美人局が該当する5つの犯罪とは?逮捕されるとどうなる?

美人局は、手口や状況に応じて恐喝罪・詐欺罪・強盗罪などに問われる犯罪行為です。恐喝罪でも10年以下の拘禁刑、強盗罪なら5年以上の有期拘禁刑と、いずれも重い刑罰が科される可能性があります

「自分の行為がどの犯罪にあたるのか」「未遂でも逮捕されるのか」と不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、刑事事件に強い弁護士が、美人局で成立し得る5つの犯罪の成立要件と罰則、逮捕後の流れ、そして逮捕された場合にとるべき対処法を解説します。

なお、美人局について早急に対応したいとお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をお気軽にご利用ください。

気軽に弁護士に相談しましょう
  • 全国どこからでも24時間年中無休でメール・電話・LINEでの相談ができます
  • 逮捕回避・早期釈放・不起訴・執行猶予の獲得を得意としております。
  • 親身誠実に、全力で弁護士が依頼者を守ります

美人局とは?

美人局とは、女がターゲット男性を誘惑し、共謀者である男と共に男性から金銭を脅し取ったり騙し取ったりする犯罪行為です

代表的な手口は、共謀者の男女が夫婦(またはカップル)の設定で、女と関係を持った男性から不倫の慰謝料(または解決金)名目で金銭を脅し取るものです。また、出会い系やSNSを通じて18歳未満の女を男性と接触させ、児童買春や淫行条例違反をネタに「警察に通報されたくなければ金を払え」と恐喝する手口も今では常套手段となっています。ほかにも、妊娠したと嘘をついて中絶費用や慰謝料を騙し取ったり、性行為に至らない待ち合わせ段階で金銭を脅し取るパターンもあります。

では、美人局をするとどのような犯罪に該当するのでしょうか。以下で解説します。

美人局が該当する犯罪と成立要件・罰則

美人局で成立し得る犯罪は以下の5つです。

  • ①恐喝罪
  • ②強盗罪
  • ③脅迫罪
  • ④詐欺罪
  • ⑤強要罪

なお、この5つの犯罪のうち、脅迫罪以外の犯罪は「未遂」も処罰されます。例えば恐喝罪のケースで、脅してお金を払わせようとしたものの被害者が払わなかったとしても同罪の未遂罪が成立します。犯罪をやり遂げなかったから自分は逮捕されないだろうと誤信しないよう注意してください。それでは、それぞれの犯罪の成立要件や罰則を以下で解説していきます。

なお、2025年6月1日に刑法が改正され、従来の「懲役刑」と「禁錮刑」が「拘禁刑」に一本化されました。

①恐喝罪

「人を恐喝して財物を交付させた者」には恐喝罪が成立します(刑法第249条)。

「恐喝」とは、暴行または脅迫により被害者を畏怖させることをいいます。例えば、「俺らが警察に通報したら児童買春で逮捕されるよ?許してほしかったら、金を払え」などと申し向け、相手方から金銭の交付を受けた場合には恐喝罪の成否が問題となります。

恐喝罪は財産に対する犯罪のうち交付罪にあたるため、相手方の意思に基づいて財物の交付が行われる必要があります。そのため相手方の意思を完全に制圧して財産を奪ったような場合には恐喝罪は成立しません(後述の強盗罪が成立する可能性があります)。

恐喝罪が成立すると、「10年以下の拘禁刑」が科されます。恐喝罪の成立要件や時効について詳しくは「恐喝罪とは?成立要件・時効・逮捕後の流れを弁護士が解説」をご参照ください。

②強盗罪

強盗罪は、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者」を処罰する犯罪です(刑法第236条)。

強盗罪が成立するためには、暴行・脅迫は「被害者の反抗を抑圧するに足りる程度」のものでなければなりません。その程度に至らない暴行・脅迫の場合には強盗罪は成立せず前述の恐喝罪の成否が問題となります。暴行・脅迫の程度については被害者の事情や行為の内容、行為者側の状況などを総合考慮して客観的な基準により判断されます。

例えば、ナイフなどの凶器をちらつかせるなどして「解決金を払わなければ痛い目にあわす」などと言い、相手を反抗できない状態にして財物を奪取した場合には、強盗となります。

強盗罪が成立した場合には「5年以上の有期拘禁刑」が科されます。また強盗行為によって被害者が負傷し怪我を負った場合には、強盗致傷罪として「無期又は6年以上の拘禁刑」として非常に重い刑が科されます(刑法第240条)。強盗罪の構成要件や刑罰の詳細は「強盗罪とは?構成要件や刑罰は?強盗事件に強い弁護士が徹底解説」で解説しています。

③脅迫罪

「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者」には脅迫罪が成立します(刑法第222条)。

「脅迫」とは、人を畏怖させるに足りる害悪の告知のことをいいます。脅迫罪は一般市民の安全感が害されることによって意思活動の自由が侵害される犯罪です。そのため、「殺すぞ」「殴るぞ」など加害行為自体が違法の場合のみならず、「会社にばらすぞ」「警察に突き出すぞ」など必ずしも加害行為が違法とは言えない場合であっても脅迫罪が成立する可能性があります

美人局トラブルでは、脅迫に続いて金品を要求するケースが多いですが、その場合には財産犯として恐喝罪(強盗罪)の成否が問題となります。そのため金銭を目的とせず被害者を脅すことのみを目的とする場合には、意思活動の自由に対する罪として脅迫罪が成立し得ます。

