盗撮の謝罪文の書き方と例文【雛形付】|示談への影響も弁護士が解説

「盗撮の被害者に謝罪文(反省文)を書きたいけれど、何をどう書けばいいのかわからない」「これを渡せば、示談に応じてもらえるのだろうか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

盗撮の謝罪文は、直接会うことが難しい被害者に謝罪の気持ちを届けるための手段です。宛名から作成日・署名までの6つの事項を押さえ、例文を参考に自分の言葉で書くことが基本になります。示談や刑事処分で考慮されることはありますが、謝罪文を渡しただけで結果が決まるわけではありません。

この記事では、盗撮事件の示談交渉の実績が豊富な弁護士が、次の点について解説します。

  • 謝罪文を書く意味と示談への影響
  • 書き始めの参考になる例文とダウンロード用の雛形
  • 例文に沿った6つの記載事項の書き方
  • 丸写しや渡し方など謝罪文の注意点

お読みいただくことで、被害者に何をどう伝えればよいかを整理し、自分の言葉で書き始められるようになります。

なお、盗撮事件で被害者への謝罪や示談をお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。早期の対応が、その後の結果を左右します。地域を問わずご相談を承っています。

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盗撮の謝罪文を書く意味と示談への影響

盗撮の謝罪文(反省文と呼ばれることもあります)を書く意味は、被害者への謝罪の気持ちを、相手の負担をできるだけ抑えた形で届けることにあります。

盗撮の被害者には、まず謝罪を尽くさなければなりません。しかし、被害者が加害者と会うことに応じるケースは多くありません。顔を合わせれば被害の記憶がよみがえり、元の生活に戻る妨げになるからです。また、逮捕・勾留中は、会いに行くこと自体ができません。

そのため、盗撮の謝罪は、書面にした謝罪文を弁護士を通じて届ける方法をとるのが一般的です。ただし、謝罪文を読むかどうかは、被害者が決めることです。

示談交渉を進めるきっかけになる

謝罪文によって加害者の反省が伝わると、それがきっかけとなり、弁護士からの示談交渉の申し入れに被害者が耳を傾けてくれることがあります。加害者が何を考えているのかわからないまま話し合いに応じるのは、被害者にとって不安が大きいものです。謝罪文には、その不安を和らげる役割があります。

もっとも、謝罪文を渡せば示談が成立するわけではありません。示談金の額や接触しないことの約束などの条件は、謝罪文とは別に、弁護士が被害者側と話し合って決めていきます。

合意した条件をまとめる示談書の書き方を知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

関連記事:盗撮の示談書の書き方を弁護士が解説【無料テンプレート付】

反省の態度として刑事処分で考慮されることがある

謝罪文は、処分のためではなく被害者に謝るために書くものだと、まず心得ておいてください。そのうえで刑事手続での扱いを説明すると、刑事訴訟法248条は、犯人の境遇や犯罪の情状、犯罪後の情況などから訴追を必要としないときは、起訴しないことができると定めています。実務では、被害者への謝罪や示談の成立が、この「犯罪後の情況」の一つとして考慮される場合があります。とはいえ、謝罪文を出しただけで不起訴や刑の軽減が確約されるわけではなく、処分を軽くしたい思いが文面から透けて見えると、被害者には保身のための謝罪と映り、かえって処罰感情を強めてしまいかねません。

処分にどの程度影響するかは事案によって異なるため、具体的な見通しは弁護士に確認するようにしましょう。不起訴を得るためにできる対応は「盗撮の不起訴率は?獲得するためにすべき5つのことを弁護士が解説」で解説しています。

盗撮の謝罪文の例文(雛形付き)

以下は、盗撮の謝罪文の例文です。後ほど解説する6つの事項が、宛名に始まり日付と署名で終わるまで、すべて含まれています。

【盗撮の謝罪文の例文】

盗撮の謝罪文の例文

例文と同じ内容の謝罪文の雛形は、以下のリンクからダウンロードできます。

雛形の「●●」の箇所はもちろん、動機や再犯防止策も、ご自身の事情に合わせて書き換えてください。全文を丸写しせず、あくまで書き始めるときの参考にとどめてください。

なお、雛形の末尾には作成日と氏名、押印の欄も設けています。Word形式の雛形は、構成を確かめながら下書きをする際に使い、実際に被害者に渡すものは、後述の注意点③のとおり手書きで清書するとよいでしょう。

例文に沿った謝罪文の書き方と6つの記載事項

上の盗撮の謝罪文の例文は、次の6つの事項を上から順番に並べて組み立てています。ここからは、例文の該当部分を示しながら、それぞれの書き方を解説します。

  1. 宛名は「被害者様」とする
  2. 冒頭で謝罪の言葉を述べる
  3. 盗撮の動機は簡潔に振り返る
  4. 実行できる再犯防止策を書く
  5. 被害弁償など償いの意思を伝える
  6. 作成日と署名を入れる

