スカートの中の盗撮は何罪?外から撮った場合は?逮捕回避方法を解説

「スカートの中の盗撮は何罪になるのか」「その場では何も言われなかったが、後から逮捕されないか」と、不安な日々を過ごしている方もいるのではないでしょうか。

罪名から先にお答えすると、スカートの中の盗撮は撮影罪にあたり、外から服の上を撮っただけでも迷惑行為防止条例違反に問われることがあります。撮影罪で有罪になれば、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金の範囲で刑が科されます。

こうした盗撮はその場で見つかって現行犯逮捕されることが多い一方、防犯カメラの映像などから後日特定されることもあります。もっとも、逮捕されるかどうかや最終的な処分の重さは、これからの対応によって変わります。

この記事では、盗撮事件に強い弁護士が、次の点について解説します。

  • スカートの中・外からの盗撮は何罪になるのか
  • どんなときに逮捕されるのか
  • 逮捕された後やスマホを押収された後はどうなるか
  • 逮捕を避けるために今できること

お読みいただくことで、ご自身の行為がどの罪にあたるのかを見極め、逮捕を避けるために今何をすべきかを判断できます。

なお、スカートの盗撮についてお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。早期対応が結果を左右します。

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スカートの盗撮は何罪になる?罰則は?

スカートの盗撮で問われる罪は、中を撮ったのか、撮ろうとして撮れなかったのか、外から撮ったのかによって変わります。

スカートの中を盗撮すると撮影罪になる?

スカートの中の下着などをひそかに撮影すると、撮影罪(性的姿態等撮影罪)に問われます。

撮影罪は、令和5年7月13日に施行された「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(以下「性的姿態撮影等処罰法」)の第2条に定められています。

同条第1項第1号により、正当な理由なく、人の性的な部位や身に着けている下着などを、気づかれないようにひそかに撮る行為が罰せられます。

スカートの中を赤外線カメラなどで透かして撮影した場合も、同罪に問われる可能性があります。

罰則は3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金です。

※拘禁刑とは、令和7年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。

なお、令和5年7月12日以前のスカートの中の盗撮には撮影罪は適用されず、主に各都道府県の迷惑行為防止条例違反として扱われます。ただし、条例違反の公訴時効は3年のため、同日以前の行為は、国外にいた期間があるなどの例外を除き、すでに時効が完成しています。

また、撮影した画像や動画を他人に渡したり、渡す目的で保存したりすると、撮影罪とは別に提供罪や保管罪が成立する可能性もあります。これらの罪の内容は「性的姿態等撮影罪(撮影罪)とは?施行日や盗撮罪との違いを解説」で詳しく説明しています。

盗撮のためにショッピングモールや書店などの施設に立ち入った場合は、建造物侵入罪(3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金)に問われる可能性もあります。

実際の処分は、前科の有無や示談の成否、余罪(今回の件以外の犯罪)の数などで大きく変わります。初犯で示談が成立していれば、不起訴処分(裁判にかけられずに事件が終わること)となる可能性があります。示談ができなければ、略式手続(本人の同意を前提に、書面の審理だけで罰金を科す手続き)で罰金刑となることが多いとされ、余罪が多い場合や手口が悪質な場合は、正式な裁判で拘禁刑を求められることもあります。

罰金刑と拘禁刑のどちらになりやすいかは「盗撮は罰金刑か懲役か?罰金の相場と刑罰を避ける方法」をご覧ください。

スカートの中の盗撮が未遂に終わった場合は?

スカートの中を撮ろうとスマートフォン(スマホ)を近づけたものの、撮影に失敗した場合でも、撮影未遂罪に問われる可能性があります。性的姿態撮影等処罰法第2条第2項が、撮影罪の未遂も罰すると定めているためです。

法定刑は既遂と同じですが、未遂であることを理由に刑が軽くなる場合があります。

また、東京都などの迷惑行為防止条例では、撮影する目的でカメラを差し向けたり設置したりする行為そのものが禁止されています。東京都の場合、罰則は6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(常習の場合は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)です。

カメラを向けただけの場合も含め、盗撮が未遂に終わったときの処罰や逮捕の可能性は「盗撮未遂は処罰される?逮捕・刑罰と不起訴のポイントを解説」にまとめています。

スカートの外から撮った場合は?

