安をお持ちではないでしょうか。

結論から申し上げますと、書類送検されたとしても、会社にバレる可能性はほとんどありません。書類送検されたことは本人にすら通知されないため、ましてや事件とは無関係の会社に報告されることはありません。ただし、会社の関係者が事件の被害者や目撃者であったり、マスコミで実名報道された場合には、会社に知られる可能性はあるでしょう。

もっとも、仮にバレたとしても、書類送検されたことだけで会社を解雇されることは考えにくいです。しかし、書類送検後に起訴され、有罪判決を受けた場合、その内容によっては会社の就業規則に基づいて解雇される可能性は十分にあります。

この記事では、刑事事件に強い弁護士が、以下の点について解説します。

  • 書類送検が会社にバレる可能性はあるのか
  • もしバレた場合、解雇されるのか
  • 書類送検後、不起訴処分や起訴されて有罪判決を受けた場合に解雇されるのか

なお、既に書類送検されており、不起訴を獲得して会社から解雇されることを回避したい、前科が付くのを避けたいとお考えの方は、全国無料相談の弁護士までご相談ください

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書類送検は会社にバレる?

書類送検されたことが会社にバレると会社をクビになってしまうのでしょうか?ここでは、はじめに書類送検とは何かを解説した上で、そもそも書類送検されたことが会社にバレることはあるのか、万が一会社にバレた場合にクビになってしまうのかについて解説したいと思います。

書類送検とは?

まず、書類送検とは、在宅事件として警察から検察庁に事件の書類が送られることをいいます

法律上、警察は捜査で集めた証拠書類などを検察官が勤める検察庁に送らなければならないことになっています。捜査で集まった証拠をもとに検察官が起訴か不起訴か刑事処分を決めるためです。

「検」察庁に証拠書類などを「送」ることを「送検」といいます。そして、刑事事件には、逮捕などによって身柄を拘束された身柄事件と身柄を拘束されない在宅事件がありますが、書類送検は後者の「在宅事件」の「送検」という意味で使われている用語ということになります。なお、書類送検という言葉は法律用語ではありません。

書類送検とは?前科はつく?逮捕との違いを弁護士が解説

書類送検は会社にバレる可能性は低い

では、書類送検されたことが会社にバレるかですが、書類送検されたこと自体は会社にバレることはほとんどありません。理由としては次の2つが考えられます。

まず、警察がわざわざ書類送検の事実を会社に伝えることはないからです。書類送検されたことは本人にすら通知されません。ましてや、警察が立件し捜査を行っているという極めてプライバシー性の高い事柄を、事件とはまったく関係のない会社に対して報告することはありません。

次に、逮捕と比べてマスコミが書類送検のことをニュースで取り上げることがほとんどないからです。逮捕は社会的耳目を集めやすく、マスコミがニュースで取り上げることが多いですが、書類送検は逮捕に比べてインパクトが低いのか逮捕に比べてニュースで取り上げる頻度が少ないように思われます。

したがって、現在お勤めの会社に書類送検の事実が知られることはもちろん、今後就職活動をする際にも、その事実が伝わって不利になることはほとんどありません。なお、書類送検されただけでは刑事罰を受けたことにはなりませんので、就職の際に用いる履歴書の賞罰欄に記載する必要もありません。

万一書類送検が会社にバレたらクビになる?

もっとも、書類送検されたことが会社にバレる可能性がまったくないかと言われれば、そうとも限りません。以下のようなケースでは、書類送検されたこと自体は会社にバレなくても、事件を起こした、事件に関わったことは会社にバレてしまう可能性があります。

  • 会社の関係者が事件の被害者、目撃者だった
  • 事件現場が会社が管理する建物、敷地内だった
  • 事件の被害者、目撃者の関係者が会社の上司、同僚だった
  • マスコミで実名報道された
  • 逮捕され(その後釈放され)た

なお、万が一事件を起こしたことが会社にバレても、直ちに会社をクビになることは考えづらいです。会社が従業員をクビにするには、従業員をクビにするだけの合理的な理由があるかどうかを慎重に見極めなければならないところ、会社に事件が発覚した初期段階ではその見極めが難しいためです。

書類送検後に不起訴処分や有罪判決を受けた場合は解雇事由になる?

会社に事件のことがバレ、会社から解雇などの処分を受けるのは刑事事件の処分(起訴、不起訴)を受けた後であるのが通常です。そこで、以下では、刑事処分が不起訴だった場合と起訴され、その後刑事裁判で有罪判決を受けてしまった場合にわけ、それぞれのケースでクビになってしまうのか解説していきたいと思います。

不起訴処分になった場合は?