①宛名は「被害者様」とする

被害者様

盗撮の謝罪文の冒頭、本文の前の1行目には、誰に宛てた謝罪文なのかがわかるよう宛名を書きます。捜査の過程で相手の氏名を知ったとしても、宛名は「被害者様」とするのが無難です。加害者に名前を知られたこと自体を苦痛に感じる被害者もいるからです。

②冒頭で謝罪の言葉を述べる

この度は、私が犯した盗撮の件で、被害者様に多大なご心配、ご迷惑をおかけしたこと、誠に申し訳ございません。また、お辛い気持ちが癒えぬ中、謝罪をお引き受けいただいたことに深く御礼申し上げます。

謝罪文は、宛名の次に謝罪の言葉から書き始めます。前置きや事情の説明を先に書くと、言い訳から入った印象を与えてしまうためです。回りくどい表現は避け、謝罪の言葉ははっきりと述べましょう。

謝罪にあたっては、盗撮に気づいたときの恐怖や今も消えない不安など、被害者の受けた精神的苦痛にできる限り思いをめぐらせ、自分の行為が相手をどれだけ傷つけたかを認める言葉を添えましょう。謝罪を受けてもらえた場合は、そのことへのお礼も一言添えておくとよいでしょう。

③盗撮の動機は簡潔に振り返る

私が、このような卑劣な犯行をしてしまったのは、一言でいうと自分に対する弱さだと思います。仕事や家族との関係が上手くいかずストレスが溜まる中、本来であれば仕事は仕事、家族は家族で解決すべきところ、その外部にストレスのはけ口を求めてしまったのです。しかしながら、いかなる理由があろうとも、盗撮を行うことは決して許されるものではなく、弁明の余地がないことは重々承知しております。

謝罪文に書く3つ目の事項は、盗撮をしてしまった動機です。自分なりに原因を見つめ直し、動機を簡潔に書くことで、反省が形だけでないことが伝わります。

ただし、ストレスなどの事情に触れる場合は、例文のように自分の弱さとして引き受け、環境のせいにする書き方は避けましょう。身勝手な言い分と受け取られかねないためです。動機の部分は弁護士などの第三者に読んでもらい、盗撮の言い訳に聞こえるようであれば、あえて動機に触れないという選択肢もあります。

④実行できる再犯防止策を書く

今後は、二度と盗撮を繰り返さないためにも、次の三つのことを実践していきます。

まず、今回盗撮で使ったスマートフォンを処分し、今後はカメラ機能がついていないスマートフォンに切り替えます。また、ネット等で小型のカメラを購入しないよう、私名義のクレジットカードはすべて解約します。

次に、今後一切●●駅を使いません。これまで通勤手段として●●駅を使っていましたが、今後は自転車か車で通勤します。

次に、これまで疎かにしていた家族とのコミュニケーションを大切にしていきます。私の更生のためには家族の協力が不可欠であることを、今回の事件を通じて痛感しました。

動機を振り返ったら、それを踏まえて、同じことを繰り返さないための具体的な行動を書きます。「二度としません」と誓うだけでは、被害者はなかなか信じてくれないでしょう。

例文のように、自分が確実に続けられ、効果の見込める対策を考えてください。盗撮を繰り返してしまう背景に依存的な傾向がある場合は、性的な問題行動を扱う専門の医療機関やカウンセリングに通うことも、有力な選択肢になります。

謝罪文に書いた再犯防止策は、必ず実行に移してください。

⑤被害弁償など償いの意思を伝える

この度の件で、被害者様が負った心の傷は、私がどんなに謝罪しても癒えぬものだとは思いますが、せめてもの償いとして被害弁償をさせていただきたいと考えています。詳細は弁護士から連絡があると思いますが、こちらもご対応いただければ幸甚でございます。

略儀ではございますが、取り急ぎ書面にてお詫び申し上げます。改めまして、この度は誠に申し訳ございませんでした。

謝罪文に書く5つ目の事項は、被害に対する償いです。被害弁償をする意思があれば、その旨を書いておくとよいでしょう。ただし、金額などの具体的な条件は示談の話し合いで決めるため、謝罪文には書きません。被害弁償の金額の目安を知りたい方は、「盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説」をご覧ください。

償いの意思を伝えたら、例文のように改めてお詫びの言葉を述べて締めくくります。

⑥作成日と署名を入れる

令和●年●月●日 山田太郎 ㊞

盗撮の謝罪文の文末には、書き終えた日付と自分の氏名を記載します。氏名は自筆で書き、押印をする場合は氏名の横に押します。

謝罪文の日付や署名は法律で定められた方式ではありませんが、入れておくことで、いつ誰が書いたものかがはっきりし、本人が責任をもって書いた謝罪文であることが伝わります。

謝罪文を書く際の注意点

盗撮の謝罪文を書くとき、そして書いた後に渡すときの注意点は次のとおりです。

  • ①例文を丸写しせず自分の言葉で書く
  • ②言い訳や被害者に非があるような書き方をしない
  • ③手書きで丁寧に仕上げる
  • ④被害者に直接渡さず弁護士を通じて届ける
  • ⑤被害者が受け取りを拒む場合もあると理解しておく