下着が写らない角度から、スカートをはいた女性の後ろ姿や脚を撮影した場合はどうでしょうか。撮影罪の対象は、ふだん衣服で覆われている下着や性的な部位そのものなので、服の上から体の線を撮っただけでは、基本的に撮影罪にはあたりません。

しかし、服の上からの撮影も、迷惑行為防止条例では処罰の対象になり得ます。多くの都道府県の条例は、公共の場所や公共の乗物で人に対して「卑わいな言動」をすることを禁止しており、執拗な撮影がこれにあたると判断されることがあるからです。

カメラを使わずにスカートの中を覗き込んだだけの場合も、「卑わいな言動」として条例違反になる可能性があります。

服の上からの撮影や後ろ姿の撮影がどのような場合に罪になるのかは「街中等で着衣の女性を服の上から撮ると盗撮?後ろ姿の場合は?」で解説しています。

スカートの盗撮は逮捕される?

スカートの盗撮が発覚すれば、逮捕される可能性はあります。逮捕は、罪を犯したと疑うに足りる理由があるだけでなく、逃亡や証拠隠滅のおそれといった逮捕の必要性があることが前提です。

スカートの盗撮での逮捕は、その場で逮捕される「現行犯逮捕」と、後日、裁判官が発付した逮捕状に基づいて逮捕される「後日逮捕(通常逮捕)」の2つに大きく分けられます。

その場で取り押さえられ現行犯逮捕されるケースが多い

スカートの盗撮は、電車内や駅構内のエスカレーター、店舗などで、被害者本人や周りにいた乗客・店員に気づかれて発覚することの多い犯罪です。その場で取り押さえられ、駆けつけた警察官に引き渡されて現行犯逮捕に至るのが典型的な流れです。電車内での盗撮については「電車内で盗撮したらどうなる?罪と刑罰・逮捕後の流れを解説」で詳しく解説しています。

もっとも、取り押さえられて警察に引き渡されても、そのまま身柄の拘束が続くとは限りません。身元がはっきりしていて事実を認め、スマホの提出にも応じている場合には、拘束の必要はないとして事情聴取のうえ釈放され、自宅で生活しながら捜査を受ける「在宅事件」として進むこともあります。

反対に、現場から逃げようとしたり、撮影データを消そうとしたりすると、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断され、身柄を拘束されたまま捜査が進むおそれが大きくなります。

防犯カメラなどで発覚し後日逮捕されることもある

スカートの盗撮に気づかれないまま現場を離れた場合や、声をかけられて逃げた場合でも、それで事件が終わるとは限りません。被害者が後から被害届を出せば、警察は現場付近の防犯カメラの映像や、駅の改札を通った記録(交通系ICカードの利用履歴)などを手がかりに、犯人の特定を進めます。

駅や商業施設には多くの防犯カメラが設置され、映像の画質も上がっているため、時間が経ってから特定に至ることもあります。

盗撮をした人物が特定されると、逮捕状に基づき、自宅などを訪れた警察官に逮捕される可能性があります。とくに現場から逃げた場合は、逃亡のおそれがあると見られやすく、呼び出しではなく逮捕という形がとられやすくなります。一方で、特定されても逮捕まではされず、警察から呼び出しを受けて取調べに応じる形で捜査が進むこともあります。

後日逮捕の可能性や、逮捕されやすいケースと対処法については「盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されやすいケースと対処法」で詳しく取り上げています。

スカートの盗撮で逮捕されるとどうなる?

スカートの盗撮で逮捕されると、法律で決められた時間の枠の中で手続きが進み、スマホなどの証拠品も調べられます。

逮捕後の流れと身柄拘束の期間

スカートの盗撮で逮捕された人は、まず警察署で取調べを受けます。警察は、釈放しない場合、刑事訴訟法に基づき、逮捕から48時間以内に事件を検察官へ引き継ぎます(送致)。引き継ぎを受けた検察官は、24時間以内に、裁判官へ勾留(引き続き身柄を拘束すること)を求めるか、釈放するかを決めます。

勾留が認められると原則10日間、延長されるとさらに最大10日間拘束されます。1つの事件について、逮捕から起訴・不起訴が決まるまでの身柄拘束は、最長で23日間です。正式に起訴されると、その後も勾留が続くことがあります。

途中で釈放された場合や、そもそも逮捕されなかった場合は、在宅事件として、警察や検察から呼び出しを受けたときに出向いて取調べを受けます。身柄拘束のような時間の制限がないため、処分が出るまでに数か月かかることもあります。

