盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されやすいケースと対処法

「その場では何も言われずに立ち去れたけれど、盗撮で後日逮捕されることはあるのだろうか」「逮捕される確率はどのくらいなのか」と、落ち着かない日々を過ごしていませんか。

後日逮捕の割合を示す公的な統計はなく、盗撮は現行犯で捕まる例が多いとされ、防犯カメラの映像や目撃証言から犯人が割り出されれば、後日、逮捕状によって逮捕されることがあります。分かれ目は、その場で何が記録され、誰に気づかれていたかです。

この記事では、盗撮事件に強い弁護士が、次の点について解説します。

  • 盗撮で後日逮捕される可能性と逮捕までの期間
  • 後日逮捕されやすいケースと決め手になる証拠
  • 逮捕を避けるために今からできること
  • 後日逮捕されてしまった後の流れと対応

お読みいただくことで、ご自身の状況で逮捕のおそれがどの程度あり、今のうちに何をすべきかを判断できます。

なお、逮捕されるのではと不安な方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。

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盗撮で後日逮捕される可能性はある?

その場で捕まらなかった盗撮でも、防犯カメラの記録や目撃証言などから犯人が特定されれば、後日逮捕される可能性はあります。

盗撮で後日逮捕される確率を示す公的な統計はありません。盗撮事件の逮捕は、被害者や目撃者などに取り押さえられる現行犯逮捕が多いとされています。現行犯以外での逮捕については「盗撮は現行犯以外の逮捕は難しい?その理由と逮捕されるケース」も参考にしてください。

もっとも、当事務所が扱った盗撮事件では、被害者や周囲の人に犯行を気づかれていた場合、多くのケースで犯人が特定され、任意同行や後日逮捕に至っている印象があります。反対に、誰にも気づかれず被害届も出ていない盗撮事件では手がかりが乏しく、後日逮捕される確率は低くなると考えられます。ただし、その場合でも後日逮捕される確率はゼロではありません。

後日逮捕までの期間について法律の定めはなく、数日で警察が来ることも、1年以上たって逮捕されることもあります。撮影罪(2023年新設の盗撮の罪)や迷惑防止条例違反の公訴時効(起訴できる期限)は3年なので(刑事訴訟法250条2項6号)、犯行から少なくとも3年間は、逮捕されるおそれが残ります。時効は「盗撮の時効は何年?多くは3年|民事の時効と逮捕リスクも解説」をご確認ください。

後日逮捕は「通常逮捕」と呼ばれ、裁判官が事前に出した逮捕状に基づいて行われます(刑事訴訟法199条1項)。これに対し、犯行中や犯行直後の現行犯人は、逮捕状なしで逮捕できます(212条1項・213条)。

後日逮捕には、罪を犯したと疑う相当な理由に加えて、逃亡や証拠隠滅のおそれといった逮捕の必要性が求められます(刑事訴訟法199条、刑事訴訟規則143条の3)。犯人と特定されても、住所や勤務先が定まっているなど、逮捕の必要性がないと判断されれば、在宅事件として捜査が進むことがあります。

在宅事件では、普段どおり生活しながら取調べに応じます。ただし、捜査は続いており、在宅のまま起訴されることもあります。在宅事件の流れは「盗撮の在宅捜査はどうなる?逮捕・在宅起訴の可能性を弁護士が解説」をご覧ください。

盗撮で後日逮捕されやすいケースと決め手になる証拠

盗撮で後日逮捕されやすいケースかどうかは、犯行が誰かに見られていたか、記録に残っていたかで大きく変わります。代表的なのは次の4つです。

  • ①現場から逃走したケース
  • ②防犯カメラやICカードの記録が残っているケース
  • ③目撃者や被害者が後から通報したケース
  • ④別件で押収されたスマホなどから発覚するケース

①現場から逃走したケース

盗撮に気づかれ、その場から逃げた場合は、後日逮捕につながりやすくなります。通報を受けた警察は、被害者や目撃者が覚えている服装や体格、周辺の防犯カメラの映像などから足取りを追います。

