
「家の中に入ったわけではなく、庭に立ち入っただけなのに警察に逮捕されることはあるのだろうか…」
このような不安をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。結論から言うと、家の中に入っていなくても、庭に無断で立ち入れば住居侵入罪に問われる可能性があります。住居侵入罪の「住居」には、家屋だけでなく付属する庭(囲繞地)も含まれるためです。
この記事では、庭への不法侵入で住居侵入罪が成立する要件や、逮捕された場合の対処法について、不法侵入事件に強い弁護士が解説します。
なお、他人の庭に勝手に入ってしまい不法侵入の容疑をかけられている方や、すでにご家族が逮捕されてしまった方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をお気軽にご利用ください。
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庭に勝手に入ると住居侵入罪に問われる?
住居侵入罪に問われる典型的なケースは、人の家の中に立ち入った場合だと思います。では、家の中ではなく庭に立ち入った場合はどうでしょうか?この疑問にお応えするため、まずは住居侵入罪がどんな罪なのかみていきましょう。
住居侵入罪とは
正当な理由がないのに人の住居もしくは人の看守する邸宅、建造物もしくは艦船に侵入すると住居侵入等の罪に問われます(刑法第130条前段)。侵入先として「住居」「邸宅」「建造物」「艦船」が規定されていますが、このうち「住居」に侵入した場合が住居侵入罪となります(人の邸宅に侵入した場合の邸宅侵入罪、建造物に侵入した場合の建造物侵入罪、艦船に侵入した場合の艦船侵入罪)。いずれの場合も罰則は3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金です。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
「正当な理由がない」とは、住居に立ち入る態様、目的等に照らし、その立ち入りが社会の常識として通じない、という意味です。すなわち、正当な理由があるかどうかの判断にあたっては、住居への立ち入りの態様、目的が重要視されます。ただ、盗み、盗撮目的などという明確な目的がある場合はもちろんですが、何となく立ち入ったという場合でも正当な理由がないと判断されてしまう可能性があるため注意が必要です。
次に、「侵入」とは、住居の平穏を害する形で立ち入ること、すなわち、住居者の意思又は推定的意思に反して立ち入ることをいいます。住居者とは、現実に居住する者をいい、ケースによっては単独の場合も複数の場合もありえます。もちろん、住居に立ち入った際、住居者がいなくても、住居侵入罪などの罪は成立します。
なお、住居侵入罪は未遂でも処罰されます。たとえば、戸建てに侵入しようとして門をよじ登っているところを目撃されて侵入が失敗に終わったとしても罪に問われます。
不法侵入はどこから?住居侵入罪になる分かれ目と逮捕後の流れを解説
庭に勝手に立ち入ると住居侵入罪に問われるのか
住居侵入罪の「住居」とは、日常生活に使用するため人が占有する場所をいいます。
住居侵入罪は人の生活の平穏を保護する罪ですから(だからこそ、住居者の意思又は推定的意思に反して立ち入る行為が住居侵入罪の「侵入」となります)、住居侵入罪の住居かどうかも、そこに立ち入れば人の生活の平穏を害するかどうかという観点から判断されます。
この観点からすれば、家、マンション・アパートの各居室はもちろん、これらに付属するベランダ、家の屋根、マンション・アパートの階段などの共用部分も住居にあたります。
また、一軒家やマンションなどに付属する庭(囲繞地)は、
- ①客観的にその土地が家の付属地であることが明らかであり
- ②門塀等の囲障の設置によりその土地が他と明確に区別され、家の付属地として家利用のために供されるものであることが明示されている上
- ③その土地への侵入が家自体への侵入といい得る程度に家の利用の平穏を害するといえる場合
には住居にあたります(最高裁判所昭和51年3月4日判例)。
なお、家に付属する庭が住居といえるには、庭に塀や柵に囲まれていることが必須の条件ではありません。塀や柵に囲まれていない庭であっても、その庭がその家の土地といえるほど、ほかの土地と明確に区別されており、その土地に立ち入ることによって家の住居者の生活の平穏を害するといえる場合にはやはり住居となり、そこに正当な理由なく立ち入った場合は住居侵入罪に問われる可能性があります。
ただし、住居侵入罪は故意犯ですので、気付かずに他人の庭に入ってしまった過失のケースでは処罰されません。
庭への不法侵入でお困りの方は弁護士にご相談ください
住居侵入罪の「住居」には、家屋だけでなく付属する庭(囲繞地)も含まれます。そのため、家の中に入っていなくても、塀や柵で囲まれた庭に無断で立ち入れば住居侵入罪が成立する可能性があります。
不法侵入の容疑で逮捕されると、起訴・不起訴が決まるまで最大23日間身柄拘束されるおそれがあります。仕事や学校への影響は避けられませんし、在宅事件となった場合でも、起訴されて有罪判決を受ければ前科がついてしまいます。
しかし、早い段階で弁護士が介入し、被害者との示談交渉を進めることで、逮捕の回避、早期釈放、不起訴処分の獲得につながる可能性が高まります。被害届や告訴の取り下げがなされれば、刑事処分を受けずに済むケースも少なくありません。弁護士への依頼を検討される方は「住居侵入を弁護士に依頼するメリットと弁護士費用・示談金相場」もあわせてご確認ください。
「つい他人の庭に入ってしまった」「警察から連絡が来ている」「家族が逮捕された」など、状況はさまざまかと思いますが、一人で抱え込まず、まずは弁護士にご相談ください。
当事務所では、不法侵入事件の示談交渉や不起訴の獲得を得意としており、多数の実績がございます。全国どこからでも無料相談をご利用いただけますので、お気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