最終的に、検察官が起訴するか不起訴にするかを判断します。起訴には、公開の法廷で審理される正式裁判と、書面審理で罰金を科す略式手続があり、罰金刑であっても有罪となれば前科がつきます。

身柄拘束が長引くと、仕事や学校を休まざるを得なくなり、盗撮事件のことが職場や学校に知られるおそれが高まります。有罪が確定すれば、就業規則や学則に基づいて懲戒解雇や退学などの処分を受けることもあります。

また、盗撮事件は報道の対象になることがあり、逮捕が報じられると実名が出る可能性もあります。

スマホが押収され撮影データは消去の対象になる

盗撮の疑いをかけられると、撮影に使ったスマホやカメラの提出を求められます。任意の提出に応じなければ、裁判官の令状に基づいて差し押さえられることもあり、自宅のパソコンや記録媒体まで調べられる場合もあります。

押収されたスマホは警察で解析され、消したつもりのデータが復元されることもあります。別の盗撮画像が見つかれば余罪として捜査され、処分が重くなるおそれがあります。

また、性的姿態撮影等処罰法には、押収物に記録された盗撮画像などを検察官が消去し、消去が技術的に難しい場合には押収した物そのものを廃棄できる仕組みが設けられています。押収されたスマホに残っている盗撮データは、こうした消去の対象になり得ます。

なお、撮影データを消したり機器を壊したりすると、証拠隠滅のおそれがあると見られ、逮捕や勾留の判断で不利に働くおそれがあります。

スカートの盗撮の逮捕回避方法は?逮捕されないためにできること

スカートの盗撮で逮捕を避けるためにできることとして、次の3つが考えられます。

被害者と示談を成立させる

まず考えられるのが、被害者との示談です。

被害者が知人であるなど連絡が取れる場合、警察に被害届が出される前に示談が成立し、被害者が届け出ないことに同意してくれれば、事件として捜査が始まらず、逮捕を避けられる可能性があります。すでに被害届が出ている場合でも、示談が成立して取り下げてもらえれば、逮捕や起訴に至らずに済む見込みが高くなります。

示談は、盗撮によって与えた精神的苦痛を金銭で償う民事上の解決でもあります。盗撮行為をすれば刑事責任とは別に損害賠償の責任も負うため、示談で賠償を済ませておけば、後から改めて慰謝料を請求されるおそれも小さくなります。示談金の額は、犯行態様や回数、被害者の年齢、処罰感情などによって事案ごとに異なります。

もっとも、加害者本人が被害者と直接交渉するのは現実的ではありません。被害者が同僚や知人などである場合を除き、加害者本人が被害者の連絡先を知ることは通常できないからです。また、連絡先が分かっていても、盗撮をした本人とのやり取りに応じてくれる被害者は多くありません。

連絡先が分からない場合は、弁護士が捜査機関に依頼して被害者の意向を確認してもらい、了承が得られれば連絡先を教えてもらうのが一般的です。弁護士が間に入ることで、被害者が話し合いに応じてくれる可能性も高まります。

示談の意味や示談金の相場は「盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説」で詳しく解説しています。

自首を検討する

次に考えられるのが、自首です。

スカートの盗撮をした人が、身元を特定される前に自ら名乗り出れば、逃げたり証拠を隠したりするおそれは小さいと判断されやすくなり、逮捕を避けられる可能性があります。自首が成立すれば、刑が減軽されることもあります(刑法42条1項)。

ただし、自首が成立するのは、犯罪が捜査機関に発覚する前か、発覚していても犯人が特定されていない段階に限られます。すでに防犯カメラなどで犯人として特定されていれば、出頭しても自首にはならず、そのまま逮捕されるおそれもあります。

警察に出頭するのであれば、事前に弁護士に相談し、準備を整えておくと安心です。弁護士の取調べ立会いは原則できませんが、相談の段階で臨み方の助言を受けられ、出頭に同行してもらえば取調べの前後にも相談できます。