①例文を丸写しせず自分の言葉で書く

何をどう書けばよいかわからず、例文をそのまま使いたくなる気持ちはわかります。しかし、事件に至った経緯や生活の状況は一人一人違い、同じ内容の謝罪文になることはまずありません。

例文の言い回しをそのまま並べた謝罪文は、被害者に借り物の文章という違和感を与えやすく、読めば気づかれるおそれがあります。丸写しの謝罪文だと受け取られると、反省は伝わりません。特に、動機や再犯防止策は人によってまったく異なる部分です。例文の「仕事や家族との関係」「●●駅を使いません」といった記載をそのまま使えば、事実と違う内容を被害者に伝えることにもなりかねません。例文は構成の参考にとどめ、中身は自分の言葉で書いてください。

②言い訳や被害者に非があるような書き方をしない

謝罪文では、被害者にも落ち度があったと読めることを書いてはいけません。相手にも原因があったかのような表現は、被害者をさらに傷つけ、謝罪そのものを台無しにします。盗撮をした原因はあくまで自分にあるという姿勢で書く必要があります。

また、謝罪文に書く動機は、6つの記載事項の③で述べたとおり簡潔にとどめます。事情を長々と書くほど、言い訳がましく読まれるためです。「つい出来心で」のように行為の重さを薄める言い回しは、被害者に反省していないと読まれかねません。

被害者がどう受け止めるかを想像しながら、一文ずつ見直してください。言い訳めいた表現は自分では気づきにくいため、書き上げたら、弁護士に内容を確認してもらうと安心です。

③手書きで丁寧に仕上げる

謝罪文の作り方に法律上の決まりはありませんが、被害者側から特に希望がなければ、手書きで作ることをおすすめします。

パソコンで作った謝罪文は、「本人ではなく誰かが作ったのではないか」と疑われかねません。また、手書きは時間がかかる分、事件のことや被害者の気持ちを振り返りながら、一字ずつ書き進めることになります。字の上手下手は関係なく、時間をかけて丁寧に仕上げた跡そのものに意味があります。誤字や書き損じに気づいたときは、修正液などで直さずに、新しい便箋や用紙に書き直すと、より丁寧な印象になります。

なお、家族が代わりに書いた謝罪文は、本人の反省を示す文書とは受け取られにくいでしょう。家族は内容の相談に乗る程度にとどめ、本人が自分の手で書くようにしてください。

④被害者に直接渡さず弁護士を通じて届ける

書き上げた謝罪文を、加害者本人が被害者に直接渡してはいけません。事件の後、加害者本人や家族と関わりたくないと考える被害者がほとんどで、直接の接触は恐怖を与えかねないからです。

そもそも加害者側は被害者の連絡先を知らないことが多く、警察や検察に尋ねても、加害者本人に教えてもらえることは通常ありません。被害者の意向の確認から謝罪文の受け渡しまでは、弁護士を通じて行うのが一般的です。被害者が了承すれば、連絡先は弁護士にだけ伝えられ、謝罪文も弁護士から届けられます。

盗撮事件の示談交渉に強い弁護士に相談すれば、受け渡しのタイミングだけでなく、示談の進め方や弁護士費用の見通しも確認できます。詳しくは「盗撮事件に強い弁護士による刑事弁護のポイント」をご参照ください。

⑤被害者が受け取りを拒む場合もあると理解しておく

いくら謝罪の気持ちがあっても、被害者に受け止める気持ちがなければ謝罪は成り立ちません。謝罪は加害者の都合で一方的にできるものではありません。

謝罪を受けるかどうかは、あくまで被害者の判断に委ねられます。謝罪文を受け取ると被害の場面を思い出してしまうため、受け取りたくないと考える被害者もいます。その場合は、被害者の気持ちを尊重し、無理に渡そうとしないでください。弁護士を通さずに自分で届けようとしたり、申し入れを何度も重ねたりすると、被害者の恐怖や負担をさらに大きくしてしまいます。

受け取ってもらえなかったとしても、謝罪文を書く過程で見つめ直した反省や再犯防止策は、これからの生活で実行していくことができます。

盗撮の謝罪文の作成や示談は弁護士にご相談ください

盗撮の被害者への謝罪は、謝罪文を書き、弁護士を通じて届けるのが通常の方法です。例文を参考にしつつも、6つの事項を押さえて自分の言葉で書くことが、反省を伝えるための出発点になります。

もっとも、内容や渡し方を誤ると、被害者の処罰感情を強め、かえって示談が遠のくこともあります。弁護士に依頼すれば、謝罪文の添削から被害者の意向の確認、受け渡し、示談交渉までを一貫して任せられます。

警察から連絡が来ている、被害者に謝りたいが連絡先がわからないなど、先の見えない状況で不安を抱えている方も多いと思います。一人で悩まず、早めに専門家の力を借りてください。

当事務所では、盗撮の示談交渉、逮捕回避、不起訴獲得を得意としており、豊富な実績があります。依頼者の不利益を最小限に抑えるため、弁護士が迅速に動き、全力を尽くして守ります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

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