まず、警察、検察の捜査は受けたものの検察官に起訴されなかった、すなわち、刑事処分が不起訴だった場合です。この場合はクビになる可能性は極めて低いと考えられます

不起訴処分を受けた段階では、まだ刑事裁判にはかけられていません。つまり、裁判所からその事件の犯人かどうかはっきりとした認定を受けていないということになります。にもかかわらず、会社が従業員をクビにすることは非常に慎重であるべきだからです。従業員が「逮捕されたこと」、「立件されたこと」を理由にクビにできる就業規則を設けている会社はないでしょう。

もっとも、不起訴処分=無罪というわけではありません。同じ不起訴処分でも、証拠関係から罪を犯したことは明らかであるものの、諸事情により起訴を見送ったという「起訴猶予」という処分があります。会社の就業規則や事件の内容、規模、社会的耳目の大きさ、従業員の地位、勤務態度等によってはクビとなる可能性がまったくないとはいえません

有罪判決を受けた場合は?

一方、起訴され刑事裁判にかけられ、有罪判決を受けてしまった場合はクビになる可能性は高くなります。先ほどの不起訴処分と異なり、刑事裁判で裁判所から事件の犯人と認定されてしまった以上、会社も従業員をクビにしやすくなります。

もっとも、「禁錮以上の刑を受けた者」などと、ある一定以上の刑罰を受けた場合にのみ解雇事由にあたるとする就業規則を設けている会社がほとんどです。禁錮以上の刑とは禁錮、懲役、死刑のことを指し、罰金、科料、拘留を含みません。したがって、仮に、上記のような就業規則を設けている会社に勤めているときに、交通事故を起こし罰金の命令を受けてしまった場合でもクビにはならないということになります。

ただし、書類送検後に起訴されて有罪判決を受けた場合、たとえ罰金、科料、拘留といった軽い刑罰であったとしても、有罪である以上、前科がつきます。

前科がつくことにより、以下のような不利益を受ける可能性があります。

  • 一定の資格取得や仕事に就けなくなる
  • 海外渡航が制限される
  • 就職・転職活動の際に秘匿すると経歴詐称にあたる可能性がある

前科が付くことによる生活への影響については、前科とは?前歴との違いや前科がつく5つのデメリットをご覧になってください。

解雇を回避するための弁護活動

前述のとおり、刑事処分が不起訴処分だった場合はクビになる可能性は極めて低いと考えられますので、刑事処分を受ける前の書類送検された段階でクビになる可能性はなおさら低いと考えられます。もっとも、従業員をクビにするかどうかは第一次的には会社が判断することになりますので、会社の判断によってはクビになる可能性もないとはいえません。こうした事態を避けるには、弁護士のサポートが必要となってきますが、仮に弁護士に刑事弁護をご依頼いただいたときは、弁護士は会社によるクビを回避するため以下の活動を行っていきます。

被害者との示談交渉で事件化を回避する

まず、事件を起こした段階で弁護士に刑事弁護をご依頼いただいたときは、弁護士が被害者と連絡をとり示談交渉を進めていきます。弁護士は、被害者に示談金を払うことを条件に、被害者が警察に被害を申告しないことを被害者に合意してもらえるよう示談交渉を進めていきます。示談交渉の結果、被害者に合意していただけたら警察に事件のことが発覚せず、書類送検を回避でき会社のクビも回避できるというわけです。

なお、被害者と示談交渉を進めるには被害者の連絡先を把握しておかなければなりませんが、仮に被害者と面識がなく被害者の連絡先を知らない場合は警察に被害者の連絡先を教えてもらわなければいけません。もっとも、警察は弁護士しか被害者の連絡先を教えませんので、被害者との示談交渉を希望する場合は弁護士に刑事弁護を依頼するほかありません。

不起訴処分を目指す

次に、弁護士に刑事弁護を依頼するタイミングが、被害者から警察に被害申告された後だった場合は不起訴処分の獲得を目指していきます。前述のとおり、不起訴処分を獲得できれば会社からクビにされる可能性をかなり低く抑えることができます。具体的な弁護活動はやはり被害者との示談交渉が中心となります。

まとめ

書類送検されたことが会社にバレる可能性は低いと考えます。もっとも、書類送検される前に逮捕されていて、その逮捕が報道されていた、会社の同僚・上司が事件の目撃者、関係者だったなどという場合は事件を起こしたことが会社にバレてしまう可能性があります。仮に、事件で起訴され、有罪の判決を受けると会社をクビになってしまう可能性があります。会社のクビを避けたい方は、できるだけはやい段階で弁護士に相談するようにしてください

当事務所では、刑事事件の被害者との示談交渉、不起訴の獲得を得意としており多数の実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますので、書類送検されたが不起訴を獲得したいとお考えの方は、まずは当事務所の弁護士までお気軽にご相談ください。

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