また、現場から逃げた事実そのものが逃亡のおそれを裏づける事情と見られやすく、特定された後に、在宅ではなく逮捕が選ばれる一因になります。

②防犯カメラやICカードの記録が残っているケース

駅や電車、商業施設、コンビニなどには多くの防犯カメラがあり、盗撮の様子だけでなく前後の移動経路も記録されている場合があります。1台のカメラに顔がはっきり映っていなくても、複数の映像をつなぎ合わせて行き先をたどれることがあります。

駅であれば、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードの乗降履歴から、犯行時刻に現場にいた人物を絞り込めることがあります。店で使った電子マネーやクレジットカードの決済記録も、同じように手がかりになります。防犯カメラから犯人が特定される流れは「盗撮は防犯カメラで犯人特定される?逮捕のリスクと回避策を解説」で詳しく解説しています。

③目撃者や被害者が後から通報したケース

被害者が気づかなくても、近くで盗撮を見た人が駅員や警察に知らせることがあります。被害者がその場では声を上げられず、後から被害届を出すケースもあります。

千葉県警察の公表事例では、2023年12月に商業施設で盗撮しようとして目撃者に止められた男が、1か月以上たって逮捕されています(千葉県警察「最新事件・事故ファイル」)。

④別件で押収されたスマホなどから発覚するケース

別の事件の捜査でスマートフォンやパソコンが押収され、中の盗撮画像や動画が見つかることもあります。職務質問で端末内の盗撮画像が見つかり、任意同行を求められる場合もあります。任意同行への対応は「盗撮で任意同行を求められたとき拒否できる?逮捕の可能性を解説」で紹介しています。

埼玉県では、別件で任意の捜査を受けていた男のスマートフォンから小学校内で撮影した動画が見つかり、最初の盗撮から1年以上たって逮捕された事例が報じられています(埼玉新聞の報道による)。

後日逮捕の決め手になる証拠

後日逮捕には、盗撮の犯人を特定し、犯行を裏づける証拠が必要です。主に次のようなものが証拠になります。

  • 防犯カメラの映像
  • 被害者や目撃者の証言
  • 交通系ICカードの乗降履歴や決済の記録
  • 盗撮に使ったスマートフォンや小型カメラ、保存された画像・動画
  • 現場に残したカメラなどの遺留物や指紋

スマートフォンから盗撮画像を消しても、端末の解析で、削除したデータが復元される場合があります。データを消したり端末を捨てたりすると、証拠を隠そうとしたと受け取られ、かえって身柄拘束の方向に働きかねません。証拠が乏しい場合の扱いは「盗撮の証拠となるものは?証拠なし・不十分でも逮捕・起訴される?」をご参照ください。

後日逮捕を避けるためにできること

後日逮捕されると長期間身柄を拘束されたり、職場や家族に盗撮を知られたり、実名で報道されたりするおそれがあります。こうした事態を防ぐための対処として、逮捕される前にできることは主に次の2つです。

逮捕される前に弁護士へ相談する

まずは弁護士に相談し、盗撮した時の状況や残っていそうな証拠から、後日逮捕の見込みと、いま取るべき手段を判断してもらうことが大切です。

手段の一つが自首です。自首とは、捜査機関に犯人が特定される前に、自分から罪を申告することをいい、成立すれば刑が減軽されることがあります(刑法42条1項)。自分から出頭したことは逃亡や証拠隠滅のおそれが小さい事情にもなり、逮捕されずに捜査が進む可能性を高めます。

ただし、自首をしても逮捕されることはあり、すでに犯人と特定されていれば法律上の自首にはあたりません。弁護士が同行すれば、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを警察に説明でき、取調べへの臨み方も助言できます。警察から呼び出しを受けた段階でも、相談は遅くありません。自首のメリットとデメリットは「盗撮で自首するメリット・デメリット|逮捕回避を弁護士が解説」で説明しています。

弁護士を通じて被害者との示談を目指す

盗撮の被害者と示談が成立して許す意思を示してもらえれば、被害届を出さずにいてもらえたり、取り下げてもらえたりする場合があります。示談の成立は、逮捕の必要性が低いと判断される材料にもなります。