自首するメリット・デメリットは「盗撮で自首するメリット・デメリット|逮捕回避を弁護士が解説」にまとめています。

早めに弁護士に相談する

示談も自首も、動き出しが早いほど選べる手段が増えます。盗撮をしてしまい、今後の見通しが不安な場合は、早い段階で弁護士に相談することが大切です。

弁護士に相談すれば、事件の状況をもとに、逮捕される可能性や見込まれる処分、示談と自首のどちらを優先すべきかといった見通しを立ててもらえます。警察から出頭を求められている場合には、取調べでの受け答えや、供述調書に署名する前に確認すべき点についても助言を受けられます。

逮捕される前であれば、弁護士が本人の身元や生活状況を捜査機関に示し、逮捕の必要がないことを伝えられます。在宅のまま捜査が進むよう働きかけられるのは、逮捕前に相談する大きな利点です。逮捕された後であっても、早期の釈放に向けた活動や、家族・職場への影響を抑えるための対応を依頼できます。

盗撮事件の弁護を依頼したときの流れや費用は「盗撮事件に強い弁護士による刑事弁護のポイント」を参考にしてください。

スカートの盗撮で示談成立により解決した事例

ここでは、当事務所の弁護士が、スカート盗撮の事案で示談を成立させ、解決に至った実例を紹介します。

※プライバシー保護のため内容に一部変更を加えています。

示談成立により逮捕を回避できた事例

事案の内容

職場のエレベーター内で、同僚の女性のスカートの中にスマホを差し入れ、女性のスカートの中を盗撮。エレベーターの防犯ビデオ映像に犯行の一部始終が記録されていたため犯行が発覚。女性は警察に被害届を出していない。

弁護士の対応

依頼者は犯行を認めた上で、被害者と示談したいとのことで弁護士に相談に来られました。

依頼を受けた後、弁護士は直ちに被害者に謝罪を申し入れ、被害者に謝罪を受け入れていただいた後、示談を申し入れました。

示談交渉の結果、加害者の職場の異動、被害者との接触禁止、示談金50万円の支払いを条件に、警察には被害届を出さないことに合意していただけました。

示談書を取り交わした後、示談金を指定の口座に振り込んだところ、被害者から警察に被害届が出されることはありませんでした。

解決結果

被害者から警察に被害届が提出されなかったため、警察への事件発覚(逮捕)を免れることができました。

示談成立により不起訴を獲得できた事例

事案の内容

通勤途中の電車内で、前に立っていた制服姿の女子高生のミニスカートの中に小型カメラを仕込んでいた靴を差し入れ、女子高生のスカートの中を盗撮。不審に思った男性に声をかけられたため、怖くなって降車駅で逃げ出したところ駅員につかまり、駆け付けた警察官に撮影罪の疑いで逮捕され犯行が発覚。

弁護士の対応

逮捕直後の接見で、弁護士は依頼者が被害者と示談希望であることを聞き取りました。

その後、依頼者は釈放されたものの、引き続き示談交渉を継続していたところ、依頼者が今後、二度と通勤手段として通勤電車を利用しないことの確約、示談金30万円の支払いを条件に被害届を取り下げることに合意していただけました。

示談書を取り交わした後、示談金を被害者の指定の口座に振り込んだところ、検察官から被害者が被害届を取り下げた旨の連絡を受け、依頼者の刑事処分は起訴猶予での不起訴となりました。

解決結果

被害者が被害届を取り下げ、起訴猶予による不起訴処分を獲得しました。

スカートの盗撮でお悩みの方は当事務所までご相談ください

本記事で見てきたとおり、スカートの中を撮れば撮影罪として、外から服の上を撮った場合でも条例違反として罰せられることがあります。現場で取り押さえられるケースだけでなく、防犯カメラの記録などをもとに後から身元を割り出され、逮捕に至ることもあります。

被害者との示談は、弁護士が間に入らなければ連絡を取ることすら難しい場合が少なくありません。自首するかどうか、取調べにどう臨むかも、事件の状況を踏まえた判断が欠かせません。早い段階で弁護士が動けば、逮捕を避け、不起訴となる可能性が高まります。

「会社や家族に知られてしまうのではないか」「取調べで何をどう話せばよいのか」と、一人で不安を抱え込んでいる方も多いと思います。すでに警察から連絡が来ている場合や、ご家族が逮捕されてしまった場合も、できるだけ早くご相談ください。

当事務所は盗撮事件を含む刑事弁護に注力しており、被害者との示談交渉や逮捕の回避、不起訴の獲得に実績があります。依頼者の不利益を最小限に抑えるため、弁護士が迅速に動き、全力を尽くして守ります。

全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

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