脅迫罪の法定刑は「2年以下の拘禁刑」又は「30万円以下の罰金」です。

④詐欺罪

「人を欺いて財物を交付させた者」には詐欺罪が成立します(刑法第246条)。

具体的には、「欺罔行為」に基づいて相手方を「錯誤」に陥らせて財物を交付させることが要件です。例えば、真実女性が妊娠したわけではないのに「彼女が妊娠したので堕胎するための100万円を払え」などと言って、相手方を誤信させて金銭を支払わせたような場合には詐欺罪が成立する可能性があります。

詐欺罪が成立した場合、「10年以下の拘禁刑」が科されます。詐欺罪の具体的な成立要件や詐欺の種類については「詐欺罪とは?成立要件・欺罔行為の意味・罰則・詐欺の種類を解説」もあわせてご確認ください。

⑤強要罪

生命、身体、自由、名誉、財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、「人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者」には強要罪が成立する可能性があります(刑法第223条)。

例えば、「俺の女に手を出しやがって!ぶっ殺すぞ!」などと脅して無理やり土下座をさせたりする場合が強要罪にあたり得ます。

強要罪の法定刑は「3年以下の拘禁刑」です。

美人局の逮捕事例

ここでは、実際に報道された美人局の逮捕事例を3つ紹介します。

1つ目は、2022年に島根県で発生した事件です。16歳の少女が出会い系サイトで知り合った男性を誘い出し、共謀した18歳の少年2人が「お前のやっていることは犯罪だぞ」「財布出せ」などと怒鳴りつけた上、男性の頭を踏みつけるなどして現金3,000円を脅し取りました。少年2人は恐喝容疑で逮捕されています。

2つ目は、同じく2022年に富山県で発生した事件です。20代の男女4人が美人局の手口で男性に因縁をつけ、「150万円払え。払えなければ警察に連れていく」と脅迫して現金150万円を脅し取りました。4人のうち2人は別の恐喝未遂容疑ですでに逮捕されており、余罪として今回の事件が発覚しています。

弊所では以前から美人局の弁護活動をしていますが、この2つの事例のように10代〜20代前半と年齢的に若い加害者が増えて来ていることを実感しています。

3つ目は、2025年に愛知県安城市で発生した事件です。13歳の少女がSNSのアンケート機能を使って男性を誘い出し、待ち合わせ場所に現れた少年らが因縁をつけて現金を脅し取るという手口でした。同市内では同年3月以降、同様の美人局事件が複数件発生し、13歳から18歳までの少年少女合計8人が恐喝容疑で検挙されています。グループは犯行手順を事前に繰り返し練習していたことも明らかになっています。

このようにスマホやSNSが若者の間でも普及したことで美人局の加害者の低年齢化が進んでおり、組織的・計画的に犯行が行われるケースも増えています。

美人局で逮捕された後の流れ

美人局で逮捕された場合、その後の手続きはどのように流れていくのでしょうか。以下で確認しておきましょう。なお、示談交渉の進め方や示談金の目安については「脅迫・恐喝の示談金相場と示談の流れ・メリットを徹底解説」で詳しく解説しています。

  1. 逮捕:美人局が犯罪行為に該当していた場合、警察によって勾留に先立つ短期間の身体拘束として「逮捕」される場合があります。逮捕された場合には身体拘束から72時間以内に更に勾留する必要があるか否か判断されます。
  2. 勾留:勾留は検察官が裁判官に請求します。そして裁判官が長期の身体拘束をする理由と必要性があるか否かを判断して決定されます。勾留期間は10日間ですが、さらに10日間延長することができるため最大20日間の身体拘束を受ける可能性があります
  3. 公訴提起:勾留期間中に捜査機関は必要な捜査を実施して被疑者の起訴・不起訴を決定します。起訴とは検察官が裁判所に対して国家刑罰権の発動を求めて、審理と判決を求めていく意思表示です。起訴された場合、裁判手続を行うことになります。公訴提起により被疑者は被告人となります。
  4. 判決:公判手続きを経て被告人が有罪・無罪かが判断されます。有罪判決の場合でも事案によっては執行猶予付き判決となる場合があります。

美人局で逮捕されそう・逮捕された方は弁護士にご相談ください

美人局は恐喝罪や詐欺罪、強盗罪といった重い犯罪に該当し得る行為であり、逮捕された場合には最大23日間の身体拘束を受け、起訴されれば実刑判決となる可能性もあります。

こうした事態を防ぐためには、できるだけ早い段階で弁護士に依頼し、被害者との示談交渉を進めることが重要です。勾留・起訴の前に示談が成立すれば、不起訴処分や刑の軽減につながる場合があります。

美人局をしてしまい今後の対応に悩んでいる方、あるいはすでに警察から連絡が来ている方は、一人で抱え込まず弁護士にご相談ください。当事務所は刑事事件を専門に扱い、美人局の被害者との示談交渉や弁護活動において解決実績があります。全国どこからでも無料相談をご利用いただけますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

気軽に弁護士に相談しましょう
  • 全国どこからでも24時間年中無休でメール・電話・LINEでの相談ができます
  • 逮捕回避・早期釈放・不起訴・執行猶予の獲得を得意としております。
  • 親身誠実に、全力で弁護士が依頼者を守ります

この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

逮捕回避・早期釈放 不起訴獲得 示談交渉 痴漢・盗撮 性犯罪 暴行・傷害
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
刑事事件に強い弁護士に無料で相談しましょう

全国対応24時間、弁護士による刑事事件の無料相談を受け付けております。

弁護士と話したことがないので緊張する…相談だけだと申し訳ない…とお考えの方は心配不要です。当法律事務所では、ご相談=ご依頼とは考えておりません。弁護士に刑事事件の解決方法だけでもまずは聞いてみてはいかがでしょうか。

逮捕の回避・早期釈放・不起訴・示談を希望される方は、刑事事件に強い当法律事務所にメール・お電話・LINEでご連絡ください