ただし、撮影罪は告訴がなくても起訴できる罪(非親告罪)のため、被害届が取り下げられても捜査が続くことがあり、起訴される可能性は残ります。

盗撮の被害者は見知らぬ人であることが多く、加害者本人が警察に尋ねても、連絡先は教えてもらえないのが通常です。弁護士であれば、本人が名乗り出たうえで、捜査機関を通じて被害者に示談の意向を伝えてもらい、了承が得られれば、弁護士に限って連絡先を教えてもらえることがあります。示談の進め方や示談金の相場は「盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説」をご確認ください。

後日逮捕されてしまったら?その後の流れと対処法

後日逮捕されると、釈放されない限り、身柄を拘束されたまま処分に向けた手続きが進みます。逮捕後の流れと問われる罪、取るべき対処を順に確認しておきましょう。

逮捕から起訴・不起訴までの流れ

盗撮で後日逮捕される場合、逮捕状を持った警察官が自宅などを訪れ、警察署へ連行するのが一般的です。警察は、身柄を拘束した時から48時間以内に、事件を検察官に送る(送致する)か釈放するかを決めます(刑事訴訟法203条1項)。

検察官は、送致を受けてから24時間以内に、勾留(引き続き身柄を拘束すること)を裁判官に請求するかを判断します(205条1項)。勾留が認められると原則10日間、延長されるとさらに最大10日間拘束され、逮捕から数えると最長で23日間に及びます(208条)。

勾留が決まるまでの最長3日間は、家族でも面会できないのが通常で、会えるのは弁護士だけです。勾留期間内に起訴されなければ釈放されますが、在宅で捜査が続くこともあります。起訴されると、正式な裁判か、書面審理で罰金を科す略式手続に進みます。詳しくは「盗撮で逮捕される?逮捕後の流れと勾留を回避する方法を解説」で解説しています。

起訴されると問われる罪と刑罰

2023年(令和5年)7月13日以降の盗撮は、主に撮影罪(性的姿態撮影等処罰法2条1項)にあたり、法定刑は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。

それより前の行為(原則としてすでに時効)や、撮影罪にあたらない盗撮は、主に各都道府県の迷惑防止条例違反として扱われます。東京都の盗撮の規定では1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(東京都迷惑防止条例5条1項2号・8条2項1号)。トイレなどに入り込んで盗撮すれば、建造物侵入罪(刑法130条)が別に成立することもあります。

起訴されると有罪となる割合は極めて高く、罰金や執行猶予で済んでも前科がつきます。罪名は「盗撮はどこからが犯罪?該当する5つの罪名と刑罰を解説」をご覧ください。

※拘禁刑は、2025年6月1日施行の改正刑法で懲役と禁錮を一本化した刑罰です(同日前の行為は懲役)。

早期釈放と不起訴に向けて弁護士に依頼する

後日逮捕された後は、できるだけ早く弁護士に弁護を依頼することが、早期の釈放と処分の軽減につながります。弁護士は、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを示す意見書を検察官や裁判官に出すなどして、勾留を避けるよう働きかけます。

あわせて、被害者との示談交渉を進めます。盗撮事件では、示談が成立していることが、不起訴などの軽い処分を得るうえで重要な事情になります。不起訴になれば前科はつきません。不起訴を得るためにできることは「盗撮の不起訴率は?獲得するためにすべき5つのことを弁護士が解説」にまとめています。

盗撮で後日逮捕されるか不安な方は弁護士にご相談ください

盗撮はその場で捕まらなくても、目撃者の証言や防犯カメラの映像から後日逮捕に至ることがあります。

逮捕前に弁護士へ相談すれば、自首や示談を準備でき、逮捕や起訴を回避できる見込みが高まります。

「いつ警察が来るのか」と考え続ける毎日は、大きな負担です。盗撮の現場から立ち去ってしまった方は、一人で抱え込まずにご相談ください。

当事務所は、盗撮事件の逮捕回避や不起訴の獲得に力を入れてきました。家族や職場への影響に配慮しながら弁護士が迅速に動き、全力を尽くしてあなたを守ります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

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